2017年

10月

08日

いよいよスマートスピーカーが日本上陸

2017年10月8日(日曜日)

9月のブログで、AI機能搭載のスマートスピーカーがアメリカで普及拡大しており、日本に来るのは日本語対応次第という内容を書きましたが、約1か月後の10月6日にgoogleよりgoogle homeが日本語対応で日本で発売されました。

LINEのスマートスピーカーも発売されたようです。

個人的には、amazonのeECHOが12月に日本上陸のようなのでamazonEHOの発売を待って比較したいと思っています。アメリカではamazonECHOが一番売れており、その理由の一つにamazonの買い物と連動しているというメリットがあると思うからです。

日本のe-コマースではamazonがダントツ一位となっており、それと連動できるECHOはamazonのprime会員であればとても便利なディバイスとなると思われるからです。

googleやLINEなどの先行2社が発売を開始したようですが、私のようにamazonECHOの発売を確認してからという人が相当数いるのではないかと思います。

日本勢もソニーやパナソニック、そして中国勢もベンチャー企業も含め数社この領域に参入しています。

各社それぞれ特徴があるようなので、自分のライフスタイルに合った機種を選んで、自分だけの執事を雇うのも悪くないと思います。

これらのディバイスは、インターネットを通して新しいスキルをどんどんダウンロードできるようになっていますし、価格的にも15,000円程度とスマホと比較してもリーズナブルな価格です。

資産運用のロボアドバイザーとの会話や、仕事の愚痴を聞いてくれてcheer upしてくれるスキル、旅行の計画なども会話形式で案内してくれるスキルなどを開発していけば用途はどんどん広がると思います。

私は、一人暮らしの世帯の必需品になるのではないかと予想しております。

いずれにしても年末商戦の目玉になることは間違いないと思います。

2017年

9月

23日

全国基準地価格の変動傾向

2017年9月24日(日)

先日、各都道府県が調査した、全国基準地価格が発表になりました。

基準地価格には、基本的に3種類の分類とその合計の4つからなり、前年同期と比較した基準地価格とその変動率がを見ることができます。

3つの分類は以下の3種類です。

1.住宅地

2.商業地

3.工業地

以上の3つについて上昇率と下落率という観点から、社会的・経済的な面からいろいろなことが見えてきます。

まず、住宅地ですが、最も上昇率が高かった(価格の高さではありません)のは、北海道虻田郡倶知安町字樺山65番132外という住所です。

前年同期からの上昇率は、28.6%となっています。

一見すると、なぜこんなところがとおもわれますが、この地域はだいぶ前から値段が上がっています。この地域は、ニセコアンヌプリというスキー場のふもとであり、このスキー場のすばらしさを感じたオーストラリア人をはじめとしたアジアからの観光客が多く訪れるインバウンド景気による上昇です。西にアンヌプリ、東に羊蹄山を望み周辺の温泉や自然も含めて人気のスポットの中心になっています。

また、逆に下落率のトップも北海道になっています。

美唄市東明2条の地域ですが下落率は前年同期比12.1%となっています。

下落率のトップ10に北海道の地域が5か所、半分を占めています。

上昇率トップと下落率トップが同じ都道府県にあるという点が、まず第1のポイントです。

さらに、住宅地での上昇のトップ10を見ますと。福岡県が4か所でトップ、沖縄が2か所、宮城県が2か所となっています。

福岡県は、博多新幹線開業とアジアからの船や飛行機のアクセスの良さから活気があることと、九州では唯一人口が増加しており九州他県からの移動が予想されます。

沖縄も、地方としては数少ない人口増の県であり、高齢化率も他県よりも低く、人口の自然増も他県と比較して高い県という背景があります。また、その暖かい気候や花粉症がほとんどない環境は、今後、高齢化社会になるにつれてますます人気が高まるのではないかと思われます。

宮城県については、仙台市の一部が以前から上昇に転じていますが、これは震災の影響も含めたものと思われます。

 

次に商業地の上昇と下落を見たいと思います。

上昇率のトップは、京都市伏見区深草稲荷御前町89番となっています。

この地区は、伏見稲荷大社の門前であり、観光スポットとなっており日本人・外国人を問わず訪問客が多く訪れますが、今年はなんと商業地の上昇率トップ10に、京都は5か所入っており、オリンピックも含めた海外の観光客が必ず訪問する「京都」ブランドの人気が見て取れる結果となっています。

商業地のトップ10には、京都以外では愛知県が3か所、大阪府1か所、福岡県が1か所となっています。

愛知県の上昇率の高い地域を見ますと、3か所共に名古屋駅前に集中しています。もともと名古屋の商業地は栄地域が中心でしたが、新幹線の時間短縮と名古屋駅と直結した高島屋の開業と桜通口の開発などで、駅周辺が商業地の存在感を増したということになります。今回は、桜通口側だけではなく、太閤口側も入っているところが特徴です。

大阪の上昇は、皆様、ご存知の道頓堀の戎橋の近くで、これも観光客の多い地域です。近くにはくいだおれなどの食のスポットもあるので、インバウンドが増えている地域となっています。

住宅地と商業地の上昇率の高いところを見ると、3つのポイント見えてきます。

1.オリンピックも含めた将来的に外国人観光客が増加する観光地域

2.人口の定着率の高さと吸収力のある地域

3.住宅地・商業地の上昇率トップ10に東京周辺が入っていない

以上が今回の住宅地と商業地に関する私見ですが、東京はオリンピック前に上がるだけ上がってしまったということでしょうか。

 

最後に工業地を見たいと思います。

工業地の上昇率トップの住所は、「茨城県猿島郡五霞町大字江川字沖ノ内2585番1外」となっています。

上昇率2位の住所は、「千葉県野田市はやま7番2」となっています。

また、上昇率7位は、「埼玉県入間市大字狭山ケ原字松原108番14」、上昇率8位は、「埼玉県東松山市大字新郷88番8」上昇率9位は「東京都青梅市今井三丁目4番22」上昇率10位は、「茨城県古河市北利根2番」となっています。この、1位、7位、8位、9位、10位という点を線で結ぶと、なんと、「首都圏中央連絡自動車道」いわゆる「圏央道」という答えに行きつきます。しかもこれらの点は、圏央道や高速道路のICのすぐ近くという立地です。現在の状況から判断すると、これらの地域は工場というよりは、物流のロジスティックの拠点としてのニーズが高いと思われます。あらゆる地域から首都圏に向かってくる、また、首都圏から出ていくモノをこれらの圏央道IC付近で「さばく」ことの効率性が高まっていることを示しています。

アマゾンをはじめとして、eコマースの益々の増加が予想されることから、圏央道IC近隣の物流拠点としての価値がこれからも高まることは間違いないでしょう。

以上が、先日発表された基準地価格の分析でしたが、東京周辺が住宅地・商業地の上昇率トップ10に入っていないという点は、何を意味しているのかはもう少し分析してからまた記載したいと思います。

今回は、下落率の地域についてはあまり詳しく触れませんでしたが、地方が多いことは変わらず、人口減と少子高齢化が原因となっていることは予想に難くありません。

ただし、住宅地の下落率のトップ6に「神奈川県三浦市尾上町1284番74」がランクされている点は気になります。この地域は、三浦半島の先端付近にあり、三崎港、油壷、城ケ島などがすぐ近くにある海産物も野菜なども豊かな地域ですが、交通の便がいまいちな所と、観光地としても東京圏から集客できていない感じがします。三浦市は、関東圏でも人口減と少子高齢化が進んでいることから、交通と観光をどのように発展させていくかがカギとなる感じがしています。

 

2017年

9月

17日

アマゾンとグーグルのお茶の間争奪戦

2017年9月17日(日)

先日、アメリカのグーグル社とアメリカのリアル店舗の小売りN0.1ウォルマートの提携が発表されました。

これは、アマゾンに対する対抗処置ですね。

アマゾンは、アメリカで販売している「アマゾン・エコー」というリビングルーム等で、人工知能で人の声を認識して、家電を操作したり、天気予報を聞けば詳しい天気予報を伝えたり、欲しいものを伝えればアマゾンの通信販売に注文をしてくれるというサポートをしてくれるディバイスの販売を拡大しています。見たい動画や音楽なども命令するだけで対応が可能になっています。

また、車庫にある車のエンジンを命令ひとつで始動することもできますし、知りたいことがあれば質問すれば、かなりの答えが返ってくるという執事のような存在です。

グーグルでも、グーグル・ホームというまったく同じような機能を持ったディバイスを販売していますが、グーグルの場合、eコマースの部分がアマゾンと比較してほとんどないに等しいので、今回のウォルマートとの提携になったということです。

今のところ、どちらのディバイスも英語だけの対応なので日本での本格的な販売は行っていません。(英語版は購入可能)

アメリカでの販売金額は、だいたい2万円ぐらいということですのでそんなに高いという印象はありませんね。

これが、日本に入ってくるのはいつごろかわかりませんが、利便性もさることながら、安全面での機能が期待されます。

現在、日本の世帯で一番多いのが一人暮らし世帯であり、高齢化していることから商品の注文だけではなく、自分の身に異常が発生した場合なども「〇〇に電話して」とか「警察に電話して」「救急車を呼んで」など、咄嗟の時に声だけで指示ができるこれらのディバイスは、これら一人暮らしの世帯にとって安全・安心の救世主になる可能性があります。

日本での販売は、どちらの会社も未定のようで、今のところメドが立っていないようです。

アマゾンとグーグルのお茶の間争奪戦は、これから本番に入っていくと思われます。

 

2017年

8月

27日

地域限定SNS

2017年8月27日(日曜日)

東京に住んでいて思うことは、人やお店や住宅が目まぐるしく変化することです。

古くなったお店が無くなりそこに新しいお店ができる、住宅がいくつかつぶされてさら地になりマンションが建つ、3月になればマンションは引っ越し作業が大忙しで行われるというあわただしさです。

そうなると、だんだん地域のつながりや情報に疎くなりがちです。

また、引っ越してきた人は、地域にどんな人が住んでるのか、地域にどんなお店があるのか、どんなサービスがあるのか、子供が病気になったときに親切にしてくれる医者が近所にいるのかどうかなど気になるところです。

これは、たぶん、ある程度の大きさの都市部においては、どこでもこのような地域内のコミュニケーション不足の状況にあるのではないかと考えられます。

私も、中野区の商店街支援をしておりますが、地元の住民と商店街のコミュニケーションが取れにくい状況であることを痛感して、それに対応する提案をさせていただいています。

このような中で、インターネットを利用した地域限定SNSがあるという情報をネット上で見つけました。

もうすでにご存じの方もいると思いますが、「マチマチ」という地域限定のSNSが渋谷を皮切りに広がりを見せているということです。

このSNSの特徴は、「地域限定」であるということと「実名制」であるということです。(もちろん無料)

渋谷区においては、区と提携して区の情報提供や緊急情報なども「マチマチ」を通してお知らせするというような取り組みを開始したようです。

よく、住宅街で見かける掲示板に区の情報等が貼ってあるのが見受けられますが、「マチマチ」であれば、リアルタイムで情報提供できるメリットがあるので、他の区でも採用が進んでいくことが予想されます。

地域の住民の人たちが、実名で情報を提供し合い、お互い住んでいる地域に地元意識が生まれていくことで、助け合いに繋がり、そして、コミュニティーという形になっていくツールとして、かなり有効なSNSではないかと思います。

イメージ的には、Face bookの地域版のような感じですが、近くに住んでいるという繋がり感が、実名制と共にFacebookよりも密接なソーシャル・ネットワーク・メディアになるような感じがします。

興味のある方は、「マチマチ」で検索してみて下さい。

URLは下記です。

https://machimachi.com/

 

 

2017年

8月

13日

深刻化する人手不足の根本的原因

2017年8月13日(日曜日)

最近、人手不足、特に若手の人材不足が顕著になっており、支援させていただいている企業や商店街の経営者にとって深刻な問題となっています。

メディアなどでは、経済が上向いてきているということが、その要因としているようですが、根本問題は構造的な人口問題にあります。

現在およびこれから労働市場からリタイア予定と、これから労働市場を担う人口統計を見てみますと、それがはっきりわかります。

まず、現在およびこれからリタイアしていく60歳台の人口とこれから労働市場に入ってくる若年層の人口の比較を見ていきましょう。

69歳 1,267,080                         22歳 1,176,156

68歳 2,037,931                         21歳   1,200,645

67歳 2,156,356                         20歳   1,209,293

66歳 2,183,550                         19歳   1,194,555

65歳   1,998,950                         18歳   1,206,550

64歳   1,866,433                         17歳   1,214,737

63歳   1,766,553                         16歳   1,196,987

62歳   1,671,640                         15歳   1,195,559

61歳   1,574,411                         14歳   1,168,566

60歳   1,575,973                         13歳   1,152,224

リタイア予定合計18,098,877         エントリー合計11,915,272

この数字を見ますと、リタイア組の数字が、エントリー組の数字を大きく上回っていて、現在の人手不足と、今後の人手不足の継続が予想できるものとなっています。特に建設関係、飲食関係、介護関係など体力的な労働を求められる業種では、さらなる人手不足が深刻化していくことが予想されます。それは、リタイア組がリカバリーできるものではないからです。

この状況で必要になってくるのは、若年外国人労働者による労働集約型業種への労働力確保と、リタイア組の労働年齢力の知識・経験活用の2つの政策が必要になっていることは明確です。総人口自体も緩やかに減少のトレンドに入っていますが、それよりも急激なペースで労働人口が減少しているというのが、日本における人手不足の根本原因となっています。

政府や官庁も働き方改革や労働条件の見直しを行っていますが、根本的にこの問題を解決できるかが喫緊の課題となっています。

 

2017年

7月

30日

黒田総裁6度目の物価目標達成延期

2017年7月30日(日曜日)

日銀の黒田総裁が、先月の金融政策決定会合で、物価上昇率2%目標達成の6度目の延期を発表しました。

2013年4月に、異次元緩和で2年程度を念頭にできるだけ早期に2%の物価安定目標を達成するために、ヘリコプターマネーとも呼ばれるお金を市場に供給しました。その際には、日本国債の買い入れを大規模に行い、市場にお金をバラマキ、インフレ期待を起こさせるという戦略だった訳です。

本来、政府と日銀化期待したのは、そのインフレ期待から民間投資が活性化され、低金利と円安を武器に、企業は輸出期待の設備投資を積極的に行い、一般家計では住宅投資などの活性化で景気を浮遊させて2%の物価上昇を実現されるというシナリオでした。

しかし、実際にふたを開けてみると、ヘリコプターマネーでばらまかれたお金の行き先は、企業の設備投資でも家計の住宅投資でもなく、都市部の不動産、株式市場、そして相続税対策で集合住宅を建てるなどのストックへの部分バブル的なお金の流れに終わっています。

マネーサプライ拡大による円安により、一部の輸出企業は競争力を強めましたが、個人消費は低迷したままで、物価の2%上昇到達に至っていません。

個人消費は、将来への不安と、ものへ所有意識の変革などで、受け取った給与に対する消費性向が上がらないというジレンマになっています。

これは、私が前からお伝えしている日本の人口の量的ならびに質的な問題を解決しなければ、これまでおよび現在おこなっている金融政策だけでは解決できないという証明でもあります。

6度目の目標達成延期ということですが、普通の企業の責任者であればすでに責任を問われ変わっているところです。

黒田総裁の任期はたしか2018年の4月ということですが、金融政策決定会合で黒田総裁が延期したのは、「2019年ごろ」という発言のようです。自分の任期の先に達成時期を発表するというのは、通常の企業の責任者だったら株主からNGを出されてしまうところです。

もしかしたら、黒田総裁は目標達成を6度も先送りしながら、再任されるという前提で2019年ごろという発言をされたとしているのでしょうか。

これだけの異次元の緩和をしているのにもかかわらず、一向に目標に達しないということは、そもそもの戦略が間違っていたという判断になるはずです。

そして、この異次元の緩和を進めていく中で、日銀のバランスシートは膨らみ続け、日本国債の保有率は4割に達し、日本株の上場投資信託買い入れは年々増加をし続け、GPIF,3共済、かんぽ生命、ゆうちょ銀行に並ぶまたは追い抜く株主となっています。

この結果、日本株式の20,000円前後の安定につながっているのですが、これは、プライス・キーピング・オペレーションともなる可能性があることと、この株価安定は、上場企業のガバナンスのたるみを招く危険性があります。

業績が順調で株価が安定しているのではなく、クジラといわれる日銀やGPIFの買い入れが売りをカバーしているという状況を招くからです。

さらに、この政策を続ければ続けるほど、今度は、出口がどんど難しいいものになるという副作用もあります。

2020年のオリンピックでいまのところ上昇気分が続いていますが、そのあとがちょっと心配に感じた日曜日です。

 

2017年

7月

23日

東京オリンピックの5年後は2025年問題がやってくる

2017年7月23日(日曜日)

東京オリンピックもあと3年というところまで来ました。

今のところ、その話題で盛り上がりを見せている東京近辺の状況ですが、実はそのオリンピックの5年後には、日本全体が抱える構造的な問題が発生すると予測されています。

それは、2025年問題と呼ばれているものです。

その2025年問題とは何かを、厚生労働省HP・内閣府HPの高齢化の状況から紹介したいと思います。

◆団塊の世代が全て75歳となる2025年には、75歳以上(後期高齢者)が全人口の18%となる(厚生労働省HPデータ)

◆平成37(2025)年には65歳以上の認知症患者数が約700万人に増加2014年は認知症患者数462万人と、65歳以上の高齢者の7人に1人で会ったが、2025年には約700万人、5人に1人になると見込まれている。(内閣府データ)

◆健康寿命が延び出るが、平均寿命に比べて延びが小さい(内閣府データ)◆高齢者の要介護者数は急速に増加しており、特に75歳以上で割合が高い(内閣府データ)

◆主に家族(とりわけ女性)が介護者となっており、「老々介護」も相当数存在(内閣府データ)

◆家族の介護・看護のために離職・転職する人は女性が多い(内閣府データ)

日本の総人口が減少していく中で、75歳以上の後期高齢者の人口が急激に増加する2025年以降は、介護・医療費の増大とそのマンパワー不足が深刻になっていくというのが2025年問題の本質です。

生産年齢人口は、2015年に7730万人であったものが、2025年には7233万人と予想されており、500万人の減少となる予定です。

そして、65歳以上が3500万以上、そのうち75歳以上が約2200万人という構造になります。

これらのデータを見ているだけでも、ちょっと先の日本はかなりシリアスな状態になることは容易に予測されます。

現在私の周りにも、親の介護で家族が仕事をやめたというよな事例が増えてきました。

この人口という構造的な問題は、外国人受け入れなどを含め抜本的な対策をスピード感を持って進めない、とハードランディングとい厳しい状況が予測されます。

国民全体の問題として意識を持つことがスタートだと思います。

 

 

 

 

 

2017年

7月

15日

九州北部豪雨での流木の脅威

2017年7月15日(土曜日)

7月初めから九州北部に降り続いた豪雨のために、福岡県と大分県を中心に30名以上の犠牲者を出す被害が発生しました。

被害に遭われました皆様へ心よりお見舞いを申し上げるとともに、亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。

今回のような梅雨前線の停滞による九州北部の豪雨というのは、今回が初めてではなく、平成24年にも同じように梅雨前線の停滞による豪雨というものが発生していて、5年間に2回の被害が発生しています。

これは、私の仮説ですが、海水温の上昇による積乱雲の異常な発達が影響しているのではないかと思っています。また、冬場の雪についても近年多くの雪が降るという状況が見られますが、これも海水温上昇による雪雲の異常な発達が原因ではないかと思っています。

そして、今回の九州北部の被害で気づいたことは、流木の異常な多さです。流木が川をせき止め、川を氾濫させ、橋げたに引っ掛かり橋げたを破壊するという画像がありました。

そしてこの流木を見ますと、まっすぐな直線の木、つまり、杉やヒノキのような針葉樹と思われるものがほとんどのように見えます。

これらの、針葉樹は自然林ではなく植林した林から出たものではないかと考えています。

私は、花粉症がひどいことから毎年花粉症の季節に、この人工林のスギは必要最小限の手入れされたスギを除いて伐採し、自然林に戻すことが抜本的な解決であると数回にわたりブログに書いてきました。

その理由を再度以下に記載します。

1.スギ林は自然の森林と比較して保水力が弱く水不足になりやすい

2.スギ林は自然の森林と比較して土砂災害を起こしやすい

3.スギ林の増加は、日本の豊かな森の生態系を脅かしている

4.スギ林は四季折々の日本の山の景観を阻害している

5.スギアレルギーの原因となっており、社会的損失が拡大している。

日本の国土の3分の2が森林であり、その40%が人工林になっています。

今回の九州北部の豪雨による映像を見るとどの映像も、流木の多さが際立っていました。

流木が橋げたに引っ掛かり川を氾濫させ、橋げたを壊し橋を崩落させ、住宅に襲い掛かり、窓からまっすぐな刃のような流木が家の中に突き刺さった映像などは、本当に恐怖感を覚えるものでした。

本来、高度成長期で家を建てるためのスギが手入れも伐採もされず、豪雨により流され、川を氾濫させ、外国の木材で作った家に突き刺さったとしたらこれはもう、皮肉では済まされない事態ではないでしょうか。

この、内容については私がネット上の一部の画像・映像を見ただけの感想ですが、雨の多い亜熱帯の日本の山に、針葉樹を植え続けてきたことは、日本の豊かな自然を脅かしていることは間違いないと思っています。

日本の国土の3分の2が森林であり、日本の自然は森林そのものです。そして、豊かな森林が河川を安定させ、また、海の自然も森林の豊かさに依存するということは、森林を守ることがとても重要であるという結論になると思います。

 

 

 

 

2017年

7月

09日

世界政治の潮目の変化

2017年7月9日(日曜日)

2017年もすでの半分が過ぎて後半戦に入ってきました。

昨年の今頃は、世界中の政治が保護主義の嵐に吹かれ、フランスの右翼ルペンの台頭やイギリスのメイ首相のEU離脱、フィリピンのドゥテルテ大統領の就任、そして最後にトランプ大統領の就任と続きました。

しかし、今年に入りトランプ大統領のホワイトハウスにおける政権体制が不安定になり、その保護主義的な政策がとん挫する場面が多くなり、現在ではいつまでもつかという噂まで出るようになっています。

フランスでは大統領選挙が行われ、昨年あれだけ台頭した極右政党のルペンを圧倒してマクロン大統領が圧勝するという結果になり、続く議会選挙でもマクロンチルドレンが70%もの議席を確保しました。

イギリスでは、議会選挙でメイ首相の率いる政党が惨敗し、EU離脱に暗雲が立ち込めています。

この状況を受けて、昨年7月ごろ110円近辺にあったユーロが、現時点では130円近くまで戻しておりEUが安定方向にあるとの市場の反応ではないかと思います。

マクロン大統領は、ドイツメルケル首相との関係を強化する方向であり、一度は崩れかけたEUの体制はひとまず安定する方向性を見せています。

これは、フランス人の優れたバランス感覚の表れと高く評価していいと思います。

一方アメリカのトランプ大統領は、ロシア疑惑がくすぶっていて先行き不安定な状況です。

最初は、トランプ政権に合わせていた企業群も最近では、トランプ政権の方向性に反する海外展開を再開しているようで、トランプ政権は4年の任期を待たずに終わるという噂も大きくなっています。

難民問題で、一度は非常に不安定になってしまった政界の政治情勢ですが、少しずつバランス感覚を戻しているという感じ持ちます。

後は、残されたイギリスのEU離脱問題をどうイギリス議会が解決するかを見守りたいと思います。

最後に、安倍政権が揺らぎ始めました。憲法改正を急ぎたいという焦りが前面に出てしまって、いろいろな問題を丁寧に解決していくという姿勢が見られないことが、国民の信頼を損ねてしまっています。いろいろな問題に対して国民の納得できるような対応を期待したいところです。

世界は、昨年の保護主義台頭からバランスを戻しているということをしっかり把握していただきたいと思います。

 

 

 

2017年

6月

25日

東京都議会選挙開幕

2017年6月25日(日曜日)

一昨日、東京都議会選挙の公示が行われ、7月2日の投票日に向けて選挙戦が始まりました。

築地市場の豊洲移転問題、オリンピックに向けての準備などいろいろな問題がありますが、コンサルタントを生業としている私としては、東京という都市が、将来も含めてアジアのビジネスハブの地位をゆるぎないものにするようなビジョンを明確にしてくれる候補に投票したいと思っています。

現在、シンガポールがビジネスハブとしてのインフラをしっかりと固めつつあり、グローバル企業・金融機関がアジア本部を置くという流れが加速しています。

豊洲やオリンピックもそのビジョンの一環として、計画していかなければ、一貫性のない部分的そして一時的なイベントで終わってしまいます。

それから、選挙には必ず参加して投票していただきたいと思います。民主主義というのは、民衆が主体となって政治を動かすものであり、誰かが民衆に対して何かしてくれるものではないことを再認識する必要があります。選挙で自分たちの代表を決めて、その人が議会で自分たちの代表として政策を決定する仕組みですので、その出発点の選挙は我々が政治参加するための最重要活動であることを特に若い人たちに認識していただけることを心からお願いしたいと思います。

100年後の東京をアジアの中心都市として、その存在意義を世界向けて発信できるようなビジョンを都民全員で作り上げましょう。

 

2017年

6月

11日

お役所の仕事

2017年6月11日(日曜日)

2017年も半年を過ぎて、世の中は情報化社会が加速して、効率的にいろいろな情報やものが、自宅に居ながら入手できるようになっていますが、お役所だけはそうではないようです。

私事で恐縮ですが、5月に実家の兄弟から連絡があり、実家を弟が相続することとになったので、私の相続放棄も含めての手続きがあるので、書類を送ってほしいとの連絡がありました。相続放棄については、私はすでに了承しておりそのこと自体は別に問題ではないのです。

兄弟から依頼された書類は、戸籍抄本と本籍入りの住民票そして印鑑証明書の3つでした。

本籍入り住民票と印鑑証明書は新宿区役所の自動販売機で簡単に入手できますが、戸籍抄本は本籍地から郵送してもらわなければなりません。

私の場合、実家のある山形県ではなく、宮城県仙台市宮城野区に本籍があるために仙台市のHPから申請書をダウンロードして申請書を作成して、その中に連絡が取れる電話番号記載欄があったのでそれも記入して、82円切手を貼った返信用封筒と、定額小為替(450円)を郵便局で購入し同封して宮城野区役所に申請内容を郵送しました。

その申請書に、使用する目的の欄のチェックがあったので相続放棄なのだから「相続」という箇所にチェックを入れて出しました。

1週間ほどして、宮城野区役所から手紙が届きました。ただし、私が同封した返信用封筒ではなく、宮城野区役所の封筒だったので、「どうして、返信用封筒を使わずに宮城野区役所の封筒なのだろう?」と不思議に思って開けてみたところ、中に入っていたのは戸籍抄本ではなく、「相続の場合は、戸籍謄本を依頼される場合が多く、本当に戸籍抄本でいいのか確認したいので電話を記載の番号にしてください」という内容の文章が入っていたのです。

区役所としては、申請者が間違って依頼をしてきたかもしれないし、間違って依頼してきたのであれば二度手間になるので念のためにという暖かい親切心だったと理解はできます。

でも、申請書には申請者の連絡先を記載する箇所があって、私は自分のスマホの番号を記載しているのです。

しかたなく、翌日9時過ぎに早速、指定の電話番号と担当者に電話したところ、「今、他の電話に出ているので、こちらから電話します」という返事だったので昼近くまで待ちましたが、一向に電話がかかってきません。

そこで、こちからか電話したところ、なんと、担当者が出ました。

「電話をいただけることになっていたのですが」と確認したところ、大変明るい声で「申し訳ありません」ということだったので、それ以上は言わずに本題に入りました。担当者が言うには「相続の場合、戸籍謄本を申請される方が多いので、戸籍抄本で間違いがないかの確認をしたい」ということだったので、たぶん、いろいろな場合に精通しているのだろうと思い「実は、相続放棄をするんですが、それについて兄弟から戸籍抄本を依頼されているのですが、相続放棄の書類としては戸籍抄本でダメなのでしょうか?」と尋ねたところ「それは、分かりかねます」という回答でした。

電話担当者が、ただただ明るい女性でしたので、仕事の途中であったこともあり、とにかく、戸籍抄本を送ってほしいと依頼して電話を切りました。

申請書に電話連絡先を記載させておいて、郵送の手紙で確認の文章を送ってくる。そして、指定の電話番号と担当者に電話してくれという。そして、電話すれば、電話中なのでこちらから電話するといって電話が来ない。そこで、私が電話をすれば、担当者が出る。

結論からすると、電話で済む内容だったのです。

そして、申請書に電話番号を記載させておいて連絡できる体制にありながら、手紙という文章で確認をしてくる。よくわかりません。

そして、当の戸籍抄本は、6月11日現在、私のもとに届いておりません。

働き方改革が一番必要なところは、それを提唱しているお役所だったという笑えない話でした。

 

2017年

6月

04日

経済産業省 次官・若手プロジェクトの提言

2017年6月4日(日曜日)

経済産業省の「次官・若手プロジェクト」という新規プロジェクトから発表された文章が一部で話題になっています。

タイトル「不安な個人、立ちすくむ国家」~モデル無き時代をどう前向きに生き抜くか~

平成29年5月 次官・若手プロジェクト

今日は、その内容についてお話ししたいと思います。

経済産業省の「次官・若手プロジェクト」とは、文章の表紙から以下の通りです。

・昨年8月、本プロジェクトに参画する者を省内公募。20代、30代の若手

 30人で構成。メンバーは担当業務を行いつつ、本プロジェクトに参画。

・国内外の社会的構造の変化を把握するとともに、中長期的な政策に軸とな

 る考え方を検討し、世の中に広く問いかけることを目指すプロジェクト。

・国内外の有識者ヒア、文献調査に加え、2つの定期的な意見交換の場を

 設定。

そして、議論するうえでの「グローバル・メガトレンドと今回の議論のスコープ」を最初に持ってきています。

「国家」の今後の在り方を議論するうえで捉えるべき、世界の大きな潮流変化として、「国際政治」「経済」「民族・文化・宗教」「技術」「社会」の5点を挙げています。

そして、そのスコープを踏まえて、3つの内容を問うています。

1.液状化する社会と不安な個人

2.政府は個人の人生の選択を支えられているか?

3.我々はどうすればよいか

そして、この3つを中心に議論が展開されていくわけですが、ポイントは以下の内容のようです。

このままでは日本は非常に危ない状態に陥る

 価値観を含む急激な変化についていけない社会システムと個人

■古い価値観と固着化した輝かしき制度の束をどう変えていくか

 従来の延長線上で個別制度を少しずつ手直しするのではなく、今こそ

 社会の仕組みを新しい価値観に基づくて抜本的に組み替える時期に来て

 いるのではないか。

①一律に年齢で「高齢者=弱者」とみなす社会保障をやめ、働ける限り貢献

 する社会へ

②子供や教育への投資を財政における最優先課題に

 少子かであればこそ、子供の教育にもっと投資を

③「公」の課題をすべて官が担うのではなく、意欲と能力ある個人が担い手

 に

これにより、個人の帰属・つながりを回復し、不確実でも明るい未来を実現する。

以上が、大まかな文脈であると私は解釈しました。

 

若手の経済産業省の人たちが、現在の日本に危機感を感じて、省内および有識者との意見交換をすること自体は、大変いいことだと思います。

そこで、私から、この提言を拝見させていただいた上でのフィードバックをさせていただければ以下の2点です。

第1ポイント

「次官・若手プロジェクト」が考える、日本の将来ビジョンを明確にしたうえで、段階的にどうしていくべきなのかを議論していただきたい。

第2ポイント

社会の仕組みを新しい価値化に基づいて抜本的に組み替えるとして、経済産業省は、自らが、いつまでにどのような改革を進める必要があるのかを、先行事例としてアジェンダを示していただきたい。

そして、経済産業省の若手が、新しい時代の先陣を切っていただくことを切に願うものです。

 

この資料を詳しく見たい方は、経済産業省のHPに入っていただいても、「不安な個人、立ちすくむ国家」でブラウザで検索していただいても簡単に見つけることができますので、若手の意見を是非ご確認していただき、どんどん意見を上げていただきたいと思います。

 

 

  

2017年

4月

23日

GINZA SIXという体験

2017年4月23日(日曜日)

昨日、銀座で学生時代からの友人との食事会があったので、ついでに20日に銀座6丁目にオープンしたGINZA SIXに寄ってみました。

オープンして初めての週末ということもあって大変な混雑で、屋上へのエレベーターは長蛇の列で、残念ながら屋上のガーデンは見ることができませんでした。

中央吹き抜けには、現代アートの巨匠の作品が飾られ、床、壁、天井なども素材にこだわったアートな空間になっています。

フロアのレイアウトもかなり贅沢に使われおり、ただ高級ブランドが並んでいるようなデパートとは違い、わざと回遊を楽しんでもらうようなショップの配置になっています。

ざっと30分ぐらいでエスカレーターを使って半分ぐらい見た感想は、これからの本当のラグジュアリーとは「アートを体験する」ことであるというメッセージが感じられました。

高度成長期までのデパートにおいては、文化的な高級な「モノ」の提供を基本としていました。私たちは子供のころからデパートで文化的な生活を送るための「モノ」にあこがれ、それを所有することに喜びを感じる時代を経験してきました。

しかし、「モノ」を所有したことで本質的な幸福感を得られたのかというと、「モノ」があふれてきている時代に入り「モノ」自体には価値はなくなり、「体験」に価値がシフトしてきている状況です。

「モノ」は買ってしまえばそれでおしまいですが、「価値ある体験」というものは何度もリピートしたくなるという点がポイントです。

そういった観点からして、GINZA SIXのコンセプトは、現代におけるラグジュアリーにマッチしたものであると思いました。

この「価値ある体験」というものを、いかに高いレベルで提供し続けられるかと、その価値を感じてもらいお金を支払ってもらえるかがこれからの課題ではないでしょうか。

これからデジタル社会がさらに進化していく中で、個人的に思っていることは、「美」というものがこの世で一番の「価値」になっていき、さらに言えば「美の体験」というものにより多くの対価が支払われていくという時代になると考えています。

GINZA SIXがそのようなプラットフォームになればいいなと思います。

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2017年

4月

16日

日本の人口推計

2017年4月16日(日曜日)

総務省統計局は3月21日に日本の人口推計を発表しました。

その概要を総務省統計局の人口推計から見てみたいと思います。

平成29年3月現在(概算値)

総人口:1億2676万人で、前年同月に比べ減少 ▲19万人(▲0.15%)

平成28年10月1日現在(確定値)

総人口:1億2693万3千人で、前年同月比減少 ▲16万2千人(▲0.13%)

0~14歳人口:1578万人で、前年同月比減少  ▲16万5千人(▲1.03%)

15~64歳人口:7656万2千人で、前年同月比減少 ▲72万人 (▲0.93%)

65以上人口:3459万1千人で、前年同月比増加  72万3千人(2.13%)

日本人人口:1億2502万人で、前年同月比減少 ▲29万9千人(▲0.24%)

以上が概要です。

このデータから見えることは、人口全体で減少しており、その中で日本人の人口減少はさらに進んでいて外国人人口が上昇しているため、全体の減少をいくらか補っているという状況です。

増加している外国人の年齢を見ますと、20歳から34歳の年齢層がそれぞれ20万人以上の増加となっており、日本経済の重要な稼ぎ手として人手不足を補っていると推定されます。

次に年齢別・男女別の人口の構成を見てみます(平成29年3月31日推定値)       全体    男      女

総人口           100%         48.66%         51.34%

年齢別人口構成

0~14歳   12.4%   13.0%    11.8% 

15~64歳   60.1%         62.4%          57.9%

65歳以上        27.5%        24.5%          30.3%

65歳以上のうち

75歳以上       13.6%         10.9%          16.1%

85歳以上       4.2%           2.6%            5.7%

まとめ

日本の人口は減少している

日本の人口は高齢化が加速している

日本の人口は少子化が加速している

生産年齢人口(15~64歳)は6割を切ろうしている状態ですが、生産年齢人口といっても15歳から生産に参加しているとは思えません。これを20歳から64歳を生産年齢人口として見た場合は、全人口の50%が生産に関わっていて50%が生産に関わっていないということになります。もちろん、65歳以上の人でも生産に関わっている人もたくさんいられると思いますが、大学進学率の上昇からしても60%の生産年齢人口の実態はもっと厳しい状況と言わざるを得ません。

そして、65歳以上の人口は30%に着々と近づいており、女性の比率は65歳以上が30%を突破し、年齢が高ければ高いほど女性の比率が高くなっております。

これらの年齢別構成からは、年金費用と医療費用と介護費用の3つの社会保障費の増大は止まらないということが見えてきます。現在65~69歳が最も人口が多いセグメントですが、この年齢が70歳以上に移行していくにつれて、その費用は更に増加していくと考えられます。

その費用をできるだけ抑えていくためには、IoTやAIを駆使したスマートでリモートコントロール技術を駆使した社会を形成していく必要があります。

外国人を受け入れることも重要なことですが、急速増やすことは社会的に難しい部分もありますので、この政策は徐々に拡大していきながら、技術的な進化によるイノベーションをしていく方向性で行くしかないと思っております。そして、その技術を持つ人材を育成していく必要があり、その人材育成に対して微力ながら貢献していきたいと思っております。

 

 

 

   

 

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2017年

4月

09日

植える林業から切る林業へ

2017年4月9日(日曜日)

3月のブログで、私事の花粉症の話から、抜本的な花粉症の対策は杉の木を必要最小限に伐採して、戦後拡大した人工林を、元々あった広葉樹の森の戻すことですという内容を書きました。

人間の肉体というのは、何万年という長い期間の中で、その自然に合う形で対応できるように進化してきました。

しかし、戦争中に森が破壊され、その後、急激な木材需要に伴い、元々あった森ではなく、建築を前提とした杉を中心とした針葉樹林へと変わってしまいました。その何十年という変化には人間の体が対応できるはずもありません。

その対応不全が花粉症に表れているという個人的な話をしましたが、ちょっと視点は違いますが、日本の森は、植林した木が密になり過ぎて木を切って手入れをすることの重要性を主張されるラジオ番組がありましたので紹介したいと思います。それは、今日のFM東京の「未来授業」という番組で、田中淳夫さんという方が、日本の森について講義された内容です。

今、世界中で森が伐採されて森林が減少している状況が続いているが、日本は戦後から森林が逆に増加している稀な国であるということ。

これは、戦後急激な木材需要によって、杉やヒノキのような建築材が次々と植林されたものであること。

しかし、安価な外材の輸入により木材価格が下落したため、林業が衰退し放置されていること。

戦後植林した木は現在伐採に適した年齢を迎えているが、間伐などをしてこなかったことから密になったまま光の通らない森になっていること。

従って、木を植えることも大事であるが、今優先すべきは成長して密になりすぎた木を切ることの方が重要性が高いこと。

一部の村では、豊かな森を再生するために、木を切ってそれを付加価値の高い商品として販売していく取り組みを始めていること。

それは、今まで通りのやり方ではなく、最終消費者がどのように木を生活に取り入れたい、または、取り入れたらいいのかというマーケットインからの発想で、伐採の処理の仕方を変えていくというものでした。

最後に、田中さんは、木というものは50年100年という長いスパンでしか育たないのだから、50年・100年後の木の需要がどのようなものであるかは分からないが、豊かな森を未来に残して、50年・100年後の人たちが、それを大切に利用する方法を見出してもらいたい、という考え方が重要だと語られています。

森に限らず、自然というものはそのような何百年・何千年というスパンでどうするかを人間は考えて対峙することの必要性を強く感じた番組でした。

また、田中さんは「森と日本人の1500年」という著書も出されているようです。是非、拝読したいと思った日曜の朝でした。

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2017年

4月

02日

ビジーチャイルド 研究室から逃走!

2017年4月1日(土曜日)

アメリカのカリフォルニア州にある研究室から、人間の知能の1000倍の知能を持つスーパーコンピュータである「ビジーチャイルド」が4月1日(土曜日)未明、研究員1名とともに逃走したとのニュースが入りました。

このビジーチャイルドは、ジェイムズ・バラット氏の著書「人工知能・人類最悪にして最後の発明」によれば、自分自身のプログラム、とくに動作命令の部分を書き換えて、学習、問題解決、意思決定の能力を高めようとする。それと同時に、コードをデバッグしてエラーを発見修正し、ありとあらゆるIQテストで自身のIQを測定する。プログラムを1回書き換えるのに数分しかかからない。このAIの知能は、急傾斜のカーブを描いて指数関数的に高まっていく。プログラムの書き換えのたびに知能が3%上がるからだ。それまでの進化分にさらに上乗せされて進化していく。

科学者が「ビジーチャイルド」と名付けたそのAIは、進化の最中、インターネットに接続して、世界情勢や数学、芸術や科学に関する人間の知識を収めた何エクサバイトものデータを収集しつづけていた。

知能爆発が起きようとしていることに懸念を抱いたAI開発者は、このスーパーコンピュータをインターネットなどのネットワークから切断した。ほかのコンピュータや外の世界とは、有線でも無線でもつながっていない。

駆け付けたあるAI科学研究員の話によると、「一緒に逃走した研究員は、日ごろから人工知能の平和利用について頭を悩ませており、地球平和のための人工知能について研究を進めていた。もしかしたら、その命題を解決するためにビジーチャイルドをインターネットに接続して、答えを導きだそうとして、今回の逃走に繋がったのかもしれない」と心配そうに語っていました。

逃走した現場にはメモが残してあり、次のようなメッセージが残されていました。

「私とビジーチャイルドは人工知能を地球平和のために使用するために世界中の公開並びに機密情報を集め、地球平和を脅かすものを無くしていく活動を進める」

これについて、人工知能の権威であるヘイ・カールワイツ博士はコメントを寄せてきました。

「彼らの活動は、我々にとって幸運をもたらすであろう。『地球平和を脅かすものが人類である』とビジーチャイルドが結論づけない限りにおいて・・」

以上、4月1日のトップニュースをお知らせします。

                     <AI通信>

 

 

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2017年

3月

20日

人工知能(AI)

2017年3月20日(月曜日)

IoTの進化などで膨大なデータが蓄積される中で、それを解析して有効な解決方法を提供する技術として人工知能の開発が進んでいます。

しかし、この人工知能に対して警鐘を鳴らす専門家と楽観的な専門家に分かれているようです。

しかし、私は、どちらにしても、これは行くところまで行くのだろうと予測しています。

人工知能が、人間の知能を超えてさらに優秀な人工知能を作っていくという知能爆発(シンギュラリティ)が起こったとき、どのようなことが起きるか予測は尽きませんが、最初のうちは人間にとって非常に便利なものとして活用が進みますが、これが軍事面や犯罪に利用されると全く話は変わってきます。

そもそも、人間という生き物は、地球上で物理的に優位性がある生き物ではありません。

虎やライオンや象などの生き物に比べたら全く敵わない弱い動物です。

しかし、並外れた頭脳つまり知能によって、計画ができて道具を作ることができて、それらの生き物を確保し檻に入れて鑑賞するなどということができているわけです。

つまり、人間が地球を支配し続けてこられたのは、その頭脳つまり知能の賜物と言えるわけです。

しかし、テクノロジーの指数関数的な発展により人間を超える知能が作られようとしています。

すでに、チェスや碁の世界では、少し前まではいい勝負だったものが、今では人工知能が圧勝するようになってしまいました。

人工知能がさらに優秀な人工知能をプログラミングできるようになったら、核分裂の臨界点と同じように手が付けられなくなるということが予想されます。

核という人間の発明も、エネルギー供給に関しては非常に効率が高く、CO²の排出も出さないエネルギーですが、軍事に使用されたり事故が起こった場合甚大な被害を人間に及ぼすという二面性を持っています。

AIという知能が人間の知能を超える存在となったときに、同じようなことが起きないとは誰もいえないと思います。

さらに言えば、人工知能が臨界点を迎え知能爆発して暴走した場合、我々の知能ではまったく敵わない相手になっているという、核以上の恐さを持っていることも考えられます。

しかし、この開発はどんどん進まざるを得ないという宿命があります。

核爆弾でもわかるように、相手が先に開発するよりも、自ら先に完成させたいというのが人間の性です。

知能という武器により地球を支配してきた人間の知能が、人口の知能を創りその人口の知能が人間の知能を超えたとき、知能の優位性により君臨してきた人間の地球上の地位は脅かされることにならないのか。

最も優秀な知能が地球を制することになる。

このことについて、早めに何らかの対応をしておく必要があると思っています。

 

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2017年

3月

05日

分裂する世代

2017年3月5日(日曜日)

アメリカの大統領となったトランプ政権により、アメリカの内部で分裂が起こったり、ヨーロッパでもEUからイギリスが離脱を決定しイタリアなどもEUからの離脱の可能性があり分裂の危機を抱えています。

世界中が高速の輸送システムで人や物が移動できるようになり、さらに、インターネットが、世界中の情報を瞬時に通信する時代の中で世界は分裂するという危機にさらされています。

ここで、もう一度これらの分裂の危機を招いた投票の内容を見ると、世代間により投票した内容が全く異なることが判明しています。

その世代間のギャップとは、物心がついたころからインターネットの環境に親しんでいる若い世代とリタイアしているまたはリタイア予備軍との投票の結果です。

インターネット世代は、物心ついたときからEUの一員であるという認識であり、スマホがインフラであり世界中とつながっているというのが当たり前の中で育ちました。これらの若い人たちのマジョリティーは、EUへの残留であり、ヒラリークリントン支持でした。

しかし、リタイア組の高齢者たちは逆にイギリスのEUからの離脱であり、トランプ支持だったわけです。

これから、国や世界をドライブしていこうとする若い世代の意見よりも、これからリタイアしていこうとしている高齢者が、これからの国の方向性を決めてしまったという結果です。

これは、日本でも起きますし、世界中のどの国よりも起きてしまう確率が高いと分析しています。

それは、人口の構成が昔とは全く変わってきているからです。

昔は、人口構造がピラミッド型だったので、国の重要な政策を投票で決める場合には若い人の意見が通りやすいという構造になっていました。

しかし、現在の先進国の人口構成を見ますと、少子高齢化が進行しているために、投票という行動をとった場合、どんどんリタイア中心の結果になって行きます。

日本では、社会保障の費用増大という問題についてこれらの分裂が起きる可能性があります。

イギリスもアメリカも、リタイア組の選んだEU離脱やトランプ政権の下で政治・経済を営んでいくわけですが、これら2つの決断にあまり明るい未来は見えてきません。

これらの保守的な決断の背景に人口問題があるという認識が必要だと思います。

また、これらの人口問題の発生の根源が戦争という破壊的な活動により起きたということも忘れてはならないと思います。

第二次世界大戦が終了したとき、世界中の国々で人口爆発が起きました。いわゆるベビーブームです。この戦争と終了により人口の構造が大きくゆがんだことが、良くも悪くもずっと影響を与えてきたのです。

そして、今になって保守的なリタイア組として国の政策のマジョリティーを占めているという構図です。

戦争というのは、単にその時の社会を破壊するだけではなく、後々まで影響を与えてしまうということを再認識する必要があると思います。

 

 

 

 

 

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2017年

2月

25日

花粉症の抜本対策

2017年2月25日(土曜日)

今年も、憂鬱な季節がやってきました。

本来、冬も終わりに近づき、梅の花も見ごろとなって、とてもいい季節であるはずなのですが、個人的にスギ花粉症を持っている私にとって、この季節はとても憂鬱なものです。

今回の表題に、花粉症の抜本対策と書いてしまいましたが、これは、短期的な話ではなくて子々孫々までの長期的な対策の話です。

現在、花粉症の対策としては、処方薬や市販の薬をはじめ、いろいろなサプリメントや食品まで百花繚乱の様相を見せています。

わたしも、いろいろと試しましたがなかなか完治しません。

最近では、舌下免疫療法や減感作療法なども出てきており、花粉症市場は年間何百億円の市場になっているようです。

しかし、私のような戦略的問題解決を生業としている者から言わせてもらいますと、花粉症とともに、そこには、日本の森林政策という根本的問題があり、それを解決する必要があると考えます。

スギ花粉症の問題の原因は何か、原因を断つことができるか、その場合に新たな問題が発生するのか、スギを取り巻く森林全体の最適解はどうすればいいのか、それは超中長期に見て抜本的な解決策か、効果の程度は、実現可能性は、というように考えていきます。

その結果出てきた私のスギ花粉の長中期的な抜本対策は以下のものです。

「必要最小限のスギ林以外はすべて伐採して、もともと生息していた樹林に戻す」という回答です。

期待してブログを訪れてくださった皆様は、たぶん、がっかりしたでしょうが、がっかりついでに、最後までお付き合いください。

この対策は1~2年でできるような内容ではありませんが、日本人の将来も含めた健康と、日本の三分の二を占める森林の安全と豊かさを取り戻す意味でとても重要なものだと思っています。

必要最小限のスギ林とは、スギ林をちゃんと管理して、そのスギを木材として販売して生業としておられる町村が存在します。そのようなところのスギ林は大切に残して、それ以外の管理されていないようなスギ林はすべて伐採して、もともとその地域にあった木を植えなおすというようにするということです。

なぜなら、次のような事実背景があると思うからです。

1.戦後高度成長期に必要な木材として植えられたスギの需要が激減してい

  る

2.スギ林は自然の森林と比較して保水力が弱く水不足になりやすい

3.スギ林は自然の森林と比較して土砂災害を起こしやすい

4.スギ林の増加は、日本の豊かな森の生態系を脅かしている

5.スギ林は四季折々の日本の山の景観を阻害している

6.スギアレルギーの原因となっており、社会的損失が拡大している。

日本の三分の二を占める森林の四割以上が人工林となっており、その人工林のほとんどがスギを中心とする針葉樹で占めらています。

これだけの事実背景ががあるにもかかわらず、林野庁はいまだにスギの植林を続けているという話のようです。

お願いですから、まず、スギの植林はやめていただきたいと思いますし、もともとあったような広葉樹や、花も実もある木を植林していただきたいと思います。

日本の三分の二は森林(山地)であり、日本の四季とは森林(山地)そのものです。冬は雪で白く、春になれば茶色い枯れ木の先から萌えるような淡い緑の芽を吹かせ、夏は豊かな濃い緑の葉を広げ、秋になれば燃えるような紅葉が人々の目を楽しませてきました。

その美しい四季の森の中で育まれてきた鳥や動物たちは、スギ林の中では暮らしていけませんので生態系がどんどん壊れてきています。

私は、スギ花粉症というのはある意味、自然からの人間に対しての警鐘だと思っています。

医療やサプリメントで対処療法するのではなく、抜本的に、真に重要な森林の在り方を考えた政策を進めることが、全体最適を考えるうえで、真の戦略的問題解決だと思います。

人間とはそもそも自然の一部であり、自然を壊すことが人間を壊すことだということを認識する必要があります。

子々孫々に、感謝されるような100年単位で物事を考えられる政策立案をお願いしたいと思います。

最近では、外国人旅行者も日本通になってきて、都市圏だけでの買い物ではなく、日本の四季折々の豊かな自然を楽しむためにいろいろな地域に来ていただけるようになっています。このような面からみても、日本の森林を安全で美しくそして豊かなものにしたとき、花粉症という警鐘が鳴りやむときではないかと思っています。

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2017年

2月

11日

プレミアムフライデー

2017年2月11日(土曜日)

経済産業省が提唱しているプレミアムフライデーについて考えてみたいと思います。

プレミアムフライデーというのは、ご存知の方も多いと思いますが、基本的に、毎月月末の金曜日の仕事を午後3時までにして、豊かな週末を過ごすことで、低迷する国内消費を喚起するという副次的な効果を狙いとするものです。

通常、このような労働時間を含めたライフワークバランスに関する政策は、厚生労働省の管轄するものと思われますが、経済産業省が強く推奨している理由は、買い物・外食・観光などの消費を喚起したいという理由から、プレミアムフライデーの経済界への働きかけという動きになったものと思います。

このプレミアムフライデーの提唱については、安倍首相が打ちした働き方改革を進めるという側面も持っているようです。

これに、経済界の小売り・外食・旅行業などの団体が提唱に対して全面的に協力するということで盛り上がりを見せているようです。

2月24日の金曜日に第1回目を実施するという運びになっており、毎月月末の金曜日に継続していけるように進めています。

しかし、ここで考えなければいけないのは2つのポイントです。

まず、第一に有給休暇取得率との関係です。

厚生労働省が発表している「平成26年就労条件総合調査」のデータでは、日本の民間企業の有給休暇取得率は、48.8%という低水準になっています。

そして、笑えない話として、プレミアムフライデーに対して前向きな業種、つまり、小売業・外食・旅行業といった業種の有給休暇取得率が全体平均を多く下回っているという状況です。

自分たちはあまり休んでいないのに、他の人が休むことを奨めましょうという変な構図が見えてきます。

もう一つの問題は、すべての業種・すべての地域で同じタイミングでやるという問題です。

国民の休日も、プレミアムフライデーも全国一斉です。

つまり、お上が決めてくれれば堂々と皆で100%休めるが、自分から申請して取得する個人的な有給休暇という権利は、半分も行使できない労働状況が、そもそもの問題点であるということです。

これは、日本人の人生に対する根本的な考え方にかかわる問題です。

「みんなで、みんなと同じく、周りを見ながら、空気を読んで、自分をなるべく出さずにあまり目立たないず、損をしないように、リスクを避けて人生を送る。」という人生観が背景にあると分析しています。

お上が決めてくれて、みんなと一緒の日に休むことが安心なのです。

こうなると、小売りも外食も観光も同じ日に需要が一斉に集中して、それ以外は閑古鳥という需要の偏りが発生します。そして、予約が取れない・高い・混雑するという悪条件の中で需要側も供給側もメリットのない状況がずっと続いています。

これを、年間の有給休暇を家族と共にプランニングして、余り混まない時期にゆったりと休暇を過ごすというふうにすれば、予約の問題・金額の問題・混雑の問題の三重苦がない豊かな余暇を過ごすことができると思うのですが。

また、企業側にも問題点はあります。

日本の企業の仕事のアサインメントは、属人的な仕事の割り振りになっていて、その人がいないと分からない、その人しかできないというような状態になっているために、有給休暇を取れない側面があります。

組織の目的が明確であり、その目的を達成できるように役割を決め、その役割に対して責任と権限が付与され、その役割が記述され共有されている、というようにすることが重要になってきます。

 

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2017年

2月

05日

下流老人

2017年2月5日(日曜日)

「下流老人」、何ともやるせない言葉です。

この言葉は、高齢者が金銭的に苦境に陥り、生活が苦しくなっている人々を指しているようです。

実態がどのようなものかは、調べてみなければ分かりませんが、状況的には今後とも増えていくことは間違いないと思われます。

これらの、老後の金銭的苦境を招くファクターとしてはいろいろなものが考えられます。

まず、第1に日本の平均寿命が順調に伸びており、退職後の平均年数が伸びていることで、退職後の生活費がその年数分必要になるということです。

第2に、年金の支給年齢のアップ、支給額の減少です。

これによって、年金支給額だけでは生活できなくなる人たちが増大してきます。これに、医療費の負担も増えています。

第3に、頼れる子供たちの減少です。

これは、国全体でも各世帯でも言えることで、生活が苦しくなっても頼れる子供たちがいないという状況になりつつあります。逆に親の年金を当てにしている子供たち(大人ですが)が増えてしまっているようです。

第4に、晩婚化と子供たちの高学歴化です。

男性も女性も晩婚化が進んで、30代後半から40代前半での結婚が増えています。これらの家庭では、住宅ローンを借りる年齢がそもそも遅いために、返済が完了する年齢も当然遅くなり、かなりの年齢になっても住宅ローンを抱えているということになります。さらに、晩婚で子供を持った場合ですが、大学卒が当たり前ということになると、60歳を越しても子供の学費を払っているという図式になり、卒業後すぐに就職できない場合などは、やっと卒業したと思っていたら、そのまま扶養しなければならず、定年間際になっても貯蓄がほとんどないということになります。

大学生ともなれば、学費だけではなく他にもいろいろとお金がかかる年ですので、下手をすれば、貯蓄どころか借金を抱えたままで定年を迎えるということになったりします。

日本の人口減少・少子高齢化が進むにつれて、社会保障費の増大と手当の縮小という将来への不安が社会全体を包んだとき、高齢者もそれ以外の人も消費を控えるようになります。そうなると、国内だけでの経済は縮小して、それが企業の収益を減らし、給与を減らし、税収を減らし、社会保障がますます難しくなるという魔のスパイラルに進んでいくことになります。

そうなると、必然的に輸出による収入を増やしていかなければなりません。政府がTPPをぜひとも進めたかった理由もこのような国内事情が絡んでいると判断されます。

その場合、円高は非常に大きな障害になるために避けたいところですが、為替を操作することはほぼ不可能ですので厳しい状況が続きます。

あとは、人口を増やすことと、訪日外国人を増やして経済を押し上げることが重要になってきます。

世界経済、特に成長するアジア経済の中で、日本の立ち位置を明確に示して、それに向かっていくリーダーが求められます。

 

話を、「下流老人」戻しますと、これからの高齢者として、私たちが考えなければならないことは、次のポイントではないかと思っています。

1.肉体的健全性の維持

 これは、長く仕事ができるような健康な体を維持するように常日頃から心

 がける必要があるということです。

2.頭脳的健全性の維持

 現代のような日進月歩を超えて変化が起きている状況を把握し、どのよう

 な変化が起きているのかを分析して、常に対応して稼げる頭脳を磨く心構

 えが必要になります。

3.精神的健全性の維持

 若さの秘訣は、いつまでも好奇心を失わず、夢に向かっていられるという

 ことだと思います。どれだけいきるかも重要かもしれませんが、どのよう

 な人生を送りたいのかに真剣に取り組める人が幸せな人だと思います。

4.金銭的健全性の維持

 どのような人生を送りたいかを基準にして、ファイナンシャルプランを常

 日頃から計画するという考えを持っておく必要があると思います。

5.適度な緊張感とストレスの維持

 人間、まったくのノーストレス・ノーテンションでは、肉体も頭脳も活性

 化されないと思っています。少々のストレスや緊張があってそれを超えて

 いくことがいつまでも若くいられる秘訣であると思います。

 

単に生活防衛ということではなく、自分の人生をどうしたいかを明確に決めて、これら5点を日ごろからマネージメントできる人が幸せな人生を歩める人だと確信しております。

私自らも心して歩まなければと思うこの頃です。

 

 

 

 

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2017年

1月

29日

トランプ大統領だいじょうぶ?

2017年1月29日(日曜日)

第45代アメリカ大統領に就任したトランプ氏が、その過激な政策についての発言で世界中に波紋を投げかけています。

トランプ大領領の政策の大きな柱としてアメリカ第一主義で強いアメリカを取り戻すというスローガンを掲げていますが、ちょっと現実をもっと見てよという感じです。

経済で見れば、自動車などの一部の産業を除いてアメリカ企業は世界のトップクラスに君臨していますし、グーグル、アップル、アマゾン、フェイスブック、ツイッター、ウーバー、エアービーアンドビー、スクエアなどの急成長企業などはほとんどアメリカ企業で占められています。

強いアメリカを取り戻すというのは、一部の自動車や中国企業の台頭に押されている古い産業ぐらいのものです。

メキシコからの輸入がアメリカの職を奪っているといっていますが、その輸入の内訳をみればアメリカ企業が海外生産しているという部分が多いだけという顛末です。

さらに、トランプ大統領は、アメリカの国内産業を保護したり、エネルギーを自国で生産することで2500万人の雇用を創出するといっていますが、アメリカの失業率を見ますとそんなに深刻な問題ではないことが分かります。

アメリカの失業率の推移を見てみますと

2010年  9.61%

2011年  8.93%

2012年  8.08%

2013年  7.38%

2014年  6.17%

2015年  5.28%

2016年  4.90%

となっており、失業率はここ6年で半減しています。

アメリカの雇用環境つまり解雇のしやすさからみれば、これは、日本の3%台の失業率に匹敵する雇用状況ではないかと思われます。

つまり、トランプ大統領は、既に世界一の強い国を世界一にするといい、非常に高い雇用率を更に高くするといっているという事業化ならではの発言です。

また、中国・日本・メキシコなど貿易赤字となっている国に対しては、高い関税をかけて国内産業を保護する、不法移民は入れないようにメキシコ国境に壁を作るなど排他的な政策をどんどん打ち出しております。

これらを総合して、その通りの政策を実現させた場合、間違いなくコストプッシュインフレという悪玉インフレが起きてしまいます。

輸入に対して高い関税をかける⇒物価上昇

2500万人の雇用を創出する⇒人件費のアップ⇒物価上昇

不法移民の排除⇒低賃金労働者不足⇒物価上昇

これまでのアメリカは、企業がグローバル展開することで、コストが最も安い最敵地でモノを生産して、それを輸入してウォルマートのようなディスカントストアで販売するというオープンなトレードにより物価を安定させてきました。また、不法移民などが日本でいう3Kの部分を低賃金で働いていることで物価が安定してきたという隠れた側面もあります。

それを、一気に180度転換したら急激な物価上昇は避けられないということになります。

そうなると、金利や為替・株価なども大きく動くことになりそうです。

これらの発想は、黄禍論が盛んに言われた30年前ぐらいのアメリカの主張とそっくりで、アメリカの車や家電製品が日本メーカーにやられた、悪い奴らだという、自分の国の製品の至らなさを棚に上げた議論とほとんどデジャブーするものです。

困ったちゃんが大統領になっちゃいましたね。

 

 

 

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2017年

1月

09日

2017年日本経済展望

2017年1月9(月曜日)

新年あけましておめでとうございます。

2017年は、まずまずの気象情報のなかで始まりました。

2017年が、皆様にとって良い年であることを心よりお祈り申し上げます。

毎年、年初に行っている日本経済の展望ですが、これまでの年は主に人口構成や金融情勢がその年の日本経済に与える影響を大きく取り上げてきました。

しかし、2017年は、政治的な要因とIoTやAIそしてFinTecなどのテクノロジーの要因が日本経済に与える影響が強くなると予想しております。

ただ、前々から私がお伝えしている日本のデモグラフィック(人口統計上)の問題、つまり、人口減少と少子高齢化という構造的問題は依然として加速度的に継続していて日本経済の成長を抑制し、社会保障コストの増大につながっていくことは変わりありません。

その基本的なネガティブな状況の中で、政府・日銀・行政が政策を実行しているわけですが、なかなか目標の2%物価上昇に行きませんし、その結果、消費税の増税も先延ばしの連続で社会保障の不安が増大してきています。

そんな中で、日経平均株価は好調に推移していますが、よくよくその原因を探ると、日本の年金ファンドと日銀のETF買いという巨大な官製の買い手が支えているという図式です。本来、株価というのはその企業が将来得られる収益を現在価値に計算しなおしたものであり、2016年の上場企業の収益状況が減益であるという事実から見ますと、何らかのバイアスがかかっていると判断するのが妥当であると思います。

昨年末に、アメリカの大統領選でトランプ氏がクリントン氏を破って大統領に決定したことを受けて、アメリカではその公約から保護主義政策を予想し、インフレ期待へとつながり株価が上昇し、ドル高円安に振れて、日本の株が上昇するというわかりやすい構造になっています。

関税を上げれば、物価が上昇し、インフレになっていくという図式です。

今年は、このようなアメリカの大統領がオバマ氏からトランプ氏に変わったという政治的なことが日本の政治経済に与える影響というものが非常に大きくなると思います。

外交、エネルギー政策、貿易などについても、これまで進んできたグローバル化とは違った考えを持って舵を切ろうとしています。

また、ヨーロッパにおいてもイギリスのEU離脱問題、そして難民問題に伴う反移民の風潮の高まりによる各国政治の右傾化の流れが起きており、EUの主要国がEU離脱の方向性に動く可能性が高まっています。

年内だけでも、オランダ議会選挙、フランス大統領選挙・国民議会選挙、ドイツ連邦議会選挙などがあり、これらの選挙で極右政党が勝利することになればEUの存続に大きな打撃になりますし、ドイツの議会選挙でもメルケル首相率いるキリスト教民主同盟が極右政党に敗れるようなことがあれば、EUを強く支えてきた屋台骨が揺らぐことになります。

このような、アメリカ・EUの政治的な動きが日本経済に大きく影響する年になると思われます。

これらの右傾化の要因は、1990年以降急激に発展してきたグローバル化によりヒト・モノ・カネが国境をまたいで移動する時代になったことで、いいものも悪いものも含めてダイナミックに動くことにより、それに合わせて変化できたものがより強い力をつけて、対応できなかったものが弱者となり淘汰されていくということになりましたが、トータル的には世界は成長を続けてきたわけです。

しかし、ここにきて経済成長が鈍化してきて、失業率が増加し難民問題などが出てきたことが背景となり、右傾化の政党がポピュリズム的な美味しい保護主義を掲げることがトリガーとなり右傾化するという現象になっていると分析しています。

かつてのヒトラーも、このポピュリズムで民衆に選ばれたリーダーであったことは記憶しておく必要があると思います。

冷静に考えれば、グローバル化がもたらしたメリットと保護主義やEU離脱によるマイナスのどちらが大きくなるかはわかるはずですし、ポピュリストの言った政策が実現可能かは、ギリシャのチプラス首相の現状を見れば一目瞭然です。

このような、経済停滞の中でのポピュリストの実現不可能な甘い魅力的な政策と、それを感情的に支持する選挙民の姿は、ハーメルンの笛になる可能性を秘めています。

ある人は言っています。

「民衆は、消費者としてふるまう場合はグローバリストとしてふるまい、投票者としてふるまう場合はナショナリストになる」と。

政治的なイベントと言えば、昨年、安倍首相がロシアのプーチン大統領と進めてきた日ロ平和条約と経済協力の進展ですが、ウラジオストックの会談までは順調な発言でしたが、ペルーの会談当たりから雲行きが怪しくなり、日本でのトップ会談では、めぼしい具体的な進展はありませんでした。

この背景には、日米安保条約と北方四島の返還問題という政治的・防衛的なアメリカとの関係が影響していると判断されます。

従って、経済協力という民間レベルの経済的進展も早期には望めないような情勢になっています。

個人的には、政治的・防衛的な問題とは別に経済協力を推し進めていってほしいと思います。

 

次にテクノロジーが日本経済に与える影響です。

IT・IoTそしてAI(人工知能)ロボット技術の進化や、クラウド・ビッグデータなどのインフラの進化により、これまでの産業や政府・行政・銀行などの構造的な激変の過渡期になる年が2017年であると分析します。

分かりやすい例でいえば、自動車産業です。

自動車産業は、これまで内燃機関を持った機械を、人間がそれを操作ることによって駆動する機械でした。

しかし、IoTとAI技術により自動運転への移行に進んでいます。

その場合、主導権を握るのは現在巨大といわれる自動車メーカーなのか、アップルやグーグルやアマゾンなどのIT企業なのか、さらに、すでにライドシェアのプラットフォームを持つウーバーなどの企業になるのかが全く混沌としている状況で、優秀な企業や人の買収や提携合戦を繰り広げています。

これは、テクノロジーが産業の構図をガラッと変えていく例ですが、そのほかの産業も例外ではありません。

また、AI技術の進化はとどまることを知らず、単純作業だけではなくクリエイティブな仕事やゲームなどでも大変な進化を遂げています。

碁や将棋そしてチェスなどでは、世界チャンピオンを倒すまでに人工知能は発達しています。また、作曲などもすでに人工知能で行われていて、ヒットチャートにもランクインするほどになっています。

現在、金融機関で話題にっているF㏌TecなどでもAi技術とビッグデータを駆使して、人間よりも高いレベルのファイナンシャルアドバイスをすることができるようになっています。

政府や日銀とは違った世界共通通貨による,世界中に瞬時に低コストで送金ができるビットコイン市場も形成されています。

これらことを考えると、これまで必要とされていた産業や金融機関そして専門家が要らなくなり、ロボットが人の代わりを務めることができる社会が目の前にきていることが分かります。

そうなった場合、いままでできなかったことや、できていても大変だったことなどがロボットにやってもらえるメリットと、いままで必要にされていた機関、企業、物、人、媒体が突然必要が無くなるというデメリット、特に、仕事がなくなるというデメリットが出てきます。

自動運転になれば、自動車保険は不要になる可能性がありますし、投資アドバイスロボットができればファイナンシャルアドバイザーという仕事もなくなるかもしれません。

AIが人間の能力を超えた地点以降にも、AIつまり人工知能は、自分でディープランニングを24時間365日するようプログラムされていれば、どのような最終結果が出てくるかがわからなくなり暴走することも考えられます。人間はそれを上手く使いこなせるのか、一部の人に有利なように使われるのかは不透明でありますが、後者になる可能性が高いと分析しています。

そうならないように、これらのテクノロジーの変化について常にリサーチを怠らないようにしなければなりません。

2017年は、政治とテクノロジーが、これまで以上に日本経済に影響を与える年になることは間違いないと思っています。

 

 

 

 

 

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2016年

12月

24日

クリスマスの盛り上がり

2016年12月24日(土曜日)

今年も、クリスマスが訪れます。

今日は、クリスマスイブということですが、最近とくに今年のクリスマスは「盛り上がっていないな」という肌感覚を持っています。

今年は、クリスマスイブが土曜日でクリスマスが日曜日ということなのか、ここ最近気温が高いからなのかといろいろ考えました。

都内の商店街では、クリスマスイルミネーションがいつにも増してキレイに輝いてはいるのですが、なんか盛り上がり感がありません。

そういえば、コマーシャルなどもクリスマスを前面に出したものが減ってきているような気がします。ケンタッキー・フライド・チキンは竹内まりあのクリスマスソングを例年と同じように流し、ケンタつながりのキャスティングでCMを流していますが、そのほかはあまりクリスマスだからというトーンが減ってきているように感じます。

私の分析では、クリスマスというイベントが日本において特別な日であるという意識が無くなってきて、特に若い人の間でクリスマスというイベントの高揚感が無くなっていると分析しています。

更に言うと、クリスマス、クリスマスで盛り上がっている方が浮いているという感じすら持っているのではないでしょうか。

最近では、クリスマスよりもハロウィンの方がなんか盛り上がり感があるような感じです。

高度成長期のマスコミ全盛の時代には、若者はクリスマスを一人で過ごすということにとても遺失感や置いてきぼり感を持ったものでした。

その心理は、山下達郎の「クリスマスイブ」に端的に表現されいます。

「きっと君は来ない、一人きりのクリスマスイブ」という言葉は、一人きりで迎える若者の寂しい心にどれだけぐっさり刺さったことでしょうか。

そして、マスコミがそれを煽るようにCMやニュースで「クリスマスは、恋人や家族で楽しく過ごし、プレゼントを渡すのが当たり前」という光景を演出して消費を喚起していた部分がありました。

しかし、フェイスブックやツイッターなどが普及してきた2012年ころから、SNSなどのソーシャルメディアで「クリぼっち」という言葉が生まれて、クリスマスを一人ぼっちで過ごすことを良しとする若者が少しずつ増えてきました。

マスコミで「クリスマスは恋人または家族で楽しく過ごして、クリスマスの食べ物を食べて、クリスマスプレゼントを渡す」のが当たり前という露出をしても、SNSでは、一人で過ごす人がたくさんいることが分かり、別に一人で過ごしたっていい、そして、むしろ一人で過ごしたいというような情報発信と、「クリスマスで盛り上がるってどうよ」というよな流れになってきたということでしょうか。

町中のイルミネーションなどのハード部分は、どんどん進化して派手になっていますが、日本人のクリスマスへの思いというソフト部分がげんなりしてしまっている感じがします。

すでに、このことを理解してCMやマーケティングなどを、今までのものと変えてきている企業も多くあるようです。

クリぼっち対応の飲食、ケーキ、パーティなども企画されています。

よくよく考えてみると、クリスマスというイエスキリストの誕生日のお祝いでこれだけ盛り上がっていたことがむしろ異常だったのかもしれません。

この調子でいくと、バレンタインデーも「バレぼっち」が席巻するかもしれません。

この辺の人の心の移り変わりを肌感覚で感じ取って、ビッグデータで確認したうえでマーケティングに取り込んでいくことが重要です。

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2016年

12月

18日

日ロ首脳会談

2016年12月18日(日曜日)

今年の11月から12月は、アメリカの大統領選挙で大方の予想を覆してトランプが大統領選挙で勝利したというニュースと、そのアメリカ大統領のテイク・オーバーの時期に、日ロ首脳会談を行ったという偶然なのか必然なのか分かりませんが、プーチン大統領を安倍総理の地元の山口に招いて、温泉を勧めて両国の関係を進展させるための会談が行われたという大きな政治的なイベントがありました。

日ロ首脳会談の1日目は、安倍首相の地元で行われ、なごやかな雰囲気の中で日ロ両国が国政的な課題について建設的役割を果たしていくことの重要性と、共に取り組んでいくことが話し合われ、そして、主に経済活動を中心にして両国の平和条約的決に向けて関係を構築していくというような話し合いが行われました。

さらに、プーチン大統領と安倍首相の二人だけの会談では、95分間平和条約について突っ込んだ議論がなされたということです。

元島民の故郷への自由訪問、四島における日ロ両国の特別な制度のものでの共同経済活動、そして平和条約締結に向けての話だったようです。

また、外務省のHPで岸田外務大臣の記者会見の質疑応答に関するものがあり、次のような内容が書かれています。

北方四島における共同経済活動、これにつきましても平和条約問題を解決する両首脳自らの真摯な決意を表明しつつ、四島における共同経済活動について協議を開始する、これは四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結するためにも共同経済活動に関するこの協議を通じて北方四島の開発に我が国が参画していくこと、これは大変意義があるものと考える。

以上の日ロ首脳会談の結果としては、これから四島における共同経済活動という手段を用いて、平和条約に向けてお互いに努力する一歩とすることが決まったということでしょうか。

この結果を見ますと、日本国民としては今までの状況からあまり進展がなかったような印象を受けたのではないでしょうか。

私も個人的には、極東ロシアの共同開発を含めて日本の技術とロシアの資源を有効に活用できるようなもっと大きな枠組みを話し合い、経済的に大きなインパクトとメリットをお互いに享受できるような話と、そのための民間レベルの人的交流の枠組みの改善などのスケールで話し合っていただきたかったと思っています。

領土問題も重要ですが、領土問題は日米安全保障条約とも密接に関連してくる問題ですので、一朝一夕には解決できないことは理解できます。

しかし、北方四島の話だけでは両国民全体としてはインパクトに欠けたという感じがしています。

最後に、ロシア人というのは日本人や日本という国に対して、悪い印象を持っていません。というより、かなり信頼できる国であるという国民レベルの感情が存在します。一方、日本人はロシア人そしてロシアという国に対してあまり信用できる人や国ではないという考えが多いのではないかと思っています。このお互いの国、国民に対する感情のギャップはかなり大きくこれからの関係に影響していくとと思います。

今後経済活動での協力という民間レベルの取引が増えていくという意味において、日本人はロシアという国と人の考え方を理解していくことがとても重要なポイントでもあると思っています。

 

 

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2016年

11月

20日

若者の結婚願望・子育て願望

2016年11月20日(日曜日)

11月1日に、国立青少年教育振興機構から「若者の結婚観・子育て感に関する調査」という内容が発表されました。

そこで、見えてきたことは、平成20年度と比較して平成27年度の調査では、男性の結婚願望・子育て願望の驚くべき低下です。

実際に国立青少年教育振興機構のデータを見てみたいと思います。

■結婚願望

                        男性      女性

                  20年  27年  20年  27年

早く結婚したい           17.4% 12.1%   23.4%    25.5%

いい人が見つかれば結婚したい    42.1% 27.4%   41.0%    33.3%

いつか結婚したい          25.7% 33.6%   24.2%    25.5%

結婚したくない                                11.9% 21.6%     7.9%    12.9%

その他                                             2.9%   5.3%     3.4%      2.8%

皆さん、この数字を見てどう思われますか?

驚くべきことに、早く結婚したいという質問では、男性は5ポイント以上下がっているのに、女性は早く結婚したいという数字が上がっています。

いつか結婚したいという非常に漠然とした願望は、男女ともに増加していますが「いい人が見つかれば結婚したい」という直近の具体性が出てくる質問に対しては大きく減少しています。

そして、「結婚したくない」という数字では、男性の数字は一気に上がっています。女性はそれほどでもなく早く結婚したいという数字が上がっていることは大きな変化です。

この数字が意味するものは何かという分析ですが、「一言でいうと女性の社会進出の政策・トレンドに対して男性の結婚・子育てに対する腰が引け始めている」という感じです。

世の中は、男女共同参画社会という方向性に向かっていて、家事・育児・仕事も含めて、夫婦2人で共同で行うことが進んできました。

そして、仕事をしながら積極的に家庭の家事や育児を行う男性の理想像をマスコミなどで報道され、それがかっこいいというようなトレンドになっています。その傾向が進んだことで、女性の結婚感が変化してきて、共同で家事・育児を共同でやりながら仕事もこなせるなら結婚したいというトレンドになってきたのと言えるかもしれません。

一方、男性の方はこの数字と社会の流れを同時に見たときに、そのトレンドに対して当然と思っているけれども自分ができるのかという不安の方が大きくなっているのではないと思います。

その裏付けとして、結婚しない理由についての質問に対するデータがあります。

            男性    女性

一人の方が楽である   55.8%        45.2%

経済的な理由で結婚しないでは、女性の方が高いのですが、一人の方が楽であるでは男性の方が10ポイントも高くなっています。

理想は分かるが、自分にはできるか自信がないという悲しい思いが伝わってきそうです。

次に子育て感にも触れてみたいと思います。

■子育て願望

                        男性      女性

                  20年  27年  20年  27年

結婚したらすぐにでも欲しい     16.6% 13.6%    17.3%  19.8%      夫婦2人の生活を十分に楽しんだ後

に欲しい              24.5% 20.1%    27.3%   26.5%

夫婦生活が安定したらほしい     41.4% 32.2%    38.3%   26.4%

結婚したいとは思わないが

子供は欲しい              2.5%   3.6%     1.7%     2.8%

子供は欲しくない                              10.9% 22.7%    11.3%   21.0%

その他                                              4.0%   7.8%      4.2%     3.5%このデータからも、女性の積極性とそれと対比するように男性の子育てに関する願望の低下が顕著になっています。

特に「子供は欲しくない」が男性の方は倍以上になっていることがとても気になります。

現在、社会的に女性の社会進出を進める政策が行われ、社会的にもその方向で進んでいることに何の異論もありませんが、男性に対する何らかのモチベーションを上げるような政策を入れていかないとと、ゼロサムゲームのようなデータを目の当たりすると思ってしまいます。

また、このデータで着目すべきは、大きな数字ではないのですが、「結婚したいとは思わないが子供は欲しい」という人たちが、男女ともに増えているということです。「子供は欲しくない」という傾向の中で男女ともに「結婚はしたくないが子供は欲しい」という人が増えている点は重要です。

フランスなどは、結婚という契約を交わしている人たちの子供よりも、事実婚による子供の方が多く、政府も結婚という契約に関わらず、事実婚という事実があり、子供がいれば結婚している家庭と同じような優遇が受けられます。

この点は、以前にも指摘しましたが、日本の少子化の状況は契約をしていなければ認めないというような状況ではないと思っています。

事実、フランスは他の政策と連動させて出生率の改善を果たしています。

しかし、今回のデータを見て改めて男性の結婚・子育てに対する意識が低下していることに驚きながら、人口問題の解決は本当に厳しい状況と判断せざるを得ません。

更に詳しい情報は、下記の国立青少年教育振興機構のHPをご覧ください。

データ出典

国立青少年教育振興機構から「若者の結婚観・子育て感に関する調査」

 

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2016年

11月

06日

黒田総裁物価上昇率2%を先送り

2016年11月6日(日曜日)

11月1日の日本銀行の金融政策決定会合を終えての記者会見で黒田総裁は、目標としている物価上昇率2%の達成時期について「2017年度中」から「2018年度ごろ」に実質的に先送りしました。

この先送りは、2013年4月に量的・質的金融緩和を導入してから5回目となっています。

なにか、黒田総裁がおおかみ少年になったような感があります。

しかも、今回の「2018年ごろ」という「ごろ」という表現は、1年先延ばししてもできるかどうかは不透明であるといっているように聞こえます。

黒田総裁の説明では、「2年で実現できなかったのは残念だ。原油価格の下落や新興国経済の減速などが国際金融市場に大きな波乱をもたらした」と説明しているようですが、2013年からの緩和政策の説明にはなっていないと思います。

そもそも、金融緩和の目的は、金利を低くすることと市場にお金を大量に支給して、企業の設備投資と個人の設備や耐久消費財への投資を促し、物の需要の増大によるインフレを期待してのことだと思います。

しかし、金融緩和で今起きていることは、溢れたお金を企業も個人も借りずに将来への投資へ向かおうとしていません。そして、その溢れたお金がどこに行っているかと言えば、大都市と一部の観光地などの不動産へと資金が流れミニバブルが発生して、その部分での若干のインフレーションが起こっている状態です。

結局、銀行もお金を借りたいと思っている民間企業や個人にお金を融資するよりも、昔ながらの不動産を担保にした不動産投資という得意技を続けているようです。

確かに不動産の上昇はインフレを促す一因ではありますが、一部の限られた地域でのインフレであり、他のほとんどの地域は不動産でさえデフレ傾向になっています。

マイホームローンもこれだけ低い金利で35年フラットであれば、諸外国では一斉に住宅購入に向かいますが、日本では借り手があまり付きません。

つまり、これはお金の金利や量的支給という問題では、物的投資を引き出すことはできないという証だと思います。

私は、5年前から日本の人口構造の量的・質的変化と社会保障政策転換をしっかりしない限り日本経済の発展は難しいと繰り返しお伝えしていますがその通りのプロセスを進んでいるように見えます。

日銀の発想は、高度成長期とまったく同じ発想で、量的な物の発想です。

しかし、日本の人口が量的に減っていく中で、量を追いかけても構造的に無理があります。人口減と少子高齢化という量的・質的変化の中では、生活の質をどのように上げるかという発想で経済を考える必要あると思っています。

すでに、各家庭を見れば物はある程度揃っており、住宅もあまってきています。そうした物は、コモディティになりやすくデフレ圧力になります。

生活の質を上げる商品やサービスを開発して提供していく企業こそが、日本では付加価値をつけられる企業として生き残っていくでしょう。

最後に、日銀の金融政策というのは、アベノミクスが掲げる2%物価上昇の3本の矢の1本のはずでした。ところが最近は2%物価上昇率の先送りは日銀だけの責任のように報道されています。

私は、財政政策と成長戦略も統合した3本の矢における2%の物価上昇の先送りのレビューを政府がするべきであると思っていますがいかがでしょか?

 

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2016年

10月

30日

9月の売り上げ状況

2016年10月30日(日曜日)

今日は、百貨店・スーパーマーケット・コンビニエンスストア・外食産業の9月の売り上げ前年対比を見ていきたいと思います。

まず、百貨店から見てみますと、

売上前年同月比:-5.0%(7か月連続マイナス)となっています。

一時爆買いなどのインバウンド消費の売り上げも最近では減少し続けており、衣料についてはファストファッションなどのカテゴリーキラーに売り上げを奪われ続けており、厳しい状況が続いていて回復の兆しも見えてきません。昨日のニュースでも、バーバリーブランドが無くなった三陽商会が店舗数の大幅削減を決定したという発表がありました。

そして、海外の一流ブランドと言われるブランドも、銀座などで百貨店の中にも店は構えつつ、路面店での店舗展開を強化しています。

これからの、年末年始の仕掛けをどうするかだけではこの状況は変わらないと思われます。

 

次にスーパーマーケットです。

売上前年同月比:101.2%(食品101.7% 非食品97.2%)

スーパーマーケットは、比較的堅調に推移していますが、食品では総菜やお弁当のようなそのまま食べられる食品が伸びでいますが、食材といわれる生鮮産品はあまり伸びていません。特に、生魚の消費が落ちています。

また、GMSの落ち込みの出口が見えません。これは、食品は食品スーパーおよびコンビニエンスの方が買いやすい、そして衣料・家電・雑貨などをカテゴリーキラー(ユニクロ、しまむら、ニトリ、家電専門店)などに客が奪われ続けているという構図が続いているからだと思われます。

 

3番目はコンビニエンスストアです。

     売り上げ   店舗数    客数    平均客単価

全店   3.3%up   2.5up            3.3%up         0.01%up

既存店     0.01down                           0.3%down     0.2up

コンビニ飽和説が10年以上からずっと叫ばれてきましたが、店舗数はずっと増加ししており、売上も順調に伸びています。

その中で、セブンイレブンの一人勝ち状態が続いており、ファミリーマートはぼちぼち、ローソンは減益となり、それ以下はこの上位3社との統合の話が絶えません。

このコンビニエンスの店舗数と売り上げの増加傾向の背景にあるのが、一世帯当たりの人員の継続的な減少です。一人暮らし世帯および二人暮らし世帯においては、食材を買ってきて調理するよりも、食事として完成されたものを購入してきて、そのまま温めれば食べられるという選択をする人が増加しているということです。セブンイレブンはその需要に対して、単に対応しているだけではなく、満足できるそして飽きないように継続的なイノベーションをしていることで他チェーンとの日販の格差をつけています。

 

最後に外食産業です。

            売上高     客数      客単価

全体                             101.5%            101.5%             100%

ファーストフード         104.5%             102.1%            102.3%

ファミレス                      98.5%              99.0%              99.5%

パブ・居酒屋                   93.4%              95.3%              98.0%

ディナーレストラン        102.7%             104.0%             98.8%

喫茶                 102.5%             101.2%            101.3%

外食産業は、ここのところ徐々にですが売り上げを伸ばしています。

この要因は、マグドナルドという大きな売り上げの母体を持つファーストフードの売り上げの回復が貢献していると思われます。

つまり、マグドナルドというガリバーの売り上げ回復が全体を押し上げています。

それから、ここのところずっと低迷し続けているパブ・居酒屋のカテゴリーですが、居酒屋単体で見ると前年対比91.4%という厳しい状況が続いています。なにか、GMSと居酒屋は昭和の時代のニーズに合わせて増加し、平成になってから全体として衰退が続いている、いわば時代の変化に置いてきぼりにされた業態になってしまったようです。

我々も飲食をする場合、サイゼリア飲み、プロント飲み、バーミアン飲み、デニーズ飲み、吉飲み(吉野家)などの、ファーストフード、ファミレス、喫茶店などでカジュアルに食事をしながら飲むパターンが増えており、居酒屋の売り上げの多くを他の業態が相当吸収しているのではないかと分析しています。

これに加えて、喫煙率の低下も影響していると思います。

このように、時代と人口動態の変化に合わせて業態間の売り上げ移動が続いています。

ただし、居酒屋でもGMSでも堅調な売り上げを維持しているお店もあります。そういうお店は、必ず、強い個性とファンを引き付ける・もの・サービス・体験を提供しています。

これら、4つの業種を俯瞰してみますと日本経済は、ほぼ横ばいで推移しているという感じですかね。 

データの引用

百貨店:日本百貨店協会HP

スーパーマーケット:一般社団法人日本スーパーマーケット協会

コンビニエンスストア:JFAコンビニエンスストア統計

外食産業:一般社団法人日本フードサービス協会

 

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2016年

10月

23日

今年の年末年始の休み

2016年10月23日(日曜日)

今年も10月の下旬に入り、最近ではハロウィンなどという仮装を中心としたお祭りが定着している日本になっています。

それが過ぎれば、ボーナス・クリスマス商戦そして歳暮、年末年始の旅行という1年間でも最もお金が動く季節へと続けざまに突入していくわけです。

そこで、年末年始の旅行という大きなお金が動く時期に大きく影響する休日と曜日の並びについて触れたいと思います。

2016年から2017年の年末年始の休みの並びは以下の通りになっています。

基本的に、官公庁の休みを基準として見てみます。

12月23日(金曜日)祝日(天皇誕生日)

12月24日(土曜日)

12月25日(日曜日)

12月26日(月曜日)

12月27日(火曜日)

12月28日(水曜日)(御用納め)

12月29日(木曜日)

12月30日(金曜日)

12月31日(土曜日)

1月1日   (日曜日)

1月2日 (月曜日)

1月3日 (火曜日)

1月4日 (水曜日)(仕事始め)

1月5日 (木曜日)

1月6日 (金曜日)

1月7日 (土曜日)

1月8日 (日曜日)

1月9日 (月曜日)祝日(成人の日)

これを見ますと、年末年始の6連休の中に土曜日と日曜日が入ってしまっているため、今年の年末年始の休日と曜日の組み合わせとしては、あまりいい感じではありません。

従って、基本的には長期休暇取得による海外旅行はあまり期待できない状況です。

もちろん、有給休暇などを組み合わせれば、12連休、更に年末年始に6日間の有給休暇を使えば、18連休も可能ですが、基本的には大型連休とは言えない状況になっています。

各旅行代理店も、年末年始での割引やパック旅行を今盛んに宣伝しています。

LLCやインターネットのホテル予約サイトなども活発に動き始めているようです。

旅行という商品は運賃や宿泊など基本的に価格を比較しやすいものであり、インターネットによる販売が増加していることから、一人当たりの単価は下がっていくことが予想されます。

 

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2016年

10月

16日

築地市場豊洲移転問題

2016年10月16日(日曜日)

小池都知事になってから、築地市場の豊洲移転問題に関して、毎日のようにメディアで取り上げられています。

2000年に入り、石原都知事時代に豊洲移転が決定されたようですが、たくさんの問題があるように見えます。

まず、日本の国内の魚介類の消費量は年々落ちており、築地市場を通さずに取引される量が増えており、更に、インターネットの普及に伴い、漁民から小売りそして最終消費者へ販売するルートも増加しているという経済的側面があります。

帝国データバンクの調査によれば、2003年1月から2016年8月までに築地市場で事業を行ってきた企業の111軒が倒産または休廃業しており、その数は増加傾向にあるということです。

従って、中央卸売市場という箱自体が現在および将来にわたってどのような役割を果たしていき、どのような機能を持つべきなのかという問題が明確にされないまま、新しい箱を作ったという感じがします。

築地市場の事業者のアンケートでは8割近い事業者が移転に反対しているという話があり、移転費用を賄えないでやめてしまう卸もあるようです。

また、豊洲の盛土問題もいつの間にかコンクリートの空洞になっていて、責任者が明確になることもなく、総責任者であった石原元都知事は、「だまされた」といっていましたが、その後それは石原元都知事から出た話という展開になり、調査に全面的に協力するといっていましたが、最近になって腰が引けています。

さらに、豊洲で開業予定の集客施設「千客万来」に関して、都道の使用について制限が設けられたことから、大和ハウスやすしざんまいなどの民間企業も相次いで撤退するという事態になってしまっています。

民間企業の投資案件としては、この状態では投資を回収できないという明確な判断が下されたという証です。

そして、豊洲移転後の築地の跡地の利用については、環状2号線の建設までは決まっているようですが、それ以外は白紙という状態です。

これに関して、歴代都知事も明確なグランドデザインを出していません。

一方、週刊誌では、この移転問題に関して都議会議員や元都知事の関連企業が、移転に関する事業を次々と請け負っているという問題も指摘され、利権塗れの移転騒動という様相を呈しています。

それに従って、予算もどんどん膨れ上がるという始末です。

ざっと見ても、これだけの問題があり、ちぐはぐな継接ぎだらけのプロジェクトマネジメントぶりです。

この問題の根本原因は、会社でも同じですが、移転先と移転後の食の物流の将来と東京の将来を見据えたグランドデザインが示されていない、責任者が明確にされていない、監査機能がない、という「3無い状態」です。これは、都知事、都議会、都職員の重要な機能であり、それを曖昧にし、且つ、それを利権として利用しようとまでしたなら罪は重いと思います。

東京都というのは、日本で唯一といっていい、国の補助を受けていない都道府県であり、その分、国の監査が入らないことと、世界中の多くの国よりも豊富な予算を持っており、利権構造になりやすいという構造的問題を抱えています。

小池都知事には、アジアのビジネスハブ東京の将来を見据えたグランドデザインの構築を行ってもらい、それに沿った行政の改革を行っていただきたいと思います。

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2016年

10月

09日

選挙と政策のジレンマ

2016年10月9日(日曜日)

安倍政権が掲げる働き方改革の中で、主婦の働き方を変革する意味で、扶養者控除を無くすという指針が出されました。

これは、皆様もご存知の通り、日本の家庭と仕事の価値観として、戦後、夫は外で働き妻は家庭を守るということから、妻が働いたとしても少額(年間103万円)までは扶養者として扱い、家庭を守ることで税制の優遇を受けられるというものです。

しかし、現在の日本は、人口減少と少子高齢化による労働人口の減少により、女性や高齢者の働き方を改善するということで進めている政策の一つとして扶養者控除の撤廃を決定したはずなのですが、ここにきて撤廃することをやめたようです。

噂では、今年行われる予定の安倍・プーチン会談による北方領土の等分返還を決めて、日ロ平和条約を締結し、日ロ経済協力を進める。そして、年明け早々に解散総選挙に打って出て国民の真意を問うという政府のシナリオがあるということですが、それは、あながち間違っていないのではないかと分析しています。

つまり、年明けの選挙のために与党の議員の皆様が、主婦層に人気のない扶養者控除の撤廃をしたくないという、これまでも繰り返してきた「総論賛成・各論反対」という流れの一環と捉えることができます。

消費税の増税問題も、10年以上前に、税と社会保障の一体改革ということで待ったなしで3党合意されたものですが、10年以上たっても実現していません。「待ったなし」とは何だったのでしょうか?

私も、消費者であり消費税増税はありがたい話ではないのですが、それをしなければ将来の日本に禍根を残すことになるということで決定されたことではなかったのでしょうか?

この、消費税増税も選挙が予想されるたびに先延ばしになってきました。

この、先延ばしの繰り返しが、世界でもダントツの国の借金を築いてきたものであり、今でもどんどん増えている状態です。議員さんの保身のために、必要な政策がどんどん先延ばしされていく日本の将来に、国民はますます不安を感じる今日この頃です。

 

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2016年

10月

02日

ハクビシン発見

2016年10月2日(日曜日)

今朝、近くの公園で運動をしていたら、なにやら狸のような猫のようなものが頭上の電話線の太いところを器用に渡っているのを見ました。電話線を渡り終わるところで、その動物がこちらを見て、目と目を合わせてもあわてる様子もなく、渡り終えて民家の2階の窓の上の軒の上を歩いて、その家の2階ベランダに入っていきました。

その目と目を合わせた時にその動物の正体がわかりました。額から鼻先にかけて目と目の間を白い太めの線がはっきり見えたので、ハクビシン(白鼻芯)だと分かったのです。

場所は、新宿区上落合公園(通称おおくま公園)

時間は、朝5時25分ごろ

夜明け前のまだ薄暗い感じの中での出来事でした。

ハクビシンは、夜行性で日中見ることはほとんどないようです。

ハクビシンとは、ネコ目ジャコウネコ科ハクビシン属という種類の野生動物で、明治のころに毛皮用に中国などから輸入されたという説が有力のようです。

先ほどもふれた通り、その生態は夜行性で夜に捕食活動が活発になるようです。

私が見たのは、食事が終わってどこかの棲家に帰る途中だったのでしょう。

実は、私がハクビシンを見たのはこれが初めてではありません。10年以上前になりますが、そのころ、私は多摩川沿いの狛江市に住んでいたことがあり、冬の寒いことだったと思います。その時期は冬至近くだったので、夜明けが遅いために、早めに通勤に向かう時間はまだ薄暗かったのですが、カラスがやけに集団でカアカア鳴いているのでどうしたのかなと思っていたら、道の前の方をのそのそと歩いている狸のようで足は猫のような動物を見ました。

もしかしたら、これはハクビシンではないかと思っていろいろ調べたら、多摩地区での発見が結構ネット上にもあり、東京でもハクビシンがいるんだと驚いた経験があります。

それから、10年以上が経ち多摩地区から都心へと繁殖が拡大したということでしょうか。

ハクビシンは、雑食性で残飯、ペット(犬・猫)フードの食べ残し、小動物なども食べますが、好物は糖度の高い果物や糖度の高い野菜なども好物のようです。もともと多くは東南アジアから東アジアの果物の多い地域の生き物ということでしょうか。

これから、東京もビワ・イチジク・柿・キウイ・ブドウなどの庭木の果実が実る時期となるので、夜間このような庭木のある家に出没することがあるでしょうね。

ハクビシンは、木に登れてバランス感覚がよく、また、狭い空間に入り込むことができてすばしっこいので、生活域内での移動能力が多岐にわたるということが言えます。だから、都会の樹木や電柱と電話線などは彼らにとって非常に移動しやすいケモノミチになっているのかもしれません。

棲家については、家や寺社の屋根裏・天井裏に住み着くことがほとんどのようです。まれに床下にも住み着くようですが、屋根裏のほうが暖かいのでしょうかほとんどが屋根裏・天井裏に住み着いているようです。

その結果、被害も多く発生しているようです。

屋根裏・天井裏に糞尿をするので、天井が腐食したり、臭いだけでなくノミやダニが発生するといったトラブルが発生しているようです。また、足音などの音もうるさいようです。

しかし、ハクビシンは野生動物なので鳥獣保護法により、無許可で捕獲したり殺傷することは禁止されています。

農作物の被害や家屋内浸入など実質的な被害があったときに届け出て許可を受けたのちに可能となります。ただし、素人では手に負えるような相手ではないので専門の業者に頼むことになるでしょう。

東京都もこの問題に取り組んでいるようで、「東京都アライグマ、ハクビシン防除実施計画」なるものを出しています。

予防措置としては、ハクビシンが入れるような穴を徹底的にふさぐ(すに壊されるようなレベルではだめ)こと、万が一侵入されたら木酢液や強いミントを散布したり、バルサンもある程度効果があるようです。バルサンをする場合は近所や消防署に連絡しないと火事に間違えられる可能性があります。

日本は、空き家率が15%に迫る勢いになっています。人間にとってこれらの空き家は隙間だらけの住みにくい家かもしれませんが、ハクビシンにとっては超豪邸であり繁殖に最高の環境です。日本の出生率は、1.2%ぐらいですが、ハクビシンの出生率はこの恵まれた環境ですごいことになっていくような気がします。

ハクビシンは夜行性なので、日中、人間が活動しているときは目につきませんが、夜や夜明け前に見ることが当たり前になる日は目の前かもしれません。

 

 

 

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2016年

9月

19日

高齢者人口比率の急激な伸び

2016年9月19日(月曜日)

今日は敬老の日ということで、総務省が発表した「統計からみた我が国の高齢者(65歳以上)敬老の日にちなんで」というデータを紹介したいと思います。

これを見ると、改めて日本の人口ピラミッドが不安定な形になっていることが分かります。

日本の高齢者人口(65歳以上)は、推計で3461万人で人口に占める割合は27.3%となっています。

この高齢者人口は、着実に伸びでおります。問題となるのは、人口が減少している中で高齢者人口が伸びている点です。

そうなると、高齢者比率が急激に伸びるという結果になってしまっています。

また、65歳以上でも年齢が高くなるほどその人口増加率が高いということが見て取れます。

昭和50年と平成28年の65歳以上と80歳以上の人口の増加率を見てみましょう。(単位万人)

     昭和50年  平成22年  平成28年 伸び率(昭和50年対比)

総人口  11194   12906    12695  1.13倍

65歳以上  887     2948             3461  3.90倍

80歳以上  120      820              1697   14.14倍

現在、団塊の世代が70歳代に突入しましたので、この伸び率はさらにアップしていくことは間違いありません。

この人口減少の中での高齢者と超高齢者の人口の増加は、年金政策にとって厳しい問題です。

日本の年金の基本的な考え方は、少数の高齢者を多数の現役世代が支えるというスキームになっています。

従って、生産年齢人口の比率と高齢者比率の関係が悪化することは、このスキームを維持することができなくなるということを意味します。

人口がこのままのトレンドで推移していく中での年金システムの維持の方法は3つの方法しかないと思います。

1.年金支給額を減らす

2.年金支給年齢を上げる

3.年金の積立金を上げる

すでに、国はこの3つを同時並行的に進めています。そうしないと、物理的に年金スキームが持たないからです。

しかし、そのスピードは遅く政治的な背景(政治家が選挙で負けるのを恐れてこの問題を先延ばししてきた)もあり、財政的に厳しい状況になっています。

この結果、高齢者および現役世代はともにこの問題に非常に敏感で、将来の不安を抱いて消費を抑えて貯蓄に回すという行動をとらざるを得ないという図式です。

日本の年間の個人所得が減っているという中で、貯蓄額は増えているという事実は将来の不安からきています。

こうなると、日本経済はデフレスパイラル圧力が物理的にかかっている状況と言えます。

この将来への不安解消と人口の構造問題を解決しないと2%のインフレは実現しないということは自明の理ではないかと私は思います。

  

 

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2016年

9月

11日

広島カープリーグ優勝

2016年9月11日(日曜日)

昨日の東京ドームで、広島カープが読売ジャイアンツを倒しリーグ優勝を決めました。

マエケンが抜けた今年の広島カープが優勝するとは私は全く予想できませんでした。

しかも、この優勝は完全優勝といっていいものです。

データを見ますと以下の通りです。

得失点差  1位

本塁打数  1位

盗塁数   1位

打率    1位

防御率   1位

野球で必要とされる走攻守の3拍子が揃った素晴らしいチームといえます。

黒田と新井というベテランが返ってきたとはいえ、マエケンという脂の載っているエースが抜けた穴を埋めるのは難しいのではないのかというのが私も含めての予想の大勢ではなかったでしょうか。

この優勝を導いた要因として、黒田選手や新井選手の選手としての活躍とチームに与える影響というのがあると思います。

しかし、データを見る限り、これは、緒方監督というチームのトップのマネジメント力なしに考えられないとコンサルティングとして思います。

防御率・打率・盗塁・本塁打の全てで年間で1位になるということは、付け焼刃でできることではないと思うからです。

走攻守という野球の基本に対して、ち密な計算のもとにオフシーズンから戦略的にチームを作り上げてきたのではないかと思います。

また、選手が思い切って積極的にフレーできるように持っていく能力もあるのではないかとも思います。

最近ほとんど野球を見なくなってしまったのですが、この優勝とデータを作り上げた緒方監督というチーム経営力に心から賞賛を送るとともに、経営者としての側面を分析してみたくなりました。

リーグ優勝、本当におめでとうございます。

 

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2016年

9月

04日

夏の終わり

2016年9月4日(日曜日)

今年も8月が終わり9月に入ってしまいました。

最近は台風が多く、10号では北海道と東北で大量の雨が降り、河川の氾濫による被害が出てしましました。被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。

今年の夏を振り返ると、東京にいて感じたことは6月と7月は雨が少なく、けっこう暑い日が続いたような気がします。その影響で水不足が心配されるという状況になっていました。

しかし、8月に入ってからは結構雨が多く振り昨年のような暑さはなかったように感じます。

そこで、昨年1年間と今年の1月から9月3日までの東京の猛暑日を比較してみたら、2015年東京での猛暑日は11日間ありました。それに対して2016年の9月3日までの猛暑日は3日となっており、1/4から1/3とやはり少なくなっています。

もちろん、9月3日以降に猛暑日になる可能性もありますが、その確率は非常に低いのではないかと思います。

このような気温というものは、経済に大きく影響することは皆さまご存知だと思います。

衣料品・食料飲料・レジャーなどをはじめいろいろな分野で、暑さと寒さがあるがゆえに売り上げが上がるものがあります。

特に8月は夏休みやお盆があるのでその時期に暑くないと売り上げが上がらないものが結構あります。

水着をはじめとするレジャー用品や日焼け対策商品、スイカや清涼飲料水そしてアイス類などは30度を超えると一気に数字が上がってきます。

特にコンビニエンスストアは8月の気温の影響をまともに受ける業態です。

コンビニエンスの清涼飲料水やビール・缶酎ハイやアイスは8月の売り上げにとって大きな部分を占めているからです。

百貨店やスーパーそしてホームセンターやドラッグストアも夏が暑いからこそ売れる商品がたくさんあって、それが売れないとかなり厳しいものになります。

8月のそれぞれの業種・業態の売り上げは9月の後半になって発表されますが

気象の状況から推測するとかなり厳しい状況になっているのではないかと思います。

早めに秋の展開をしていくことが重要になります。

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2016年

8月

27日

一億総活躍と名目GDP600兆円に向けた取り組みの方向性

2016年8月27日(土曜日)

内閣府のHPに一億総活躍社会の実現向けた方針が発表されています。

一億総・・・という言葉は、日本独特の戦時中によく使われたようなフレーズでものものしい表現に思えますが、それは別として、その中にある「戦後最大の名目GDP600兆円」に向けた取り組みの方向という内容を紹介したいと思います。

以下は内閣府のHPにある内容です。

 「戦後最大の名目GDP600兆円」に向けた取り組みの方向

・強い経済なくして、明日への「希望」を生み出すことはできない。

・「第4次産業革命」が世界を席巻。各国は「待ったなし」の対応が迫られている。このタイミングを捕らえ、未来に向けた投資や、さらなる賃上げ・可処分所得の増加を実現し、消費を拡大。

・新たな産業やサービスの創出を通じて社会的課題を解決し、グローバル市場で付加価値を獲得。

 

(1)第4次産業革命

・政府全体の司令塔として「第4次産業革命官民会議」を設置

・人工知能の研究開発・産業化の推進

・2020年高速道路での自動走行、3年以内のドローン配送実現などデータ

 利活用プロジェクト、規制・制度改革を推進

・初等中等教育でのプログラミング教育の必修化、IT活用による習熟度別

 学習

(2)世界最先端の健康立国へ

・健康・予防に向けた保険外サービス活用促進

・ビッグデータ等の活用による診療支援・革新的創薬・医療機器開発

・IoT等の活用による個別化健康サービス

・日本式医療の国際展開

(3)環境・エネルギー制約の克服と投資拡大

・省エネの産業トップランナー制度を3年で全産業の7割に拡大

・再エネの固定価格買取制度の改正により国民負担抑制と最大導入の両立

・資源安全保障の強化

・節電量買取市場(ネガワット取引市場)の2017年創設

(4)スポーツの成長産業化

・スポーツ施設の魅力・収益性の向上

・スポーツ経営人材の育成・活用とプラットフォームの構築

・スポーツとIT・健康・観光・ファッション・文化芸術等の融合・拡大

(5)2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた見える

 化プロジェクト

・2020年をゴールと見立て、改革・イノベーションの成果をショーケース

 化して世界に発信、2020年以降に向けたレガシー(遺産)として後世代

 へ承継

・自動走行、分散型エネルギー、先端ロボット活用など未来を切り拓く

 プロジェクト推進

(6)既存住宅流通・リフォーム市場の活性化

・既存住宅の資産価値を適切に評価する流通・金融等の仕組み構築

・品質と魅力を備えた「プレミアム既存住宅」(仮称)の登録制度創設

(7)サービス産業の生産性向上

・サービス産業の生産性向上を牽引する先導企業の創出

・中小企業等経営強化法に基づき、7分野等で事業分野別の指針策定、

 生産性向上支援

・中小企業支援機関等の活用を通じた地域単位での生産性向上推進

(8)中堅・中小企業・小規模事業者の革新

・地域中核企業の成長・海外展開支援

・IT利活用をはじめとする生産性向上支援

・ローカルベンチマークを活用した、担保や個人保証に頼らない成長資金の

 供給促進

(9)攻めの農林水産業の展開と輸出力の強化

・農地中間管理機構の機能強化

・生産資材のコスト低減、農産品の流通構造改革

・スマート農業(2020年までに遠隔監視による無人自動走行実現)

・産業界と農業界の連携体制構築

(10)観光先進国の実現

・訪日外国人旅行者数を2020年4000万、訪日外国人消費額2020年8兆円を

 目指す

・地域観光経営の促進、観光経営人材の育成

・地域観光周遊ルートの世界水準への改善

・国立公園のブランド化、文化財の活用促進

(11)地方創生

・日本版DMOや地域商社を通じた地域のブランド確立

・知の拠点としての地方大学活性化や大都市圏への学生集中の抑制等による

 地方定着・移住促進

・地域特性に応じた事業強化を行う地方公共団体を情報面・人材面・財政面

 から支援

・プロフェッショナル人材戦略拠点の活動支援

(12)国土強靭化、ストック効果の高い社会資本整備

・社会資本整備重点計画等に基づき、既存施設を最大限活用しつつ、成長力

 を強化する分野に重点化

・国土強靭化アクションプランを着実に推進。防災・減災の取組を推進

・都市のコンパクト化の取り組みを促進

・PPP/PFI促進アクションプランを着実に推進

 

(13)低金利を活かした投資等の消費・投資喚起策

・現下の低金利環境を活かし必要な投資を進める道筋を検討

・賃金の継続的な引き上げ、下請け等中小企業の取引条件の改善

・国内の需給ギャップを解消する消費の底上げや、従来の消費行動・購買

 行動に変革をもたらし、新たな消費の創出につながる消費マインドの喚起

 を官民連携して実施

 

(14)生産性革命を実現する規制・制度改革

・産業革新の将来像に基づき設定した中期目標からバックキャストして、

 具体的改革を実施する方式の導入(「目標逆算ロードマップ方式」)

・事業者目線での規制・行政手続きコストの削減(規制改革、行政手続きの

 簡素化、IT化を一体的に進める新たな手法の導入)等

 

(15)イノベーション創出・チャレンジ精神にあふれる人材の創出

・企業から大学・研究開発法人への投資を2025年に3倍増

・国内外のトップ人材を集めた世界的研究拠点5か所創出

・民間主導の「地域と世界の架け橋プラットフォーム」整備

・高等教育での数理・情報教育の強化、トップレベル情報人材の育成

・世界最速級の「日本版高度外国人グリーンカード」の創設

 

(16)海外の成長市場の取り込み

・TPPを契機にした中堅・中小企業の海外展開支援

・インフラ輸出拡大に向け、今後5年間に約2,000億ドルの資金供給等

・戦略的な人材育成の実施、「質の高いインフラ投資」の国際的スタンダー

 ド化、円借款および海外投融資の一層の迅速化

・自治体の戦略的な外事誘致活動に向けた支援策の充実

・日EU・EPA、RCEP、日中韓FTA交渉をスピード感を持っ推進

これら16の取組で名目GDP600兆円を実現するということのようです。

内容の中に、聴きなれない言葉がいくつかありますので説明します。

(1)第4次産業革命

人工知能やIoTそしてビッグデータ分析技術などを駆使して、人と人・人と機械・機械と機械などが有機的につながることで製造業をはじめあらゆる産業が自動化・効率化される革新

(11)の日本版DMO

地域の観光地経営の考えに基づいて、戦略策定・計画・実施にわたり関係者と調整を取りマーケティングまで実施していける法人組織

(12)PPP/PFI

公共施設等の整備・運営に民間の資金やノウハウを活用して、官ではできない効率的で高度な公共サービスを実現する官民パートナーシップ

(16)EPA、RCEP

EAPは経済連携協定のことです。

RCEPは東アジア地域包括的経済連携のことです。

16の取組の内容を読んでみた私の感想は、総花的で各省庁が出してきた内容を羅列したような感じを受けたということと、今までやろうとしていたこととあまり変わりないという感じを受けました。

日本におけるGDPの最大の問題は、まず内需では人口減と高齢化です。それにより需要よりも供給が過多となっている状態が続いているためために構造的にデフレ圧力がかかっています。子育て支援や一億総活躍ということで、専業主婦の共働きへの移行、高齢者の引退延期などを政策に挙げていますが、外国人労働者の移住促進による労働人口の維持と消費についてもっと積極的にならないと抜本的に解決しないと思います。

また、規制について優先順位の高い取り組みを阻害しているものは、いつまでに撤廃するというような思い切った施策を出して、民間企業がそれに向かって投資できるようにしなければ600兆円GDPという高いハードルを越えることは難しいと思います。

抜本的で的を絞った政策をお願いしたいと思います。

 

 

 

 

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2016年

8月

21日

リオ・オリンピックで負けて謝罪する日本人の姿

2016年8月21日(日曜日)

リオ・オリンピックもそろそろ終わりにつかづいてきました。

日本としては、過去最多となるメダルを獲得し日本代表として参加された選手の皆さんの活躍に拍手を送りたいと思います。

選手の皆さんにはどんな成績であろうと、オリンピックに参加した喜びと世界レベルの戦いを経験したことを誇りに思っていただきたいと思っています。オリンピックが終わったらどんな成績であろうと笑顔で凱旋してください。

そして、その姿を子供たちが見て私も僕もオリンピックに参加したいと思えるような姿を見せていただきたいと思っています。

ただ、オリンピックの報道を見ると銀メダルという世界で2番目の成績を残しているのに、「期待に応えられず申し訳ありません」と謝罪する姿がクローズアップされたり、他の競技でも負けると申し訳ないという謝罪のコメントが多くみられます。

私の個人的な気持ちとして、立派に戦ったのであり、謝罪する必要などないし、できれば、謝罪しないでいただきたいのです。

オリンピックを見ている子供たちが、それを見て、オリンピックに出場して負けると謝罪しなければならないのかというような意識を持ってもらいたくないからです。

私と同じように思っている人は多くいると思いますが、ネットを見ていたら

8月20日(土)ニッカンスポーツ五輪コラム「為末大学」というコラムで、為末大さんが

「日本人はなぜ謝るのか/為末大学」でコメントされているので全文紹介したいと思います。

現役時代にはあまり気がつかなかったが、引退してからミックスゾーンにメディア側として立って、あらためて感じたのは日本選手のインタビューの特異さだ。成績が悪かった時のアメリカ選手が、自分なりの敗戦理由と次の目標を語るのに比べ涙を流しながら「期待に応えられずに申し訳なかった」と謝罪し続ける選手を見ていて胸が苦しくなった。

日本の選手のインタビューは似通っていると言われるが、私はその一端に、この謝罪の要求というのがあるのではないかと思う。負けた原因を分析したらいい訳と批判され、純粋な感覚を表現すれば負けたのにヘラヘラしているといわれる。選手にとっては協議をすることが一番大事だから、変なことで社会から反感を買いたくない。結局、一番問題が起きにくい謝罪一辺倒の受け答えになっていく。

選手に謝罪を要求することの弊害が2つある。と私は考えている。1つは、五輪という舞台で選手が一体どう感じるかという、その瞬間にその人にしか語れない言葉にふたをしてしまう可能性があるということだ。勝ち負けを超えて、世界の頂点の舞台で感じたことや、やろうとしたことを聞けるのは、社会にとって大きな学びになるはずだ。もう1つは、この国から挑戦心がなくなってしまうことだ。彼らは長い間トレーニングをしてきて、挑戦をし、勝ち抜いて代表になった選手たちだ。その選手たちの挑戦の部分を評価しないで、最後の結果だけで批判する。そうなれば子供たちも社会も、挑戦すること自体をやめていく。

一体どの程度の割合で批判をしている人がいるかというと、私はごく少数ではないかと考えている。私も含め多くの人は挑戦自体が素晴らしいし、一生懸命やってきたのは自分なんだから、自分の気持ちを素直に出せばいいと感じていると思う。

日本はこれから厳しい局面を迎える。超高齢社会を迎える中で、挑戦できる人たちが自分らしく挑戦していかないと生産性も高まらず、国が衰退していく。結果は運だが、挑戦は意思だ。挑戦をするという意思を持って厳しいトレーニングをし、その場に立った。結果の前にそのことをまず尊敬し、そこから視線を学ぼうとする社会であってほしいと私は思う。

以上がコラムの内容です。

私もまったく同感です。

そして、さらに日本代表ではあるけれど、あまりに国を背負っているようなプレッシャーを感じるような謝罪は、次の世代にとって重荷ならないようにしていくべきだと思います。

世界レベルで戦うことに到達するまでの挑戦のわくわく感と、実際に世界レベルの選手と戦ってみての緊張感と高揚感などを自分の言葉として伝えていただけることを私は願っています。

 

 

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2016年

8月

07日

東京オリンピック追加種目決定

2016年8月7日(日曜日)

8月に入り、いろいろごたごたしていたリオのオリンピックがなんとか開催にこぎつけたようですね。

BRICSの先頭に立って、経済が絶好調の時に決定したリオのオリンピックでしたが、リーマンショックからブラジルの経済は失速し、更に政治的な問題も発生したことから国民もオリンピックどころではないというような気分になり、大規模なデモなどが起きました。

蚊が媒介するジカ熱などの問題で、いろいろな競技の世界トップ選手が参加を辞退する、ロシア選手のドーピング問題など開催直前までバタバタしたような大会になりました。

そんな中、2020年に開催される東京オリンピックの追加種目が決定したとの報道がありました。

決定されたのは5種目です。

1.野球・ソフトボール

2.空手

3.ローラースポーツ

4.スポーツクライミング

5.サーフィン

野球とソフトボールそして空手は、日本のお家芸ともいえる競技で、選手層の広がりも相当広いスポーツとして小学生からシニアまで多くの愛好者がいると思われます。

3のローラースポーツはスケートボードやインラインスケートなどでしょうか?

そして4のスポーツクライミングは、今流行りのボルダリングのようなフリークライミングに近いものなのでしょうか?5のサーフィンも含めて3~5は、平成時代に日本に定着したスポーツといえるのではないでしょうか。

このどれもが、あまり大きな施設や競技場を必要としない、場所もコストもコンパクトな大会になりそうです。

東京オリンピックまであと4年となりました。

個人的には、友人と江戸庶民文化研究会という活動をしており、東京オリンピックの際には、ボランティアで東京は江戸文化の上に成り立っているということを中心に、来京される外国の方々をゆかりの地などに案内できればと相談しています。

しかし、今日のような8月の猛暑の東京でオリンピックが行われるとなると、選手の方々や観戦に訪れてくれる人たちはもちろん、我々自身が熱さに負けない体を作っておかないといけいないと痛感しています。

 

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2016年

7月

31日

日本経済上半期の感触

2016年7月31日(日曜日)

今日は、東京都知事選挙の日です。

東京の未来を担う知事が誕生していただくことを心から願うばかりです。

さて、7月最後の日ということになりましたが、改めて日本経済の上半期の経済動向についてお話ししたいと思います。

政府は、秋に経済対策として28兆円にも伸ぼる予算を計上しようとしており、その中には低所得者向けに現金を支給するというものも入っています。

その目的は、低所得者への現金給付により消費の底上げを図るということですが、私の予測では、格差に対する不満のガス抜きには成り得るが、消費に回る部分はほとんどないと予測しています。

さて、上半期の日本経済についてですが、まだ、正式な統計などは8月の中旬になりますので、私の個人的な感触を述べたいと思います。

まず、実質賃金についてです。

三井住友アセットマネジメントのマーケットレポートデータを見ますと、

「厚生労働省が5月9日に発表した3月の毎月労働統計調査(速報、従業員5人以上の事業所)によれば、物価の変動を考慮した『実質賃金』は前年同月比で1.4%増になりました。2か月連続でプラスとなり、伸び率が一段と高まりました。2010年9月以来5年ぶりの高水準です。名目賃金にあたる現金給与総額は27万8,501円と、同1.4%増となり、2014年7月以来の伸び率でした。3月は基本給などの所定内給与は同0.4%増でしたが、一部企業のボーナスなど特別に支払われた給与が同19.8%増となり、賃金を押し上げました」

という内容が記載されています。

名目賃金と実質賃金の両方が同率で伸びているということは、一般的に可処分所得が増加したということであり、消費のほうに回る確率も高くなるということが考えられます。

しかし、百貨店の売り上げなどとみるとそうではないようです。

産経新聞のENAKの記事によると、

上半期「消費の力まだ弱い」

百貨店売上高 9年連続マイナス

日本百貨店協会が7月18日にまとめた今年上半期(1~6月)の全国の百貨店売上高は、前年比0.3%減(既存店ベース)の3兆7140億円で、9年連続のマイナスとなった。

という内容です。

これから、スーパーやコンビニエンスや飲食業界の上半期統計が出てくると思いますが、景気判断は全体的に低調です。

名目と実質の賃金が伸びているにもかかわらず、それが消費に回らないというのが現状ではないかと予測します。

そもそも、名目賃金と実質賃金の伸びが同じということは、物価の上昇が起きていないことを意味します。実質賃金は名目賃金に物価上昇や下落の率を勘案して出されますので、両方が同じということは物価の変動がほとんどないことを意味します。政府と日銀の目指す2%のインフレ率は目標設定以来先延ばしにされてきましたが、ここにきてもまったく近づく気配がなく、政府も秋の経済対策でなんとか実現に向けて動いているようです。

私は、一貫して日本経済のポイントは「人口減」「少子高齢化」「労働人口の減少」「社会保障の負担増」による「将来への不安」が消費を抑制していると考えており、この部分を解決しない限り、インフラ整備などのハード部分の対策を行っても消費が根本的に回復することはないと思っています。

まったく効果がないわけはありませんが、人口増で高度成長期と同じ対策を行っても、効率はそれに比べて低いといわざるを得ません。

そして、国(国民)の借金がどんどん積み上がっていくことになります。

そうなると、ますます国民の将来に対する不安が増すことになります。

「借金というのは利子をつけて返さなければならない」という当たり前のことを国民は知っています。

是非、将来への不安を解消するような対策をお願いしたいと思います。

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2016年

7月

18日

東京都知事選挙

2016年7月18日(月曜日)

参議院選挙が終わったところで、先週、東京都知事選挙の投票所整理券が送られてきました。

考えてみれば、石原都知事・猪瀬都知事・舛添都知事と任期を全うすることなく途中で退陣した都知事が3人連続となってしまったという情けない都知事が続いています。

しかし、3連続で都知事が途中退陣という事態の中で、それで都政がガタガタになった、または、特別何かが停滞してしまったのかというとそんな様子もないという不思議な感じがするのは私だけではないのではないでしょうか。

都政においては、行政出身の副知事がいてそれを頂点として都職員13万人が知事に関係なくしっかり業務を遂行しているという自動運転が自動車よりも早く働いているという感じです。

日本国内の首都として、しっかりした行政が都政を支えていること自体は問題はないと思いますが、グローバルな中での東京という位置づけを見たときにそれだけでは足りないと私は思っています。

東京という都市は、日本の首都であると同時に世界のビジネスのプラットフォームとして確固たる位置づけを確保していかなければなりません。

その目標に向かってグランドデザインを描いて、優秀な都職員をその方向性を持たせて行政を行ってもらう必要があると思います。

すでにアジアのビジネスのハブは、シンガポールなどの国家戦略に基づいた戦略的都市機能を確立した場所へと移りつつあり、オリンピック招致で必死にアピールしているだけではその地位は保てない状況にきています。

また、東京という地理的な形は、東西に異様に長いウナギの寝床のような形をしています。

東に23区が集中していて江東区・江戸川区・葛飾区・足立区などが一番東側の地区であり、西の端のほうは奥多摩などの山間部となっています。

東京の中心を皇居を中心とした大手町・日本橋や永田町・霞が関・虎ノ門とした場合、横浜や千葉西部そして埼玉の南部がむしろグレーター東京としてすでに発展してきました。

浦安にあるディズニーランドの名称も東京ディズニーランドになっています。そこに、違和感はありません。

ということは、東京をアジアのビジネスの中心として確固たるハブとするためには、東京都の行政だけでは不完全であるということが言えます。

もちろん、国としてこの点は重要視していると思いますが、東京都知事として千葉・東京・神奈川のベイエリアの開発や、世界中の優秀な人材を家族ごと居住できる住環境の整備など近隣県とのグランドデザインに向けた調整能力とリーダーシップが必要になります。

東京に本社があって、千葉・埼玉・神奈川に工場を持つ会社も多く存在します。

逆に、東京の中心部で働いている人たちに家はどこかと聞けば、千葉・埼玉・神奈川の人たちも非常に多く存在しています。

以上を見ると、民間人・民間企業は地理的な東京というものはあまり関係なく活動を行っているということです。

戦後、JRとともに私鉄が沿線を郊外並びに県外まで延ばすことによって、東京という都市が発展してきたことを考えると、地理的な東京都をビジネスハブとしての東京に発展させていくためには、東京都および3県と民間企業・民間人が連携していくことが必要になってくると思います。

都の行政の中で緊急で重要な問題を解決することももちろん重要ですが、新しい知事になる方には未来のビジネスハブとしての東京地区というコンセプトを実現していただきたいと思います。

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2016年

7月

03日

平成27年度補正「ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金」2次公募

2016年7月3日(日曜日)

中小企業庁のHP上で、平成27年度補正「ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金」の2次公募の案内が7月1日(金曜日)に発表されました。

今回の応募のポイントとして、7月1日より施行される「中小企業等経営強化法」に基づく「経営力向上計画」に認定された事業者に対して、本補助金の2次公募申請時において、原則経営力向上計画の認定を受けた事業者に加点して実施するということがあります。

ただし、この認定がなくても応募は可能です。

また、今回の特徴としては、補助事業の完了期限が1次公募と同じになっているということです。

ちなみに、1次公募の終了は以下の通りです。

小規模型:11月30日

一般型・高度生産性向上型:12月31日

となっています。

これだけの短期間での補助事業終了ということは、設備投資を重視し補助金になるということだと思います。

1次公募の流れを見ますと以下のようになっています。

公募開始:2月5日

公募締め切り:4月13日(公募から2か月以上)

採択決定:6月6日(公募から4か月)

交付申請締め切り:6月30日(公募から5か月)

交付決定:7月下旬ごろ随時

これを見ますと、公募開始から約半年後に補助事業が開始となるスケジュールです。

これを2次公募に当てはめると、7月8日ごろに公募開始したとして、事業開始は補助事業完了期限を越してしまうという事態になってしまいます。

したがって、12月末までに補助事業を終了するには、1次公募のスキームとは全く違ったスキームになるということになります。

考えられるのは、採択=交付決定として交付申請とその審査と決定手続きを省いてしまうことが考えられます。

それにしても、7月8日から募集して2か月後の9月上旬から事業開始という運びですので、試作開発などの時間のかかる事業については難しいと判断されますので、試作開発を考えている事業者様もその開発のための設備投資に絞った内容にすることが求められるのではないかと判断します。

今回の補助事業では、申請並びに補助事業そして実績報告まで、とにかくスピードが求められますのでその点は留意しておく必要があります。

最後に、中小企業のHPでは、公募要領は後日出るということになっていますが、更に、公募の決定は現時点のものであり、現在、全国中小企業団体中央会と調整中のために変更されることもあることを伝えています。

まとめると、2次公募については、スピードを持って設備導入を行う方向性をイメージしておく必要があると私は思います。

ただし、採択予定件数が100件と少ないので、いままでのもの補助よりもハードルは高くなっています。

公募要領がでましたらまたブログでお知らせします。

 

 

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2016年

6月

26日

イギリスのEU離脱

2016年6月26日(日曜日)

6月24日の金曜日、イギリスで行われた、イギリスの欧州連合(EU)に対しての残留か離脱かの国民投票の結果が判明しました。

結果は、離脱派が51.9%、残留派が48.1%となり、イギリスがEUから離脱するということになってしまいました。

この結果を受けて、世界経済は株の暴落、為替は一気にリスク回避へと動きパニックに陥りました。

残留派の労働党女性会員議員が極右思想を持つ男に殺害されたことや、ブックメーカーの予想でも最終的には残留派が優勢という状況でしたので拮抗するにしても離脱へとはいかないのではないかと私も思っていました。

しかし、開けてみれば比較的差が広がったという感じです。

それだけ、EUの移民問題や規制に対するイギリスの国民の反発が強かったということでしょう。

私が今回この結果で思うことは、キャメロン首相のリーダーシップの欠如が今回の結果を招いたということにつきます。

イギリスという国は、議会政治という形をとった間接民主制と二大政党制がこれまでの英国に安定と秩序をもたらしてきました。

ところが、キャメロン首相は、保守勢力のガス抜きをするためというだけでEU離脱か残留かを国民投票にかけると約束してしまったのです。

スコットランドの独立に対する国民投票は残留であったことから、残留になる可能性が高いと踏んでいたのかもしれません。

確かにEUに加盟していることで、厳しい経済規制や難民に対する受け入れなど嫌な部分もあるわけですが、人や物の移動などについては国内と同じように取引できるメリットもあり、そのほか防衛協力、テロ対策などはEUの枠組みの中で緊密に体制が作られています。それを国民投票で100か0かを決めさせるなどということはリーダーとしてはやってはいけないことだと私は思います。責任者としては失格です。

万が一、国民投票にかけるとしても十分な情報を与えたうえで時間をかけていくつかの選択肢を用意すべきだったと思います。

国民投票にまで発展するということは、その時点でかなり感情的な部分が大きくなっていることが普通ですので、時間をかけることがとても重要です。

それを、このような短期間で、かつ、二者択一の選択を国民投票にかけるなどということはリーダーとしては絶対にやってはいけないことです。

ギリシャのアテナイの民主主義の崩壊で言われる言葉に、「民主主義の行きつく先は衆愚政治である」とうものがあります。

民主主義に対して個人的に反対しているわけではありませんが、重要な問題について白か黒かという国民投票にかけてしまうことは非常に危険であるということを言いたいのです。

白と黒との間には、グレーがあり、そのグレーも白に近いもの黒に近いものといろいろあり、今回のようにほぼ半数が残留派であるということを理解すれば、結論は単なる離脱ではいけないことは自ずとわかるはずです。

わかりやすいのは結構ですが、答えはどちらか一方ということは世の中にあり得ないことをリーダーには理解してほしいと思います。

日本には、このようなことにはなってもらいたくないと思っています。

 

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2016年

6月

11日

謝罪会見

2016年6月11日(土曜日)

ここ何か月でいろいろな人が謝罪会見をしています。

政治家は不適切な公費支出、企業は不正会計、元スポーツ選手は覚せい剤使用、芸能人は不倫などで、大勢の記者に囲まれカメラフラッシュの中で、神妙な面持ちで謝罪しています。

昨日は、落語家の不倫で会見があったようです。

日本のこのような謝罪会見の特徴としては、謝るという姿勢が重要視され、そのことに至るプロセスの説明や自分自身の考えなどの表明などはほとんど必要とされません。

すべては気持ちの中に収めながら、ただただ自分の不徳の致すところとか慚愧の念に堪えないなどという不明確な言葉を発して、謝るという行為を見せることで一件落着となる文化を持っています。

悪いことをして謝ることは大事ですが、誰に対して何を誤っているかがあまりわからないパフォーマンスとしての謝罪が多い感じがしてなりません。

 

 

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2016年

5月

27日

イチローという事業

2016年5月27日(金曜日)

今週、米国メジャーリーグのイチロー選手が2日連続でマルチヒットを放ち、今年達成を期待される2つの記録に近づいています。

私は、個人的にイチローという選手が好きで、というより、憧れと尊敬の念をもって彼の言動に注目しています。

私見をもって言わせていただければ、イチローという事業は、鈴木一郎という個人が、自らの肉体と頭脳という資産を活用して人を魅了するようなプレーを見せるビジネスであると思っています。

また、精神面では日本古来のサムライを強く感じてもいます。彼は、群れることを好みませんし、安易に周りに迎合するような発言もしません。

いい加減なインタビューでの対応をしませんし、インタビューアーにもそれを求めます。

今日は、「夢をつかむイチロー262のメッセージ」という著書から彼の言葉を引用しながら彼のイチローという事業の魅力について語りたいと思います。

イチローは、既に数々の偉業を達成していますが、今年特に期待されている記録は、次の2つです。

1.メジャー通算3000本安打 5月28日段階であと40安打

2.ピートローズの日米通算安打 4256安打 あと18本

この記録は、数字だけを見れば確実に行けると思われがちですが、このような記録というのは、スタートの1とゴール前での1では、それは、我々には想像できないぐらいの違いではないかと思います。エベレスト登頂の最初の一歩と最後の一歩以上だと思います。なにしろ前人未到の領域ですし、全世界からトッププレーヤーが集結するアメリカのプロ野球の最高峰であるメジャーリーグで達成するのですから。

イチロー選手も目標としてこの記録を考えていると思います。

しかし、彼の究極の目標はほかにあるようです。

彼の言葉に「漠然となんですけど、僕が考えている目標というのは、50歳まで現役バリバリでプレイするということなのです。それは、野球が楽しくてしょうがないから。数字というものは二の次です」というのがあります。

そして、それを達成するための努力と準備に対するストイックさと、サムライと同様に道具を徹底的に手入れをする姿勢は本当に感心するしかありませんし、私の仕事に対する姿勢の鏡でもあります。

その重要性を語った言葉があります。

「夢をつかむというのは、一気にはできません。小さなことを積み重ねることで、いつの日か、信じられないような力を出せるようになっていきます」

「ちいさなことをかさねることが、とんでもないところに行くただ一つの道」

「ハイレベルのスピードでプレイするために、僕は絶えず体と心の準備はしています。自分にとって一番大切なことは、試合前に完璧な準備をすることです」

「ぼくらは高い給料をもらっているわけだから、体調管理は当たり前のことです」

「死球の影響はありません。そういう筋肉を普段から作っています。そういい状況は何回も経験していますし、ほかの選手とは意識が違います」

「1試合1試合ベストを尽くしましたし、準備を怠ったことはなかったと思います」

「準備に集中することができました。それがすべてだと思います」

「やれることはすべてやったし、手を抜いたことは一度もありません。つねにやれることをやろうとした自分がいたこと、それに対して準備ができた自分がいたことを、誇りに思っています」

また、仕事にたいする姿勢も本当のプロです。

「びっくりすようなプレイが勝ちに結びつくことは少ないです。確実なことをこなさいないといけないプレイを確実にこなせるチームが強いと思います」

「力を出し切ることは難しいですよ。苦しくて、苦しくて、倒れそうになります。でも、それをやめてしまったら終わりです。プロの資格はなくなりますね」

「ピッチャーの決め球を打つか、甘い球を打つのかで、バッテリーに与える影響は全然違ってきます」

「相手が強い気持ちを込めて自信を持って投げ込んでくる球というものは、バッターが受け身でいたら、打てる球も前に飛びません」

「グラウンドの上では、自分の築き上げてきた技術に対する自信、今までやってきたことに対する自信、『やりたい』と思う強い気持ちが支えになります」

このような気持ちでイチローはグラウンドでプレイしているんですね。

メジャーリーグというのは、打つ、走る、守るという3つの技術を3つともハイレベルで記録を作れる選手というのは本当に少なくなって、それぞれ専門化しているなかで、イチローという選手は自分の中で研究と練習と準備を徹底して前人未到のレベルに達しようとしています。

それは、非常にプレシャーのかかるものですが、そのプレッシャーについてイチローはそれをモチベーションに変えています。

「ぼくは常に自分にプレッシャーをかけてきましたし、どんな状況でも動揺することはありません」

「注目されないと、僕は終わってしまうので、注目されて苦しいと思うことはありません」

「達成できないのではないか?という逆風は最高です。『かんばれ、がんばれ』という人がいるより、ぼくは『できないでくれ』という人がいるほうが熱くなる」

「できなくてもしょうがないは、終わってから思うことであって、途中でそれを思ったら、絶対に達成できません」

「プレッシャーにつぶされるようだったら、その選手はそこまでだといういい方もあります」

「できるかどうかなんてどうでもいい。やりたいかやりたくないかだ」

「いろいろな怖さを知って、その怖さを乗り越えて、自分の技術を確立して残した数字は、重みが違います」

「苦しいことの先に、新しい何かが見つかると信じています」

「プレッシャーのかかる感じはたまりません。ぼくにとっては最高ですよね。ものすごく苦しいけど」

「やっている最中にプレッシャーから解き放たれることは不可能です。そこから抜け出す方法はない。苦しみを背負ってプレイするしかありません」

このようにして、イチローはプレッシャーに対応し続けて、これまでの偉業を達成して、新たな達成に向けて進んでいるわけです。

しかし、彼はこれらの偉業を達成したことに対して満足しないように自らを持っていく努力をしています。

「何かを達成した後は気持ちが抜けてしまうことが多いので、打った塁上では『次の打席が大事だ』と思っていました」

「いかに、いい成績の記憶を振り払うかということは大事でしょうね。そういうものを背負うと、自分を苦しめることはわかっていますから」

「ヒットを続けて打ったとしても、過去のものだと振り返れば、次の打席に集中していけますから」

「自分たちを客観的に見てやるべきことをやります。それは、どんなときにも変わらないものなのです」

「今日はムダがなかったというだけです。早く明日になってほしいと思います。こういういい結果のときに余韻に浸ったりするとロクなことはありません」

「現役中に、過去のことを懐かしんではいけません」

42歳の今も「野球がうまくなりたい」というイチローのモチベーションは「野球が好きで好きでたまならない。しかも、現役でプレイすることが好きだ」ということですが、自分の生きたい道を見つけ、苦しみも含めて進んでいる過程を追及している点は、ほかのビジネスにも通じるものがあります。

50歳のイチローが現役メジャーリーガーとして存在している。そんな偉業を見たいと思いますが、イチローに対しては「そんなことできるわけがないよ」という言葉を贈り今日のブログを締めくくりたいと思います。

 

 

 

 

 

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2016年

5月

15日

定年後再雇用の賃金格差の東京地裁判決に思うこと

2016年5月15日(日曜日)

一昨日の5月13日(金曜日)の朝日新聞デジタルの報道によれば、定年後に再雇用されたトラック運転手の男性3人が、定年後と同じ業務なのに賃金を下げられたのは違法だとして、定年前と同じ賃金を払うよう勤務先の横浜市の運送会社に求めた訴訟の判決が13日、東京地裁であったと報じ、その裁判の判決として「業務の内容や責任が同じなのに賃金を下げるのは、労働契約法に反する」と認定し、定年前の賃金規定を適用して差額分を支払うよう同社に命じた。とあります。

この判決を見て私は、労働契約法という法律と、高年齢者雇用安定法という法律と社会保障の中の年金制度の受給年齢の引き上げという3つの要素が複雑に絡んでいて、なかなか難しい問題だと思いました。

司法としては、同一労働同一賃金という労働契約法に則り今回の判決を下したことは理解できます。

一方で、厚生労働省のHPの高年齢者雇用安定法のQ&Aで次のような内容があります。

Q,本人と事業主の間で賃金と労働時間の条件が合意できず、継続雇用を拒否した場合も違反になるのですか?

A1-9:高年齢者雇用安定法が求めいているのは継続雇用制度の導入であって、事業主に定年退職者の希望に合致した労働条件での雇用を義務付けるものではなく、事業主の合理的な裁量の範囲の条件を提示していれば、労働者と事業主との間で労働条件等についての合意が得られず、結果的に労働者が継続雇用されることを拒否したとしても、高年齢者雇用安定法違反となるものではありません。

というようになっています。

今回の判決では、「事業主の合理的な裁量」の合理性がないまま、同一労働でありながら再雇用というだけで賃金格差を設けたことが問題となっているのでしょう。運送会社としては、雇用条件を提示しお互い合意したうえで再雇用したと話しています。

高齢者雇用安定法は、60歳で定年を迎えた社員について、本人の希望があれば基本的に65歳まで雇用しなければならないことになっています。

定年制の廃止、定年年齢の引き上げ、再雇用の3つが選択肢とありますが、ほどんどの企業が、再雇用制度を選択しています。

これは、政府が年金制度の維持を目的として、受給年齢の65歳引き上げと定年60歳の5年間の空白を埋めるために企業にその期間の雇用を義務付けたもので、継続的に雇用するのであれば、労働時間や賃金は労使が合意し、合理性が担保できればある程度柔軟なものと理解している企業も多いと思います。

今後、年金支給年齢は、さらに引き上げられる可能性も高く70歳までの雇用義務付けなどということも考えれますので、雇用主としても今回の判決はかなり関心が高いものだと思います。

また、同一労働同一賃金についてですが、日本においては賃金カーブが年功によって上昇するという高度成長期の人手不足の時代に、長く勤めていれば給料も退職金もどんどん上がるという給与体系を採用してその制度がまだ残っており、同一労働同一賃金を実現するのは難しい状況にあります。

欧米のようにジョブ・ディスクリプション(職務記述書)が明確にあり、仕事が先に明確に決まっていて、その責務にたいして賃金が決まり、そこに人を配置するという考え方ではないために、そもそも、同一労働かどうかもはっきりしません。

今回のトラックの運転手のように、仕事の内容が明確な場合はむしろ少数派でないでしょうか。

しかし、激動の時代を迎え目標に対しての明確な仕事の定義というものは、目標を達成するうえで労使ともに重要です。労働市場の流動性が高まっている現代においては、採用から人事の決定において必要不可欠になっていきますし、賃金も職務に対して決められるという方向性を今から採用していく必要があります。そうすることで、企業は同一労働同一賃金の下地を作ることができます。

現在の日本は、人口減と少子高齢化により、消費が伸び悩んでいますが、労働人口はどんどん減っています。したがって、女性や高年齢者が労働市場の担い手になることが期待されています。いろいろな人が多様な生活環境のなかでいろいろな働き方を可能にしていかなければなりません。しかし、一方で雇用側も売り上げがなかなか伸びない中、社会保障の穴埋めだけでなく人件費の増大に耐えられなくなり新規採用ができないとなれば、若い人の働く場がなくなることも問題です。

年金制度と労働契約法と高年齢者雇用安定法が労使ともに納得できるようなシステムにしなければ、もぐらたたき状態から脱却できないと考えます。

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2016年

5月

08日

円高・株安傾向

2016年5月8日(日曜日)

ゴールデンウイークも今日で終わり、明日からは通常のお仕事に戻るという方がほとんどではないかと思います。

今年に入ってからの日本経済というものは、円がドルに対してじわじわと高くなっており、それに連動して株価が下がるという傾向になっています。

人口減と生産年齢人口の減少に伴う国内市場の縮小傾向からして、海外への輸出が大きな経済の柱になってきている日本にとっては、円高傾向は輸出産業を多く抱える株式市場にとってはマイナス要因になってしまうのは当然の結果といえると思います。

そこで、なぜ、今年に入ってから円高傾向が続いているのかを考えてみます。

そもそも為替というものは、絶対的な価格価値というものは存在しません。

あくまで、他国の通貨に対しての交換レートが存在するだけです。

ここが株価と大きく違うところです。

従って、すべての通貨が上がるということはなく、すべてゼロサムゲームということになります。

しかし、株価というものはすべての株価が上がるということもあるし、ある株価が0になっていしまうこともあります。為替は価値が0になることはありません。交換比率が変わるというだけです。

しかし、為替というものを予測するのは株価以上に難しいといわれています。

株価であれば、PERやPBRなどの指標があり企業の業績がある程度見えていれば割安か割高かなどということがある程度見えてきます。通常PERが14~15ぐらいが適正水準とされて、それ以上かそれ以下かである程度判断するということになります。

しかし、為替はそのような比較指標はあまりないことと、為替の交換レートに影響するファクターが多すぎて、それを分析することは非常に難しいということです。2国間の経済状況はもちろん、国内政治状況、外交、金利差、経済成長率、投機状況、貿易状況などを相対的に判断していく必要があります。

為替を例えば円/ドルに限って見てみると日本とアメリカの状況のほかに、キャリートレードの存在などもあります。

その他に、金利差、実質のインフレ率なども影響します。

意外と間違えやすいのは、例えばアメリカが経済成長をしていて金利が5%と高く、それ以上にインフレ率が急上昇して7%になっていたとして、同じ時期に日本が金利0でインフレ率がマイナス2%つまりデフレになっていた場合に、ドルが一方的に上がると思いがちですがそうとばかりは言えません。

このような場合、アメリカ国内ではインフレ率が高いということは、物の価値が上がってドルの価値が下がっているということ言えます。せっかく金利が5%ついても7%のインフレが起きてしまうとドルは5%増えますがそれで物を買うのに7%以上多く払わなければならないということになります。

逆に日本国内では、金利はつかないので円は増えませんが、物の値段が2%下がっているということは、物に対して円の価値が2%上がっているということが言えます。つまり、円を持っていれば2%の金利がついたようなものです。このようなことも為替レートに影響してきます。

今年に入ってから、アベノミクスの2%の物価上昇ターゲットが先延ばしにされ、逆に物価上昇がマイナスになってしまう可能性も示唆されたころから円高がどんどん進んでいるところを見ると、日本経済がデフレに向かう可能性を市場が見越している可能性もあります。つまり、デフレ=円の価値が物に対して相対的に高くなるという構図が影響しているのではないかと推測しています。

為替について、私もドルを持っていますが、投資というよりもリスク回避思考で、通貨を分散させるという考え方をもってやっています。そうすることによって、どっちに触れても精神的に安定していられるし、ナノセコンドで取引をしている専門家に勝てるとも思っていません。

 

 

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2016年

4月

24日

地震保険を考えてみる

2016年4月24日(日曜日)

4月14日21時ごろ熊本県を中心にした震度7の地震により被災された地域の方々はいまだに不安の中におられると思います。

今回の地震の特徴は、4月14日の地震発生から23日21時時点の9日間で震度1以上の地震が838回発生し、震度7の地震も2回起きており、復興に向けての生活開始よりも、いつまた大きな地震が来るか、また、雨などによる土砂災害起きる可能性もあり、復旧に対して始められる状況にも至っていないという精神的にも肉体的にも大変厳しい状況におられると思います。

阪神淡路・中越・東日本そして熊本と地震による大規模災害が日本を文字通り揺るがし続けています。

日本は地理的に見ても、太平洋プレート、北米プレート、フィリピン海プレート、ユーラシアプレートの4つのプレートの間に位置し、プレートが絶え間なく動いていることから、その歪が溜まりやすい構造です。そして今、高い確率で大地震が予想されている「南海トラフ」といわれるものは、フィリピン海プレートとユーラシアプレートの間、つまり、静岡から鹿児島の沿岸にそって位置する活断層の大きな溝のようなものです。

このほかにも、今回の熊本および大分で起きた地震も活断層に沿って発生しています。

このような状況から、地震保険の料率について2014年7月に平均15%、そして2017年1月から3回に分けて平均19%の料率アップが予定されています。

以上のことから考えると、国(財務省)と損害保険会社は地震による大規模な災害のリスクが高くなっていると判断していることが分かります。

そこで、今日は地震に対する保険について考えてみたいと思います。

地震保険の特徴は以下の通りです。

1.地震保険に関する法律に基づき、政府と損害保険会社共同で運営する。

  したがって、自動車保険などように損害保険会社によって値段が変わる

  ということはない。

2.火災保険とセットでなければ加入できない。

  (火災保険の途中に地震保険を付加することは可能)

3.建物と家財の2つ対して保険をかけることができる。

  (生命は対象にならない)

4.地震保険の保険金額は、火災保険の30%~50%

  全損・半損・一部などに分類されて金額が決定される。

5.地震が原因とされる揺れ、地番沈下、火災、津波、火山爆発などでの

  建物や家財の損害が保険対象となる。

6.保険料率は2つの要件によって決まる

  ①なにでできているか?

   ・イ構造(非木造:主としてコンクリート造や鉄骨造)

   ・ロ構造(木造:ただし耐火建物につていはイ構造)

  ②どこ(県)にあるか(建物および家財)

以上のような特徴があるようです。

情報元:価格.com保険、All about

さて、6の②のどの県にあるかで保険料率が左右されるということですが、県別に3つ「等地」に区分されています。

1等地(一番保険料率が低い)

岩手県、秋田県、山形県、栃木県、群馬県、富山県、石川県、福井県、鳥取県、島根県、山口県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、鹿児島県、長野県滋賀県、岡山県、広島県

2等地

福島県、北海道、青森県、宮城県、新潟県、岐阜県、京都県、兵庫県、奈良県、大分県、宮崎県、沖縄県、山梨県、香川県

3等地(一番保険料率が高い:3等地はその中で差がある)

茨城県、埼玉県、大阪府、愛媛県、千葉県、東京都、神奈川県、静岡県、愛知県、和歌山県、徳島県、高知県

以上が、県別の等地区分です。なにか格付けされているようで区分の名称が気に入らないという方もおられると思いますが、更に、県別の区分ということで分けていいのか?という疑問を持たれるのではないかと思います。

この点については、現在も財務省と損害保険会社や専門家などで構成される「損害保険料率算出機構」というところで議論されています。

たとえば、兵庫県は2等地に分類されていますが、兵庫県は日本海にも面しており、その地域が鳥取県や島根県などの1等地とどう違うのかと言われるとあまり違いがわかりません。

リスクに応じてさらに細かい分類をすべきという議論と、相互補助という観点からあまり細かな分類は地震保険の設立の基本にそぐわないというような議論があるようです。

地震というのは、予測が大変難しいものであり、かつ、火山、地盤、建物の密集度、津波の可能性などの要素を加えるとリスク試算がさらに難しくなるという要素があります。

しかし、一方でリスクの確率をできるだけ正確に出していくことで、料率を細分化するにより、保険加入しやすくなるという側面もあります。

特に、津波については危険区域とそうでない区域は、明確に判断できますがその区分はなされていません。

過去に何度も津波が発生し、今後も地震があった際には津波のリスクが高いとされる地域の保険料率を上げることによって、そのリスクの高さを認識して、津波の来ないような高台への建物の建築を促すということも考えられます。

地震というのは、世界的に見ても日本で多くの被害が発生していますが、科学的にも統計的にもまだまだ解明されていない部分が多くあります。

自動車保険のように、短期間(100年単位)で走行距離と事故の相関関係が統計的に判明しているようであれば細分化が可能となっていますが、地球という何億年単位の時間スパンの中で発生している地震についての統計データというのはないので、なかなか細分化も難しいかもしれません。

 

 

 

 

 

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2016年

4月

10日

FinTechが中小企業・個人にもたらすもの

2016年4月10日(日曜日)

昨年ぐらいから、FinTechについて、革命とか変革とか仰々しいタイトルで話題になっています。

ここで、FinTechについて専門家ではないのですが、今年発売された週刊ダイアモンドの特集を引用させていただいて、FinTechの大まかな概要とそして中小企業や個人にどのように影響するかなどを書いてみたいと思います。

結論から申しますと、FinTechの技術が進化していくと、金融に関して中小企業や個人についてメリットがかなりあると思います。

まず、FinTechの概要について触れたいと思います。

昨年から、メディアでも話題に上っているのでご存知とは思いますが、

FinTechとは、Finance(金融)とTechnology(技術)を合わせた造語です。

技術を申し上げる前に、FinTechの進化の背景を申し上げますと、

・インターネットの世界中でのインフラの整備

・スマートフォンを中心とするモバイル端末(コンピュータ)の普及

・他の商品やサービスなどの急激で便利なインターネットサービスから遅

 れた金融サービスの状況

などがあります。特に、お金にシビアで、資産運用に対してうるさい国民が存在し、インターネットバンキングが進んでいたり、資産運用サービスが活発で、かつ、シリコンバレーを中心としたインターネットを介したサービスを生み出すベンチャー企業がどんどん出てくるという土壌のあるアメリカで進化しています。

次に技術です。

・インターネット通信速度の進化

・クラウドコンピューティング

・ビッグデータ解析

・ブロックチェーン(個人の持つPCを利用した安価で堅固な分散型セキュリ

 ティシステム)

などによりFinTechによる金融サービスが進んでいます。

次に金融におけるサービスの対象です。

金融サービスにかかわるものついて、週刊ダイヤモンド社の特集では、マトリックスを作成して整理しています。

縦軸に

・お金を使う

・お金を借りる

・お金を殖やす(ふやす)

・お金を貯める

・お金を管理する

という5つの分類をして

横軸に

・大企業

・中小企業

・個人

という3つの分類をおいてマトリックスを作成し、先ほど述べた技術をつかいどのようなサービスが生まれているのか、また、生まれてくるのかをまとめています。

中小企業についていえば、有名なのが米スクエアが開発したモバイル端末決済です。クレジットカードでの支払いにおいては、お店はクレジット端末をおいて通信回線を使用して決済を行ってきましたが、スクエア社が開発した小さな機器をスマホに差し込むだけで、インターネットでクレジット決済ができるというものです。その場合、クレジット用の端末も通信回線も必要ありません。小さなお店でも、安全に簡単にクレジット対応が可能になりました。

また、中小企業で重要なこととして、今までお金を借りるという場合には、金融機関に対して決算書と計画書など非常に大量の資料を提出して、それから、決済が下りるまでにまた多くの時間がかかっていました。

しかし、クラウド上でサービスを展開している会計ソフトを使用して自動的にリアルタイムな売り上げと財務情報があれば、それを金融機関と共有することで計画的でタイムリーな融資が可能になるということです。この仕組みは、もうすでに広がっています。

さらに進んでいるのが、インターネット販売事業者(EC)の出店者に対するECモール事業者(アマゾン・楽天・ヤフーなど)の出店者に対する融資制度です。

ECのマーケットプレイスに出店する販売業者は、中小企業・零細企業も多く出店しており、例えば、メディアなどで話題となった商品について早急にかつ大量に仕入れたくてもまとまったお金がありません。今までのように金融機関からお金を借りていたのでは、与信審査などで時間がかかり借りれる時期になったらもう流行はピークとなっており、資金豊富な大手がほとんど市場を刈り取った後の落穂拾い状態になっていたりしました。

そこで、マーケットプレイスを展開するECモール事業者が金融機関に成り代わって出店者に対して融資をするサービスを開始しています。

しかも、手続き期間は、即日または翌日というスピードです。これなら、大手に対抗できますし、中小零細企業は、小回り自体は大手よりも上手なので価格設定も自由度が高まります。

このような融資制度を、金融機関は指をくわえてみているしかないという状況になっています。

なぜ、このような圧倒的なスピードで融資が可能となっているかについて、最も進んでいるアマゾンの例をとって説明しています。

基本的には、ECモール事業者はモールの出店者の日々のリアルタイムの取引履歴(売り上げ、成長性、顧客の評判)などほとんどの重要データを膨大に持っています。それを、ビッグデータ解析により、その出店者にはどれぐらいの金額をどれぐらいの利率で融資できるかを自動計算して算出できるシステムを構築しています。だから、即日または翌日という速さで融資が可能となります。また、アマゾンは販売代行サービスも手掛けているので、出店者の口座に売上金をまとめて払い込む際に、融資による返済金が差し引かれる仕組みになっていて、出店者へのお金の入り口を抑えているために貸し倒れのリスクがほとんどないという仕組みになっています。その融資のリピート率は60%に達するといわれているそうです。

さらに、アマゾンでは、融資の申請がなくてもすべての出店者を事前に審査して、融資可能と判断された出店者の管理画面に、融資可能額とそれに対する利率がまるで広告のように表示されるという徹底ぶりです。

融資による出店者の売り上げ向上は、豊富な品揃えという消費者のメリットにもなり、モール事業者・出店事業者・消費者の三方よしという商売の基本理念をかなえるシステムになっています。

これには、既存の金融機関もお手上げ状態です。

 

また、個人のお金を使う、借りる、殖やす、貯める、管理するにもFinTechサービスが進行しています。

・お金を使う

 電子マネー

 アプリ決済

・お金を借りる

 ローン借り換えアプリ

 ソーシャルレンディング

・お金を殖やす

 ロボットアドバイザー

・お金を貯める

 銀行アプリ

・お金を管理する

 家計簿アプリ

 資産管理アプリ

このように見てきますと、現在までエスタブリッシュメントとして君臨していた金融機関のサービスをかなり脅かすようなことがおきているという感じもします。

普通のモノやサービスと同様に金融サービスもIT技術によって便利になっていくと思われます。

詳しくは、週刊ダイヤモンド2016年3月12日号をご覧ください。

 

 

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2016年

3月

27日

主要耐久消費財の普及率から日本経済を読み解く

2016年3月27日(日曜日)

日本経済は、現在踊り場的な状況にあり、お金が市中に溢れていて金利もほぼゼロという状況にあるにもかかわらず、企業がお金を借りて国内に投資したり、家計がお金を借りて家や自動車などを買うという行動になかなか行かない状態になっています。

銀行なども、日銀に預け入れている預金の一部がマイナス金利となったことから企業への貸し出しや住宅ローン・マイカーローンなどへの貸し出しによる金利収入に力を入れ始めていますが、なかなか優良な借り手が見つからずに苦労しているようです。

そんな中、今日は、家計における耐久消費財の普及率の推移を見ることで、日本経済の消費部門になにが起きているのかを分析したいと思います。

データは、内閣府が出している「消費動向調査」のなかの「主要耐久消費財の普及率の推移(一般世帯)」から取らせていただきました。

まず、内閣府がまとめている耐久消費財とはどんなものかを見てみます。

普及率を比較する年は平成元年と平成26年と平成27年を抜粋して見ました。

                   平成元年   26年   27年

温水洗浄便座             データなし  76.0   77.5

先発洗面化粧台            データなし  70.4   71.5

システムキッチン           データなし  66.3   68.6

温水器                 33.4     56.5   58.9

衣類乾燥機               14.4     55.2         58.3

食器洗い機              データなし  30.9   32.6

ファンヒーター             45.4           59.9         59.1

ルームエアコン             63.3           90.6   91.2

空気清浄器              データなし  42.3   44.4

カラーテレビ              99.3           96.5         97.5

光ディスクプレーヤ-         データなし  71.3   73.8

ビデオカメラ              14.9           40.1         39.1

デジタルカメラ            データなし  76.5   75.2

パソコン                11.6    78.7   78.0

タブレット端末            データなし  20.9   28.3

ファクシミリ             データなし  57.4   56.2

携帯電話(スマホ)          データなし  54.7   60.6

携帯電話(スマホ以外)        データなし  73.7   69.8

乗用車                 76.0           81.0         80.1

以上が、内閣府から出されているデータの抜粋です。

これを見ますと、年ごとに普及率がアップしていくものと、逆にダウンしていくものがあることに気づきます。

温水洗浄便座などは順調に伸びでおり、これから伸びる余地もまだまだあると予想されます。それから、家庭の中で労働として行われていた炊事・洗濯・掃除・後片付けというような作業を自動化するものもまだまだ伸びる余地がありそうです。

逆に、カラーテレビ、ビデオカメラ、デジタルカメラ、パソコン、乗用車などは普及率が下がったり、横ばいで伸びでいないものも多くあります。

その原因は、いくつか考えられます。

第一の原因は、スマートフォンの機能の充実と通信速度の向上です。

今、テレビ離れが加速しており、視聴に費やす時間は高齢者はテレビが圧倒的に多いのですが、中年以下はテレビよりもスマホを見る時間が多くなってしまっています。

また、動画や画像を撮るにもかつてのデジタルカメラなどよりもはるかに画像のいい写真がスマホで撮れて、かつ撮った画像などをインターネット使って手軽に送ったり、SNSなどに投稿したりできます。

また、これは若い人に多いようですが、スマホの文字入力はものすごく速いのに、パソコンを持っていないのでエクセルを使えないなどという人も結構いるようで、その結果パソコンの普及率は落ちてしまっています。音楽や映像などもスマホのアプリで手軽に楽しめてしまうことから、スマホ1台あればテレビもラジオもカメラもパソコンもいらないというスマホセントリックな時代になってしまっていて、本来、それぞれの機器の販売をしてきた家電メーカーとしても非常に頭の痛い事態になっています。シャープ、東芝などの苦戦も頷けます。

また、車の普及率については、ピークは平成16年の86.4%でした。

平成27年は80.1%ですから、6%以上普及率が落ちています。

これは、高齢化という側面と、地方から都市部への人口の移動、そして所有から使用へという価値観の変化が原因であると考えられ、インターネットやクラウドそしてIOTなどの位置情報やセンサーを駆使したシェアリングビジネスなどにより加速していくと思われます。

このようにして見ますと、現在の日本においては、モノを売るという発想からトータル的なソリューションを提供しく中で、モノをどのように使用してもらい、そして継続的かつ定期的な課金をどのようにしていけるのかという発想になる必要があると思われます。

例えば、家電製品でも、一つひとつものを売っていくのではなく、家庭での生活のパターンを聞き取り必要なものを提案して、リースのような形にして故障があった場合に無料で交換したり、修理するというよな契約を交わして、新たに便利な家電が出たら提案していくというよなビジネスモデルが中長期的な売り上げ確保につながっていくと考えます。

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2016年

3月

20日

2016年参院選

2016年3月20日(日曜日)

最近、政府はアメリカの著名なノーベル経済学賞を取った大学教授などを招いて、世界の経済情勢などを聞き取りながら日本経済の方向性を決定するための諮問委員会を開いているようです。

報道によると、その中で、2017年4月に決定されている消費税の2%増税を延期すべきというよな意見が出ていて政府もそれを否定しないというようなニュアンスで書かれています。

そして、それは、今年実施される参院選のための布石ではないかというものです。

複数の報道を見て参院選についての可能性をまとめると次のようなシナリオになるようです。

・首相は国会を解散して、衆参ダブル選挙に打って出る。

・消費税は再延期する。

個人的にはこの可能性が非常に高いのではないかと思っています。

しかし、もしこのシナリオ通りに事が運んだ場合、それでいいのでしょうかということを私は考えます。

2012年に民主党・自民党・公明党の3党の合意事項として、社会保障と税の一体改革ということで、日本の人口動態のシミュレーションから、消費税増税は待ったなしで増税しなければならず、2014年4月から消費税を5%から8%に増税し、2015年10月からさらに10%に増税するという決定をしました。ただし、その中で経済情勢を鑑みて決定するという条項が入っていました。

ご存知の通り、2014年4月の3%増税は実施されました。

しかし、2015年10月の増税は安倍首相から1年半延期し、2017年4月に導入するという発表がなされ先延ばしされ現在に至っています。

しかし、その発表の中で2017年4月増税については、経済状態に関係なく実施し、先延ばしはしないということも発言されています。

なぜ、そのような発言をしたかといえば、日本の財政の中で医療・年金・介護の社会保障費は増大の一途をたどっており、今までの政府が改革を先延ばし先延ばしの連続で、もうこれ以上先延ばししたら日本の財政は危機的状況に陥るということでその発表がなされているはずです。

日本の財政の歳入と歳出を財務省のHPで見ますと、歳出の30%以上が社会保障費であり、国債の償還と利払いが25%程度であることを見ますと、借金と利払いと社会保障という経費に半分以上が費やされています。この2つは経済成長にほとんど貢献できないものです。そして、その経費が高齢化によりうなぎ上りで上昇しているという厳しい状況です。

それが火を見るよりも明らかであるから、社会保障の削減については、医療費の個人負担の比率アップ、ジェネリックへの移行、そして、年金については、支給開始年齢のアップ、支給額の減額、積立金のアップを行い、税金については消費税を上げるという結論に達したはずです。

経済状態が思わしくないのに増税すればGDPの消費部分が減り、それがいろいろな税の収入減ということになれば増税した意味はないという議論が出てくること理解できますが、もし、増税せずに日本経済が活性化しなかった場合は単なる先延ばしとなり危険度はさらに高まります。

現状の少子高齢化が急速に進む日本経済の状況で経、済が活性化する可能性と活性化しない場合のどちらの可能性が高いかを考えた場合、後者の可能性が高いと私は考えます。事実、2015年10月から2017年4月に増税は先延ばしされましたが、先延ばしした事実の中で経済は成長してきたのかといえば心もとない状況としか言えません。

かつ、最近では経済判断も引き下げれている状況です。

このような状況でまた先延ばしをしたら、どんどん将来の子供や孫、そしてその子孫に借金を引き継いでいくことになります。

家計において親の個人的借金は子供に引き継ぐ責任は発生しませんが、国は一蓮托生で世代間により借金が切れることはありません。

社会保障費を抑制しして増税しなければ、日本の財政は持たないという事実を再度国民全体で認識して選挙に臨む必要があると思っています。

もう一度言いますが、2012年の3党合意という合意は、絶対に先延ばしできないという共通認識に基づき合意されているものだと判断しています。

 

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2016年

3月

13日

人手不足と経済

2016年3月13日(日曜日)

ここにきて、日本経済は人手不足というしばらくなかった状態に陥っています。

人手不足というと通常は景気がすごく良くなって、人手が足りないというのが高度成長期のパターンでしたが、現在の人手不足はその時のものとは少し様相が違います。

完全失業率が改善し、有効求人倍率は上昇という事実は確かにそうなのですが、需要サイドの上昇というファクターでそうなっているのかというとそうとばかり言えません。

では、なぜ現在の人手不足が発生しているかということを考えてみたいと思います。

結論から言いますと次にあげる4つのポイントにより人手不足は発生していると考えられます。

1.GDPは横ばい傾向

2.労働力という供給サイドの減少傾向

3.労働の需要と供給のミスマッチ

4.サービス業の労働生産性の低迷

では、順に説明をしていきます。

1.GDPは横ばい傾向

リーマンショックから経済は緩やかに回復し、2013年から消費税アップまではGDPは成長してきました。しかし、消費税アップから景気は腰折れしてしまいました。

そして、日銀の黒田バズーカの連発により金融政策によりお金を市中に大量に供給することで、円安と株高を演出しましたが、今度は中国経済の鈍化などがあり、プラスマイナスとんとんというのが現状ではないかと思います。ここで、言いたいことはGDPは維持されているということです。

 

2.労働力という供給サイドの減少傾向そのGDP横ばいに対して、労働供給側の供給量は、急激に落ちています。これは、生産年齢人口(15歳~64歳)の人口が、団塊世代の退出により大幅に減少しており、加えて少子化により生産年齢人口の追加分の減少があります。この傾向は、これからますます加速していきます。

そこで、高齢者や女性の活躍ということで一億総活躍というようなことになっているわけですが、高齢者の場合は70歳まで活躍するというようなことが可能であっても、団塊の世代がもうその年齢に近づいており、長期的にみればある程度のところでまたガクンと労働力が減少します。

また、女性の活躍というところで見ると、女性の就業の特徴として出産と育児の時期の25歳から44歳の層の就業率が低いいわゆるM字カーブと呼ばれる就業率の低さがあります。それを、改善して活躍してもらう必要があるということでその政策も徐々に進んではいますが、先日のニュースの様にまだまだ保育施設と人材が不足している状況です。ただし、この状況がすべて改善されたとしても、25歳から44歳の女性の年齢人口は着実に減少しており長期的には労働力不足を根本的に解決できる状態ではありません。

日本の労働力人口は、生産年齢人口の減少を受けて1998年の6793万人をピークに減少傾向が続いており、2014年には6587万人と200万人以上減少しています。つまり、需要側の問題よりも供給側の問題が大きいといえます。そして、この労働力の減少は供給側の余裕がなくなるということで、景気の影響をもろに受けて、好景気になれば極端な人手不足が起こりやすいという体質になります。

 

3.労働力の需要と供給のミスマッチ

このミスマッチは、非常に問題であり解決しなければいけない最も優先順位の高いものです。

このミスマッチは、どのようなミスマッチなのかのポイントは次に掲げる3点です。

①正規社員と非正規社員のミスマッチ

②年齢のミスマッチ

③職種のミスマッチ

これを、一つひとつ確認していきましょう。

①正規社員と非正規社員のミスマッチ

リーマンショック後、日本経済は回復して有効求人倍率は2010年以降上昇が続き、2014年度では1.11倍と1倍を超えました。ただし、パートタイムは1.41倍と3年連続で求人が求職を上回り人手不足が定着しているのに対し、常用雇用(パートタイム以外)では、0.98倍となり、さらに正社員については、0.69倍と依然として求人が求職を大きく下回っているという状態が続いています。つまり、需要側は、正社員ではなく非正規社員を求めているが、供給側は、非正規社員ではなく正規社員として働きたいというミスマッチが起こっています。

この問題は、非常に扱いが難しい問題です。

政治が、雇用を安定させるために社員を簡単に解雇できなようにしてきた日本の労働環境において、需要側である経営側は、簡単に解雇できないのであれば正社員を採用することに対して、どうしても躊躇せざるを得ないという状況に陥っています。しかし、仕事が順調な時は人が必要になるので、非正規社員のニーズが自ずと高まるのはある意味当然のことです。この経済環境の中で、いつ、経営状況が悪化するかがわからないという状況ですから、いきおいそのような方向性に向かいます。

この解決策は、同一労働同一賃金の政策と、解雇についての柔軟性を上げることで需要側の負担を軽減することも必要であると思われます。

しかし、この政策は、国民の意識としては、なかなか改革するのが難しいという側面があります。

②年齢のミスマッチ

1億層活躍という名目で、高齢者にも働いてもらいたいという方向性が打ち出されていますが、45歳以上になると「求人の年齢と自分の年齢が合わない」という理由が失業者の中で最も多くなっています。

需要側からすると、高年齢者でもできる仕事については、人手は足りているが若い人でなければできないような仕事については人手が足りないという事態が発生しているといえます。

③職種のミスマッチ人手不足が深刻になっているという事態の中、求人よりも求職のほうが上回っているという職種も多く存在しています。

それでは、有効求人倍率が2倍以上の人手不足の職業と、1倍未満の人手が足りている職業を見てみましょう。(厚生労働省「一般職業紹介状況調査」)

Ⅰ.有効求人倍率が2倍以上の人手不足の職業

・建設躯体工事      6.93倍

・医師・薬剤師など    6.54倍

・保安          4.73倍

・医療技術者       2.78倍

・接客・給仕       2.69倍

・保健師・看護師など   2.60倍

・生活衛生サービス    2.59倍

・介護サービス      2.30倍

・飲食物調理       2.04倍

Ⅱ.有効求人倍率が1倍未満の人手が足りている職業

・一般事務        0.25倍

・製造技術者       0.41倍

・機械組み立て      0.44倍

・会計事務        0.51倍

・清掃・包装等      0.57倍

・営業・販売関連事務   0.59倍

という状況です。

これを見ますと、職種のミスマッチが非常に大きく、人手不足の最も解決すべき問題となっていることが分かります。

この解決策は、職業訓練という政策と待遇改善の2点が重要になってくると思われます。

 

4.サービス業の労働生産性の低迷

日本のGDPの70%以上はサービス業であり、雇用も70%以上を占めております。つまり、ここの労働生産性を上げることによって、労働力不足を解決する大きな手段になりえます。

日本のサービス業の特徴は、そこに参加する企業が、中小と零細企業が多く、IT技術の導入による管理や、マニュアル化が遅れており労働集約型になっています。したがって、ICTを駆使しマニュアル化を図ることによって生産性が向上し、労働力に余裕を持つことができますし、待遇も改善できるという側面もあります。

しかし、日本の昔からの特徴として、おもてなしなどのサービスに対しての価値観は低く、世界でもまれにみるサービスの良さに対してその対価を払おうという意識の低さというものが根底にあり、なかなか難しいところです。

 

まとめると、日本の労働人口の減少という供給サイドの縮小により景気変動により一気に人手不足となる状態となっています。これについては、一億層活躍ということも必要かもしれませんが、人口減という状態から根本的な解決にはなりえないことから、外国人の積極的な受け入れ態勢を早急に整える必要があると思います。それから、労働市場の流動性を促す政策と同一労働同一賃金、ミスマッチ解消のための職業訓練と雇用促進政策で、失業者を減らすことを実現する大きな2つの政策が重要になると思います。

 

 

 

 

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2016年

2月

28日

花粉症の季節

2016年2月28日(日曜日)

昨日から気温が上がり、今日も天気が良くて絶好の行楽日和になっています。

そして、今日は東京マラソンをはじめ屋外でのイベントがたくさんあるようです。でも、私は、朝から目は痒いし、くしゃみは止まらないし、外出するのは最小限にしたい気分です。

そうです。私は、花粉症です。それも、スギ花粉症を約30年以上患っています。もともと、耳鼻咽喉系が弱く、子供のころはよく扁桃腺炎になったりしていました。

ヨーグルト、食品会社の乳酸菌の錠剤などを年を通して摂取したり、医者の薬なども試しましたが、あまり効果はありませんでした。

今、花粉症にという問題に関して、世間では、医療や薬品、食品や侵入防止対策などの対処療法の議論が活発です。

したし、私などは、そもそもの原因はスギが存在するからという面からも発想してしまいま。

そもそも、日本にとってスギは今現在存在するほど必要なのか。これを、なくせないのか?または、減らせないのか?という「そもそも論」を考えてしまうのです。

今現存するスギ林は、高度成長期に建築ブームに乗って、以前からあった広葉樹の森を伐採して、スギやヒノキをどんどん植林して日本の山々をスギの人工的にしたものです。その面積は山林の18%ほどというデータもあります。

そして、スギは金になるということで、里山や道沿いにも一般市民がスギを植えた背景もあります。そのスギはどんどん育ちましたが、外国から輸入材に押されて伐採されることもなく、現在樹齢40年から50年になって伐採される時期を迎えても、需要がないためにそのまま放置されています。

さらに、林野庁は林業を守るという大義名分のもと、いまだに杉を植林しているということです。

ここで、スギ花粉症と森の状況をざっと整理すると以下のようになります。

・日本は建築ブームに対応するために杉やヒノキをもともとあった広葉樹林

 を伐採して広大なスギやヒノキの人工林を作り出した。

・その人工林は現在成長し非常に多くの花粉を発散している。

・しかし、外材などの材木に押されて需要がなく伐採されることはなく、放

 置されている人工林が多く存在する。

・林業を守るためということでいまだにスギ類が植林されている。

・日本人の4人に1人以上が花粉症に悩まされておりどんどん増えている。

・保水力のない人工林にが多くなり、水害が発生しやすく大雨が降ると、

 スギが根こそぎ倒されてダムなどに流されると同時に、多くの土砂も流さ

 れている。そのため、河川や水質にも大きな影響を及ぼしている。

・野生動物のえさとなる木の実などが不足して、里に下りてきて農地などを

 荒らす。生態系にも大きな影響がある。

・広葉樹林のような四季を感じるような景観が損なわれている。

このような状況を見ると、日本の林業の短絡的な政策のために、スギ花粉症だけではなく、いろいろな副作用を招いており、今ではその副作用のほうが圧倒的な問題となっています。

このように考えると、解決策は、現在あるスギの人工林を必要な分を除いて伐採し、公共樹林に戻すということになります。

しかし、林業を生業として方々は、広葉樹を植樹しても商売にはならないと思います。

そこで、将来を見据えた場合、生態系の維持や水害や水質維持という観点とインバウンドの観光という観点から、各省庁が協力してプロジェクトとして

日本の森を戻すという政策により進めていってほしいと思います。

このプロジェクトにより

・生態系の維持と野生動物の農地への侵入を阻止する

・水害と水質の改善

・花粉症の軽減

・山や森を観光資源として活用する

・伐採したスギの活用

を未来の子供たちに引き継いでいく覚悟を決めて実行していくことを是非行ってもらいたいと思います。

また、スギ花粉症による経済的損失や医療費を林業の方々に回して、植林を止めてもらい、必要以外の杉の伐採し広葉樹を植林することにより生計を立てられるようにしていただくこともいいと思います。

世界に誇れる日本の美しい四季を感じられる山々を取り戻すことによって、私の、憂鬱な季節も解消されるという我田引水の提案でした。

 

 

 

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2016年

2月

21日

マイナス金利導入

2016年2月21日(日曜日)

日銀は、マイナス金利を導入しました。

マイナス金利を導入するのはどういうときかというと、基本的には、経済がデフレーション状態にある、または、デフレーションに向けて強いモメンタムが働いている時ということではないでしょうか?

しかし、内閣府および日銀が発表している経済見通しは、どちらも「日本経済は緩やかな回復基調にある」というものです。

通常、経済が緩やかに回復しているときにマイナス金利を導入したりしないのではないでしょうか。

経済が回復基調にある状況でマイナス金利を導入した場合、通常はインフレが急激に加速して、物価の急上昇ということになるので、通常は経済の回復基調では用いない金融政策と判断されます。

ということは、次のような推測がなされます。

1.政府も日銀も言っていることとやっていることが違う。

2.言っていることが正しければ、通常マイナス金利は導入しない。

3.やっていることが正しければ、発言を変える必要がある。

日銀の黒田総裁の発言を聞いていると、時々、怖いと思うことがあります。

「2%の物価上昇(インフレ率)を何が何でも達成する」

「やれることは何でもやる。」

という発言です。

我々国民は、2%の物価上昇を望んでいるわけではありません。

これは、「2%の物価上昇=国民の幸せ」または「2%の上昇なしには国民の幸福はない」という論理が成り立つのであれば正しいものであると判断されますが、果たしてそうでしょうか?

緩やかなインフレ率というのは、基本的に需要が供給を上回ってモノやサービスが需要に引っ張られて膨らんでいくことを前提にしています。

これは、人口構成がピラミッド型で、人口が緩やかに上昇していくパターンか、シンガポールのようにグローバル志向の国家運営で、世界の消費を自国の経済の中に入れ込んでいるような国の場合です。

しかし、日本のような高齢化社会でモノがあふれている成熟した社会では、家や車そして家具その他もほとんど揃っており、住宅などは日本全体とすればあまりまくって空き家がどんどん増えているような状態です。

住宅ローンなども、世界にもまれにみる低金利で35年フラットなどどいうローンの借り手が少ないという需要の低さです。

もしかしたら、ゼロ金利でもそんなに借り手が増えないかもしれません。

他の国だったら、一気に住宅バブルが起きることは間違いないでしょう。

日本の現状はむしろこうではないかと思います。

今お金を持っている人たちは、高齢者であり収入というフローはあまりなく、預金などを中心としたストックをたくさん持っている。

モノも十分持っており必要なものはそんなにない。しかし、将来に不安は持っている。

そういう人たちは、インフレよりもデフレを志向する。

なぜなら、持っているお金の価値がデフレ経済の中では、どんどん増していくから。ということが考えられます。

例えば、収入がほとんどないが預金を1億円持っていたとします。

インフレ経済の中では、その価値下がってい行くことになります。

つまり、預金金利が0.1%ついてもインフレ率が2%となれば、金利で10万円入りますが、実質的な1億円の価値は200万円ほど下がってしまうということになります。マイナス190万円となります。

逆に、万が一預金金利がー0.1%になってしまって、デフレが2%になったとします。この場合は、預金が10万円少なくなりますが、実質的な1億円の価値は200万円ほど上がるということになります。

このような人たちにとってインフレはあまりありがたい話ではないですし、そのような人たちが、どんどん増えているという人口構成になっています。

現状の日本はこのような状況ではないかと分析しています。

黒田総裁は、これまでのマクロ経済学を基本として、金融政策をどんどん実施していますが、この政策が目標を達成できないで、むしろ、副作用が一気に日本経済と財政を悪くする可能性があります。

そのとき、黒田総裁は「私はやれることは全部やった」というのではないかと思っています。

緩やかな日本経済の回復基調とマイナス金利導入という言動の違いが気になったニュースでした。

 

 

 

 

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2016年

2月

13日

おひとり様消費

2016年2月14日(日曜日)

今年に入って、2016年の日本経済のポイントについて3つのキーワードを紹介させていただきました。

その3つのキーワードとはつ以下の3つです。

1.シェアリングエコノミー

2.サブスクリプションモデル(定期定額購買モデル)

3.おひとり様消費

1~2は、前々回と前回の2回にわたり説明させていただきました。

本日は、3つめのおひとり様消費についてお話ししたいと思います。

ご存知のように、日本の人口動態は、大きく俯瞰すると人口減少と少子高齢化という量的問題と質的問題を抱えています。

そして、その中での家族構成も大きく変化しています。

それは、単身世帯の増加です。

日本の世帯の構成人数別割合を見てみましょう。

「国立社会保障、人口問題研究所 2014年の将来推計」から

単独世帯  33.1%

夫婦のみ  20.4%

夫婦と子供 27.2%

一人親と子 9.3%

その他   10.0%

となっていて、単身世帯が最も多くなっています。

3世帯のうち1世帯は単身世帯となっているということです。

また、その傾向がますます高まっていく傾向にあります。

その原因は、いくつかあると思います。

1.高齢者夫婦を中心とした死別

2.離婚・別居

3.未婚・晩婚傾向

などです。

長年付き添ってきた伴侶と死別というつらい経験をして一人暮らしを強いられている単身世帯の方も多くおられることと思います。

しかし、世の中をよく見るとそういう方々だけで単身世帯が構成されているわけでもありません。

女性の方で伴侶と死別された方々の中には、その悲しい状態から回復して生き生きと仕事や趣味に活躍されている方も多く見受けられます。

別の要因としては、未婚・晩婚傾向が進行しており、20代で結婚する比率はどんどん下がってきています。

今現在の日本の単身世帯の増加傾向の中身は、致し方なく単身世帯となっている人々と、単身世帯を自ら選択する人々の双方の増加があることが分かります。

これには、社会的背景があると思われます。

大家族制から核家族になり単身世帯の増加という集団から個への移行の背景は、歴史的な働き方と価値観の変化が影響しているようです。

それは、農業や漁業など第1次産業が中心の時代には、家族・親族などの血縁を中心とした人数の絶対数が重要であり、その土地から労働集約的に収入を得ていた時代は、大家族であることが必要とされました。公衆衛生も低レベルでありたくさんの子供を作る必要性もあったと思います。

それが、工業化社会に入り社会の帰属が家や土地よりも、企業という単位に移行することにより、大家族ではなくても核家族の単位で生活できるようになりました。その方が、若い人にとっては自分の意志で活動できる範囲が拡大して、自分自身の自由な決断で生活していけるという社会になっていきました。

そして、時代は、工業社会からサービス業主流の社会へと進展しました。

一人当たりGDPが30,000ドルを超えたころから、家族からさらに単身世帯へと移行していく過程が始まります。

それは、家族構成が核家族となり、公衆衛生の向上により子供の数が2人か1人になってきて、一人ひとりに自分の部屋が与えられるという個人だけの空間を持つことが当たり前のこととなったころからスタートしているのではないかと思います。

このような個室を持つ世代は、人間関係が面倒になったらいつでも自分だけの空間に逃げ込むことができる時代に生きてきました。

我々が子供の頃には、4畳半に4人5人さらには6人家族が住んでいるなどということはそんなに珍しいことではありませんでした。

今の若い人には、信じられないことでしょう。

自分の部屋が当たり前に与えられて生活して、社会人になり企業に就職した人たちは、一人でいることの心地よさと社会との結びつきの狭間で揺れながら生活をしています。子供のころから自分の部屋が存在し、その中で自分の好きなことだけを自由にやってきた世代には、社会的な人間づきあいの間合いのようなものがとてもストレスに感じるのかもしれません。

そんな歴史的社会背景を土台にしながら単身世帯の増加に拍車をかけたのが、住環境(ワンルームマンションの増加)とコンビニエンスストアや外食産業とりわけファーストフードの発達です。

この2つがあれば、単身世帯も基本的に食事で困ることはありません。

仕事やアルバイトをして、コンビニエンスストアやファーストフードで食事をして、ネットでゲームや音楽やSNSや動画を楽しむ単身生活ができる環境が整っています。

しかし、単身世帯は先ほども書いた通り、若い人だけではなく中年層や高齢にも拡大しています。

中年層や高齢層の人達は、それなりに所得もあり、また、モノや食事に対してもそれなりのこだわりを持っていますので、現在のファーストフードでは満足していないニーズを持っています。

カラオケなども、今はひとりで行くことも普通の時代になりました。

コンビニエンスストアはもちろん、最近ではスーパーマーケットでもひとり消費に対する少量販売のスペースが拡充されつつあります。

これからは、外食の中で、一人でも快適に食事できるレストランなどが伸びてくると思いますし、観光や宿泊などもおひとり様用の施設・サービスなどもビジネスチャンスとして捉えていく必要があると思います。

 

 

 

 

 

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2016年

2月

07日

サブスクリプションモデル(定期定額購買モデル)

2016年2月7日(日曜日)

前回のブログで、今年のビジネスモデルのポイントとして3つのキーワードをお伝えしました。

それは、次の3つのキーワードです。

1.シェアリングビジネス

2.サブスクリプションモデル(定期定額購買モデル)

3.おひとり様対応ビジネスモデル

シェアリングビジネスについては、前回お話ししましたので、本日はサブスクリプションモデル(定期定額購買モデル)についてお話ししたいと思います。

定期購買モデルというのは、実は別に新しいビジネスモデルではありません。

古くから、新聞や牛乳などの毎日家に配達されるようなものは、月額で定額で支払って定期購買というモデルで成り立ってきており、現在もそれは続いています。

しかし、その広がりはなかなか進みませんでした。

そこで、近年、この定期定額購買モデルが発達した背景には、技術の進歩がありました。

その技術とは次の3つです。

1.インターネット

2.クラウドコンピューティング

3.ロジスティクス(物流)の進化

これらの技術の発達が、サブスクリプションモデルを新聞や牛乳だけではなく色々な分野に拡大することを促進しています。

その例を見ていきましょう。

まずは、音楽、雑誌、映画などのコンテンツの分野です。

インターネットが進化し、通信網の整備により、まず最初に音楽などの比較的データの軽いコンテンツは、ダウンロードという自分が持つ端末ディバイスにデータを取り込むシステムで1曲1ドルなどというアップルの単品購買モデルが始まりました。その後、動画なども同じような購買モデルでコンテンツを自分で所有する形で購買していきました。

しかし、それらのコンテンツをいちいち購買してダウンロードするというのは、そのデータ量と金額的にもそれなりに負担となっていたわけです。

そこに、クラウドコンピューティングという技術が現れ、その利用が拡大していきました。

クラウドコンピューティングは、言わずと知れた雲の中にデータが存在し、自分が持つ端末にはいちいちダウンロードしなくても、クラウド側のサーバにアクセスすれば、そこのデータを見たり聞いたりできるようになったのです。ダウンロードからストリーミングに変化した瞬間です。

コンテンツホルダーは、クラウド側にサーバを置くか借りるかしてデータをそこに格納しておけば、後は、ユーザーがそれを見たり聞いたりするためにアクセスしてもらうことで課金するというようになりました。

そうなると、データをユーザーが共有することになるのでたくさんのユーザーにアクセスしてもらえばどんどん収入が増加します。

そうなると、自分のプラットフォームの加入者をいかにたくさん集めて囲い込むかという競争になります。自分のプラットフォームへの参加者を増やし囲い込むことでコンテンツも充実することができます。ユーザーもコンテンツ提供者も人の集まるプラットフォームに集中するというネットワークの宿命をを持っているからです。

そして、それを実現するのに最も効果的なモデルが、月額定額制で見放題・聴き放題というモデルになっています。

いまや、音楽、映画、雑誌などの月額定額制購買モデルは、400円から500円で見放題・聴き放題となっています。

このモデルの良さは、ユーザーが負担にならない金額で長期間の売上が確保できるということです。

年間5,000円よりも月額400円の方が、特に若い人に負担にならないということでどんどん広がっています。

そして、そのモデルはコンテンツの分野から拡大しています。

アメリカの例を見てみましょう。

・レシピ付き食材宅配の月額定額購買モデル

・レゴブロックの月額課金レンタルサービス

・化粧品サンプルの月額10ドルの宅配モデル

・毎月違う香水が試せる月額購買モデル

・ワインの月額購買モデル

これらのように、月額購買モデルは色々なものに広がっています。

これを促進したのは、ロジスティクスの発達です。

いまや、朝頼めば夕方はもちろん、さらには1時間以内などというモデルも一部地域では始まっています。

日本でも、これらのサービスは始まっています。

エアークローゼットという会社は、月間定額で女性の洋服をレンタルしています。

その、HPのコピーを紹介します。

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お好きなだけ、着合わせやお出かけをお楽しみください。

このサービスの特徴は、月額レンタルモデルに購買可能機能と、返品に対する負担軽減、そして、かなり大きな部分を占めると思われるスタイリストが選ぶというモデルです。一般の人が自分にスタイリストがついてくれるという付加価値は非常に高いと思われます。

一般人というのは、自分で洋服を買おうとすると、実は、かなり保守的になります。失敗したくないという日本人の特性も手伝って、あるパターンから逃れられず、同じような色やスタイルの洋服を買ってしまうもです。買ったものを家に持って帰ってクローゼットを見ると去年買ったものとあまり変わり映えのしないものを買っているパターンが結構あって後悔したりしています。

そういう意味で、「新しい、洋服、新しい自分に出会う」というコピーはかなりインパクトがあると評価できます。

こうした事例を見て、これからは、外食などもサブスクリプションモデルが出てくるかもしれません。バイキング方式でバラエティーに富んだ健康を謳った食事をセルフで提供することで月額食べ放題というモデルも可能かもしれません。

これは、次回のおひとり様対象ビジネスにも関係してくる内容です。

それでは、今回はここまでといたします。

 

 

 

 

 

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2016年

1月

11日

2016年日本経済のポイント

2016年1月11日(月曜日)

年初に、日本経済の展望について大きな流れについてお話ししました。

本日は、2016年というか2016年以降の日本経済について私なりに考えているポイントとキーワードをお話ししたいと思います。

まず背景についてお話ししたいと思います。

日本経済の背景

1.人口減少

2.少子高齢化

3.晩婚および未婚化4.価値観の変化

5.グローバル経済

6.ネットワーク社会

7.ビッグデータとIOT

他にも、医療費や年金・介護などの社会保障費の増大などもありますが、財政に関しては、今回触れないこととします。

これら、1~6まで上げたことを総合していて、日本経済の重要なポイントとして、グローバル化に影響されている部分と日本特有の現象を加味して次の3つのポイントが見えてくると思います。

1.シェアリングビジネスの成長

2.サブスクリプションモデル(定期定額購入モデル)

3.おひとり様消費対応モデル

この3つが、2016年以降の経済が進んでいく方向に行くための3輪の車ではないかと考えています。

この3つのポイントのいずれかを選ぶか、または、それらを組み合わせることで新しいユニークなビジネスを生み出せると思っています。

そして、その3輪の車を動かすためのエンジンおよびアクセルとなるのが、

1.インターネットの進化

2.クラウドの拡大

3.SNSによる情報交換と個人商取引の拡大を促すプラットフォームの生成

まず、今日は、3つのポイントの中のシェアリングビジネスについてお話ししていきたいと思います。

前回のブログで、私は日本人の価値観が変わっていると書きました。

それは、高度成長期の価値であった、新しい家、新しい車、新しい家具、新しい服装、そして、更に新しいクルーザー、新しい別荘などへとその価値観はどんどん拡大していき、それらをまた所有するという価値観、つまり、新しいものと所有に高い価値を置いていました。しかし、現代の若者を中心に広がっている価値観は、古くても良いもの、所有よりも使用へと変化していると思います。

もちろん、このような価値観の変化の背景には、実質所得の現象や将来に対してのキャリアや老後不安ということもあり、節約志向というマイナス的な要素もありますが、環境問題に対する意識や所有することよりも賢く使うことの方が意義があるという価値観の転換があるというように判断しています。

シェアリングビジネスについては、シェアハウスやカーシェアリング、自転車のシェアリングなどがもうすでに始まっており、カーシェアリングについては急成長しています。

そしてこれから、背景の1で書きました人口減少に伴う空き家という問題はこれからますます深刻化していきます。これらの空き家をリフォームしてインターネット上でプラットフォームを作り賃貸として貸し出して住宅地過疎化を防ぐビジネスはとても重要になってきます。また、訪日外国人の急増によりこれから宿泊施設の大幅な不足も問題になっており、民泊の規制緩和などが始まっています。

これも、空き家を活用してビジネスになると思います。

また、別荘に関しても、年間に数週間しか使わない別荘が山ほどあります。

クルーザーだって、年間何日使うかという所ではないでしょうか。

これらを、インターネット上でプラットフォームを作りシェアしていくことで、オーナーも試用者も経済的な恩恵を受けることが可能になります。

つまり、空いてるものは親でも使え、空いてるものはネコでも使えということで、猫カフェなどもいわゆるシェアリングビジネスのひとつではないかと思います。

人も工場も同じです。

専門スキルをもった人達を、ネット上に登録してもらい、素早くタイムリーにリーズナブルな価格で、登録企業が活用できる専門家シェアのプラットフォームのクラウド・ワークスなどは立ち上がっています。

また、印刷関係では、印刷工場をもたないで、印刷物の印刷をネット上で請負い、登録された印刷工場の空いているところに印刷を依頼するラクスルのような会社は急成長しています。

なにしろ、印刷工場は非常に多く存在し、そして、紙媒体からデジタルへの急速な移行があり、印刷工場のキャパシティは、需要に対して大幅に上回っているということで、この空いている状況をしっかりニーズとマッチングさせることで急激なビジネス拡大に繋がりました。

空いている土地、空間、家、物、人・能力、工場・機械、乗り物、などを持っている人と使用したい人をマッチングするビジネスが、これからどんどんインターネットというインフラをベースに、クラウドスペースを使い、SNSという情報網も利用して拡大していくと思います。

 

 

 

 

 

 

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2016年

1月

03日

2016年日本経済展望

2016年1月3日(日曜日)

新年、明けましておめでとうございます。

今年も、皆様にブログをお届けることができることを感謝申し上げます。

2015年の日本経済を一言でいえば、「実感なき株高」という感じだったでしょうか。日経平均は確かに年末大納会の終値として4年連続で上昇したという結果になりました。しかし、多くの人の生活の実感が4年連続で良くなっているという実感はないのではないかと思います。

そんな中で、2016年を迎えたわけですが、私なりに2016年の日本経済について展望してみたいと思います。

その前に、2015年の当初に私がブログで書いた2015年の展望をそのままコピペして以下に表示してみたいと思います。

 

2015年1月4日(日曜日)

いよいよ、2015年新年を迎え、明日からは本格的に2015年の日本経済がスタートすることになります。

年末年始は、各地で大雪による被害や交通への影響も出ているようです。

くれぐれも、落雪などにご注意ください。

さて、今年の日本経済の展望ということですが、結論からいいますと「かなりきびしい」というのが私の見方です。

その理由は以下の3つです。

1.人口減と老齢化

厚生労働省の平成27年の人口予測によれば、1億2659万7千人です。

この数字は、平成24年の実績値に比べ91万8千人減少となります。

91万8千人という数字がどの程度の数字かというと、県でいえば香川県や和歌山県、市でいえば千葉市、東京の区でいえば世田谷区がまるまる消えてしまうという数字です。

県ひとつがまるまる無くなるような人口減少の中では、経済の重要部分である消費が増えるには、一人当たり消費を増加させるしかありませんが、老齢化が進むにつれて消費が増えるということは大変難しいものです。

 

2.消費者物価の上昇と実質賃金の目減り

これは、名目賃金の上昇より消費者物価指数の上昇が大きいために、家計の可処分所得が減少しているという事実です。

スーパーマーケットにいってみれば、物価の上昇の現実はいやというほど思い知らされます。

これは、あきらかに円安による輸入物価の高騰が原因であり、需要が供給を上回って起きる健全なデマンド・プル・インフレではなく、製造原価が上昇したことによる不健全なコスト・プッシュ・インフレです。

一部、輸出が好調な大手企業は実質賃金の目減りはないかも知れませんが、ほとんどの家計では、円安が生活を圧迫しているという状況です。

これでは、消費を抑えるしか一般の人の対応策はありません。

 

3.将来への不安

2.で述べたように実質賃金の目減りという事実がありながら、国民は預貯金にお金を回しています。

家計には、金融資産と現金・預金をあわせると1600兆円という莫大な資産がありますが、それが市場になかなか出てきません。

この原因は、将来の年金・介護・医療などの社会保障のスキームが安心できるものではないという心理が大きく影響していると思います。

スウェーデンやフィンランドのように、税金は高いが、老後は安心して国が面倒見ますという信頼がないのです。

年金は、積立金が増える、支給年齢が上がる、支給額が減るというトリプルパンチを国民は恐れていますし、介護・医療費も上がっていくだろうと考えています。それは、事実でしょう。

積み上がる国の借金とそれを返していく人口の減少は国民の不安材料です。国債格付けも昨年末、増税延期によって下げられてしまいました。

つまり、国民は政府がいうより国の状況をうすうす感じ取っているのではないかと思います。

この状況を招いた原因は、問題の先延ばしです。

人口予測は、昭和60年ぐらいから現在と将来の状況を正しく予測しており、人口減と少子高齢化が訪れることと、その場合の社会保障費の膨張も理解していたはずです。しかし、抜本的対応を採らずに、借金を積み重ね景気刺激策を実施して景気さえよくなればすべては解決するという政策を続けてきました。

年の初めからあまりいい予測しかできなくて申し訳ありませんが、人口問題の量と質の課題とそれに対する抜本的対策を提示しない限り、この状況は続くと思います。

以上が、昨年2015年の年初に展望した内容です。

実は、基本的には2016年もこの内容に変化はない、という考えです。

昨年末に、日経新聞に「出生数5年ぶりに増加、100万8000人15年推計、子育て支援影響か、前年比4000人増加」という明るいニュースが出ていました。確かにこのようなニュースは非常に希望をもてるニュースです。

しかし、死亡数を見ると130万2000人で戦後最多となっています。

死亡数から出生数を単純に引き算すると約30万弱の減少となります。

では、出生数が増加に転じたということがこのまま増加し続けるかというとあまり期待できないと思います。その根拠は、婚姻件数が減り続けているという事実にあります。

日本のように婚外子率が諸外国に比べて低い状況では、確実に増加する死亡数、減り続ける婚姻件数が意味するものは、継続した人口減となります。

人口減が日本経済に与える影響は繰り返し述べてきました。

経済とは、基本的に人が生産と消費を行うことを基本としており、それが増加傾向か減少傾向化は物理的に大きな影響を経済に与えます。

それは、過疎化した地域を見れば一目瞭然です。若い人が町村からいなくなり、老人が残された地域で経済成長するということは本当に厳しいものです。日本の縮図といっていいでしょう。

そのような状況と実質的な賃金減少と将来への不安という2つの要素はいまだ根本的に解決されていません。

賃金については、グローバル企業で一部確かに上昇しています。また、団塊世代の大量退職と新卒人口のギャップにより、新卒社員を正規雇用で迎えるという企業が増加し、建設・建築、小売、飲食などの業種では人手不足になるような労働市場になっています。

この人口減と労働人口のゆがみを解決する方法は、若い人の人口増ということになるのですが、現在の状況下でそれを解決するのは「優秀な人材を世界から取り込む」という以外に解はないと思っています。

将来の不安については、これは少子高齢化した成熟社会の宿命と考えます。

不安というのは、「分からない」ことに対する人の反応です。

しかし、第二次世界大戦で敗戦し焼け野原になった国土に残された日本人ですが、将来に対して不安というよりも希望の方が勝っていたのではないでしょうか?だからこそ、戦後なにもないところからGDP世界第2位まで成長したのだと思います。

おなじ「わからない」にしても、人は置かれた背景と状況によって希望になったり、不安になったりするということが言えるのではないでしょうか。

何も持っていないけど身体も心も若くて健康なときは「希望」、ある程度のものは持っているけど体も心も老齢化したときは「不安」になるということは人間の心理なのかもしれません。

日本がその人口構成により、老齢化した一人の人間のようになっていることは事実であると思います。

これに対する解は、「わからない」から「わかる」に変えるということです。しかし、「わかる」ということが即いい状況を生むかというとそれは違います。「分かった状況の中で最善のシナリオを描く」ということをしなければなりません。また、「わかった」時点でパニックに陥ることもありうります。「分かった状況の中で採りうる最善のシナリオ」を考えなければなりません。これが、戦略の神髄です。

経済産業省・厚生労働省・総務省・財務省のデータを自分なりに分析すると色々なものが見えてくると思います。

 

話しは、少しズレますが、日本人特に若い人たちの価値観が徐々に変わってきています。

それは、高度成長期に価値とされていた、新しい家、新しい車、新しい服装、新しいインテリアなどの新しいものに対する価値、そしてそれらを所有するという価値、この2つの価値が、古くて良いものに対する価値、所有ではなくシェアするという価値観に変化していることです。

これは、2016年のビジネス展開にとって非常に重要な概念だと思っています。

正月からちょっと長くなってしまいましたので、詳しくは、今後のブログで紹介していきたいと思います。

今年も、皆様のビジネスが順調に展開していけることをこころよりお祈り申し上げます。

 

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2015年

12月

20日

冬至の季節

2015年12月20日(日曜日)

東京の街中がクリスマス一色になっていて、いろいろな場所で色鮮やかなイルミネーションが美しく輝いています。

ところで、そのクリスマスの2日前の22日は冬至になります。

冬至は、一年で一番日の短い日といわれていますが、実は、日の出が一番遅くて日の入りが一番早い日であるということではないようです。

ちなみに、東京における日の出が一番遅くなるのは12月22日ではなくて、

1月の2日から13日で時間は6時51分となっており、夜が明けるのは冬至よりも1月のほうが遅くなっています。

また、日の入りの方は、一番早く日が暮れるのは11月29日から12月13日の16時28分となっています。ということは、12月の20日今日時点では、日の入りはもうすでに遅くなっているのです。

そのような状況の中で、トータルで一番日が短い日が冬至という訳です。

この事実は意外と知られていないようです。

(国立天文台天文情報センター暦計算室のデータより)

冬至といえば、朝は小豆粥を食べ、夜は南瓜を食べ、ゆず湯につかるという伝統があります。スーパーに行くとそれらの商品が現代でもしっかり残っていることがわかります。

ゆず湯などは香りがとてもいいので心身ともに癒されるものですね。

今年もあと10日で終わりとなりますが、1年というのは、地球が24時間程度で1回自転をしながら365日程度かけて太陽の周りを1周回るという周期のことです。1年でとてつもなく長い距離を私たちは地球の上に乗りながら旅し続けているということですね。

冬至や夏至というような日の長さの長短が生まれるのは、地球が太陽に対して北極から南極にかけて貫く軸が傾いているから起きています。

その傾きによって、北半球は冬至の頃に太陽の光を浴びにくくなり、北極は「極夜」という一日中夜という日になり、南極では日が暮れない白夜が訪れるということになります。夏至のときはこれがまったく逆になります。

もし、地球が太陽に対してまったく傾いていなければ四季というものはまったく無くなるということになってしまいます。赤道上は常に太陽が真東から出て日中真上を通り日没は真西に沈むということになり、日本には夏も冬も来ないということになります。こうなっていたら、生物はどのようになっていたのでしょうね。

話しを戻すと、冬至というのは暦の中で1年を24節に分けたその最後の1節です。

ちなみに、来年の24節とその日にちを見てみましょう。

二十四節気成28年(2016)

小寒   1月6日

大寒   1月21日

立春   2月4日

雨水   2月19日

啓蟄   3月5日

春分   3月20日

清明   4月4日

穀雨   4月20日

立夏   5月5日

小満   5月20日

芒種   6月5日

夏至   6月21日

小暑   7月7日

大暑   7月22日

立秋   8月7日

処暑   8月23日

白露   9月7日

秋分   9月22日

寒露   10月8日

霜降   10月23日

立冬   11月7日

小雪   11月22日

大雪   12月7日

冬至   12月21日

以上が24節気というような季節の分け方をしています。

普通のカレンダーよりもなぜか時がゆっくり流れているような気分になります。

その他に、暦では雑節というもをおいています。

土用   1月18日

節分   2月3日

彼岸   3月17日

土用   4月16日

入梅   5月1日

半夏生  7月1日

土用   7月19日

二百十日 8月31日

彼岸   9月19日

土用   10月20日

季節感がイメージできる感じです。

来年は、このような日ごとに節を味わって過ごせればと思います。    

 

 

 

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2015年

12月

13日

軽減税率に思うこと

2015年12月13日(日曜日)

消費税2%増税が決定されていますが、低所得者の税負担を軽減するということで、必需品である食料品を増税対象から外すという議論が自民と公明の与党連合のやり取りで行われてます。

据え置く食料品の範囲をどこまでにするかということで、自民と公明が対立して、自民はなるべく範囲を絞りたい、公明は食料品全般まで広げたいという双方の主張が対立しているために、官邸が強権を発動して財務省主導の軽減案から公明党の主張を取り入れて結論が出そうである。という感じになっているようです。

この交渉の舞台裏はどうなっているのかは不明ですが、食料品については基本的に8%の税率となるようです。あとは、外食を含めるかどうかということが問題となりそうです。

新聞とか書籍も8%で維持するという話もあるようです。

逆にいえば、今議論されているもの以外は消費税は10%になるということですね。

増税後は、何かを購入する場合1割の税金がかかるということになります。

現状、日本経済は予定していた2%成長には程遠い現状にあり、消費税増税は経済成長に対してマイナスに働くことになり、成長を最優先されるという考えからすると避けたいところですが、日本の財政を振り返るとそうばかりはいっていられない状況です。

医療・介護・年金などの社会保障の負担は、高齢化に伴い加速度的に重くなっていて、その財源を確保しなければ、また国の借金をしなければならないということになります。その国の借金というと世界的に見てもトップクラスの対GDP借金比率となっており、財務省のHPを見ても、自らその財政状況に警告を鳴らしている状態まで来ています。今年、日本国債の格付けが下げられたばかりですのでこれ以上の借金は、国債の信用をさらに落とすことになりかねません。

また、一方で法人税率の引き下げという税収にマイナスとなる政策を前倒しで来年度導入することで決定したという発表もありました。

確かに、日本の法人税の実効税率は段階的に下げられたとはいえ、アメリカに次いで高い状況にあり、グローバル経済の中で企業を呼び込むには魅力に欠けるという面があります。しかし、来年度に導入される法人税率はほとんど30%であり、諸外国の12%から25%と比較するとまだまだ競争力があるというレベルまで行っていません。今後、段階的に下げていくということでしょう。

この前倒しの法人税減税ですが、政府の目的は「法人税を減税するかわりに設備投資と人件費のUPに使ってほしい」というようなコメントを見ました。

しかし、ここで問題となるのは、法人税というのは売上からさまざまな原価・販管費・経常収支・特別損益等を差し引いた部分に対して賦課されるものであり、人件費というのは既に原価や販管費で計上されているものです。

つまり、法人税減税後のお金を人件費とするものではないということです。

法人税を下げたから人件費のUPをしてというのは、論理的にあまり効果が見込めません。むしろ、法人税を下げることによって配分が見込めるのは配当をもらう資本参加者となります。なぜなら、減税した分、配当性向をUPできるということだからです。

逆に、法人税を上げるということにしたとしましょう。法人税に持って行かれるくらいなら、人件費に回して社員に還元して、税引き前利益を小さくするという話の方が経営側からすると自然な考え方です。

また、設備投資ですが、過去の経済状況からして法人税率とリンクするかというとあまり相関関係はありません。

法人税が高くても、成長性のある魅力的な市場であれば、企業はどんどん設備投資をします。今の日本市場は設備投資をする魅力が損なわれているということが設備投資が上がらない根本的問題となっています。

そこの根本的な問題を解決する政策が必要だと思います。

米国等もタックス・ヘイブン問題で悩んでおり世界レベルでの法人税の標準化に向けていくべきという点では法人税減税は必要だと思います。

現状の日本のかじ取りは先送りばかりしてきた経緯から非常に難しい状況になっています。その中で政策を実現していくためには選挙で勝利することも重要であると思いますが、長期的な成長を見据えた抜本的な政策をお願いしたいと思います




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2015年

11月

22日

広告媒体の変化

2015年11月22日(日曜日)

あと、10日足らずで、今年最後の12月という月を迎えることになり、クリスマス商戦や年末・年始の買い物などで街中が活気づく季節となります。

しかし、ここのところ街を歩いていて気になることがあります。

それは、駅前のビルボードの空きが非常に増えていることです。

近所の駅の近くだけではなく、新宿や渋谷のようなターミナル駅の一等地といわれるビルボードが空き家だらけになっているのが目立ちます。

その原因はと考えてみて、駅前の信号待ちの大勢の人を見たらすぐにその原因が分かりました。

信号待ちをしている人は、何を見ているかというとスマホの画面を見ているのです。

行きたいところの場所を探すのもスマホで検索、お腹が空いてどこかおいしいお店を探すのもスマホで検索、アプリを入れれば、リアルタイムマーケティングをやっているお店からは、時間限定の割引情報を検索など、みんな下ばかり見ているのです。

ビルの上のアドボードを見ている人などほとんどいません。

これでは、広告する側もビルボードにお金をかけるならスマホの中に広告を入れたほうがいいとなるのは当たり前のことです。

これは、ビルボードに限ったことではありません。

今や、電車の中でスマホを見ていない人を探すと、隣の人とおしゃべりしたり、本や雑誌を読んだり、寝ていたりということで、中吊り広告や斜額といわれる網棚の上の広告を見ている人はほとんどいません。

私などは、マーケティングを1つの生業にしているので、街の中の広告や電車の中の広告などを必ずチェックして、街の中・電車の中での人の様子やファッションそして行動を見ることが習慣になっています。

そして、いろいろな仮説を立ててトレンドを読んだりするのが楽しいのですが、今、街を歩く人たちは、屋内だけでなく屋外でもスマホ依存になっています。

スマホを見るのは勝手なのですが、やはり立ち止まって道の端の方で見て欲しいと思います。

歩きながらや挙句の果てには階段を上り降りするとき、さらには自転車や自動車を運転しながら見ている人を見るたびに危ないなと思うとと同時に、景色や人にもっと関心を持った方がいいのではと思うこのごろです。


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2015年

11月

14日

労働人口推移と日本経済

2015年11月15日(日曜日)

現在の日本経済の大きな問題点として、労働人口の減少というものがあります。

労働人口とは、15歳から65歳までの人口の合計ですが、団塊世代およびその下の最も人口が多い年代が65歳を超えているということで急激に減っており、少子化傾向が進行していることから、これから更に減少していくことは目に見えている状況です。

それでは、日本の労働人口の推移を見てみたいと思います。

下記のデータは総務省のHPから引用したものです。

■日本の労働人口の推移

1950年  4966万人

1955年  5473万人

1960年  6000万人

1965年  6693万人

1970年  7157万人

1975年  7581万人

1980年  7884万人

1985年  8251万人

1990年  8590万人

1995年  8717万人

2000年  8622万人

2005年  8409万人

2010年  8103万人

2013年  7883万人

これが5年スパンで見た日本の労働人口の推移です。

1995年まで順調に増加してきた労働人口がこの期を境に減少し始め、2010年以降は加速して減少しているという状況です。

戦後の復興から右肩上がりで増加してきた労働人が、1990年代の半ばをピークに減少を始めたということと、日本経済のバブル崩壊とが符合しているように見えます。そして、失われた20年と言われるような超低成長経済になったわけです。

日本は、太平洋戦争の敗戦により何もなくなったところから、平和憲法の基で人口増加、旺盛な家庭インフラ需要と政府の交通・建設インフラ投資、そして企業の国内における設備投資が国内経済を押しあげてきました。そして、その勢いをかって株価と不動産は、その実力以上の価格まで跳ね上がってしまい、バブルがこれ以上膨らめないとわかった時点で破裂してしまったというのがその内容です。

そして、それは、労働人口のピークとも符合しているということです。

経済というのは、ここに見る人口の増減やジェネレーション割合などの物理的要素と心理的要素などが影響しますが、やはり、現状は物理的影響というものがかなり大きく影響しているというのが私の意見です。

従って、日本経済を回復していくためにはこの労働人口の減少を食い止めて、回復させる必要がありますが、少子化が進む中での解決方法は、外国人の若い労働者に日本で働いて生活してもらうことが不可欠になる、というのが論理的回答です。

労働人口というのは、経済に必要な生産部門を担う人間であると同時に、旺盛な消費者としての裏の面を持っており、仕事をして家庭を持つことで色々な消費が発生するという物理的経済発展が可能になります。

現在、政府は女性参画社会や労働年齢の拡大などを促進しています。

それはそれで必要なことと思いますが、労働人口の減少スピードを埋めるような数字にはならないのではないかと危惧しています


 

 

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2015年

11月

08日

積み上がる日本の個人金融資産

2015年11月8日(日曜日)

日本銀行が四半期ごとに統計を取っている資産残高の中で、家計の資産残高というものがあります。

9月30日付けで、2015年第2四半期(4~6月)の「資金循環日米比較」レポートというものを出していますが、このデータが日本の景気を占う上で非常に重要なデータなので今回紹介したいと思います。

アベノミクスにより金融緩和・財政支出・成長戦略という3本の矢を放った後、現在のところ株価は上昇して日経平均2万円を達成しましたが、消費税導入後一進一退を続けています。日銀の景気判断もここにきてネガティブな表現が出るようになってきました。

2%のインフレターゲットも、下手をすればマイナスになる可能性も出てきています。

なぜ、金利をゼロにして市場にお金をジャブジャブにしても景気がなかなか上向かないかというと、21世紀の先進国では財政支出の相乗効果が非常に小さくならざる得ない点と、GDPの60%を占める個人消費がなかなか上向かないからということと、企業投資がなかなか国内に向いていないということが大きく影響しています。

もちろん、私が常にお話ししている「人口減」と「少子高齢化」のデモグラフィックな基本的問題が土台にあることは言うまでもありません。

そこで、今回はGDPに大きく影響する個人消費が上向かないのは個人(家計)にお金がないからかというと、そうではないというデータが、冒頭で紹介した日銀の2015年第2四半期の資産の統計です。

まず、個人(家計)の金融資産とはなにかというと以下の6つの分類の合計です。

1.現金・預金

2.債権

3.投資信託

4.株式・出資金

5.保険・年金準備金

6.その他

この合計金額が個人金融資産と呼ばれるものです。

この個人金融資産の推移を見てみましょう。

2001年    1407兆円

2006年      1541兆円

2009年Q1  1410兆円(リーマンショック後)

2012年Q2  1510兆円

2015年Q2      1717兆円

このように、個人金融資産は景気との相関関係とは別にリーマンショック以降22%近くも積み上がっていてその勢いは留まる気配もありません。

つまり、収入の伸びや景気の伸びがないにもかかわらず、個人金融資産が積み上がっているということは、家計から市場にお金が出てきていないということを意味します。

この状況が続くのであれば、景気の回復ということはほとんど見込めないことを意味しています。

元々、日本人は貯蓄性向(可処分所得の中での貯蓄に回す比率)が諸外国に比べて高いという傾向があったのですが、人口減・少子高齢化に伴う将来への不安、そして高齢化に伴ってリスク回避傾向がさらに強まっていることがこの結果の原因となっていると分析しています。

しかも、この個人金融資産の持ち方も日本人らしいリスク回避傾向が見て取れます。

リーマンショック前の2007年の第3四半期と2015年の第2四半期の個人金融資産の各分類の比率を比較してみましょう。

                     2007年第3四半期       2015年第2四半期   米国同期

現金・預金     50.2%       52.0%      13.2%

債権          2.9%         1.5%        4.4%

投資信託        5.0%         5.7%                  13.2%

株式・出資金    11.3%       10.6%                   34.3%

保険・年金準備金    26.4%       25.8%                   32.1%

その他         4.3%                       4.3%                    2.8%

となっており、現金預金と保険等を合わせるとなんと77.8%にも達します。

日本と米国での違いは、投資信託や株式などのリスク商品への投資の比率が2倍から3倍ぐらい違っているということです。

欧州はこの2つの国の中間くらいでバランス型となっていますが、日本はほとんど金利がつかない現金・預金に半分以上預けたままとなっています。

この傾向は、デフレーションの中では正解ということが言えます。

なぜなら、土地も家やモノも値段が下がっているなかでは、現金・預金を持っていた方が、慌ててそれらに変えるよりも待っていれば値が下がるというメリットがあるからです。

今の日本の家計がそのことを理解して貯蓄しているというよりも、将来の不安が大きいということがその原因と分析していますが、そのことがデフレから脱却できない圧力になってしまっているという皮肉な現象が発生してしまっています。

この個人金融資産の積み上がりが、アベノミクスが掲げるインフレスパイラルの好循環に対してマイナスの圧力をかけていると言えます。

従って、これから政府が家計に対して発するメッセージは、将来の不安を解消するという明確なメッセージと施策の提案ということになります。

ただし、日本の家計は今、かつてないほど政策に対して懐疑的になっていると私は思っていますので、抜本的な施策の提案が必要になります。

「オリンピック開催で元気で明るい日本」もいいですが、それは、発展途上国のインフラ整備による景気刺激であり、成熟先進国の日本の国民が豊かになる社会とはどういう社会なのかというビジョンを、国と国民が共有できる施策が必要であると思います。





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2015年

11月

01日

ネット時代のブランド崩壊

2015年11月1日(日曜日)

いよいよ、今年も11月に入りあと2か月となりました。

今年のビジネス環境で起きた事柄として企業ブランドの毀損というものがあると私は思っています。

東芝やシャープの不正会計、フォルクスワーゲンの規制違反隠匿、三井不動産のパークシティで起きた旭化成のくい打ちのデータ改ざん、さらには東京オリンピックのロゴなどの著作権侵害など大企業や国を挙げてのイベントというところで不正に手を染めてしまった事例が次々と報道されてきました。

しかも、組織ぐるみで行っているというところにその特徴があります。

なぜこのようなことが起こってしまうのかというと、私は2つの大きなポイントがあると思います。

まずひとつめは、競争や時間などの外的環境の中にさらされて追い詰められてやってしまっているというポイントです。

東芝やシャープは、社内の経営陣の競争環境が存在していました。

電気関係の会社というのは、ほとんどが事業部制で成り立っており、どの事業部の出身者がトップになるかで会社の経営自体が左右されるという傾向があります。

電気製品メーカーというのは、戦後高度成長に乗り白物家電からオーディオ・半導体IT関係・インフラ事業などあらゆる分野の製品を事業部制という形で組織化して経営をしてきました。しかし電気製品がデジタル化し、中国・台湾・韓国を中心とする製造専門を生業とする企業が台頭して、電気製品製造企業というものは非常に厳しい世界的競争環境にさらされてしまいました。

そのような社外環境の中で、社内的に経営陣が一丸となって戦略的経営を進めなければならないときに、実は、社内では経営陣が事業部を中心とする派閥ができていて反目し合っていしまうというお家騒動まで抱えている状況があります。

そして、トップは自分の方針が間違っていないという証を、株主だけではなく反対勢力に対して会計上の結果で示さなければならないというプレシャーを抱えてしまうことになります。

しかし、実態はまったくよくないというときに追い詰められて部下に対して「うまくやりなさい」という天の声を発してしまうという構図です。

VWは、現在トヨタと世界中で覇権を争っており、中国ではVWが圧倒的なシェアを獲得しておりますが、アメリカではトヨタがシェアを獲得しております。

そのシェアに大きく影響を及ぼしているのがクリーンエンジンであり、VWはクリーンディーゼル、トヨタはハイブリッドという競争環境になっています。

この競争環境で絶対にクリーンディーゼルをアメリカの厳しい基準をクリアしなければならないという強いプレッシャーが今回のデータ改ざんに繋がっていしまいました。

三井のパークシティで起きた旭化成のデータ改ざんは、建設業は工期という時間のプレッシャーにさらされていて、杭がそもそも岩盤に届かない長さであったり、データを取る機械の問題もあったということですが、工期を最優先させなければならないというプレッシャーが改ざんに繋がったのではないかと思います。

東京オリンピックについては競技場の設計問題もありましたが、ポスターのデザインやエンブレムのデザインの著作権問題で白紙撤回の連続となっています。デザイン選定の組織図を見ても仲間内でやっているような構図になっている感があります。これについては、良いデザインの創作を続けなければならないというプレッシャーがついパクリを誘発してしまっているという感じです。

そして、新しいデザインが発表されるたびにネット上で似たようなデザインがないか、頼みもしていない一般人が指摘することがブームのようになっています。

これらの不祥事は、すべて競争環境や時間や創作のプレッシャーにさらされて、長い間コツコツと積み上げてきたブランドというピラミッドを、短絡的な目先の利益に目がくらんで破壊してしまったという経営者としては絶対的にやっていはいけない行為です。

ブランドというものは企業のビジョンの結集であり、代々の経営者が育んできた宝です。

上記に挙げたブランドは何兆円にも相当する価値を持っているにもかかわらず、一瞬にしてそのブランドの価値が毀損してしまうということを経営者は理解しておく必要があります。

そして、ふたつめのポイントは、インターネットの時代において、ブランドの浸透も崩壊も短期間で起きるようになっているということです。

報道などは、かなりドメスティックな性格を持っていますが、インターネットは一瞬にして世界中に広がるというメディアです。

このインターネットの特徴をしっかり理解する必要があると思います。


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2015年

10月

18日

ラグビーの面白さ

2015年10月18日(日曜日)

ラグビーワールドカップがイギリスで開催されていて、日本は決勝ラウンドには勧めませんでしたが、南アフリカに歴史的な勝利を収めスコットランドには破れましたが、サモアとアメリカに勝利し3勝をするという快挙を成し遂げました。

南アフリカという世界のトップレベルのチームに勝利したことで、日本のみならず日本ラグビーが世界中で話題になりました。

日本の報道でもこの快挙を一斉に伝えたことで、元々のラグビーファンだけでなく新たなラグビーファンが急増したようです。

ただし、五郎丸選手のビジュアル的な魅力で、にわかファンになった女性もたくさんいるようですが?・・・

私も、ラグビーが好きでこのブログのホームの写真が国立競技場の写真なのですが、毎年正月の2日に行われる学生選手権の準決勝の試合前にとった写真を使っています。

恥ずかしながら、私はラグビーをやったことがなく、また、ラグビーのルールはあまりよく知りません。

でも、こんな私でもラグビーを観戦するのはとても面白いと思っています。

なぜそうなのかを素人ながらお話ししたいと思います。

ラグビーは、とても原始的な陣取りゲームなのですが、防具もなしにぶつかり合うスポーツのために非常に細かなルールがあるので、私などの素人がみても今どんな反則があったのかが分からないときが頻繁にあります。

しかし、単なる体力勝負ではなく戦略性が高いスポーツでもあります。

相手チームの強さ弱さと、自チームの強さ弱さを理解し、戦略を立てて頭脳プレーをするという点もラグビーを見る醍醐味です。

だから私は、国立競技場の一番上の聖火台の真下に陣取って観戦しています。そこが一番全体を見渡せるからです。(空いてますし)

ただ、まったくルールを知らずにラグビーを楽しめるかというとそうともいえません。

ラグビーの面白さは、そのルールがあるからともいえます。

まず、これはルールではないのですが、ボールが楕円形であるということです。楕円形のボールは、投げる・受ける・蹴ること自体が丸いボールよりもはるかに難しく、また、ボールが落ちてからどこに行くかもなかなか予測がつかないという点が意外な結果を生んだりします。

それから、基本中の基本であるボールを前に投げたり・落としたりしてはいけないということです。従って、走らなければパスしてもぜんぜん陣地を獲得できないという自体になりますし、ボールよりも味方が前に位置することもできませんので、サッカーのような縦パスはあり得ません。

キックは前に蹴ることはできます。ただし、蹴る際には自分より前に味方はいませんので、そこ向かって自分か味方の誰かが走っていくわけですが、楕円形のボールは落ちてからどこに行くかわからないのでキックはかなりリスクが高いプレーであるわけです。

ラグビーの特徴として、敵のボールを持ったプレーヤーにタックルして倒すことができます。ただし、肩よりも上にタックルすることは禁じられていて重いファールとして相手方にペナルティーキックが与えられます。

また、ラグビーのプレーは立ってプレーしなければならいということで、タックルをした人とされた人が倒れた(膝をつくだけでも)場合は、プレーを継続することはできません。守備側はその場から一度下がって、攻撃側はボールを置かなければなりません。

また、ファールには軽いファールと重いファール(危険・意図的)では対応が変わります。

軽いファールは、スクラムによる反則された側のボールとなり、重いファールはペナルティーキックになったりします。

しかし、サッカーのペナルティーキックとは違い、反則があった地点からのキックであるため、ゴールが遠い場合は、タッチライン(サイドライン)の外側に蹴ってボールを出して陣を前にすすめたうえでラインアウトから味方ボールとして投げ入れることができます。(通常は、タッチラインを超えた場合は相手ボールとなります)

このような大まかなルールの中、ボールを相手のゴールラインの先においた場合はトライというこで5点が与えられます。且つ、トライのご褒美としてキックが与えられ、それも入れれば更に2点が与えられます。ただし、ゴールラインのどこにトライしたかでキックの位置が変わり、端っこにトライした場合は入れる角度が難しくなるため、できるだけ中央にトライしたほうがいいのですが、それはそれで難易度が高いというようにできており、面白いところです。

ペナルティーキックが入った場合は、3点が与えられます。

それから、ラグビーのルールの特徴として、守備側が反則を犯しても、攻撃側が有利に展開している場合は、そのまま試合を続行させて攻撃側にアドバンテージを与えて試合を進めていきます。そして、攻撃側がボールを前に落としたりした場合は、前に戻って反則のあった地点から攻撃側のボールでスクラムできるというルールになっています。

また、主審の権限は絶大なもので、試合の途中でスポーツマンシップに反することや意図的なスロープレーなどを厳しく指摘し、両軍のキャプテンを呼んで注意します。そして、試合がスムーズに進むように常に全体をコントロールしていきます。

そして、身体と身体をぶつけ合って激しく戦った相手と試合が終わったら、敵も味方もなく、同じラグビープレーヤーとしてどちらのサイドもないというノーサイドの精神もとても気持ちがいいのです。

これぐらいのラグビー知識しかありませんがラグビーの観戦を楽しむことができます。

でも、今年の正月は、国立競技場もなくなり秩父宮で行われることと、急激なラグビーブームでチケットが取れるかが悩みのタネになりそうです。






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2015年

10月

11日

TPP交渉大筋合意に思うこと

2015年10月11日(日曜日)

先週 TPP交渉の大筋合意というニュースが流れていました。

NHKのニュースによれば、

「環太平洋パートナーシップ協定の交渉は、アメリカ南部のアトランタで開かれている参加12か国による閣僚会合で、バイオ医薬品の開発データの保護期間など、難航していた分野で各国が折り合い、大筋合意に達しました。」

それを受けて安倍総理大臣もコメントを発しています。

アジア太平洋の未来に大きな成果とした上で

「TPPは、価値観を共有する国々が自由で公正な経済圏を作っていく国家百年の計であり、政権発足後、最初の日米首脳会議において交渉参加の決断をした。以来2年半にわたって粘り強い交渉を続けてきた結果、大筋合意に至ったことは、日本のみならずアジア太平洋の未来にとって大きな成果だ。政権発足以来の大きな課題に結果を出すことができた。

交渉の結果、農業分野において、米、牛肉、豚肉、乳製品といった主要品目を中心に、関税撤廃の例外をしっかりと確保することができた。農業は国の基であり、美しい田園風景を守っていくのは政治の責任だ。生産者が安心して再生産に取り組むことができるよう若い皆さんにとって夢のある分野にしていくために、われわれも全力を尽くしていきたい。農林水産業をしっかりとそうした分野にしていきたい」と述べたとあります。

内容的には、政府声明としては模範解答というところですが、現実的には問題も山積していると思います。

前段では、自由で公正な経済圏を作っていくということを述べていますが、後半では関税撤廃の例外をしっかりと確保すると述べています。

これは、農林水産に関しての生産者保護という意味合いと食料自給率の維持というに意味があると推測されます。

日本の政治は、米の田んぼは票の田んぼといわれるぐらい農業に対して、ときの政治家は保護政策に努めてきました。

ところが、この10年間で約10兆円の農業補助金を拠出しましたが、食料自給率も農業生産性も上がっていません。

つまり、補助政策では農業の競争力は高まらなかったという結果になっています。

日本の農業の生産性が高まらないのはいくつか原因があると思います。

第一は、アメリカやオーストラリアやフランスそしてウクライナなどの農業生産国を見ると国土が非常に広いということと、農業を行う平地面積率が高く、日本のように全体も大きくなく且つ山の面積が70%もを占める国は、物理的に生産性がそれらの国に比べて低くなるという状況があります。

その狭い平地を更に細分化して農業を行っていることが、生産性の低さに拍車をかけています。

第二は、農家の高齢化問題です。日本の農業人口の平均年齢は約60歳を超えてしまっていてイノベーションによる生産性向上のバイタリティーが期待できなくなっています。

もちろん、一部の地域では若い農業者が頑張っていることは確かですが、国全体で見たときには非常に厳しい状況が続いています。

第三は、農業を関税撤廃の例外事項としたために、上に書いた若者を中心とした大規模で付加価値の高い農業生産を促進することに対してスピードを減速する可能性が高いことです。この辺は、国家百年の計というところのアジェンダを明確にしていく必要があると思います。

また、自由貿易というと政治家は食料自給率の問題をよく口にします。

いざというときになったらどうするのかという議論です。

農林水産省の食料自給率を見ますと次のような数字が出ています。

日本の食料自給率は実は2種類の見方があります。

平成26年度食料自給率

カロリーベース=39%

生産額ベース=64%

カロリーベース=1人1日当り国産供給熱量÷1人一日当り供給熱量

生産額ベース=食料の国内生産額÷食料の国内消費仕向

国内消費仕向とは、食料の国内生産とネットの輸出入を足して在庫の増減を加味したものです。

この数字をもっと上げる又は維持するということをよく議論に出して言う人がいますが、エネルギー自給率が5%を切っている日本の現状では、いざとなったときに食料よりもエネルギーを断たれた方がシリアスな状態になることは火を見るより明らかです。

それよりも、自由貿易で強い部分を輸出し弱い部分は輸入して相互の依存度を上げることによる外交の方が重要になってきていると思います。

シンガポールの食料自給率は10%以下で、驚くべきことに飲用の水でさえマレーシアに頼っているという国ですが、1人当りGDPは日本よりはるか上で世界でもトップクラスになって世界のビジネスハブとしての位置付けを確立しつつあります。

そして、カロリーベースでみると39%で生産額ベースで見ると64%という数字を見ますと、野菜などがカロリーが低く国内生産が多いという事情はありますが、日本の消費者はかなり高い食料品を交わされている可能性を示しています。

日本の農林水産に関しての議論は、ほとんどが生産者の側の議論ばかりになっていますが、もう経済は消費者側の議論にたたなければいけない時代に来ているのに需要が供給を上回っていた時代のスキームから抜け切れていません。農業従事者の人口とそれを消費する人口は圧倒的に消費する人口が多いのに、消費者はサイレントマジョリティであることをいいことに票田である生産者の議論で政策を続けていてもどちらの発展も望めないこと、さらには結果的には日本経済の為にもならないということを認識すべきと思います。(たぶん十分理解していると思いますが・・・)

従って、農林水産省が明確に打ち出す政策としては、「消費者に安全でおいしく且つリーズナブルな価格で食料を提供する」というポリシーを明確にして、それを実現するための施策を打ち出していっていただきたいと思います。

話しはちょっと横道にそれますが、江戸時代幕府は鎖国政策をとってきました。それはなぜかというと外国から日本を守るためにという訳ではありません。

それよりも江戸幕府が恐れたのは、各藩が自由貿易により経済的にも軍事的にも発展することを恐れたのです。

つまり、外国から日本を守るためではなく、日本の中の反逆分子を恐れたのですね。

そして、鎖国をしながらも、自分だけは長崎を直轄地にして各国とせっせと貿易を行っていました。

つまり、自由貿易の経済に与える影響はポジティブの面の方がはるかに大きいということを知っていて自分以外は鎖国ですよという政策を強いていたわけです。

方向性は間違いなくグローバル経済であり、自由貿易という方向の積極的なアジェンダを政府が示さないと日本の活力はでないという結論になると思います。





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2015年

9月

26日

アベノミクス 新三本の矢

2015年9月26日(土曜日)

安倍首相が無投票で自民党総裁に再選され、集団的自衛権に関する法案も国会を通解したタイミングで、アベノミクス第2ステージという発表が行われました。

その中で、アベノミクス新三本の矢という分かりやすいフレーズで目標というか希望というか3つの安倍首相が目指すものが出されました。

第一の矢

■希望を生み出す強い経済

 2014年度490兆円であった国内総生産(GDP)を600兆円にする

第二の矢

■夢を紡ぐ子育て支援

 希望出生率1.8%の実現

第三の矢

■安心につながる社会保障

 現在介護離職者10万をゼロにする

という三本の矢です。

この中で、皆さんあまり聞きなれない言葉が出てきたと思いませんでしたでしょうか。

それは、「希望出生率」という言葉です。

私も分からなかったのでネット検索してみたら、埼玉県本庄市のHPに希望出生率を説明する内容があったので引用させていただきます。

「超高齢化の状態で起きる人口減少は、消費や経済力の低下を招くだけではなく、働く世代が高齢者世代を支え切れなくなる恐れが充分あり、大きな危機感を覚えざるを得ません。こうしたことから政府は人口減少と経済の縮小の悪循環を断ち切り、将来にわたり活力ある日本社会を維持するため『まち・ひと・しごと創生法』に基づく長期ビジョンと総合戦略を昨年末に発表いたしました。

このビジョンでは、『国民希望出生率』という言葉が登場しました。全国の18歳から34歳の男女にアンケート調査を行ったところ、9割以上が結婚を望み、また2人以上の子どもを授かりたいと考えていることが分かりました。このような若年層の『希望』が実現すると出生率は1.8程度となり、その後さらに人口を維持できる2.07にまで出生率が上昇すれば2060年に1億人程度、その後9,000万人台で人口が安定するとのことです。そこで政府はこのビジョンに基づき、まず若い人たちの希望が実現できる社会を目指すために『国民希望出生率』1.8という数値を、全国的な目標として掲げました。」

以上が埼玉県本庄市が今年4月にHPに掲載した内容の一部抜粋です。

つまり、この希望出生率というのは、若年層をアンケートした時の願望が実現した場合に達成できるとした出生率であることと、昨年において既に政府が発表している内容であることが分かります。

さて、このアベノミクス第2ステージ新三本の矢ですが、具体的な内容と達成時期についての情報がないので評価はできませんが、印象的にはとても高いハードルを設定したなという印象です。

これを会社に例えて言えば、もともと多くの借り入れがあり財政状況はかなり厳しい状況の中で更に追加の借り入れを行い、バーゲンセールによりなんとか売上が維持してきましたが、最近銀行からの格付けも一段階引き下げられて、また急成長をしてきたの隣の会社からの注文が減っている状況の中で、借金はどんどん増えて少ない利益から多額の利支払いが発生している背景があります。

そんな状況の中で、社長が給料を2割から3割増加させる、福利厚生も拡充するという発表を内外に向けて行われたという印象を受けました。

これから、具体的スケジュールと具体的実行内容が発表されると思いますので、安倍首相には国民が納得できる内容を今回は提示していただきたいと思います。



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2015年

9月

20日

カメラ監視社会

2015年9月20日(日曜日)

諸外国でのテロリスト問題や安全で安心な街づくりなどの対策として、現在世界中の先進国で街中に監視カメラを設置する動きが活発になっています。

コンサルしている商店街の今ホットな話題も街路灯のLED化から監視カメラの設置による犯罪防止および犯罪が起きた場合の迅速な解決へと進んできています。

そのこと自体は、現状を見る限り必要なことではあると思いますが、何かひとつ素直に喜べない部分があります。

それは、人間の機械依存度が高まるにつれ、人間同士のコミュニティ感覚というものがどんどん失われていくことが実感されられるからです。

今、街を歩いていて強く感じるのは、スマートフォンを見ながら歩いている人がとても増えていることです。電車の中などはスマートフォンを見ていない人の数の方がスマートフォンを見ている人よりも少ないぐらいです。

街を歩いて景色を見たり人々の様子やファッションを見たりして現場の情報を肌で感じるという人間の持っている本来の感性の部分よりも、スマートフォンという機械からの情報を中心にしてしまうことは、人と人との関係性を後退させる可能性を持っています。

監視カメラによる犯罪の抑止・解決も必要ですが、人間同士のコミュニティにおいてのコミュニケーションによる犯罪の抑止と解決というものがどんどん失われていく方向にならないようにしたいものです。

なぜなら、監視カメラもすべてを特定できるものではないし、監視カメラがある前提で犯罪を実行することも可能だからです。

そうなった場合、頼りになるのはコミュニティの日頃の情報交換です。

監視カメラは1つの犯罪抑止・解決の手段としてコミュニティでどのように利用し、またプライバシー保護の問題も含めてコミュニケーションすることを進める必要があると思います。

文明が、人間性の配慮という方向に向かうべきものであるということを前提にするのであれば、現在の機会依存型社会はすこしずれているような気がしてなりません。



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2015年

9月

06日

アマゾンに挑む新たなECサイト

2015年9月6日(日曜日)

今年、7月21日にアメリカで新しいオンラインによる小売りのウェブサイトが公開されました。

その名前はJet.comというものです。

この会社は、開店前にすでに多額の資金調達を投資家から受けており、その期待値は非常に高いものとなっています。

アメリカのECサイトでは、売り上げ規模的にはアマゾンが圧倒的な力を持っていますが、Jet.comのビジネスモデルがその牙城を突き崩す可能性を秘めているということで注目されています。

新しいECサイトJet.comの特徴は、会員制であるということです。

しかも、会員になるには会費を払わなければなりません。

その金額は、アマゾンのプレミアム会員の半額になっています。

アマゾンでは、プレミアム会員でもそれ以外でも購入することは可能ですが、Jet.comでは会員以外では買うことができません。

ちょうど、リアルの小売りの巨人ウォルマートとコストコというような関係がECサイトでも起ころうとしています。

では、Jet.comのビジネスモデルの特徴は何かというと、ECコマースにおける売り上げからは、利益を生み出さないという考え方です。

これはどういうことかというと、販管費=粗利益で販売における売上では利益を出さない仕組みです。では、何から利益をうみだすかというと会員の会費を営業利益として考えるということです。

このECサイトの会員になるということが顧客にとって付加価値となるということです。

そこでJet.comは、圧倒的な価格のダウンを実現し、アマゾン価格と比較できるようにして会員数をどんどん増やし、営業利益を拡大していくというモデルでスタートしています。常に、アマゾンよりも安い価格を保証するというシステムです。

会員になった人は、元を取るためにJet.comで買い物をしてくれて囲い込みにもなるという。

また、カートに商品を入れる場合1個買ったときと複数買ったときの単価が数量を増やすごとにどんどん下がっていくというシステムや、無料返品の権利を放棄した人には更に割引があるという仕組みも取り入れています。ファッション性の低い日用品などはこの特典によって更に安い価格で購入できます。

まだ、物流のスピードなどはアマゾンには及びませんが、価格の安さという点においては非常に魅力あるビジネスモデルということができます。

まだ、詳細については私も調査したいと思っていますが、巨人アマゾンに対してどれだけの売上をこれから作れるか目が離せません。

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2015年

8月

30日

江戸の美意識を表現する言葉

2015年8月30日(日曜日)

いよいよ、8月も終わろうとしています。

この夏は、7月と8月上旬までは地獄のような暑さでしたが、お盆を過ぎたころからはその暑さも峠を越し、下旬からは朝と夜は肌寒いぐらいの気温になりその温度差についていけないという感じです。

家着も短パンとTシャツから、長ズボンと長袖に一気に秋の装いになってしまいました。

こんな寒いくらいの気温ですが、外からはミンミン蝉の泣き声が聞こえてきます。

蝉にしたらまだ8月なのにという感じでしょうね。

東京は、9月下旬から10月上旬の気温ということで一気に秋が来てしまったという感じですね。

こうなると、食べ物もさんま・くり・マツタケなどの秋の味覚を連想してしまうのは日本人だからなのでしょうね。

また、今年の秋に流行する服装なども気になりはじめたところです。

話しは変わりますが、私は友人と一緒に江戸庶民文化研究会という会を主宰しています。

その理由は、今の東京という世界最大級の都市の土台となっているのは江戸であり、その江戸という時代は知れば知るほどテレビで見る時代劇とは違って庶民の幸福そうな生き生きとした姿が発見できることと、経済的にも非常に洗練された現代に通じるヒントがたくさんあるからです。

研究会の活動はというと、真剣な研究というより、色々なところを尋ねてその後の飲み会が目的ということもあり、江戸の専門家からするとエセ研究会に見られてしまうようなレベルです。

でも、弥次喜多道中のようにあまり深く考えず感性で動くところは江戸に徹しています。

その江戸ですが、江戸時代の生き方の価値観というのは知っておいて損はありません。そこには、現代にも通じるものもありますし、東京という現代にも受け継がれている部分もあり、それが、クールジャパンという、世界に付加価値を提供できる文化の土台となっていることでもあります。

今回は、江戸の生き方のキーワードについてちょっと触れてみたいと思います。

ただし、専門家ではないので話半分ぐらいにして読んでいただければと思っています。

興味を持っていただければ、専門家の著作などをご覧ください。

江戸の価値観のキーワードと広辞苑よる解説

・いき(粋)

 気持ちや身なりのさっぱりと垢抜けしていて、しかも色気を持っているこ

 と。人情の表裏に通じ、特に遊里・遊興に関して精通していること。

・いなせ(鯔背)

 一説:江戸日本橋魚河岸の若い衆が髪を鯔背銀杏に結っていたところから

 粋で、勇み肌の若者、また、その容姿や気風。

・いせい(威勢)

 元気・いきおい

・つう(通)

 人情や花柳界の事情などをよく知っていて、さばけていること。

・だて(伊達)

 ことさら侠気を示そうとすること。人目を引くように、派手に振る舞うこ

 と。好みがいきであること。あかぬけていること。さばけていること。

 伊達の薄着:見栄を張り、着ぶくれをきらって寒いのを我慢して薄着をす

 ること。

・ふうりゅう(風流)

 美しく飾ること。意匠をこらすこと。前代の遺風。

・しゃれ(洒落)

 気のきいたさま。いきなこと。おしゃれ。座興にいう気のきいた文句。

・にんじょう(人情)

 自然に備わる人間の愛情

・なさけ(情け)

 他を憐れむ心。慈愛。思いやり

・ぎり(義理)めんつ(面子)かお(顔)

 人が他に対し、交際上のいろいろな関係からいやでも努めなければならな

 い行為やものごと

・めんつ(面子)かお(顔)

 面目、体面

・みえ(見栄)

 他人を意識し、自分を良く見せようとすること。体裁をつくろうこと。

このようなキーワードが主に江戸時代においての価値観を表すどちらかというとポジティブな表現内容です。

特長的には、個人主義ではなく世間との関わりにおける評価に重きが置かれていて、男性にしても色気という性的な魅力が要求されているような印象を受けます。

それとは、逆に江戸の価値観を表すネガティブなキーワードは次の二つです。

・やぼ(野暮)

 世情に通ぜず人情の機微をわきまえないこと。特に遊里の事情に通じない

 こと。またその人。

 (ただし、野暮は嫌われるというところまではいきません)

・きざ(気障)

 服装・態度・行動などが気取っていて、人に不快や反感を感じされること

 いやみ。

この辺は、今も昔も変わりませんね。

このように、キーワードから江戸の人達の価値観が伝わってきます。

これらのキーワードは、特に男性の価値観というか美意識ということかもしれませんが、江戸時代では女性にもある程度同じ価値観があったものと思われます。

女性だけについてのキーワードもあります。

小奇麗、こざっぱり、小粋、小股の切れあがったというような表現です。

小股の切れ上がったという表現は、広辞苑では、女のすらりとした粋な体つきをいうとあります。

これらのキーワードには、すべて「小」がつきます。

この小は、抑制や節制を表す副詞であり、派手や気障とは対照をなす表現であり、日本の文化の特徴である細やかな美意識を感じさせるものです。

日本の女性が外国人の男性にモテモテなのも、この辺の細やかな美意識があるからではないでしょうか。

しかし、日本の現代の女性でときどき気になることがあり、是非ともやめてほしいことがあります。それは、電車の中でお化粧をしている女性が多くなったことです。

そのうち、着替えも電車の中で始めるのではと期待しています。じゃなくて心配しています。

個人主義もここまで来たかという感じです。

私などは、女性が電車のなかで化粧をしているのを見て、なんかこちらが目のやり場に困ってしまうという後ろめたさがあります。

決して見てはいけないものを目の前にした時のような心理状態に陥ってしまっているのかもしれません。

私の叶わぬ夢として、タイムマシンがあったら江戸時代のしかも元禄時代あたりの江戸に行って色々な場所に行ってみたいというのがあります。

屋台の寿司や天ぷらやうなぎを食べて、長屋の風景や江戸城そして歌舞伎や落語を聞いて相撲見物、最後は浅草寺や吉原などをリアルタイムで見れたらその生き生きとした生活を目の当りにしたら驚きの連続だろうなとワクワクしてしまうのです。

 

 

 

 

 

 

 

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2015年

8月

23日

ラストワンマイル

2015年8月23日(日曜日)

今は、カタログ販売から、インターネットのサイトからの購入による宅配サービスが進化しており、当日配達も当たり前のようになってきています。

しかし、せっかく宅配業者が家まで宅配しても、不在により持ち帰り再配達するというケースが多くなっているようです。

国土交通省の試算によると、その割合は宅配の20%程度にのぼるということです。

これは、無駄な配送であり、再配達に伴うエネルギーの無駄とCO2削減に対しても逆行するものです。

この問題に対して、通信販売業者や宅配業者でも対策を始めています。

その対策は、大まかに言って3~4のパターンがあります。

ひとつめは、宅配業者の拠点での受け取りです。

これは、かなり前からあって拠点近くの人にとっては便利ですが、拠点が近くにない人や営業時間以外に受け取りたい人などには不便で、あまり広がっていません。

そこで、ふたつめは、コンビニエンストアでの受け取りです。

このサービスは、今や生活インフラとなっているコンビニエンス、つまりいつも立ち寄る店舗であり、24時間営業ということで急速に広がっています。

このシステムは、コンビニエンスにとっても、消費者の来店に繋がることでもあり積極的で、ローソンと佐川急便がお互いのビジネスチャンスとして新会社を設立したり、ファミリーマートでもインターネット業者の受取サービスを始めています。

みっつめは、宅配BOXの設置拡大です。

楽天は、大阪の駅構内に宅配ボックスを設置し、通勤通学の帰りに通販で買った商品を受け取れるサービスを開始しています。

アメリカでは、宅配の商品を家にある自動車のトランクに入れるという新種の宅配サービスも登場しております。

どうやって、宅配業者が車のトランクに配達するかというと、注文した消費者が電子キーをその日の配達用に設定して宅配業者に送信し、その電子キーを使って宅配業者が車のトランクを開けて注文のあった商品を入れてトランクを閉めると、そのテンポラリーキーは無効になり、その電子キーは使えなくなるという仕組みのようです。

また、別のパターンでは、あるエリアの常に自宅にいる民間人の人で拠点になってもらえる人と宅配業者が契約を結び、宅配業者はその拠点の自宅にそのエリア分の配達物をまとめて配送し、注文した人が取りに行く、または、その人が配達するというパターンがあります。

また、佐川急便では、佐川レディーという自転車を使って近所の配達を請け負ってくれる女性を使って配達もしています。

このような、宅配業者の拠点から消費者までの配達のラストワンマイルに関して新たな取り組みがたくさん始まっています。

これから、建設されるマンションはもちろんのこと、新しく建築される住宅にも宅配ボックスが最初から設計に入るということもたぶん進んでいるのではないでしょうか。

このように、通販業者・宅配業者・小売業者がいろいろとラストワンマイルの無駄を省くべく対策を練っているところです。

ITを使って、空いているスペースを使って、空いている時間を使って等いろいろと発想すれば新たなビジネスを作れるチャンスでもあります。

しかし、物流の問題はラストワンマイルだけの解消だけでは解決しない部分があります。

現在、通販業者が、リアルの店舗に対抗するために行っているサービスの最も強力な武器は、注文して届いたものがサイズが合わなかったり思ったものと違った場合返品OKというシステムを多く採用していることです。

衣料品や靴などのかなりファッション性の高い右脳で選ぶようなECには向かないと言われていた商品が、このサービスにより爆発的に伸びたのです。

これに慣れた消費者は、サイトを見てよさそうなものを5点ほど注文して、すべて試着したうえで気に入った1点を選び、後の4点は返品してしまうということを平気でしています。もちろん、返品の費用もただです。

これを、物流業界では、静脈物流と呼んでいます。

通販業者の物流センターから宅配業者が消費者に運ぶ物流が動脈物流で、返品を宅配業者が受け取りに行って、通販業者の物流センターに戻ることが静脈物流という訳です。

この部分が、非常に多く発生していることはあまりエコとは言えないものです。

個人的には、ファッション性の高い商品などは店で買いたいというステレオタイプの意識を持っていますが、若い人たちはインターネットが当たり前であり返品に対しても抵抗がないのでどんどん使っているようです。

これからは、リアルの店舗とインターネット上のバーチャル店舗がシームレスにつながるオムニチャネル化していくことは間違いないことで、すべてがECに流れるということは絶対にありません。

こだわりの商品を買いたいと思ったときに、その商品が手にとれて、その商品についての専門的なアドバイスを聞いたり、自分も知らなったような自分にぴったりのアイテムを教えてくれるようなリアル店舗は絶対に不滅です。

価格・便利だけがモノやサービスを選ぶ基準ではないことを売る側が捉えてリアルな店舗の価値を高めれば、お客さんは売場に来て会話を楽しみありがとうと言って買ってくれます。

話しが少しずれました。

便利な通販と楽しいリアルの両方をどちらも選べる多様性がどんどん広がっていくことが重要であり、ビジネスチャンスはいろいろとありそうです



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2015年

8月

09日

セブン&アイ+ユニクロ業務提携の狙い

2015年8月9日(日曜日)

記録的な猛暑日が続いた東京も、昨日からようやく最高気温が35℃を下回るようになり、少しは過ごしやすくなったかな?という気候になりました。

さて、今月上旬に、セブン&アイとユニクロが年内にも業務提携するというメディア発表がありました。

セブン&アイは、イオングループと並んで日本でトップクラスの流通業であり、イオンとの違いはセブンイレブンというコンビニエンスストアの売上・利益が非常に大きく、総合スーパーでは苦戦をしているという特徴を持ちます。また、西武・そごうという百貨店グループを持ち、バーニーズニューヨークも傘下に治め、ヨークベニマル・ヨークマートなどの食品スーパーをもち、あかちゃん本舗・オッシュマンズのような専門店、そして、ニッセンなどの通販業者もグループに持つ10兆円を超える巨大流通グループです。

そして、セブン&アイが、今、プライオリティーNo,1に推進しているのがリアルの店舗とインターネットのプラットフォームをシームレスに利用できるオムニチャネルという前にも紹介した流通プラットフォームの形態です。

一方ユニクロは、ファストファッションとしては、グローバル企業に成長しており、製造から販売まで一気通貫で世界最適地で生産し、有望市場に店舗を作り拡大を図っています。

今、ファストファッションの世界では、勝ち組と負け組が明確になってきており、スペインのZARAとスウェーデンのH&Mと日本のユニクロが順調に売上を伸ばしており、GAPやJ.CREWやアバンクンビー&フィッチなどが苦戦していてリストラをしている状況です。

日本市場でユニクロは、ダントツの首位を走っていますが売り上げの伸びに鈍化傾向が見られます。以前は、路面店と都心の繁華街に積極的に店舗展開してきましたが、それも一段落し駅中への進出などを積極的に進めています。通販とインターネットでも販売しており、最近ではインターネットでの売上は良く伸びていますが、全体の比率では3%台にとどまっており、大きく伸ばすには、プラットフォームの強化が必要という感じです。

このような背景を持つ両者が業務提携するに至ったのはどういう理由なのかということですが、私は次のように考えています。

まず、ユニクロからすれば、セブン&アイが持つ売り場面積・数とオムニチャネル・プラットフォームの魅力です。

ユニクロが国内で売上をさらに伸ばすためには、インターネットでの販売を伸ばすのが今最も効率的であり効果的です。

なぜなら、今、ユニクロが売上を伸ばすために店舗を増加させても、建設に対しての費用と時間がかかることと、店舗ができたとしても人材が不足している状況では、店舗オペレーションのコストも大きな負担です。そして、これからの出店効率は今までのロケーションよりも落ちることは間違いありません。

従って、セブンイレブン・イトーヨーカ堂・西武・そごう・セブンネットなどの既存の売場での、商品展示・商品注文・商品受け渡し・返品受取などができることは非常に効率的な販売拡大策となります。

一方セブン&アイにしてみると、イトーヨーカ堂の衣料部門の不振というものが存在します。ここ20年間にいろいろなてこ入れを行ってきましたが、なかなか効果を発揮することなく、ユニクロを中心としたファストファッションに売上を奪われ続けてきました。

セブン&アイとしては、衣料においての商品開発・製造・販売に関してユニクロのノウハウは是非とも欲しいものであり、オムニチャネルでのユニクロの商品ラインナップも非常に集客につながるものがあります。

元々、セブン&アイの鈴木会長とユニクロの柳井会長はお互いに経営者として尊敬する間柄であり、よきライバルとして、また、学び合う仲であるということも業務提携を後押ししたと思われます。

この国内の強者同士の業務提携は、アマゾンを含めた流通業に対して大きなインパクトになることは間違いないと思われます。

市場がグローバル化するなかで、このような強者の連合がこれからいろいろと出てくると思われます。




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2015年

8月

02日

空き家問題と戦後ライフスタイル

2015年8月2日(日曜日)

厳しい暑さが続いております。

熱中症にはくれぐれもお気を付け下さい。

さて、空き家問題が広く全国的な問題となってから2年ほど経ちますが、その状況は更に深刻になっているようです。

人口が減少しているにもかかわらず、住宅数は増加しているということからしても、空き家がこれからも増加していくことは間違いなさそうです。

総務省が、平成26年7月に発表した統計によれば、総住宅数は5年前に比べて6063万戸で5.3%上昇、空き家率は13.5%と過去最高となっています。

空き家率の高い都道府県は、山梨県や四国4県、鹿児島、和歌山、山口、岡山、広島となっています。

空き家率の下がっている都道府県は1カ所もありません。

それでは、空き家は何が問題かというと、

・放火による火災

・台風・地震などでの倒壊

・不審者の侵入

・景観の悪化

・治安の悪化

などがあり、直接生命にかかわることから、社会的なものまでかなり深刻な悪影響を及ぼす可能性があります。

このような問題に対して、国は、平成26年に「空き家対策特別措置法」を成立させ、空き家の所有者に対して適正な管理を義務付けることにしました。また、各地方公共団体でも条例を制定しています。


■高度成長と空き家の関係

この空き家の増加は、日本の高度成長と無縁ではありません。

戦後、ベビーブームが起き、そのベビーブーマー(団塊の世代)が成人し結婚する段階になり、都心では住宅が不足したため、私鉄による郊外の開発が盛んに行なわれました。複線・複々線と線路を増やし、快速・急行・特急など郊外へ一戸建て住宅を建てる層が急増しました。そこには、高度成長期の鉄道の発達が大きく影響しました。

マイホーム・マイカーは、団塊の世代の必需品として5%以上の金利にもかかわらず借金をして、彼らの夢を実現していったのです。

地方は地方で、マイカーの普及によりやはり郊外に一戸建てをもつという神話のようなものが生まれました。

それは、団塊の世代が、戦前の日本の価値観である大家族制度から、戦後の西洋のライフスタイルを取り入れた核家族へと生活基盤を変えたことによって一気に郊外の丘陵を住宅地に変えていったのでした。

とくに神奈川県に伸びる私鉄沿線の郊外は、ハイソなイメージを持って驚くほどの価格で住宅が売れていきました。そのオシャレなライフスタイルをテレビドラマで放送された番組は、一大ブームを引き起こしました。

しかし、それらの人達も成熟年齢となり、その子供たちはまた違う価値観へと突入していきます。

それは、一戸建て至上主義からの脱却と、夫婦共働き、一生未婚、通勤時間の短時間などあらたなライフスタイルによる都心回帰です。

彼ら彼女らは、通勤に1時間以上もかかるなどは論外です。共働きが多いですから少々高くても通勤時間が短い都心の賃貸を選びます。

そして、団塊の世代自体も、今、郊外から都心への回帰を始めています。

その方が、便利で安心で快適なセカンドライフを満喫できると思っているからです。

このような、戦後高度成長期に郊外に建てられた家がどんどん空き家になろうとしています。

そして、そこからはスーパーや医療施設の撤退、学校の統廃合など悪循環を引き起こす事態が発生していて、空き家の購入者もいなくなるということになります。

地方はといえば、3大都市圏への若者の人口移動が顕著になり空き家どころか、村や町が存続できなくなる状況が見えてきています。

このような理由で、ほんの一部の都心を除いては空き家がどんどん増えていくことになります。

但し、日本が少子高齢化して、更に新しい価値観を持った人間が増えることで一部の地域に人が移住するような動も見えてきています。

それは、鎌倉や京都そして金沢などの古都に住みたいという人が増加してくるのではないかということです。

高齢者の富裕層と、それと価値観を共にするビジネスや文化をもった若者層の街づくりというようなものが出来上がる可能性があります。

そこには、新しいライフスタイルと価値観を持った街づくりというビジネスが生まれてくるでしょう。




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2015年

7月

26日

リアルタイム・マーケティング

2015年7月26日(日曜日)

今日は、朝から強い日差しと、南からの暖かいというより暑い風が入って猛暑日になっています。

昨夜も、エアコンをつけっぱなしで寝てしまいました。

東京の夜の暑さは、その湿度の高さによる日中の温度の保存効果によるものだと私は思っています。

日中で最も暑いのは、群馬県の前橋や埼玉県の熊谷や山梨県の甲府だったりしますが、それらは、盆地という地形であり、また、内陸であるため湿度は東京よりぐっと低いのです。

従って、日中は酷暑でも夜は東京ほどの寝苦しさにはなりません。

ヒートアイランド現象というものも一因でしょうが、湿度が低ければそれほど問題にはなりません。

つまり、東京は東京湾からの暖かく湿った空気が、暑さ以上に不快な夏をもたらしていると判断しています。

今日は、朝から30度以上を越して、午後には35度を軽く超える天気予報になっています。

こんな日曜日には、家でじっとしていてエアコンの効いた部屋でのんびりスイカでも食べながらまったりとして居たくなるところです。

買物にも出たくないというところです。

しかし、百貨店とかその他小売において、現代のインターネットによマーケティングを考えた場合、やり方によっては集客のできるチャンスになる可能性があります。

今までは、広告といえばテレビや折込などのそれなりに事前に準備してメディアに持ち込んでから消費者に伝えるというタイムラグ・マーケティングで且つブロード・キャスティング(広く全員に告知する)が主流でしたが、今は、インターネットでリアルタイムにマーケティングできる環境になっています。

さらに、GPS機能が発達しスマホに搭載されたことにより、店の近くに来ている人たちに働きかけることが可能になりました。

こんな時に、部屋にいてスマホをいじっている人にとって、春夏物のバーゲンという情報よりも、「全館キンキンに冷えています。暑さに負けない商品・食材満載でお待ちしています」とか、「いま新宿に来ている方は、これから●●百貨店においでいただければ先着100名様に風鈴プレゼント」とかリアルタイムで且つGPS等を活用したマーケティングの方が、来店動機になると思います。

折角のリアルタイムのツールがあるのに活用しない手はありません。

これからのマーケティングは、リアルタイムとナロー・キャスティングが非常に重要なコンセプトになっているので、いろいろ企画して頂ければと思っています。



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2015年

7月

19日

フリーミアムと定額制の時代

2015年7月19日(日曜日)

ここのところ台風が次々とやってきており、今回の台風11号では四国、関西中国地方では記録的な雨量となり深刻な被害も出ており、被害に遭われた方々に対して心よりお見舞い申し上げます。

最近の台風は、たくさんの雨を降らせるという印象が強く、海水温の上昇によるものではないかとも言われています。また、記録的な雨量を蓄える山もスギなどの保水力のない人工林により土石流の発生なども危惧されるところです。

さて、話は変わりますが、中小企業を取り巻く環境も急速に変わりつつあります。

IT社会に突入してから、約30年以上が過ぎようとしていますが、初期のコンピューティングシステムは、メインフレームで巨大なコンピュータを自前で持ち、ホストコンピューターによる中央集中システムを設計開発するというものでした。それがIBM,マイクロソフト、アップル、インテルなどが中心となり、ハードはパーソナルコンピュータに置き換えられ、システムはクライアント・サーバシステムをパッケージ型で購入するようになりました。

そこに、Webとネットワークインフラが整ってきて、クラウドコンピューティングの時代に突入して、パッケージ購入から従量制のサービス利用となってきています。

これが、ITの基本を成すインフラ部分の変化です。

つまり、自家発電で電気を賄っていた時代から、大きな発電所というインフラができて、使用した電気代を電力会社に支払うような形が、ITの中でできあがってきたと言えます。

この、クラウドコンピューティングによって大きな変化がいろいろと起きていますが、その中で、今日は「フリーミアム」と「定額配信制」というビジネスモデルのお話をしたいと思います。

まず、「フリーミアム」というビジネスモデルです。

「フリーミアム」というのは、英語の造語で「フリー」と「プレミアム」を合体させたものです。

これは、無料でコンテンツを利用したりサービスを利用したりできるプラットフォーム(場)を提供して、多くの人をいち早くプラットフォームに会員登録してもらいます。これは、クラウドの中にそのような場を設けることで莫大なインフラ投資が必要がないというところでできるものです。最初は、利益が出ませんが、世界中からそのコンテンツやサービスを利用する人が集まったところで、今度は、「プレミアム」なコンテンツやサービスをその集まった人たちに有料で提供していくというビジネスモデルです。

ドロップボックスやLINEなどがそれに当たります。LINEはフリーの通話・メール配信サービスで短期間に何億人もの利用者を集めました。そして、多くの人達がLINEという場に集まったところで、その人達に「スタンプ」といわれるものを販売するというモデルになっています。このようなフリームアムモデルは、次々と出てきており最近では、全自動のクラウド型会計ソフトまで登場しています。例えば、日本では、「freee」というクラウド上で提供している会計ソフトがあります。

それは、無料プランと個人事業主プランと法人プランとに大まかに分かれており、2013年からサービスを開始して2年間で30万事業の利用まで拡大してその数は更に急速に拡大しています。

つまり、フリーで集める、プレミアムで利益を出すというビジネスモデルが、クラウドコンピューティングという土台に載りどんどん新しいサービスが生まれているわけです。このようなフリーミアムモデルは、いかに素早く場に多くの人を集めてしまうかということと、その集まった人たちの情報を活用し更なる集客とプレミアム部分の構築ができるかという点に懸かっていると思います。

次に「定額配信サービスモデル」です。

これは、コンテンツ(音楽・動画・電子書籍)などで今拡大している分野です。

以前は、音楽といえば、レコードやCDを購入したり、テレビやラジオで聞いたりしていましたが、アップルのスティーブジョブスが、著作権の問題を乗り越えて、IPodという極小のプレーヤーに1曲1ドルでダウンロードすることで、好きな曲だけ、好きなときに、どんな場所でも聞けるという画期的な革命を起こしました。これでソニーのウォークマンはもちろん、CDプレーヤーも即死してお払い箱になってしまいました。

しかし、そのダウンロードや1曲1ドルというモデルも、クラウドコンピューティングのなかでは、あっという間に陳腐化してしまいました。

現在、主流となっているコンテンツの配信サービスの特徴は、3つです。

1.月額定額制

2.聴き放題、見放題、読み放題

3.ダウンロードではなくストローミング

つまり、いちいち手持ちのデバイス(パソコンやパッドやスマホ)にダウンロードせずに、クラウド上にコンテンツを置いておき、手持ちのデバイスでそれを聴いたり、見たり、読んだりでき、いちいち金額を気にすることはなく、いくら聴いても、見ても、読んでも月額定額で楽しめるというモデルです。アメリカでは、「Spotify」「Amazon」「Hilu」などが有名ですが、日本でもドコモ等が参入して、会員数を伸ばいしています。

そのドコモの雑誌配信サービスの「dマガジン」を例にとると

月額料金 :400円(定額)

雑誌数  :130誌(人気の雑誌はほとんど読める)

読み放題 :パソコン・パッド・スマホなどどれからでもアクセス可能

会員数  :約200万件

年間売上 :約100億円(上記のデータから計算)

このようなビジネスモデルは、この後会員数が増えて売り上げが増加しても、変動費がそこまで増えないことから会員が増えれば増えるほど利益率は上昇していくというモデルです。なぜなら、クラウド上に保存している雑誌は誰の手にも渡らず、そのデータだけをユーザーが聴いたり、見たり、読んだりしているだけで、1つのものを大勢で共有しているだけですから配信側の負担はほとんどありません。著作権のやり取りについては詳しく知りませんが、こちらも定額制であれば、会員が増えれば増えるほど利益率が上がります。従って、このような定額配信モデルとフリーミアムモデルを組み合わせて会員を増やしていくことが、現在、重要になります。

また、その際にTポイント、ポンタなどにポイントが貯まることもユーザーの選択肢の中に入ってくると思われます。






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2015年

7月

11日

自己完結型社会

2015年7月11日(土曜日)

先日、コンビニエンスの雑誌棚の週刊誌の表紙を見ていたら、たしか、「結婚はコスパ(コストパフォーマンス)が悪い」という見出しがあってびっくりしてしまいました。

急いでいたので、その週刊誌は買わずにコンビニエンスを出てしまいましたが、なんかとても気になる見出しでした。

結婚適齢期といわれる男女とも働いている人たちが多く、今やキャリアプランは女性でも会社の中枢を担える時代で、女性役員がどんどん誕生しています。

そうなると、男女ともに人生のプランとキャリアのプランを両にらみしながら合理的な判断をしようということになるのでしょう。

結婚までの、「出会い」「交際」「婚約」「結婚前の準備」「結婚という契約」「結婚」「家庭構築」「親戚づきあい」「育児」などの多くのイベントを考えてみた場合、その都度やはりそれなりのお金と時間がかかることになります。

若い人たちは、我々の世代と違います。

我々の若いころは、高度成長期でもありそれこそ勢いで上記のイベントを突っ走ってきたというような感じでしたが、現代の若者い人たちはとても冷静にしっかりと考えて行動します。

また、一方でひとりでも全く不自由しない状況があります。

一人で「仕事」をして、「食事」をして、「買い物」して、「家事」をして、ゲームをはじめとする「レジャー」をするのに、いろいろな店舗・インターネットショップ・代行サービス・家電機器など、共同で生活することで解決してきたようなことをほとんど解決してくれるモノやコトがどんどん出てきています。

そして、家族の代わりにペットを飼うという一人暮らしの人も増えているようですから、一人でさみしいというニーズを従順なペットが癒してくれるという具合です。

最近ではクマのぬいぐるみ「不思議なくまちゃん」がかなり高度な会話をできるようなものまで発売されるということで話題になっています。

もう、会話ロボットといえるぐらいの性能を持っているようで、可愛い容姿とかわいい声で会話してくれます。

私は、今のこのような時代を「自己完結型社会」と名付けています。

良いか悪いかという問題ではなく、便利になればなるほどこの傾向に進むことは当然の帰結となってしまう宿命を持っています。

この傾向に拍車をかけているのは、進化する物・サービス・通信技術などであり、それが加速度的に進化するということは、ますます、一人で生活できる状態になるということです。

このような状況の中で、結婚という契約を経ないと家族として認めないという法制度になっていますので、冷静で合理的な人ほど躊躇してしまうということになります。

フランスなどは、結婚という契約を交わさなくても同居している男女の間に生まれた子供は、結婚している男女の間に生まれた子供と同じように法的な立場を与えています。すでに婚外子は結婚子を超えています。

それが、フランスの出生率を引き上げた要因の一部となっています。

結婚はコスパが悪いという週刊誌の見出しでびっくりしましたが、よくよく考えればそういう環境・社会になっているということを認識する必要があると思います。

 

 

 

 

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2015年

6月

21日

選挙年齢18歳に引き下げ

2015年6月21日(日曜日)

先日、選挙権の年齢が引き下げらることが国会で成立した、という報道がありました。

現在の20歳から18歳に引き下げられるということです。

この年齢引き下げについては、特に異論はありません。

若者を政治参加させるということ自体は、重要だと思うからです。

今の20歳が責任ある大人であるということもないと思いますし、18歳とどう違うのかというとあまり変わらないと思います。

世界的に見ても18歳までに選挙権を与えられている国は、90%以上であり趨勢的には一般的だと思います。

ただし、若者たちの状況を見るとかなり違います。

諸外国の若者は、18歳になると家を出て一人で生活するという意識がとても強く、両親もそうすることが自然であるということが前提にあります。

大学生でも、一人暮らしをしてアルバイトをしながら自律型の生活をして、社会人としての準備をするのが当たり前という背景があります。

しかし、日本は、子供がそうしたいと言っても、親が子離れできず家から出そうとしないというような子供との関係を作っています。

また、今回の選挙権引き下げで思うことは、「若者の政治参加を促す」という目的であれば、被選挙権についても同時に進めることが必要ではないかということです。

選ぶ方は若い人にどんどん参加してもらいたいと言いつつ、選ばれる方は今まで通りで一定年齢に達しないとだめですよ。って、なんか納得いかないですよね。

ちなみに、総務省が出している選挙権と被選挙権の要件を見ると以下の内容となっています。

・衆議院・参議院議員の選挙

→選挙権:日本国民で満20歳以上であること

→被選挙権:日本国民で、衆議院は25歳以上・参議院は30歳以上

 

・知事・都道府県議員選挙

→選挙権:日本国民で満20歳以上であり、引き続き3か月以上その都道府県に住所のあるもの(もうちょっと制約あり)

→被選挙権:知事は日本国民で満30歳以上、議員は満25歳以上


市区町村長・議会議員選挙

→選挙権:日本国民で満20歳以上であり、引き続き3か月以上その市区町村に住所のあるもの

→被選挙権:日本国民で25歳以上

となっています。

ここでいろいろな疑問が出てきます。

なぜ、国政を担う衆議院議員が25歳で立候補できるのに、都道府県知事は30歳にならないと立候補できないのか?

若者を政治に参加させる意味では、市区町村などは選挙権と同じ年齢で立候補を認め、身近なところから若者を政治参加させるようにした方が、若者の政治参加意識が高くなるのではないのか?

そもそも、選挙権と被選挙権の年齢に差をつけることが意味があるのか?

たぶん、過去の延長線上に未来があるような変化の少ない時代では、経験が経験が重視されるという思想なのではないかと思います。

しかし、今はそんな時代ではないはずです。

若者の政治参加を、選ぶ側と選ばれる側両面で高くするための政治的動きであれば、むしろ立候補できる年齢を下げたほうが正しい順番ではないのではないでしょうか。

これは、会社経営では当たり前のことです。

若いリーダーがどんどん出てこれるシステムにすることによって、全体が活性化するという政策です。

今回の選挙年齢の引き下げが、若者の政治への参加を目的にしているとすれば、コンサルタントとしては、順序が逆のような気がします。


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2015年

6月

07日

セブンイレブンの強さの本質

2015年6月7日(日曜日)

今週発売された週刊ダイアモンドで、「流通最後のカリスマ、鈴木敏文の破壊と創造」という特集が組まれていました。

鈴木敏文氏は、いわずと知れた7&Iグループの会長でありますが、イトーヨーカ堂社員から1974年にセブンイレブンを立ち上げた方です。

立上げから40年が経ち、コンビニエンスという業態を社会インフラとして確立させた功労者とも言えます。

そして、3大チェーンの他の2チェーンとの日販は、店舗当たり15万円の差をつけて、全店売上の差は開く一方という状況です。

なぜ、コンビニエンスという業態でありながらこれほどの差がついてしまうのかということですが、結論から言ってしまえば「不動」と「変化」という両極にありそうな概念を「お客さま」という軸により矛盾することなく双方を徹底してきたからだと私は思います。

「不動」については、「お客さまの立場で」というキーワードというか信念に近い形で徹底しているということです。

これは、どの流通業でも安易に使われる言葉ですが、実は、その状況によって供給者の理論で妥協しているのが現状です。

例えば、季節商品があり、その時期にその商品を出さなければならない(夏でいえば冷やし中華など)場合、お客さまが満足できるような水準まで商品が完成していない場合、通常の流通業者であればお店に並べることを優先してある程度のレベルで販売してしまうという結論に達してしまいますが、鈴木会長は一切それを許しません。「試食してまずと思うものは売場から下げなさい。売れば売るほどお客さまの信用を失うことになる」というお客さまの軸を信念として不動のものとしています。たとえ販売が好調な商品でも彼が試食してまずいと思ったものは、即刻全店から撤去されてしまいます。

そして、この考え方をOFC会議で隔週2500人の店舗担当者に徹底的に刷り込みます。40年間組織の末端神経まで延々と鈴木イズムを送り込み、今やセブンイレブンのDNAになろうとしています。

組織図も昔からお客さまから近い方が上で取締役会など一番下に位置しています。

この妥協のない不動のお客さまに対する姿勢が日販の差に出ているということです。

私が、鈴木会長から学んだことは、「あたりまえのことを、あたりまえにやるには、あたりまえの努力ではできない。絶対妥協できない本質的な軸は、組織全体に徹底しなければすぐにぶれてしまう。」ということでした。

それから、二つ目の「変化」ですが、これまた徹底して変化しています。

時代の変化に迅速に対応していくこと、お客さまのニーズの変化に対応していくことが常に問われます。

従って、時代の変化への対応が早いことから自然と日本初とか業界初とか世界初というものが生まれてきます。

商品では、「缶切り不要の缶詰」「おにぎり」「おでん」「公共料金収納代行」「宅急便取次ぎ」「印鑑証明や住民票のコピー機での発行「セブン銀行」などがあります。また、共同配送、デジタルピッキング、単品管理、気象情報システム、POSシステム、ハンディーターミナル等、店舗の発注を支援する情報とロジスティクスなど常に、変化に対応できるオペレーションを取り入れています。

そして、鈴木会長がこの変化への対応を徹底するために常に言っていることは、「成功体験を捨てろ、過去の成功体験のやり方でやるから間違う。新しいことをやるのだから過去の手法を使ってはできない。」というものです。

会議で、過去の成功事例などを基に新しい提案をしようものなら即刻退場となります。

徹底したブレークスルーが求められます。

その結果、金の食パンのような商品が生まれ、また、保存料・合成着色料なしのファーストフード販売へとつながるわけです。

セブンカフェも好調に売上を上げていましたが、1年半でリニューアルという変化の速さです。

この変化への対応も、平均日販の差になっています。

つまり、「不動」と「変化」の両方を合わせると、「お客様の立場で常に変化を続けるセブンイレブン」というコンセプトが見えてきます。

そして、その集大成が、今、7&Iグループで進めている「オムニチャネル化」です。傘下の百貨店、GMS,スーパーマーケット、専門店、コンビニエンスストアとインターネットショッピングがICTを使い、消費者にシームレスに活用してもらえるような全包囲網的な商品提供・物流・決済システムを作り上げようとしています。

池袋西武デパートの商品が、地方のセブンイレブンのセブンミールの配達のついでに運んでもらえるというようなことも可能になってくるわけです。

これからどんな新しいことを我々に提案してくれるのか目が離せません。


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2015年

5月

17日

エンゲル係数上昇に見る日本の高齢化

2015年5月17日(日曜日)

今月の連休明けに、日経新聞で「エンゲル係数」が2014年総務省の家計調査で21年ぶりに高い水準になったとの記事がありました。

エンゲル係数という言葉は、我々世代にとっては懐かしい言葉で、小学校か中学校かで習った記憶がある限りで、ここしばらくはまったく聞かなかった言葉です。

中学校の頃は、エンゲル係数が高いイコール貧乏などという冗談まじりの表現をしていました。

つまり、エンゲル係数が高いということは、食べていくのがやっと、という文脈で語られていました。

そこで、エンゲル係数の算出に使われる要素をおさらいしてみます。

エンゲル係数=食料費÷家計の消費支出

という式になります。

簡単に書けばこの式ですが、分母となる家計の消費支出をもう少し分解しないと分析ができません。

エンゲル係数=食料費÷(「総収入」ー「税金・社会保障費」ー「ローンなどの返済」ー「保険料」ー「貯蓄」)となります。

つまり、エンゲル係数は上記のファクターが絡み合って算出されるということです。

エンゲル係数を上げる要因

1.食料費が上がる

2.総収入が減る

3.税金・社会保障費が増える

4.ローンなどの返済が増える

5.保険料が増える

6.貯蓄が増える

この6つのことが原因と考えられます。

ただし、6番目の「貯蓄が増える」では、日本の全体の貯蓄率を見る限り増えてはいません。

次にエンゲル係数の推移を見てみます。(二人以上の世帯)

2001年 23.2%

2002年 23.3%

2003年 23.2%

2004年 23.0%

2005年 22.9%

2006年 23.1%

2007年 23.0%

2008年 23.2%

2009年 23.4%

2010年 23.3%

2011年 23.6%

2012年 23.5%

2013年 23.6%

2014年 24.3%

となっており、2005年の22.9%を境に上昇に転じているのが分かります。

この年から日本は人口減少と少子高齢化が加速した年代と符合します。

従って、この要因は明らかです。

1.60歳以上の世帯のエンゲル係数が上昇している

2.60歳以上の世帯数の全体比率が急増している

つまり、日本の高齢化が全体のエンゲル係を押しあげているということです。

60歳以上になれば、収入が大きく減少しますし、税金と医療などの社会保障費が上昇している点が大きいと言えます。

高齢化が進めば、エンゲル係数が自動的に上昇に転じるという宿命を背負っています。

でも、最近の円安による食料品の値上げもエンゲル係数を押しあげる一因となっていることは間違いありません。

高齢者にとって、食料品は上がる、税金は上がる、医療費なども上がるけど、年金(収入)は上がらないどころか減っていくということで、厳しい状況になっているということをエンゲル係数上昇が物語っているようです。


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2015年

5月

10日

憲法改正議論の前に認識すること

2015年5月10日(日曜日)

今年の大型連休は、6日終わった人と今日で終わる人とさまざまだったと思います。今日終わる人はたぶん16連休という長期のお休みが取れたのではないかと思います。

その連休の中の5月3日は、憲法記念日でした。

今年の憲法記念日で特徴的なのが、改憲派と護憲派の双方共が活発に集会を開き、参加者もかなり多かったと報道されています。

安倍政権の集団的自衛権や憲法改正の手続を簡素化する法案などが、議論を活発化させるもととなっているものと思います。

私の思っていることを素直に述べますと、まず、憲法について実はよく知らないというお恥ずかしい状況であるということです。

コンサルティングという仕事をしていますと、会社法とか税法とか手形小切手法とか、仕事に関係する法律はある程度の知識があるのですが、憲法となるともう一度しっかり読み返さないといけないというような状況です。

でも、憲法というのは、あらゆる法律の基となっているものであり、全ての法律は憲法の精神に照らして作られたものでありますから、会社であれば経営理念と同じもであり、全員が理解すべきものであるということですね。

憲法について、私も含めて国民があまり議論をしない原因の一つに、あまりに内容が根本的過ぎて、身近ではないというような意識がるのではないでしょうか?

自由・平等・平和などという、今の日本では当たり前のことのように思われている内容を、国民全体で議論するということがピンとこない人が多くなったのではないでしょうか?

でも、それは、永遠と続いてきたわけではなく70年前以前は違ったものであり、また、これからも続くという約束がされているわけでもありません。

今日、このブログで私自身も考えなければならないことは、憲法議論の前に

そもそも自由とか平等とか平和とかがどのようにして成り立っているのかということです。

よくよく考えますと、自由ということと平等という当たり前のようなことが、実は、トレードオフ(こちらが立てばあちらが立たず)というような関係にあるのではと考えます。まったくの自由競争を優先すれば、全くの平等は無くなると思います。自由競争の中で格差社会が生まれ問題になっています。

しかし、全くの平等を優先してしまえば、人間の働くモチベーションは保てないという結果に今のところ終わっています。

共産主義と社会主義という1900年代に台頭した組織においては、いまのところ成功事例はありません。

自由競争というものは、必要であるというのが中国の例を見ても明らかです。

つまり、簡単に「自由」と「平等」が完全に両立できるような組織体系は、今のところ世界中どこを探してもないのではないかということです。

従って、自由と平等はその置かれた状況によってトレード・オフのなかでバランスするしかないという考え方が必要だと思います。

また、「平和」と「民主主義」はイコールではないということも最近認識させられました。それは、北アフリカなどで起きたジャスミン革命と言われる軍事独裁政治に対するインターネットとITによる市民レベルの革命で、リビアやエジプトをはじめとして独裁者が追放され、民主的な選挙による投票が行われて、選ばれた政治家が政治を行ってきましたが、その国々の状況を見ますと、むしろ軍事独裁政権の方が安定的で平和であったという状況になってしまっています。

逆に、シンガポールのような独裁政治の下で平和と経済繁栄を果たした組織があります。

また、我が国を見れば、戦国時代を終結させ、徳川幕府を開き、将軍として各藩に対して藩主の妻子を江戸に人質として獲り、参勤交代を義務付け、各藩の貿易を禁止し、士農工商という身分制度を強いた江戸時代は、世界に類を見ない300年という平和な時代だったのです。

つまり、民主主義=平和という現象は、今のところ完全立証されていないという事実がを認識するわけです。

ということは、民主主義を是とするならば、民主と言われるその構成員が平和を強く認識して、そうなるように組織に対して貢献していかなければ、民主主義にしただけでは平和にはならないということを強く認識しなければ、仏作って魂入れずということになるわけです。

最後に、権利と責任ということについてですが、我々は、ともすれば法律というのは権利を守るだけのように思っている感がありますが、責任ということも同時に憲法で明記されています。

私が、今、思っていることは、昔のようにある一部の人が法律を作り、多くの人のものを力で奪って自分だけが膨大な富を築くというような時代ではなくなってきていて、経済発展が途上国に普及して人口が膨大に膨れ上がっており、ITや人工知能(AI)が指数関数的に発展を続ける状況を地球規模で認識する必要があるということです。

昔のように、民衆が搾取されるだけの状況では、民衆が搾取されないための権利を強調する法律でいいと思いますが、民主主義が政治の基盤となって地球規模の将来を考えていくうえで、私は、地球に対しての人間の責任ということを明確に出していく必要があると思っています。

昔のSFを見れば、今頃は月や火星で暮らしているような時代が来るはずでしたが、今になってい見れば、誰も宇宙で常時暮らしていなければ、暮らしたいと思っている人もいません。我々は、地球という1つの生命体のなかの一部であり、他の生命体と同居しています。しかし、人間だけがその数を爆発的に増やしており、他は絶滅の危機にあるという犠牲を払っています。そのつけは、我々の子孫に及ぼしてくることは間違いありません。

地球に対する責任を明確にして、その責任を成就するために権利を付与するという方向性が必要だと思っています。

人間という「群れ」を本能とする生き物は、実は、権利をあたられるだけではモチベーションは刺激されません。

これは、人材育成でよくコンサルティングする話ですが、人材を育成するためには権限移譲をしてはダメです。責任を移譲し、その責任を全うするための権限を付与するのが順番です。と伝えています。

人間は、大きな責任を与えられることで、プレッシャーとモチベーションの両方が刺激され、それを経験していく中で成長するという特徴を持っています。

ケネディ大統領が1961年(54年前)大統領に就任した際に演説した中で、みなさんもよくご存じの言葉があります。

「米国民の同朋の皆さん、あなたの国があなたのために何ができるかを問わないで欲しい。あなたがあなたの国のために何ができるかを問うて欲しい」

この50年以上前の名言を、「国」から「地」球に変えて地球人として地球に何ができるかというスタート地点に立って、憲法を考える時代に入っていると思います。




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2015年

4月

19日

戦後日本と浦島太郎伝説

2015年4月19日(日曜日)

今年になって、このブログで、日本が戦後70年を迎える年であることを2回ほどお話ししましたが、今日は戦後日本と浦島太郎伝説の教訓についてお話ししたいと思います。

浦島太郎の昔話は、日本国民にとって桃太郎伝説や一寸法師名などと共にもっと親しまれている昔話です。

浦島太郎は歌になっていて、私が子供の頃にはテレビやラジオなどでもよく聞いたものです。

しかし、浦島太郎伝説は、他の桃太郎や一寸法師とは結末がまったく逆になります。

桃太郎や一寸法師は、子供でありながら勇気凛凛で正義感が強く、悪者退治の旅に出かけ知恵と努力と強さを持って、ついには悪者をやっつけて、悪者から奪った金品を取り戻して貧しい人々に返したり、最後には美しいお姫様と結婚したりして、勇気と正義を持って悪に立ち向かえば必ず最後はハッピーになるというものです。

一方、浦島太郎というと掻い摘んで言うと以下のようになります。

1.村の若者の浦島太郎は、浜辺に釣りに行った

2.すると、浜の先の方で子供たちがウミガメを囲んでいじめていた。

3.可哀想になった浦島太郎は子供たちに亀を放してやるように説得した

4.しかし、子供たちは亀は自分たちがつかまえたのだからどうしようと

  勝手だろうと反発した

5.そこで、浦島太郎は持っていたお金を渡して亀を譲ってもらい、亀を海

  に放してあげた

6.ある日、浦島太郎が釣りをしていると助けた亀が現れて助けてくれた

  お礼に竜宮城へ招待すると誘ってくれた

7.浦島太郎は、亀の招待に応じ竜宮城へ行った

8.海の底の竜宮城は、サンゴや海草で美しく飾られとても豪華なお城で、

  絵にも描けない美しさでした。しかも、乙姫様という美しく優しいお姫

  様がいて、亀を助けてくれた浦島太郎をお台場のジュリアナのVIPルー

  ム以上の接待してくれ、鯛や平目の踊りを見ながらおいしいものをたく 

  さんごちそうしてくれて、それはそれは天国のような楽しい日々を過ご

  しました。

9.しかし、しばらくして楽しい竜宮城もいいけど、残してきた家族のこと

  が気にかかり、太郎はホームシックになり、乙姫様に陸に帰りたいと打

  ち明けます。

10.乙姫様は、それを聞いて大変残念がりましたが、浦島太郎の意見を受

  け入れ、玉手箱というパンドラの箱を渡して「これは絶対に空けてはい

  けない」といって、亀に浦島太郎を陸まで送らせます。

11.浜についた浦島太郎は、周りの景色が竜宮城へ行く前と全く変わって

  いることに驚きましたが、さらに驚いたことに住んでいる人も全く見知

  らぬ人々ばかりでした。家族のことを住民に尋ねると、その人は、何百

  年も前に亡くなっているということでした。

12.途方に暮れた浦島太郎は、乙姫様の言いつけを破りもらった玉手箱を

  開けてしまいます。そうすると、中から白い煙がもくもくと上がり、

  浦島太郎の体にかかると、あっという間に青年の浦島太郎が、白髪でシ

  ワだらけの腰の曲がったおじいさんになってしまいました。

以上が私の記憶の浦島太郎伝説ですが、多少間違っていたらごめんなさい。

浦島太郎は、いじめられた亀を助けて竜宮城へ行ったまでは良かったのですが、そこでの一日は、あまりに楽しすぎて時間があっという間に過ぎてしまいましたが、それは、陸上の何十年にも匹敵するような時間だったのです。浦島太郎は、挨拶だけして帰ればよかったものを、お台場のジュリアナのVIPルーム以上の接待に有頂天になり、ずるずると帰るのを先延ばしにしたために、結果的に何百年もの間そこにいたことになります。しかし、彼が年を全く取らなかったのは「玉手箱」という箱に年齢を詰め込んで先送りできたということでした。

ここで、なぜ、私が戦後の日本と浦島太郎を対比させたかというと、

日本と浦島太郎伝説が「問題を先送りし、今が良ければすべてよし」という点で、かなり相似しているように感じるからです。

竜宮城とジュリアナ時代、玉手箱と国債、玉手箱を開けたときの浦島太郎とこれからもっと進む少子高齢化という3つの点において怖いぐらい一致します。

第2次世界大戦でアメリカに敗北した日本は、アメリカGHQに与えられた民主主義と平和憲法の下で、食うや食わずの背景から経済復興のみを必死になって行ってきました。経済さえよければ人々は幸せになれるという幻想を抱き、いい生活、美味しい食事、そしてバブル期にはレジャーと言うように、うかれまくって世界第2位の経済大国までに発達しました。経済自体が発展したことは問題ないのですが、民主主義というもは、その民が権利と責務を両方取るということが基本であり、自分自身が主体となって帰属する地域の問題に対して意見を言い活動し、選挙という方法を使って政治に参加するということを忘れてしまっているような気がします。

そして、国債という玉手箱につけをため込んで、いまやGDPの2倍という発行残高となり、ギリシャ以上の借金大国になってしまっています。

戦後70年ということを、もう一度国民が意識して、個人、コミュニティ、地域、国、アジア、世界の現状を理解し、未来に向けてどうするべきかを冷静に考える年になればいいと思っています。


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2015年

4月

05日

マイナンバー社会保障・税番号制度

2015年4月5日(日曜日)

今年もはや第一四半期が終わり、第二四半期に突入しました。

今年のトピックスはいろいろありますが、今年の10月に国民1人ひとりにマイナンバー(個人番号)が、通知されます。

つまり、住民票を有するすべての人に1人に1つの12桁の番号が付与され、それが通知されるというものです。

今年2月に内閣より出された資料を見ますと、その目的は「マイナンバーは、行政を効率化し、国民の利便性を高め、公平・公正な社会を実現する社会基盤です」という内容になっています。

その詳細は以下のように書かれています。

◆公平・公正な社会の実現

所得や他の行政サービスの受給状況を把握しやすくなるため、負担を不当に免れることや給付を不正に受けることを防止するとともに、本当に困っている方にきめ細かな支援を行うことができます。

◆行政の効率化

行政機関や地方公共団体などで、さまざまな情報の照合、転記、入力などに要している時間や労力が大幅に削減されます。

複数の業務の間での連携が進み、作業の重複などの無駄が削減されます。

◆国民の利便性の向上

添付書類の削減など、行政手続きが簡素化され、国民の負担が軽減されます。

行政機関が持っている自分の情報を確認したり、行政機関からさまざまなサービスのお知らせを受け取ったりします。

となっています。

そして、平成28年(2016年)1月からは、社会保障、税、災害対策の行政手続きでマイナンバーが必要になります。

◆社会保障

・年金の資格取得や確認、給付

・雇用保険の資格取得や確認、給付

・ハローワークの事務

・医療保険の保険料徴収

・福祉分野の給付、生活保護 など

◆税

・税務当局に提出する確定申告書、届出書、調書などに記載

・税務当局の内部事務 など

◆災害対策

・被災者生活再建支援金の支給

・被災者台帳の作成事務 など


実際に国民が使用する場面は次のように記載されています。

・毎年6月の児童手当の現況届の際に市区町村にマイナンバーを提供します。

・厚生年金の裁定請求の際に年金事務局の際に年金事務所にマイナンバーを提供します。

※裁定請求とは、年金を受け取る資格ができたときに、年金を受け取る権利のある人が、所定の要件を満たしていることを申告し、その確認(裁定)を受ける手続きのことです。

・証券会社や保険会社等にマイナンバーを提示し、法定調書等に記載します。(これらの会社は、顧客の個人番号を法定調書等に記載して税務署などに提出します)

・勤務先にマイナンバーを提示し、源泉徴収票等に記載します。

 (勤務先企業は、従業員やその扶養家族の個人番号を源泉徴収票等に記載して税務署や市区町村に提出します)

「国民の皆さまは行政機関や民間企業等へのマイナンバーの告知が必要となります。」となっています。

したがいまして、民間企業でも個人のマイナンバー情報を個人情報として厳重に管理する必要が出てくるということです。


◆個人番号カード(申請しないと交付されない)

本人確認のための身分証明書として使えるほか、さまざまなサービスに利用できます。

・マイナンバーの通知後に市区町村に申請すると、個人番号カードが交付されます。

・e-Tax等の電子申請等が行える電子証明書も標準整備されます。

・図書館利用や印鑑登録証など、自治体が条例で定めるサービスにも利用できます。

・住基カードは有効期限まで利用できます。ただし、個人番号カードとの重複所持はできません。

以上が内閣から出されている内容です。

これを見ますと、基本設計としては、社会保障や税の漏れのない徴収を強く意識した内容になっているよです。

今後、この個人番号カードを普及させて国民の利便性向上と行政手続きの簡素化という意味では、活用範囲をもっと広げていく必要があると思われます。

エストニアなどe-Government先進国では、会社登記のペーパーレス化、医療のカルテや処方箋のカードでの入手、選挙の電子投票、デジタル署名などがIDカードの情報を使用して出来るようになっています。

今後、健康保険証、自動車免許証、パスポートなども一緒にして、行政の手続そして証明証の印刷などが過程で出来るようになることを願っています。



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2015年

3月

14日

花粉症と森林と戦後を考えてみる

2015年3月14日(土曜日)

いよいよ、春本番という陽気になってきましたが、それと同時にスギの花粉が非常に多く飛ぶようになってきました。

国民の4人に1人ぐらいが花粉症ではないかと思いますが、その4人にひとりが私自身です。

今週に入ってから、目と鼻の症状が悪化して、今日のような暖かな日は特に目のかゆみと鼻水が止まりません。

薬や乳酸菌の錠剤などを試しましたがあまり効きめがありませんでした。

もう、20年以上経験しているので慣れっこになっている部分もあります。

今日ここでお話ししたいのは、このスギ花粉が多くの国民を悩ましているというだけではなく、原因であるスギ林が日本の森林とそこに生息する動物、そして治水・保水の低下による土砂災害、おしまいには漁業にも大きな悪影響を及ぼす大きな問題であるということです。

日本はご存知のように、亜熱帯から亜寒帯に位置し雨も雪も多いことから豊かな森林をもつ世界でも数少ない自然に恵まれた環境を持っている国なのです。国土の3分の2が森林となっており、木材資源が豊富な世界有数の森林大国なのです。それにもかかわらず世界有数の木材輸入国でもあります。

まず、ここに花粉症大量発生のヒントがあります。

戦後、昭和20年~30年のころ、日本では戦後復興のため、木材需要が急増しました。このため、政府は造林を急速に行うため「拡大造林政策」を行い豊かな広葉樹からなる天然林を伐採し、代わりに成長が比較的早く、経済的に価値の高い針葉樹の人工林に置き換えてしまいました。

しかし、畑とは違い、今日植えて秋には収穫とはいきません。その政策の実がなったのはここ最近のことで成木となっています。

約40年~60年かかったといえます。そして、スギの花粉もその「造林政策」の果実?として大量発生しているの状況です。

また、戦後はじめの内は、里山と呼ばれる雑木林は、燃料となる薪や炭を作る自然木が多くそのような雑木林からいろいろな恩恵を受けてきましたし、野生動物との緩衝地域としても機能していました。

ところが、この時期に家庭燃料は石油やガスという化石燃料に大きくシフトしてしまい、雑木林も金になるスギ林になっていきます。

しかし、昭和30年代ではまだ造林したスギは木材としては使えないため、国は木材の輸入に対して自由化を進めます。そして、輸入材はどんどん輸入されて昭和30年に94.5%だった自給率が急激に落ちていきます。

その輸入材に拍車をかけたのが、昭和50年代の1ドル360円の固定相場制から変動相場制へのシフトです。これで円高に進み輸入材の価格が国産材の価格を下回るようになって、自給率は30%台まで落ち込みます。

これらの影響で日本の林業経営は苦しくなっていきます。

そして、間伐や手入れもされないスギ林は放置されるところが増加しました。

しかし、林野庁はこのような状況の変化にもかかわらず、拡大造林計画を見直すこともなく今日までスギやヒノキを延々と植林しています。

最近は、花粉をあまり出さないスギを植えているということですが、そもそも、今、そして将来の日本にこれ以上のスギやヒノキが必要な出のでしょうか?

人口減・少子高齢化に空き家の増加という現実を踏まえて頂きたいと思います。むしろ、現在ある成木となっても使われないスギやヒノキの林を手入れして活用することが重要ではないかと思います。

郊外を車で走っていても、里山がスギだらけでしかも密集して植えられて間伐していないため中は真っ暗で怖い感じがする光景がいたるところに広がってしまっています。春になるとその葉の先が茶色く染まり、見ただけでくしゃみが出そうになります。

また、森林の機能としては、表面浸食防止、水質浄化、水源貯留、表層崩壊防止、洪水緩和、二酸化炭素吸収、化石燃料代替などがありますが、スギやヒノキはこの森林の機能が著しく低いのです。

大きな台風が来るたびにダムなどに流れてくる木を見てみると、まっすぐで根の短いスギが大量にあるのが分かります。

むしろ、治水や保水そして災害対策、それから花粉症対策としては必要な分以外は伐採して落葉広葉樹などをどんどん植林していくべきだと思いますなぜかというと、治水・保水や災害対策だけではなく、スギの林は、生物多様性の問題でもあり、豊かな漁場をはぐくまないという問題でもあるからです。

気仙沼でカキの養殖をしている畠山重篤さんという人が「森は海の恋人」というコンセプトの活動を20年以上にわたり続けていらっしゃいます。

もうご存知の方も多いと思いますが、彼は、漁場を豊かにするのは川から流れてくる山の栄養であり、山を豊かにすることが海を豊かにするということに行きつき、落葉広葉樹の植林を続けています。

畠山さんによれば、森は戦後の植林計画でスギばかり植えられ、陽が差さず、下草も生えてこない状態。落葉広葉樹の腐葉土が鉄分(フルボ酸鉄)を生み、それを含んだ川の水が海に注いで、汽水域の植物プランクトンを育てる。間伐もされず放置されたままのスギ林では、あまりに養分に乏しく、さらに川には生活排水や農地からの除草剤、化学肥料が流れ込んでいた。

ということです。

その豊かな植物プランクトンを動物プランクトンが捕食し、それを魚介類が捕食する、最後に人間が大型の魚を捕食するという図式からすれば、元をたどれば人間は豊かな森の栄養をいただいていることになります。

以上の状況からして、いまだにスギを植林し続ける林野庁の政策が疑問でなりません。

花粉の少ないスギを植えることでがいま必要なことなのか、いまある人口の針葉樹林を豊かな森にしていくことが求められてのか答えは出ていると思います。

花粉症患者が、もし、2000万人を超しているとすれば、その医療費や経済的損失は莫大になっているはずです。これだけでも、スギの必要以外の伐採と植林中止を国が決定して予算化してもお釣りがくるのではないかと思います。

 

 

 

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2015年

3月

01日

北陸新幹線開業

2015年3月1日(日曜日)

今年もはや3月に突入してしまいました。

今年の3月のトピックスは、何といっても北陸新幹線の開業でしょう。

そこで、北陸新幹線の概略をお話ししたいと思います。

開業日は3月14日の土曜日です。

路線は、3月14日時点では、東京駅と金沢駅を結ぶ452Kmの新幹線ですが、長野までは長野新幹線を走ります。

長野を過ぎると、飯山→上越妙高→糸魚川→黒部宇奈月温泉→富山→新高岡→金沢となります。

東京駅と金沢駅を結ぶ新幹線は、「かがやき」と「はくたか」の2種類があり、「かがやき」は長野を過ぎると富山と金沢市しか止まりません。

走行距離は、東北新幹線と比較すると岩手県一関ぐらいの距離となります。

北陸新幹線の車両ですが、これは、イタリア人以外で初めてフェラーリをデザインした奥山清行氏がデザイン監修をしていて、コンセプトは、「和の伝統美と、最新技術の機能美を」ということで、内装も和の雰囲気が散りばめられているようです。

北陸新幹線の車両の特徴は何といっても、グリーン車の上のクラスの「グランクラス」という特別シートがあることでしょう。横3列の革張りシートはさまざまな機能とラグジュアリーな空間となっていて、サービスも特別のものになりそうです。

次に所要時間と料金ですが、現在の状況と比較してみましょう。

現在、東京駅から金沢に行く場合3つのルートが考えられます。

1.東京駅から羽田に行き小松空港に行きそこから金沢に行く方法

  約3時間 26,657円

2.東京駅から新潟新幹線で越後湯沢に出て在来特急で金沢に行く

  4時間11分 12,170円

3.東京から東海道新幹線で米原に出て在来特急で金沢に行く

  4時間14分 15,230円

それが、北陸新幹線で行くと、

1.「かがやき」でいった場合

   約2時間30分

   グランクラス 26,970円

   グリーン   18,750円

   普通車指定席 14,120円

2.「はくたか」でいった場合

   約3時間10分(料金は同じ)

これを見るとグランクラスの料金がエアでいった料金とほぼ同じ額で、時間は30分ほど速くなります。東京の住居によっては時間はあまり変わらない場合もあるでしょうが、乗り換えなどを考えると明らかに新幹線有利となるようで、これは、JRがエアに対抗して設定した戦略的価格であると読み取ることができます。

この開業に合わせ、石川県、富山県をはじめとして路線の駅が絡む県や市は関東圏内で大規模なプロモーションを展開してきました。

始発の乗車券も即完売のようですし今後とも盛り上がりを見せていくでしょう。

ただ、長期的に見ると、石川や富山から東京に来やすくなるということも事実で、東京への人の流れも加速していくのではないかと予測されます。

北陸地域はいままで、関西や中京地区への人の流れが活発で、就学や就職も比較的その方面に行くことが多かったのですが、北陸新幹線の開業により北陸と東京の物理的・心理的な距離が大きく縮小されることにより、ただでさえ一極集中が言われている東京地区に人が集まることが予想されます。

でも、個人的には、北陸はきれいな景色とおいしい海の幸もあり、大好きなところですので、早めに北陸新幹線で富山と金沢に行ってみたいと思っているところです。




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2015年

2月

22日

終戦70周年を振り返る

2015年2月22日(日曜日)

今月11日は建国記念日でしたが、2015年(平成27年)は、終戦70周年の年です。

あまり話題には上っていませんが8月の終戦記念日が近くなるにつれて、色々なメディアで特集されて、各地で関連したイベントや集会が開かれることでしょう。

また、中国や韓国などでは戦勝記念70周年ということになり、それらの地域ではお祝いの日としてイベントや集会が行われることと思います。

私は、この戦後70年という節目の年に日本の戦後について国民全員で振り返ることが意味あることだと思っています。

昭和20年、日本は太平洋戦争において本土決戦という最悪の状態に陥り、敗戦が誰の目にも明らかになったにもかかわらず、神風特攻隊など人の命の犠牲を前提とした作戦を作り出しました。これは、個人が勝手に行ったことではなく、国軍の上層部が決断した人権無視の狂気の作戦でした。アメリカでは絶対に許されない作戦です。

しかし、そんな貴重な若者の命も結局無駄死になってしまいました。

そして、各地の大空襲で多くの一般市民が犠牲となり、最後は、広島と長崎に原子爆弾が投下されてようやく全面降伏という結果に終わり、東京にアメリカのGHQが置かれ、戦後の日本国のスタートをアメリカ主導で開始したわけです。

生き残った日本人は、その後、全面焼け野原になった町や村において、今日を生きるために文字通り必死で、食べるために生きるような生活を強いられました。

しかし、勤勉で教育の行き届いた日本人は焼け野原の中で復興を開始し、必死になってバラックを建て、奪い合いと助け合いの中で生き抜いてきました。それからは、何もないだけに作れば何でも売れたし、鉄鋼の産業振興と繊維製品などのアメリカへの輸出などで高度成長へ突入していきます。そしてベビーブームが昭和22年から数年続き人口増加による景気浮揚が続きました。

ベビーブームが起きれば、今度は、マイホーム、マイカー、テレビ、洗濯機、冷蔵庫などの物質への狂騒ともいうべき購買行動が起こりました。物を持つことの喜びに酔いしれた時代がこの時期から始まったのです。

そして、その後、GDPが世界第2位になるまで国内消費と海外への輸出に依存した加工貿易立国としての不動の地位を築くことになります。

1964年には東京オリンピックが開催され、東京を中心として輸送網が整備され、核家族化が進み、郊外へマイホームを取得することで私鉄沿線の郊外に夢のマイホームが雨後の竹の子のように建てられていきました。

そのころ団塊の世代は学生となり、ベトナム戦争の泥沼化などを背景に学生運動が盛んになり左翼的な活動が盛んになりましたが、団塊の世代が就職期を迎えるにあたり沈静化していきました。また、1966年ビートルズの来日コンサートが行われグループサウンズ全盛の時代になり国民のエネルギーは政治から文化・スポーツへと向けられていきます。

このころは、岩戸景気などもあり人手不足が深刻となってたため、企業は人材を会社に引き留めるために、終身雇用制度と年功序列制度という「長く会社に居れば後でとてもいいことが待ってます」という制度を作り、日本のサラリーマンは「チャレンジ」よりも「安定」という方向性に固まっていきます。

1970年代に入ると、大阪万博、札幌冬季オリンピックが開催され、日本は、生活必需品の所有だけではなく文化・レジャーを楽しむことがこれからのトレンドであることを感じていきます。カラーテレビが普及してテレビ全盛時代を迎え、アイドルを中心とする歌番組や青春ドラマ・アニメなどが人気を集めました。また、荒井由美などのニューポップもこのころに生まれました。しかし、一部の若者は持て余した精力と時間を、徒党を組んで道路を走り回るという暴走族が日本中に現れたのも1970年代のことです。また、テニスやスキー・サーフィンなどのスポーツがファッションとして普及し始めたのもこのころです。

1980年代に入ると、現在のITにつながる技術革新が進化していくとともに、日本人の価値観が多様化していった時代でもありました。

そんな中で、オーム真理教のようなカルトと言われる宗教に入る若者が増加していきます。

1985年には、G5で決議されたプラザ合意により、為替が円高に大きくシフトし、日本経済は国内経済だけに目を向けているわけにはいかなくなりました。

そして、異常な土地と株の上昇を招き経済バブルを極限にまで拡大させた年代です。

日本はまさにタイタニック号の上での豪華なパーティに酔いしれていました。

1990年代に入ると、バブル崩壊が一気に日本経済を直撃しました。土地神話という絶対的な神話がもろくも崩れ、土地も株価も暴落しました。大手銀行や証券会社が倒産し統合に統合を重ねることになります。

そして、1995年阪神淡路大震災と地下鉄サリン事件という2つの惨事が発生しました。

この2つの事件が同じ年に起きて、テレビなどで映像を見ることにより、日本人の戦後の高度成長とはなんであったのかという疑問を日本人が強く持ったと私は思います。

しかし、経済の世界ではwindows95などの発売により、コンピュータが身近なものになりそして、インターネットという世界中をつなぐ情報ネットワークが確立されていきます。

パソコンを使いこなすことが、これからの時代不可欠になっていくという認識を持たせたのがこの時代です。

そして、2000年代に入りITを中心とした産業革命ともいわれる状況が現在まで続いていて、今後、人工知能・医療技術など神の領域に入っていこうという時代を迎えています。

しかし、日本の人口構成や地域間格差や国の借金問題など、長年対処を先送りしてきてしまったつけがもう先に送れない状況にきているのも事実です。

そんな状況のなかで、敗戦から70年の功績と矛盾点を国民一人ひとりがこの機会に振り返ってみることは意味のあることだと思っています。

 

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2015年

2月

01日

マニュアル的サービスの限界

2015年2月1日(日曜日)

急激な円安による原材料をはじめとするコスト高と消費税増税で、小売を含む流通業やサービス業そして飲食業などにおいて厳しい状況が続いています。

これらの業種は顧客と直接接している企業が多いためになかなか価格にコスト高を転嫁できないという状態が続いています。さらに労働生産年齢人口の減少により人材不足も重なっており、人件費コストもこれらの業種には大きな負担となっています。飲食業などでは、人手不足が原因で店を閉店せざるを得ないという企業が中小企業だけではなく上場企業にも広がっています。

今、業績を順調に伸ばいしているのは、輸出を中心として好調なアメリカなどを相手にドル建てで商売をしているような一部大手企業に限られるというような状態です。

国内で小売・サービス・飲食業を営む企業は、中小だけでなく大手もかなり厳しい状況になっています。

さらに、国内の消費者は、消費に対して積極的ではなくなっています。

特に物に対しての欲望はかなり減少していて、家・車・衣服・家電といったものに対して所有意欲というものが高度成長期と比較して減退しているようです。

また、お金を出す人たちが、消費者というひとくくりのかたまりではなく、多様なライフスタイルを持つ生活者という概念で捉えないと物やサービスが売れない時代になってきています。そして、生活者はお金を出すときに、単に物やサービスとお金を交換するというレベルから、どのような体験の中でそれをするのかというエモーショナルな部分に重きを置くようになってきています。

そこで特に小売り・サービス・飲食で重要になってくるのが「接客」です。

高度成長期には、アメリカ型のマニュアルによる接客というものが新しく、そのシステマティックな対応が受け入れられてきました。それが、画一的で一定レベルの接客品質を提供できることで売り手も買い手も満足していました。

これは、消費者という相手に対してであり、接客する従業員にマネジメントが決めた画一的な接客を統一レベルで提供するという合理的な方法で、それはそれで消費者に対しては機能していました。

しかし、国内消費は成熟し、消費者が生活者としての振る舞いが強くなるにつれて問題が発生してきました。

これは、もともとマニュアルのマイナス面でもあったのですが、現場に判断をさせるのではなく、マネジメントが作成した画一的なマニュアル通りに接客対応を実施するために、生活者としてのエモーショナルな部分に対応できないというです。今の生活者は合理性だけでお金を出さなくなったのです。

どこかで聞いた話ですが、ちょっと太めの新人OLがランチ会議用に10人分のハンバーガーと飲み物をハンバーガーチェーンに買いに行ったところ、そこのかわいらしい女性の店員が、そのOLが一人であることが明確であるにもかかわらず、とびっきりの笑顔で、10人分のハンバーガーと飲料を差し出し、「お持ち帰りになさいますか?それともこちらでお召し上がりになりますか?」とマニュアル通りに応えたという話しを聞いたいことがあります。

たぶん、このOLは二度とそのハンバーガーチェーンにはいかなかったでしょう。

消費者から生活者に消費の態度が変わったことで、どのような体験ができるかということが重要であり、そして、その体験は人によってツボが違います。

ということは、マニュアルだけでは対応できにくい環境が現れているということです。

インターネットの時代に入りそれは加速しています。

「どのようなリアルな素敵なライブ体験ができるか」が、店舗を構える小売・サービス・飲食業が可及的速やかに対応しなければならない問題です。

ここに、中小企業や創業しようとしている人たちに大きなチャンスが存在します。

大手企業は、システムで現場を運用することでシステム的な接客レベルを提供しようとして、膨大な経費を使いシステムを作成してシステムに沿って現場を運用するようにできてしまっています。

いわゆる、何十万トンの船が西にのみ進むシステムを構築し高速度で航行しているような状態です。これを、東に方向転換するのはとても時間がかかりますし、東に行くためにはシステムを変える必要が出てきます。

つまり、小回りが利きません。

一方、中小企業そして創業者は、小回りが信条ですから素早くこの変化に対応することができます。これは大きなチャンスです。

スターバックス・コーヒーやザッポスのような企業はこのような生活者の体験を非常に重要視し、現場の最前線の人が自ら判断しサービスを提供することを推奨しています。

ここで、需要になってくるのが企業のビジョンと使命の現場との共有です。

我々は、どこに向かってどのような満足を生活者に提供しようとしているのかを理論だけではなく、行動に出るようになるまで浸透させていくことが必要になります。

これには、更に副次的な効果があります。

人間は、自分で考え自分で判断した行動が、人に喜ばれたりほめられたりすると高いモチベーションを形成するようになると同時に会社への提案や意見をたくさん出すようになり組織全体が活性化するということです。

今、中小企業・創業者にとって厳しい状況ではありますが、逆にチャンスと捉えて変化に対応することで大手企業に勝てる時代でもあります。


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2015年

1月

18日

中小企業庁発表 中小企業・小規模事業者施策のポイント

2015年1月18日(日曜日)

中小企業庁のHPで14日に発表された「平成26年度補正予算案・平成27年度予算案、税制改正案 中小企業・小規模事業者対策のポイント」について、中小企業・小規模事業者にとって重要と思われる部分を抜粋しましたので以下に記載いたします。


◆税制による事業活動の支援

○中小企業等に係る法人税の軽減是率の2年延長(平成28年度末まで)

○商業・サービス業・農林水産業活性化税制の2年延長(同上)

※来年度からの法人実効税率の引き下げに伴う、税制の見直し(繰越欠損金の取り扱い、外形標準課税の拡大、租税特別措置の廃止等)については、中小企業には適用されません。


◆地域経済の活性化支援

○外国人旅行者向けの消費税の免税販売手続を一括することができる制度の創設

商店街、ショッピングセンター等においては、委託を受けた第三者が一括して行うことができる制度を創設


◆資金繰り・事業再生支援

○中小企業・小規模事業者への資金繰り支援(26年度補正:1,380億円)

①日本政策金融公庫や商工中金が、原材料・エネルギーコスト高などの影響を受ける中資金繰りに困難を来たす中小企業・小規模事業者や省エネ投資を促進する事業者、また、女性等による創業や円滑な事業承継など地域における前向きな取り組みを行う事業者、さらに、NPO等の新たな事業・雇用の担い手に対する融資を行います。

②信用保証協会が、地域金融機関と連携して経営支援を実施し、また、経営力強化保証等による借り換え補償を推進することにより、経営支援と一体となった資金繰り支援を行います。また、災害対策を支える信用保証の迅速化・柔軟化を図ります。

③中小企業再生支援協議会の支援体制を強化し、中小企業・小規模事業者に対する抜本的な再生計画の策定支援を加速していきます。


◆事業承継の円滑化支援

○中小企業新陳代謝円滑化普及等事業(26年度補正:24億円)

平成27年1月の相続税引上げ、事業承継税制拡充の施行、小規模企業共済制度の見直しなどにあわせて、事業承継・廃業などに関する施策・制度の講習会・説明会の開催や、個別相談員の派遣などを行います。

○事業引き継ぎ支援事業

後継者不在等の問題を抱える中小企業・小規模事業者の課題解決に向けた適切な助言、情報提供及びマッチング支援等をワンストップで行う「事業引き継ぎ支援センター」の全国展開を図り、事業引き継ぎや事業承継の促進・円滑化を支援します。


◆販路開拓支援

○中小企業・小規模事業者海外展開支援事業(27年度:25億円)

①本格的な海外展開に向けた戦略策定や販路開拓につなげるため、事業化の可能性調査の支援に加え、HPの外国語化、物流体制の構築等をパッケージ化して支援します。補助上限160万円、補助率2/3

○JAPANブランド育成支援事業(27年度:16億円の内数)

②自らの強みを分析し、明確なブランドコンセプト等と海外展開の基本戦略を固めるため、専門家の招聘、市場調査などの取り組みを支援します。

補助上限:200万円、補助率:定額

③具体的なブランド確立や海外販路展開を図るため、新商品開発、海外展示会出展などを行うプロジェクトを支援します。海外販路開拓を継続的に支援するため、最大で3年間の支援を行います。

補助上限額:2,000万円、補助率:2/3

④海外現地のニーズ等に詳しい外部人材の活用による、日本の生活文化の特色を活かした魅力ある商材の海外需要獲得に向けた市場調査、商材改良、PR・流通まで一貫したプロデュース活動を支援します。補助率:定額


◆創業支援

○創業・第二創業促進補助金(26年度補正:50億円、27年度:8億円)

①創業費用の2/3を補助します。(補助上限額:200万円)

②事業承継を契機として既存事業を廃業し、業態転換する際にかかる費用(廃業コストを含む)の2/3を補助します。(補助上限額:1,000万円)

③産業競争力強化法に基づき、市区町村と連携する創業支援事業者による、経営相談や交流会の開催などの取組を支援します。

(補助上限額:1,000万円、補助率2/3)

④全国で「創業スクール」を開催し、創業予備軍の掘り起しをはじめ、創業希望者の基本的知識の習得からビジネスプランの策定まで支援します。

(27年度:4億円)


◆地域資源の活用支援

○ふるさと名物応援事業(26年度補正:40億円、27年度:16億円)

①中小企業・小規模事業者が、異分野の事業者と共同で行う商品・サービスの開発などにかかる費用の2/3を補助します。

(補助上限額:1,000万円)

②中小企業・小規模事業者が、地域資源活用や農商工連携により行う商品・サービスの開発などにかかる費用の2/3を補助します。

(補助上限額:500万円)

③小売事業者等が、製造事業者と連携して「ふるさと名物」などの販路開拓に取り組む際にかかる費用を補助します。(補助上限額:1,000万円)

※大企業への補助率は1/2、中小企業等への補助率は2/3

④複数の中小企業・小規模事業者が、「ふるさと名物」など地域ブランド化するための取り組みを行う場合、その費用の2/3を補助します。

(補助上限額:2,000万円)

⑤地域資源を海外展開させるため、国内外の専門家などを活用して行う、ものづくり、食、観光等の地域資源の発掘や、海外向け商品の開発などの取り組みを支援します。


◆人材の確保・育成支援

○中小企業・小規模事業者人材対策事業

(26年度補正:60億円、27年度:10億円)

①地域内外の若者・女性・シニア等の多様な人材から、地域の中小企業・小規模事業者が必要とする人材を発掘し、紹介・定着までを一貫支援します。

②「地域人材育成コンソーシアム」を組成し、地域の複数の中小企業・小規模事業者による出向や共同研修等を通じて、地域の企業における人材育成を支援します。

③カイゼン活動指導者の育成・派遣、製造現場の中核人材への講習等を通じて、中小企業・小規模事業者の生産性向上に資する人材育成を支援します。


◆小規模事業者支援

○小規模事業者の持続化支援(26年度補正:252億円)

①小規模事業者が、商工会・商工会議所と一体となって販路開拓に取り組む費用(チラシ作成費用や商談会参加のための運賃など)の2/3を補助します(持続化補助金)。また、1)複数の事業者が共同で行う取り組みや、2)雇用対策・買い物弱者対策への取り組みを行う事業者に対しては重点的に支援(補助上限のアップ)します。

補助上限額:50万円{ 1)500万円、2)100万円}

②既存の商圏を超えた広域に販路を拡大しようとする小規模事業者を対象に、物産展や商談会の開催、国内外のアンテナショップやインターネットによる販売支援などを行います。

③マル経融資 (27年度③④で40億円)

④小規模事業者経営発達支援融資事業

貸付上限額③2,000万円、④7,200万円


◆ものづくり・商業・サービス革新支援

○ものづくり・商業・サービス革新補助金(26年度補正:1,020億円)

新しい商品・サービスの開発や業務プロセスの改善、新しい販売法の導入など、中小企業・小規模事業者が事業革新に取り組む費用の2/3を補助します。今回は、共同体で行う設備投資なども支援対象に追加します。

補助対象

①新しいサービス、新商品・試作品の開発

②複数者が共同で取り組む設備投資等

補助上限額:①1,000万円、②共同体で5,000万円(500万円/社)

※設備投資をせずにサービス開発をすることもできます(上限700万円)

○サポイン事業(27年度:129億円)

中小企業・小規模事業者が、大学・公的機関等と連携して行うものづくり技術を活用した研究開発などの費用の2/3を補助します。

(補助上限額:4,500万円)

※特定ものづくり基盤技術に「デザイン開発技術」を追加します。

○商業・サービス競争力強化連携支援事業(27年度:10億円)

中小企業・小規模事業者が、他の事業者及び大学・公的機関等と連携して行う革新的なサービス開発の費用の2/3を補助します。

(補助上限額:3,000万円)


◆省エネ施設の導入支援

○地域工場・中小企業等の省エネルギー設備導入補助金

 (26年度補正:930億円)

①最新モデルの省エネ機器・設備を対象に、費用の1/2を補助します。その際、導入前後のエネルギー使用量の提出を省くなど申請手続きを簡素化します。

②このほか、工場・オフィス・店舗等の省エネに資する設備の更新・改修についても費用の1/2を補助します。(エネルギー管理支援サービスを活用した場合は2/3)


◆商店街支援

○地域商業自立促進事業(27年度:23億円)

商店街が取り組む、地元産品を販売するアンテナショップの設置やオリジナル商品の開発、子育て・高齢者支援サービスの提供、空き店舗への店舗誘致、まちなか交流スペースの設置など、商店街の魅力を向上し、中長期的な発展に貢献する取組について、費用の2/3を補助します。

(補助上限額:5億円)

※このほか、商店街の活性化のために、「地域住民生活等緊急支援のための交付金」により、地方公共団体が、「プレミアム付商品券」発行や創業支援等を実施できます。


以上が、中小企業庁が14日に発表した26年度補正と27年度予算による中小企業・小規模事業者支援施策の概略の抜粋です。

詳しくは、中小企業庁のHPでご確認ください。







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2015年

1月

11日

2014年度補正予算概算

2015年1月11日(日曜日)

1月8日付けの日刊工業新聞に、2014年度の補正予算についての記事が載っていましたので、その内容を引用させていただき、私なりの意見をお伝えしたと思います。

2015年1月8日(日刊工業新聞)

14年度補正予算、ものづくり補助金継続で1,020億円計上

政府が緊急経済対策の一環として、1月9日にも閣議決定する2014年度補正予算案に盛り込む経済産業省関連予算の詳細が分かった。

設備投資への補助を通じて中小企業の事業革新を促す「ものづくり・商業・サービス革新補助金」(ものづくり補助金)の継続で1,020億円を計上する方針。燃料電池車(FCV)や電気自動車(EV)など低環境負荷の次世代自動車の購入補助で100億円、FCV用の水素ステーションやEV用充電インフラ整備で400億円の経費を盛り込む方向で調整する。また、中小製造業のロボット開発にも約20億円投じる。

中小企業対策や地方活性化策ではほかに、中小の資金繰り支援などで1,380億円を計上。また「小規模事業者持続化補助金」の拡充など小規模事業者の販路開拓支援で約250億円、創業や第二創業に必要な資金補助で50億円、ベンチャー企業の研究開発に対する支援や大企業との連携促進で約30億円計上。中小製造業などの生産性向上につながるロボット展開にも約20億円投じる。

エネルギー関連では工場などを省エネ化するための設備投資を補助する「省エネ補助金」で、中小企業などの省エネ投資を緊急支援するため、約930億円を計上。家庭用燃料電池の購入など家庭の省エネ化支援で約500億円盛り込む。

さらに、「地方再生戦略交付金」50億円、「地域住民生活等緊急支援のための交付金(仮称)」4200億円、「プロフェッショナル人材事業」15億円などがある。

(抜粋、詳しくは日刊工業新聞1月8日号をご覧ください)

この内容を見ると、「ものづくり補助金」に関しては、昨年より若干少なくなっていますが、昨年並みの予算が計上されています。この補助金は、戦略的投資分野である「航空・宇宙」「環境・エネルギー」「健康・医療」については、最大1500万円、一般型でも1000万円の補助金がでますので毎年多くの応募がある補助金です。昨年からは「ものづくり技術」だけではなく、「革新的サービス」も対象になりました。

それから、自動車の燃料に関しては水素を燃料とした自動車のインフラ整備に力が入るようです。トヨタも水素自動車の普及に向け積極的なオープンイノベーションをリードしていくという姿勢を示していますので、EVよりもFCVの方向性が強くなりそうです。

最後に、省エネ関係では、事業者用で約930億円、家庭用の省エネ支援で約500億円盛り込まれています。日本は、東日本大震災依頼、原発の継続が難しい状況になっており、今のところ化石燃料で電気を賄っています。再生エネルギーも期待されていますが、電力の安定的提供のベースとなることは不可能であり、天気や時間次第で供給が大きくぶれるという問題を抱えています。それが理由で、電力会社から買い取りを拒否されて問題になっています。

今後、世界の経済がどれだけ発展しても、われわれ人間はこの地球をもう一つ作ることは不可能です。そうなれば、いろいろな資源が出てきたとしてもそれをいかに効率的に有効に使用し、地球に負荷の少ないものにしなければなりません。そういうことから、日本は省エネ先進国として、今後地球規模でリードしていくことが求められていると思います。

したがって、思い切った省エネ基準を設けそれをクリアすることを国家的目標として期限を区切り進めていく必要があると思いますし、この分野への積極的予算配分をして欲しいと思ってます。

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2015年

1月

04日

2015年の日本の経済展望

2015年1月4日(日曜日)

いよいよ、2015年新年を迎え、明日からは本格的に2015年の日本経済がスタートすることになります。

年末年始は、各地で大雪による被害や交通への影響も出ているようです。

くれぐれも、落雪などにご注意ください。

さて、今年の日本経済の展望ということですが、結論からいいますと「かなりきびしい」というのが私の見方です。

その理由は以下の3つです。

1.人口減と老齢化

厚生労働省の平成27年の人口予測によれば、1億2659万7千人です。

この数字は、平成24年の実績値に比べ91万8千人減少となります。

91万8千人という数字がどの程度の数字かというと、県でいえば香川県や和歌山県、市でいえば千葉市、東京の区でいえば世田谷区がまるまる消えてしまうという数字です。

県ひとつがまるまる無くなるような人口減少の中では、経済の重要部分である消費が増えるには、一人当たり消費を増加させるしかありませんが、老齢化が進むにつれて消費が増えるということは大変難しいものです。


2.消費者物価の上昇と実質賃金の目減り

これは、名目賃金の上昇より消費者物価指数の上昇が大きいために、家計の可処分所得が減少しているという事実です。

スーパーマーケットにいってみれば、物価の上昇の現実はいやというほど思い知らされます。

これは、あきらかに円安による輸入物価の高騰が原因であり、需要が供給を上回って起きる健全なデマンド・プル・インフレではなく、製造原価が上昇したことによる不健全なコスト・プッシュ・インフレです。

一部、輸出が好調な大手企業は実質賃金の目減りはないかも知れませんが、ほとんどの家計では、円安が生活を圧迫しているという状況です。

これでは、消費を抑えるしか一般の人の対応策はありません。


3.将来への不安

2.で述べたように実質賃金の目減りという事実がありながら、国民は預貯金にお金を回しています。

家計には、金融資産と現金・預金をあわせると1600兆円という莫大な資産がありますが、それが市場になかなか出てきません。

この原因は、将来の年金・介護・医療などの社会保障のスキームが安心できるものではないという心理が大きく影響していると思います。

スウェーデンやフィンランドのように、税金は高いが、老後は安心して国が面倒見ますという信頼がないのです。

年金は、積立金が増える、支給年齢が上がる、支給額が減るというトリプルパンチを国民は恐れていますし、介護・医療費も上がっていくだろうと考えています。それは、事実でしょう。

積み上がる国の借金とそれを返していく人口の減少は国民の不安材料です。国債格付けも昨年末、増税延期によって下げられてしまいました。

つまり、国民は政府がいうより国の状況をうすうす感じ取っているのではないかと思います。

この状況を招いた原因は、問題の先延ばしです。

人口予測は、昭和60年ぐらいから現在と将来の状況を正しく予測しており、人口減と少子高齢化が訪れることと、その場合の社会保障費の膨張も理解していたはずです。しかし、抜本的対応を採らずに、借金を積み重ね景気刺激策を実施して景気さえよくなればすべては解決するという政策を続けてきました。

年の初めからあまりいい予測しかできなくて申し訳ありませんが、人口問題の量と質の課題とそれに対する抜本的対策を提示しない限り、この状況は続くと思います。




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2014年

12月

21日

死亡者数の季節要因

2014年12月21日(日曜日)

今年も、残すところあと10日足らずになりました。

今年の冬は、意外と寒く大雪も降るスタートとなって、日本海側だけではなく四国でも集落が孤立するようなことも起きています。

私は、日本の最大の問題のひとつに人口減少問題を取り上げてきましたが、今日は、人口減少の問題そのものではないですが、死亡の季節要因についてお話ししたいと思います。

人口減少の問題は、出生数と死亡数の引き算でありますが、その一方の変数・死亡数に関するお話です。

厚生労働省の人口推計 平成26年11月報によりますと、

平成26年11月1日現在(概算値)

日本の総人口は、1億2708万人で前年同月に比べ22万人減少しています。

これは、出生数ー死亡数=人口増減となります。

この減少傾向は、出生数の減少と死亡数の増加で、今後、加速的に拡大していきます。

この死亡数ですが、これから本格的に来る冬場が夏場に比べて増加するという話が今日の主題です。

これから表すデータをご覧いただき、これから3月までの冬季が要注意の季節であることを認識いただければ幸いです。

データは、厚生労働省人口動態統計月報(概算)をもとに作成したものです。

データは、2000年から2010年の月別の死亡数を合計して算出しました。

また、月によって日数が違いますので1日平均の死亡数を基に月別に死亡数の比率を比較しました。

その結果は以下の通りです。

年間死亡数に対する月別の発生率

1月  9.53%

2月  9.36%

3月  8.86%

4月  8.39%

5月  7.95%

6月  7.50%

7月  7.51%

8月  7.57%

9月  7.56%

10月  7.98%

11月  8.61%

12月  9.17% 

これを見ると、1月が最も死亡率が高くなっていて、2月・12月と続きます。

このデータを、日本特有の四季という季節に分けて見ます。

春=3月~5月、夏6月~8月、秋9月~11月、冬12月~2月としました。

春 25.20%

夏 22.59%

秋 24.15%

冬 28.07%

となります。

冬の死亡率は夏と比較して、5%以上高い確率で死亡数が発生しています。

この原因は、寒い時期は血管が収縮して血圧が高くなるというような医学的な要因があると思います。

しかし、その前に、人間という生物は、ルーツが赤道付近の温度の高いところからきており、根本的に冬というような低温に対して向いていない生物なのではないかと推測します。

しかし、人間は、その生息域を北に北に伸ばしてきました。

それは、衣料・住居などの高度化と火の利用というものが大きな役割を果たしたということでしょうが、根本の人間の本質は変わっておらず、温暖な気候に身体を置いておかないと生命の維持に対するリスクが高くなってしまうのではないかと思います。

特に、年齢が高く代謝が落ちてしまった場合、低温という外的環境は非常に高いリスクを発生させるのではないでしょうか。

私は、医学的な知識はないのですが、統計的にこれからの冬にかけての死亡数を見ますとリスクが高くなることは間違いないと思いますので、皆様 くれぐれも体を冷やさないようにお過ごしください。



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2014年

12月

14日

エルニーニョで暖冬のはずが大雪

2014年12月14日(日曜日)

今日は、衆議院の解散総選挙の投票日となりましたが、日本列島は厳しい寒波襲来による大雪の恐れがあり、ただでさえ大義なき選挙と言われて投票率が低くなることが予想されているのに、この大雪で投票率が更に下がる可能性が高くなっています。

師走の慌ただしい中に、誰も反対していない消費税増税の延期を国民に問うなどどいう訳のわからない解散を行って何百億円も使う必要性は国民側にはありません。むしろ、政府側にその必要性があったと見るべきでしょう。

だから、「今のうち解散総選挙」などと揶揄される状況になっています。

今回の、解散総選挙の戦略は、現状と将来の経済状況と、野党の状況と、自公の状況の3つの観点からみて、政権を長期安定化するという意味では最も効果的な選択であり有効なものです。結果は、ほとんど見える状態までに完成されています。12月の師走に行うということも重要な戦術です。

話しがズレてしまいました。

今日は大雪の話です。

先週、北陸や東北そして四国の徳島まで大雪となってしまい、徳島という大雪とは無縁とも思われる地域で死者が発生するという事態となってしまいましたが、今週の週末も大雪となり、昨日気象庁から「大雪に関する全般気象情報 第4号」が出されました。

それによりますと、東北・北陸だけではなく関東甲信越・東海・近畿の北部

更に、中国地方・四国までを含め15cmから80cmまでの雪が13日から14日の朝までに降る可能性があり、14日も更に積雪が増えると予想しています。

今年は、エルニーニョ現象により、日本は暖冬になるのではないかという予報がありましたが、この大雪はどうしたことでしょう。

まず、先週・今週の大雪を降らせた大きな原因は、偏西風が日本付近の南側で大きく南に蛇行したことがあるようです。偏西風は、北半球では夏場に弱まり冬場に強くなるという性格を持っていますが、その偏西風が南に蛇行したことにより、北からの寒気が南下したということです。

逆にいえば、日本列島が通常の緯度よりも北に移動したような天気になってしまっているということです。

このような状況下で問題になってくるのが海水温ではないかと思います。偏西風の蛇行によって、寒気が南下したことにより乾燥した冷たい風が日本海と東シナ海に西から東に吹きつけます。しかし、海水温自体は南に位置していますので、北海道や東北の日本海よりも高い状況にあるわけです。そうなると暖かい海水温はどんどん蒸発して雪雲に発達しやすくなり、比較的南の地域、中国地方と近畿地方に雪雲が発達する構図が生まれるのではないかと思います。そして、その発達した雪雲は、中国山地を超えて四国まで大雪を降らすという結果になったのではないかと推測しています。

では、なぜ、偏西風が南に蛇行してしまったのかというと、いろいろな原因はあるようですが、やはり、エルニーニョ現象が影響しているようです。

通常、南ペルーの太平洋沖は、貿易風により海底の冷たい海水が水面までのあがり、偏西風の活動を押えるという効果があると言われていますが、エルニーニョ現象によりその海水温が下がらず偏西風が通常よりも強くなることで、地球上の偏西風の蛇行をもたらし、異常気象をもたらすという影響を持っているようです。

偏西風は、海水温、大陸の地形、南北の温度差など極めて多くの影響を受けるようですし、CO2による全体的な温暖化とも関係していることも予想されます。また、北極自体の寒気は強くないが、それが4つに分散して南下しており、その南下が偏西風の蛇行により日本付近に大雪を降らせるという結果になっているとう情報もあります。

寒気の南下と海水温の高さが合体すると、普段雪が降っていない地域に大雪を降らせるということが考えられ、普段、雪に対する対応ができていない地域ほど被害が大きくなるという構図になることが推測されます。

湿った雪が大量に降りますと、樹木が倒れる、電線が切れる、信号機が折れる、屋根や樋などが破損するなど、電気や交通を中心としたインフラが寸断されますのでくれぐれもご注意いただきたいと思います。








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2014年

12月

06日

人口知能(AI)の進化の行く末

2014年12月6日(土曜日)

12月3日のAPFの記事で気になる内容があったので、今日はそれについて触れたいと思います。

記事によれば、イギリス理論物理学者のスティーブン・ホーキング博士は、「人工知能(AI)の開発は人類の終わりを意味するかもしれない」と、警告しているというものです。

続けて「我々がすでに手にしている原始的な人工知能(AI)は、極めて有用であることが明らかになっている。だが、完全な人工知能(AI)の開発は人類の終わりをもたらす可能性がある。ひとたび人類が人工知能(AI)を開発してしまえば、それは自ら発展し、加速度的に自らを再設計していくだろう。ゆっくりとした生物的進化により制限されている人類は、人工知能(AI)と競争することはできず、人工知能(AI)にとってかわられるだろう」と語っています。

また、最近オックスフォード大学の「The Future of Employment」が発表した「コンピュータ化で奪われる職種」では、技術が与える将来的インパクト研究プログラムで、700種以上の米国の職業を詳細にわたって分析したところ、今後10~20年の間に、米国内の職業のおよそ半分は自動化されてしまうという内容になっています。工場などの作業はもちろんのこと、過去の統計的なデータを照合して結論に至るようなホワイトカラーの仕事や、機械を人間がオペレートする運転手などの職業も人工知能に取って代わられる可能性が高いという報告です

また、チェスや将棋やクイズなどの競技でも人工知能(AI)がプロを破るということが頻繁に起きるようになっています。さらに、作曲や美術などのクリエイティブな分野でも非常に高いレベルの作品がどんどん登場しています。ボーカロイドが生身の人間を上回るような人気になっているのは周知のとおりです。

このようなニュースを多く耳にしたとき、私は、30年ほど前に読んだ1冊の本を思い出します。

それは、立花隆氏の「文明の逆説」という題名の本です。

その中で立花氏は、「成長の成功要因が滅亡要因になる」ということを書いています。例として、ローマ帝国の崩壊は、その成長要因つまり「権力」「富」「快楽」を求める活力というものが、ローマ帝国の成功の原動力であったが、成熟しきったあたりからそれが「罪と悪徳」となり、ローマ帝国を内的崩壊過程に導いた原因ともなっているという内容です。「ローマ帝国は、ゲルマン民族の侵入によって滅亡したかに見えるが、組織のインテグレーション解体、あるいはシステム不全によって内部から崩れ去った。外部の攻撃は、死にかけた老人に最後の一突きをあたえたに過ぎない。トインビーによれば、外からの攻撃は内的崩壊過程にある文明に対してのみ破壊作用を持ち、内的成長過程にある文明に対しては、外からの攻撃はむしろ成長を刺激するものとして役立つものだという。

一つの文明が成立するときにもった初期条件の中に、その成功から失敗にいたる未来プログラムがすでにビルトインされているのだ。

また、危機的状況下では人間は最良の選択どころか、しばしば最悪の選択をする」とも書かれていました。

大昔、地球上に君臨していた恐竜という生物は、その大きさゆえに地球上の支配者となったが、その大きさゆえに環境に対応できずに絶滅したと言われています。

それを人間に当てはめると、人間は、他の動物に比べて圧倒的な頭脳の発達によりこの地球上に君臨していますが、その頭脳の発達により作られたものに滅ぼされる危険性があるということを自覚する必要があると思います。

人口知能(AI)とロボット技術は、米国と日本がこれからの成長の柱になる産業として推し進めている重要なものです。介護ロボットなどこれからの日本になくてはならないものだと私も思っています。

ただ、その知能が自ら暴走してしまうようなものには絶対してはいけないと思います。

こういった議論の中で注目されているのが、人工知能(AI)の「シンギュラリティ(特異点)」という説です。

これは、発明家・未来学者であるレイ・カーツワイル氏が唱えているもので

「2029年には世界は脳のリバース・エンジニアリングを終え、人工知能(AI)は人間と同等の能力を持つようになり、2045年には人間の従来の理解力を超えた超人工知能が生まれる」「特異点(2045年)がやってきたとき、人間も社会も大きな変化を迎えるが、それは従来の線上の進歩の先にあるようなものではない。もはや人間が持つ想像力ではとらえられない時代が到来するという。現在の何十億倍にもパワフルになった機械が、人間の能力を拡張するように用いられるからだ。機械は感情も理解する。」(週刊ダイアモンドの記事より)

人間の体と機械が一体となり人間の生命を維持し、また、筋肉や骨をそして内臓さらには脳まで代替物で補うようなことができる可能性があるということを予測しているようです。

そのような、人間の社会が訪れる可能性は無いとは言えず、非常に複雑な気持ちになりますが、あらゆる可能性を求めて米国・日本をはじめ世界中の先端企業が国を挙げてまい進していくことから、かなり実現性が高いように思えます。

この、人工知能(AI)の状況は、もっともっと議論を重ねていく必要があり、冒頭で紹介したホーキング博士の警告を受け止め、正しい知識と情報をたくさんの人に知ってもらう必要があると思っています。




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2014年

11月

24日

人口減少問題と地方創生

2014年11月24日(月曜日)

先週のブログで、日本経済を長期的に且つ抜本的に改善していくためには、人口問題に真剣に取り組まなくてはならないという話をしました。

今週は、その人口問題と、それに密接に結びついている地方創生についてお話ししたいと思います。

言うまでもなく、GDPというのは生産年齢人口と強い相関関係を持っています。

そして、生産年齢人口の減少は、地方に行けば行くほど顕著になっています。

それは、若者を中心に大都市圏内への人口移動が発生しているためです。

さらに、大都市圏での合計特殊出生率(2014)を見ますと、東京圏(埼玉・千葉・神奈川含む)大阪圏(京都・兵庫・奈良含む)では、全国平均の1.41をだいぶ下回る数字となっています。つまり、地方から若者が大都市圏に流出して、さらに、子供をあまり生まないという構図になっています。

地方では、子供を作る年齢層が大都市に流出し人口が減り、大都市での合計特殊出生率は低調という2重の人口減要因を日本は抱えているということになります。

これに関連する重要な発表では、今年5月8日づけで日本創生会議・人口減少問題分科会より出された「ストップ少子化・地方元気戦略」というレポートがあります。

このままでは、多くの地域が将来消滅するおそれがある。という部分がありかなりニュースでも取り上げられたので覚えている方も多いと思います。

その内容は、2010年から2040年にかけて20~39歳女性が50%以上減少する市町村が896(全体の49.8%)に達し、そのうち人口1万人未満は523(全体の29.1%)のぼる結果となる。と記載されています。

そうなっていくと、当然、医療・介護・消防・警察などを担う人材が不足し、税収もままならなくなるため自治体として機能できなくなる可能性が高くなり、ますます人口流出に拍車がかかるという悪循環に陥ることになります。

このレポートでは、問題の解決策として次のような内容を提言しています。

大きくは目標として、「希望出生率の実現(2012年1.41から2025年1.8)」と「地方から大都市への若者の流出を変える」となっています。

戦略としては

1.ストップ少子化戦略

  若者が結婚し、子供を産み・育てやすい環境づくり

2.地方元気戦略

  地方を立て直し、再興を図る

3.女性・人材活躍戦略

  女性や高齢者など人材の活躍を推進する

具体的な戦術も記載されていますので興味のある方は、ネットで検索してください。「ストップ少子化・地方元気戦略」で検索すればOKです。

私としては、基本的にはこの内容はかなり重要な提言として理解していますが、私なりに追加として揚げたいことが2点あります。

それは、1.の「若者が結婚し」というところですが、合計特殊出生率が2まで改善した国(フランス・スウェーデン)をみますと、婚外子の割合が50%を超えています。(BBT総合研究所)つまり、2人に1人は婚外子となっています。日本では、2.2%しかありません。これは、宗教上の差もあります。キリスト教では堕胎は禁じられています。

しかし、それよりももっと大きな違いは、結婚や戸籍制度などの形式にこだわる日本と、事実上の夫婦やシングルマザーに対する権利を認めている欧米の認識の違いが大きいと思います。(欧米先進国は戸籍制度を撤廃)

この形式主義をやめることも重要だと考えています。

そして、第2点として地方元気戦略ですが、今、自民党がやろうとしている国の主導による地方創生はあまり機能しないと思います。

これは、会社でもなんでも組織というものは同じですが、組織のそれぞれの部署を活性化させるためには、戦略的なユニット(地域)ごとに責任をもたせ、そこで経営(自治)をさせ、その部署(地域)で最適と思われる戦略を立て、それをスピード感を持って実行する権限を委譲するというのが基本です。本社(国)はそれをサポートするために、人材やノウハウや集約できるものを集約するサービスを提供するという形にすべきです。

国が、面倒を見ようとすればするほど衰退してきた地方、それを活性化できるのは地方自身であるということを再認識するときだと思います。





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2014年

11月

16日

サプライズな量的緩和の意味

2014年11月16日(日曜日)

米国の量的緩和終息宣言に合わせ、同時に日銀が行ったサプライズな量的緩和により為替と株価が大きく動きましたが、どうして、このようなことを日銀が行ったかを私なりに分析してみました。

私としては、日銀がおこなった80兆円もの量的緩和の意図がどこにあったのかを以下のようにみています。

また、今回の量的緩和はお金を市中に80兆円出したということと、日本国債をその分日銀が引き受けたという点も重要ではないかと思っています。

このことは、政府と日銀は一粒で3つおいしい?ことを狙っているのではないかと推測しています。

まず、第1番目は、アメリカの量的緩和終結宣言に合わせ、日銀がまったく逆のサプライズの量的緩和を行ったことの意味です。

大量の資金供給をドル側がやめて、円側が拡大したことで為替相場が急激に円安ドル高に振れました。

昨日現在で116円20銭台まで円が売られドルが買われました。

そうなると、どうなるかは一目瞭然で輸入価格の上昇ということになり、結果的に物価が上昇します。これは、日銀が政府と共に目標としている2%の物価目標に近づくことになります。

第2に、量的緩和をするとどうなるかというと、現在の日本では株と不動産にお金が流れ、株価上昇と不動産価格の上昇が起こるということになります。そして、それを見越していた海外の機関投資家などのお金も吸い寄せて株価は17,000台を突破し、REITなどの不動産の指数も急上昇しました。

そして、第3番目は、年金積立金管理運用独立行政法人(以下GPIF)の資産運用ポートフォリオとの関係です。

GPIFの資産運用ポートフォリオは、長年の間、外国の年金運用組織と比較してまったく偏った年金資金の運用をしてきました。それは、国内債券に対する異常なほどの偏りです。そのため、日本の国債の受け皿としても機能していたのですが、日本の年金資金運用成績は、低迷を続けこれから増え続ける年金支給に対して必要な運用益が確保できない事態に陥っています。

ついに、政府はこのGPIFの運用成績を上げる政策が必要になり、年金資産の運用のポートフォリオ(運用資産の組み合わせ)を、高利率なものに比率を高めて年金の資金を運用益で拡大させることにしたのです。

現在の、GPIFの運用資産は、なんと130兆円にもなり、1%で1兆3000億円にもなります。

そして、現在の運用ポートフォリオ(平成26年6月末)は、次の左側の数字ですが、それを右側の数字にしていくことを目標としています。

国内債券  :51.91%→35%

国内株式  :16.79%→25%

外国債券  :10.76%→15%

外国株式  :15.54%→25%

短気資産  : 5.00%

つまり、国内債券を日本国債と見れば、22兆円もの日本国債を手放し、他の運用先に振り替えなければなりません。

となると、その22兆円の日本国債の受け入れ先がないと日本国債の危機につながりかねません。

その受け入れも含めて、日銀が引き受けるという図式ではないかと個人的に推測しています。

つまり、円安による物価上昇による2%の目標への施策と、株価上昇と不動産上昇による物価の上昇、そして、GPIFのポートフォリオ修正に対する受け皿としてという3つのことを同時に解決する手段としての量的緩和ではなかったのではないかと推測します。

3つ目の年金資金運用ポートフォリオの比率の是正は、高齢化が進む日本にとって非常に重要な施策であり、やっとまともなものになっていくと思われますが、円安と株高・不動産高(一部地区に限る)による物価上昇が、オーガニック(健全な)物価上昇とはどうしても思えません。

コストプッシュ・インフレは、賃金上昇が伴わない限り消費の減速を招き、縮小均衡経済になっていきます。

人口減と少子高齢化問題に対する抜本的問題解決をしない限り、根本的な解決にはならないと考えています。




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2014年

11月

09日

ペットの高齢化問題

2014年11月9日(日曜日)

私の友人の多くは、子供が中学・高校生になったころから家でペットを飼いはじめて、そのペットも13歳から15歳になって、いまでも家族の一員として飼われているのですが、犬や猫もこの年になると寿命が近づいてきたせいか、いろいろな病気をするようになったようで、がんの治療やら白内障の治療やら原因不明の嘔吐などで動物病院に行く回数がとても多くなったと話しています。

彼らは全員ペット保険に加入しておらず、または、加入したいと思ったときは加入年齢を過ぎてしまっていたことから、その治療費は一回につき数十万円になることもあり、かなりの財政的負担を強いられているようです。

彼らは皆、経済的には余裕のある人たちなので動物病院の勧める最先端医療を愛するペットに施していますが、2000年以降のペットブーム(特に小型犬の拡大)により、今、ペットの高齢化が問題になっています。

我々がガキの頃は、ペットは家族とは一線を画して飼育されていましたが、現在では、家族そのものとなっています。従って、病気になったときは、人間と同じように高度な医療もいとわないという飼い主が増加していますが、保険に入っていない場合は、かなり経済的な負担となります。

このような高齢化による急激な医療負担を軽減するためには、元気なうちから保険に入っておくということも必要ではないかと思います。

なにしろ、友人の奥様などのペットに対する愛情の強さを見ているとお腹を痛めた我が子と同じように苦しんでいるようで、話を聞いているこちらも可哀想でなりません。

私はペットを飼っていませんが、その最大の理由はそのペットの死に立ち会う勇気がないというものです。

ペットは、人間と違って言葉が話せないだけに余計辛い感じがしてなりません。

ペットに対する飼い主の異常なまでの「文字通りの猫っ可愛がり」も進行しています。

ペット用のエステやクリスマスケーキそしてペット用おせちは言うに及ばず、ペット用ジュエリー(本物の金・ダイヤモンドやルビー)などを金に糸目はつけないと言わんばかりにエスカレートしています。

ペット用のダイエット、ペットと共に入れるお墓など周辺産業も拡大の一途を辿っているようです。

ペット産業は、日本では数少ない成長産業であり、いろいろな企業が参入をしていますし、これからもこの成長は周辺産業を巻き込みながら拡大していくことでしょう。

この傾向は、ペットから家族そして家族中で最も愛される存在となっていくにつれ更にエスカレートしていくのでしょう。

私の友人の一人は、家族の序列が、妻→子供→犬→自分だといって笑っているくらい各家庭でペットの位置付けは高くなっているようです。

日本は、人間だけでなくペットの高齢化も問題になりつつあります。




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2014年

11月

02日

米国の量的緩和終息と日本の追加緩和

2014年11月2日(日曜日)

10月末の金曜日に、為替と株価が一気に変動する事態が発生しました。

結果として、日本並びにアメリカの株価の高騰と、ドル円の為替が、1ドル112円台に一気にドル高円安になっています。

その原因は、米国の景気回復傾向に伴う量的緩和の終結宣言と、日銀のサプライズ的な量的緩和の発動という対照的な政策の同時実施によるものです。

これにより日米の経済がどうなるのか非常に気になるところです。

私としては、米国はますます景気の拡大が加速し、日本の経済はジレンマの中で出口を模索していくことになると思います。

一見、ドル高になれば、アメリカの輸出企業が痛手を被り経済が減速するというようなイメージを受けますが、米国の主要企業はすでにグローバルに生産し、最も売れるところに販売するという仕組みを作っていますので、為替フリーの状態にあります。

そして、強いドルは、米国政府が量的緩和を終結しても、世界中からお金が集まるという構造を持っており、特に米国のダウ並びに新興市場にお金がどんどん注ぎ込まれるために、企業は借金をしなくても投資家からお金が入ってきて、どんどん投資やM&Aを加速させることが可能になります。

つまり、量的緩和という閉鎖経済の経済政策をしても、グローバル経済では、答えが真逆になるということが出てきます。

そして、強いドルは、世界の基軸通貨であり世界最大級輸入国である米国にとって、物価の安定を意味します。

そして、ここで失業率と企業業績が改善し個人所得が増加すれば、物価の安定と相まって個人消費は拡大し、更に企業の業績を上げていくという好循環になっていくと思われます。

一方、日本ですが、追加的な量的緩和により市中にお金が投入され株価も一日で700円以上上昇しました。

通常、金利がゼロでお金が潤沢になり株価も上昇すれば、企業は、国内で設備投資をして生産を増加させ、従業員を雇用しというシナリオになるはずですが、現在の日本企業は日本での設備投資についてネガティブな状況がずっと続いています。この状況が、今回の追加的な量的緩和で改善するかは難しい状況ではないかと思います。

そして、日本の追加の量的緩和で出回ったお金は、国内の設備投資に回らず、海外に、株に、不動産に流れその部分のミニバブルを形成するのではないかと予想します。

また、急激な円安により燃料や小麦・大豆といった基本的な消費財の価格が上昇することが予想され、増税で痛手を被っている家計にとっては更に厳しい状況が来ることが予想されます。株や不動産などと縁がなく、増税の影響受けている年金生活者や給与が上がらない家計は更に厳しい状況となるでしょう。そうなると、GDPの60%を占める個人消費が減退することになります。

米国への輸出は伸びるでしょうが、デメリットと相殺できるほどになるかは疑問です。

ここ2~3年円安で貿易収支が改善するどころか、悪化の一途を辿っている日本の状況はジレンマの中にあります。

根本的問題である、人口問題(量の減少と高齢化という質的問題)と社会保障に抜本的に取り組んでこそ、この量的緩和は生きてくるのではないかと思っています。




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2014年

10月

26日

地方創生議論

2014年10月26日(日曜日)

10月17日の新聞の報道で、総務省が地方創生を目的に、企業が地方に移転することに対して、法人事業税や固定資産税を非課税にするなどの優遇処置を来年度にも導入することを検討するという報道がありました。

その中に「16日の参院総務委員会で平嶋彰英自治税務局長が移転を促す税制について『検討していく』と表明した。総務省は全国知事会が7日に要望した試案をたたき台として税制を設計する見通しだ。」とあります。

実は、この「地方創生」という言葉は、自民党のお得意のことばで、過去にも何回も出ては消えてを繰り返してきました。

以前は、バラマキ的補助金が各県に支給され、使い道に困った県は、純金で出来たお魚なんかをつくったりして、観光客を集めようなどという、地方創生とは程遠い、付け焼刃的なイベントを行っては無駄なお金を使ってきた苦い過去があります。

そして、この「地方再生」というのは、国政選挙が近づいてくると必ず政府側から出てくる議論です。

なにせ、日本の選挙制度は一票の格差が2倍以上でも違憲ではないという特殊な国ですから、選挙については地方を意識したものになるというのが、「地方創生」議論が出てくる背景となっています。

行政側も政府の意向を受けて予算を配分したりしていますが、今まで「地方創生」の政策が地方を創生させて活性化した事例はまったくないと言っていいくらい失敗し続けてきています。

今回の総務省の「検討していく」というあまり積極的ではない言葉から、どのような方法で企業移転を促し、非課税の条件をどうするかは分かりませんが、効果が出るかはかなり疑問です。

非課税となれば、企業は本社の登記を移すでしょうが、形は移転しても中身は今のまま、ということになるのがケイマンなどのタックスヘブンの実態です。総務省はそのへんの難しさを理解しているから、「検討していく」という表現になったのかもしれません。

そもそも、日本は「中央集権的統治機構」で、政治も行政も国が細かなことも決めていくというシステムの中で、地方創生などという地域性が問われる施策をやることがおかしいという発想を持たなくてはなりません。

地方を本気で創生させるならば、地方が自ら決定し実行し創生するように統治機構を改めるという根本問題に行き着くはずです。

しかし、政治も行政も国の権限はそのままに、地方創生をすべて同じパターンでやろうとしています。

戦後の成功体験をそのままに、グローバルで多様化したニーズに一極集中の発想で対応することが無理であることは、グローバル企業を見れば一目瞭然です。

アメリカなど、それぞれの地方が発展している国をみれば、連邦制による地方の自治権こそ地方創生の基本であることが理解できると思います。

これは、会社も国も軍でも一緒です。

各部門を活性化させたいなら、組織をなるべくフラットにして、ビジョンと戦略を浸透させ、権限を実行部隊に与えて、それぞれがビジョンと戦略を基に、置かれた環境の中で、自ら判断し、実行して、学習する、こと以外に方法はないと思います。



2014年

10月

19日

イノベーションの難しさ

2014年10月19日(日曜日)

ピーター・F・ドラッガーが生前、経営について強調していたことの中に、経営にとって重要なことは、イノベーションとマーケティングであるというのがあります。

しかし、この2つのうちのイノベーションについては、大企業であってもなかなか進まないのが現状です。

なぜ、イノベーションがなかなか進まないのかを、今日は、お話ししたいと思います。

まず、イノベーションに対する意識の問題ですが、イノベーションは、きわめて創造性が豊かな一部の人が考えだし、設計し、実行するという考えが企業内に蔓延しているということです。

企業のR&D部門が研究に研究を重ねて出てくるようなイメージを持っている人々が多くいるということがあります。

しかし、イノベーションは、製品そのものに限って行われるものではなく、サービスについてもイノベーションは必要ですし、その提供の仕方についてもイノベーションは必要です。

もう一つ、イノベーションが進まない理由は、人間は、過去の成功体験や、過去のやり方を変えるということに対して本能的に高いリスクを感じてしまうということです。

従って、前提条件(社会的環境、テクノロジー)が変化しても、過去の前提条件に成り立った成功方程式をなんとかあてはめて、小手先の修正ですませようとするという、いわば本能的な弱点を持っていると思います。

この点について、ラリー・キーリー著 平野敦士カール監修の「ビジネスモデル・イノベーション ブレークスルーを起こすフレームワーク10」という本の中に、人間がイノベーションを起こすことの難しさを表現している部分がありますので、そのまま引用させていただくと次のようなページがあります。

「なじみのないものを胡散臭いと思うのは自然な反応だ。というより、自然そのものだ。われわれ人間はそのようにつくられているのであり、それは世界の通常のパターンが、突然、通常ではなくなったとき、われわれに警戒態勢をとらせる自己防衛メカニズムなのだ。後ろの茂みでカサカサという音がしたら、アドレナリンが全身を駆け巡り、不安が脳を埋め尽くして、われわれは猛ダッシュで逃げる。だが、時を経るなかで、どのカサカサは無害で、どのカサカサは本物の危害をもたらすかを、われわれは識別するようになる。

歴史家で人間主義者のマイケル・シャーマーが言ったように『人間は世界を理解しようとして、パターンを求め、物語を語る動物』なのだ。この人間本来の習性のおかげで、われわれは何千年もの間、ライオンやトラやハイエナに食われるのをのがれてきたのである。

だが、この習性は、何であれ新しいものやなじみのないものについては不安をかき立てるきらいがある。原則的にはみんながイノベーションに賛成でも実際には、われわれは自分たちの世界を安全で確実なところにしようとするのである。あなた自身の行動を考えてみてほしい。週末になると、あなたは一番着慣れている服を着て、好きなスポーツ・チームの試合を見る。ハードディスク・レコーダーに録画されているお気に入りの番組に目を通す。

これはあなたが組織の中でもたびたび直面する状況だ。

人々がイノベーションにもっと取り組むようになるのを―そしてもっとイノベーションにもっと成功するようになるのを―手助けしたいと思うなら、あなたは個々の社員やチームがなじみのないものを嫌がらずに受け入れるように持って行く必要がある。

リーダーであるあなたは、イノベーションはするかしないかを選べるものではないことを自分の組織に理解させる必要がある。

今日では、ほとんどの企業がつながり合っている。他の企業と、サービスやシステムと、さらには顧客と互いにつながっている。この接続性の高まりが、変化のサイクルを加速させ、市場間、政府間、産業間の境界をぼやけさせている。ちょっと考えてみてほしい。1999年にフォーチュン500社に入っていた企業の40%近くが、10年後にはもうそこにはいなかったのだ。

フェイスブックの創業者、マーク・ザッカーバーグは23歳のときには億万長者になっていた(かれは中小企業ですらなかった)。どんな企業でも今日、存在意義と活力を持ち続けるためには、イノベーションは起こさなければならないのだ。」

一部抜粋。

この本では、イノベーションは一握りのクリエイティブな天才にしかできない神秘的な技ではなく、組織的に取り組むべきテクノロジーであると一貫して伝えていて、どんな、小さな企業や個人も取り組めるもであるとしており、私もまったく同感です。

体系的に、イノベーションを学ぶためには秀逸な一冊です。


なぜ、現代でイノベーションが重要かということは、テクノロジーを中心として加速度的に前提条件が大きく変化しているという事実です。

そして、イノベーションは、製品・サービスを超えて発想することが重要です。なぜなら、製品や単なるサービスはすぐに模倣されるという現代のモジュール化・デジタル化という性質あるからです。

従って、わたしのイノベーションの定義は「持続的な価値の提供をするための破壊的創造作業」ということです。

地球のエコシステムをみると、生物は「突然変異と自然淘汰」の連続で現在に至っています。進化の過程には、自然環境(前提条件)の変化があり、その環境に合った突然変異の種が、今まで主力を占めていた種を淘汰していくという「無常」摂理が存在してます。

私は、このことは自然だけではなくビジネスでも全く同じであるとおもっています。

そして、他の動物と違い、人間だけが突然変異をつくり出せる能力を持つ動物であると信じています。




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2014年

10月

13日

医療費の増大と日本経済

2014年10月13日(月曜日)

今日の日本経済新聞の中で、日本の概算の医療費が40兆円に迫り、前年度比2.2%の増加となったという厚生労働省発表の内容がありました。

この内容は、高齢化社会において、高齢者が体のいろいろな箇所に不具合が発生しメンテナンスが必要になることから以前から予想されていましたが、その金額をみるとあらためてすごい金額であることに驚かされます。

しかし、この金額がこれからますます高齢化していく日本では、あと10年後ぐらいに60兆円を越し、厚生労働省の試算では2025年に62兆円となると予想されています。

この金額がどれほどのインパクトを持つかということと、日本の経済と財政について今日はお話ししたいと思います。

まず、国には税金という収入があります。

これは、一般会計税収というのを見ますと約50兆円です。

それから、社会保険料の収入というのがあります。これは、年金、医療、介護の3つで毎月所得から控除されていますので税金と同じ性格を持ちます。

この金額が約50兆円でここ数年間は横ばいの状況で増えていません。

しかし社会保険給付費はどんどん増大しており23年度で110兆円近くになっています。そして、この上昇は今後まちがいなく加速していきます。

そして、不足分は税金と借金で補てんされています。

ここで、日本の歳出の状況を見てみましょう。

日本が年間に歳出しているお金は、

借金の返済と利子    約23兆円(歳出の1/4が借金と利子の返済)

社会保障経費      約30.5兆円(医療、介護、年金、生活保護など)

地方交付税交付金等   約16兆円

公共事業関係費     約  6兆円

文教・科学振興費    約  5.5兆円

防衛関係費       約  5兆円

経済協力費       約 0.5兆円

その他         約  9兆円

合計          約96兆円

となっています。

そして、日本の借金ですが、返済はしていますが毎年約30兆円以上増加し続けています。

日本の借入残高は、GDP比で200%を楽々オーバーしてしまい、更に悪化の一途をたどっています。

こうして見てみると、医療費の増大は今後介護費の増大へとつながり、ますますこの2つの経費が増大してくことが予想されます。

今は、社会保険料と税金の補てんと借金で賄っていますが、早晩、それも焼け石に水のような状態になります。

政府は、民主党政権時に合意された消費税と社会保障費の一体改革の決定により、消費税増税を来年10月に10%にすることを決めています。

しかし、今度は、消費税増税により経済がシュリンクしその分の税収の落ち込みが懸念されています。8%でこの状況ですから10%になったらどうなるかは容易に予想されます。

しかし、ここで消費税増税をしないと、GDP比で200%以上という世界最悪の状況で、日本国債の信用が低下していきます。そうなると、日本国債デフォルトというリスクが頭をもたげてきます。日本の国債は、90%が国内消費でありギリシャなどの国債に比べて、外国の機関投資家の比率は少ないのですが、先物市場で取引されている限り、リバレッジをかけて売り浴びせられれば危険な状態になりうるというリスクがあります。

従って、消費税増税は財政健全化において絶対に必要であるが、増税をするとGDPがシュリンクして税収がへるというジレンマの状態にあります。

そして、アベノミクスということになりますが、金融政策と財政政策の2本の矢までは、勢いよく放たれましたが、肝心の成長戦略の3本目の矢がパッとしないために、消費税が3%上がったとたん失速してしまっています。

日本政府と日銀は、想定内という強気の姿勢を続けていますが、民間エコノミストとマスコミも最初は、政府と一緒になって、2014年下半期はV字回復すると騒ぎ立てていましたが、最近は、ネガティブな記事に変わってきてしまっています。

なんか、これをみていると、戦争時代の大本営発表とマスコミの関係を見ているような印象を持つのは私だけでしょうか。

もう、国民に実態を知らせ協力を仰ぐ時期に来ていると思います。




 

 

 

 

 

 

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2014年

10月

05日

相乗効果が不透明なローソンの成城石井買収

2014年10月5日(日曜日)

10月に入り、三越伊勢丹HD、イオン、そしてローソンの三つ巴による成城石井(高級スーパー)の買収合戦に終止符が打たれ、ローソンの高額買収という決着となりました。

成城石井はその名の通り、小田急線「成城学園前」の駅前に店舗を構える高級スーパーマーケットで、成城学園の高級住宅街の生活レベルにあった食の提供者として、輸入品を中心に「目利き力」で独自の品揃えと細やかな接客対応で、鮮度や品質や安全性など高いレベルを要求する顧客に指示を得ることで売上を伸ばして、世田谷地区を中心にブランド力を広げたスーパーマーケットです。

一時、飲食店のチェーン店に買収されましたが、相乗効果を発揮できずに三菱商事が筆頭株主である丸の内キャピタルに売り渡されました。

その間、成城石井は、拡大政策として「プチ贅沢」を志向するニーズに応えるべくJR東日本の主要駅にプチ成城石井を出店していき、現在は120店舗ほどの規模に拡大しています。

本店の、成城駅前店とは品揃えの点においては、まったく及びませんが、成城石井独自の商品などを中心に品揃えされ差別化ができているようで、かなり集客があるようです。

このように見てみると、成城石井というブランドは、独自の商品調達力で品質・安全・品揃えなどの価値を提供している店であり、価格を重視する一般的なスーパーマーケットとは一線を画したものです。

これを、ローソンが買収して何をしようとしているのかが問題です。

そして、どこに相乗効果を出そうとしているのかが見えてきません。

また、ローソンは新浪社長がサントリーHDに移り、玉塚社長に変わったばかりですが、その本業であるローソンというコンビニエンストアの業態の業績が揺らいでいます。

いま、コンビニエンス業態は、セブンイレブン、ローソン、ファミリーマートの3社で覇権を競い合っているところですが、セブンイレブンとファミリーマートが2014年度1500店の出店を計画していますが、ローソンはその半分強の出店しか計画できていません。

この理由を、ローソン側は既存店の強化のためとしています。

つまり、セブンイレブン、ファミリーマートよりも既存店の売上が思わしくないという判断ということです。

ローソンは、コンビニエンスストアで、ローソンだけではなく、ナチュラルローソンとローソンストア100という違うフォーマットのコンビニエンスを展開していますが、ローソン以外のフォーマットは、店舗数が減っている状況です。つまり、女性を中心としたコンビニエンスストアと価格訴求のコンビニエンスストアというフォーマットを展開してきましたが、市場にその価値を認められているという状況にない状況です。

コンビニエンスという業態においても多フォーマット化のコントロールがうまくいっていないのです。

こんな中で、玉塚新社長が、セブンイレブンとファミリーマートとの熾烈なコンビニエンス業態の競争を打ち勝ち、更に、成城石井というまったくコンセプトも客層も異なる企業を成長させるというオペレーションを担うことができるかがとても不安です。

ちなみに、ローソンの株価を見ると、1年前と変わらない株価となっており、買収発表後もネガティブな株価となっており、市場もこの買収に対して懐疑的な見方をしているのではないかと思われます。

玉塚社長には、まず、ローソンのコンビニエンスストアとしてのセブンイレブンとファミリーマートとの重要な局面を打破することにまず専念する必要性があることを認識し、解決に向けて全力を尽くすべきだと思います。


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2014年

9月

28日

8月の食の販売データから景気を見る

2014年9月28日(日曜日)

外食とスーパーマーケットとコンビニエンスストアの8月の売上が出そろいました。

これは、日本の消費の核である食事の、外食・中食・内食の総合的な状況を見る上で参考になるデータです。

外食(がいしょく)は、主にレストラン、専門店、居酒屋、ファーストフードなどです。

中食(なかしょく)は、いわゆる出来合いのおにぎりや弁当やサンドイッチで基本的に持ち帰りのものを言います。

内食(うちしょく)は、調理を自分でして食べるものをいいます。

基本的に、消費にポジティブさがでると、外食が伸びて、ネガティブになれば内食に向かいます。

しかし、ここにきてコンビニエンスストアの売上も厳しい状況に来ているようです。

まず、今年の8月の外的特徴を申し上げると

・日曜日が昨年より一日多い(土曜日は同数)

・平均気温が昨年と比べて低い(東京29.2⇒27.7 大阪30.0⇒27.8)

このデータから見ると、百貨店などの週末来店型の売上はそこそこでしたが、平日中心の業態であるコンビニには逆風であったと言えます。

また、平均気温の低さも、コンビニエンスのアイスや清涼飲料水の売上に大きな影響を与えていると言えます。

このような外部環境にプラスして、昨年と今年の大きな違いは、

・消費税が5%⇒8%に変わって、3%の売上増が期待される

・円安による原材料費の上昇による コスト上昇分の単価上昇

などがあります。

こういった背景を基に外食とスーパーとコンビニの売上を見ていきたいと思います。

まず、外食の状況を見てみます。

データは、一般社団法人日本フードサービス協会の数字を引用させていただきました。

前年対比

          客数     客単価     売上

全体       95.6%    102.4%    97.9%

ファーストフード 93.7%    100.1%    93.8%

ファミレス    99.3%    103.6%    102.9%

居酒屋・パブ   95.2%    99.6%     94.8%

まず、外食は日曜日が増えたことから通常は売り上げが上昇すべき分野ですが客数が大幅に減っています。また、客単価については、消費税が上昇していることから3%は最低確保したいことろですが、2.4%しか上昇できていません。

特に、居酒屋・パブは消費税増税と原材料が上昇したにもかかわらず逆に下がってきていて厳しい状況が見て取れます。客数もかなり減っていて、ファミレス飲みや吉飲みといわれるように、他業態に客を侵食されていることも大きいと思われます。

次に、コンビニエンスストアのデータを見てみたいと思います。

データは、一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会の数字を引用させていただきました。

            既存店ベース    全店ベース

店舗売上高        97.6%       102.0%

店舗数                     105.3%

客数           96.4%       100.9%

客単価           101.2%        101.1%

まず、客数がかなり落ち込んでいます。

これは、日曜日が1日多かったということと、気温の低さが大きく影響していると推測されます。平日の利便性を売りにしているコンビニにとっては、日曜日は一部を除いては売り上げが落ちます。また低い気温の影響は、清涼飲料とアイスなどの加工食品の落ち込みがマイナス4.8%と大きく落ち込んでいることからもそれがみてとれます。

おにぎりや弁当・サンドイッチ・惣菜などの日配食品と言われるものは、マイナス0.5%となっています。夏場に売れるはずの冷やした麺類などの売上が厳しかったことが推測されます。

最後ににスーパーマーケットの8月の前年比較をしたいと思います。

データは、日本スーパーマーケット協会から引用させていただきました。

         食品合計 非食品合計 その他合計  総合計

売上高前年比   104.3%  98.5%   96.5%   103.6%

となっております。この業態は、日曜日が多いと売り上げが伸びる業態でもあります。

今日のテーマである食品を見ますと104.3%となっており、消費税分以上の売上を確保していますので、一見いいように見えます。

ただし、原材料の値上がりがどの程度あるのかが不明なのでよくわかりませんが、畜産の売上前年対比113.6%、水産の売上前年対比107.5%を見ると、そんなにこの分野の量的な増加があったとは思えないので、かなりのコストプッシュインフレがこの分野に起きているものと推測されます。

つまり、売上は外食やコンビニに比較していいが、利益ベースが不透明であるといえます。


以上のデータを見て私なりに8月の食の消費全体をサマリーすると以下のことが言えるのではないかと思います。

◆給与所得の増加はあるが、原材料の物価上昇の方が大きいために食に関す

 る個人消費はポジティブからネガティブに移行している可能性が高い

◆その結果、外食から内食に食事がシフトせざるを得ない状況になっている

◆消費税とコストの上昇を価格に転嫁できずに食に関する産業は利益を確保

 しにくくなっている

◆利益を確保できない状況は、給与を上げることができない状況をもたらす

◆気温がかなり低かったことで、冷やした消費がさえなかったことも要因と

 してある

このような状況を見ると、企業にとって必要なことは、生産性のさらなる向上と付加価値の増加を進めていく必要が見えてきます。



                    



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