行動ファイナンス

ファイナンスの学問の中に「行動ファイナンス」という分野があります。人間は、買い物や投資をする際に論理的に合理的に行っているように見えますが、実はかなり心理学的なものが非常に強く影響しており、むしろ、後で考えると全然合理的でないという判断をしていることが多いようです。

例えば、こんな質問設定があります。

あなたは、次の設問2つに対してAかBかどちらを選択するか試してみてください。

設問1

A:80%の確率で8万円獲得できるが20%の確率で何も貰えない。

B:確実に6万円貰える

設問2

A:80%の確率で8万円損するが20%の確率で何も失わない

B:確実に6万円損する

設問1と設問2でそれぞれAとBどちらを選んだでしょうか?

統計によると、ほとんどの人は、設問1でBを選び、設問2でAを選ぶという行動をとります。

実は、Aはリスクを取るという選択肢であり、Bはリスクを取らないという選択肢であり、リスクを取るという基本ポリシーを持っている人であれば両方Aを選び、リスク回避という基本ポリシーを持っている人であれば両方Bを選択しなければおかしいはずです。

しかし、人間というものは、通常、先にも述べた選択をすることが多いのです。

「もう少し売らずに長く持っていれば大儲けできたのに」

「もっと早く損切りすべきだった」

株式投資を行っている人なら誰でもが持ったことのある感情だと思います。

こうした状況に直面するのは、株式投資が下手だったからでも、運が悪かったからでもなく、人間が予測や判断を行う際に陥りやすい特性によって、必然的に到達する帰結であるからといえます。

つまり、人間は、利得の場合はリスク回避的になり、損失の場合はリスク選好になる。

この特性によって投資家は株が上がった時には早めに利益を確定することを望み、値下がりした時には再び買値以上に株価が戻るという限られた可能性に賭ける傾向を持つようです。

相場の世界には「利食いはゆっくり、損切りは早く」という格言があります。

利益機会はできるだけ大きく育て、損失の芽はできるだけ早く断ち切るということが相場で儲ける唯一の方法だということですね。

しかし、私自身も買い物も投資もまだまだ理屈道理にいかないようで、衝動買いなどをついつい欲求に任せてしてしまいます。