2012年

9月

17日

コモディティ化という悪魔

最近のニュースで頻繁に伝えられてるのは、日本の電気・電子機器会社の厳しい状況です。

パナソニックがアメリカの格付け会社ムーディーズから、格付けを2段階下げられるという事態になりました。

シャープは生き残りをかけて、会社の資産を全部抵当に入れて銀行へ借り入れを依頼し、更に従業員リストラや給与カットなど崖っぷちともいえる状況にあります。

ソニーもすでにPBRが1を下回り、全資産合計より株価が低くなっています。

3社とも、ついこの間まで、世界でもトップクラスのピカピカの会社で、入りたい企業のトップクラスにあり、銀行は喜んで資金を融資していた会社です。

いろいろな要因が挙げられると思いますが、中核事業のコモディティ化とそれに対するマネジメントの対応の失敗がこのような事態を招いた大きな要因の一つだと分析しています。

電気・電子機器製品は、デジタル化してから非常に差別化が難しくなり、部品さえ揃えれば誰が作っても同じものができてしまうというモジュール化が進み、ブランドの意味合いが薄れてきたのです。

特に3社が強かったTVをみますと、コモディティ化がここ3年ぐらいで急速に進みました。

素材・部品・機械などは日本の製品が圧倒的に強いのですが、世界で売れている完成品は、価格の高い日本製ではなく、それよりも2~3割安い韓国製や台湾・中国製となって、日本の部品メーカーはブランドを持つ親会社よりも、韓国や中国の会社の方がたくさん買ってくれるのでそちらに部品が流れ、結局、日本ブランドと同じものが3割ぐらい安く世界に出回ることになります。

そして、液晶なども月単位でインチ当たりの価格が下がってしまい急速にコモディティ化が起きてしまいました。

先進国のブランドを持つメーカーは、自分のもつ中核事業のコモディティ化というものに対する情報の確保と、それが起きた場合の迅速な事業売却などの決断と実行をしないと、あっという間に、業績がマイナスに落ちてしまうという事態を真剣に受け止める必要があります。

グローバル経済とデジタル化・モジュール化の世界で、さらにコストと為替の低さを見れば、コモディティ化してしまった製品は、韓国と台湾・中国のノンブランドメーカーやOEM・EMS企業が圧倒的に優位であることは間違いありません。

コモディティ化が始まった事業については、早急に判断を下していかないとこの3社のような結果になることを教えてくれます。

NECや富士通というPCも全く同じ状況ではないでしょうか。

2012年9月17日(月曜日)