2012年

11月

06日

危機時のリーダーの対応

2012年11月6日(火曜日)

先週末にカリブ海周辺とアメリカ東海岸を襲ったハリケーン「サンディ」は、ニューヨークやニュージャージなど都市部の都市機能をマヒさせるという大きな被害をもたらしました。

地下鉄は水につかり、ニューヨークでは停電が3日間ぐらい続き、世界中からランナーが集まったニューヨークマラソンも最終的に中止になりました。

一部では地球温暖化の影響ではないかという推測がなされています。

オバマ大統領は、その時、地方遊説を行っておりましたが、ニューヨークの被害を受けて、急遽ホワイトハウスに戻りハリケーン後の危機対応に全精力を使うと宣言し、対応しました。

3日後に迫った大統領選の遊説をキャンセルし危機対応に専念したことで、オバマの支持率は上がったといわれています。

ロムニー候補がわずかに優勢と伝えられていましたから、オバマにとっては、不謹慎を承知でいえば「天の恵み」になるかもしれません。

このように、リーダーが危機の際にどう活動するかは組織の人たちを動かすのに非常に重要であることがわかります。

そこで、ここでリーダーの意思決定と行動の基準についてお話ししたいと思います。

組織のリーダーの判断や行動の基準となるものは、基本的に「重要性」と「緊急性」の2つの軸です。

そして、リーダーが対応すべき優先順は次のようになります。

1.重要性が高くかつ緊急性が高いものへの対応

2.重要性は高いが緊急性はないものへの対応

3.重要性は低いが緊急性が高いものへの対応

4.重要性が低くかつ緊急性が低いものへの対応

このように書くと、こんなことは言われなくても、いつも心得てその通りに実践しているよ、という答えが返ってきそうですが、会社運営の場面でその優先順位がいつのまにか変わってしまっている社長さんがたくさんいます。

特に、中小企業での役割分担が明確ではなく、社長さんが細かいことまで目が届いてしまう会社で起こりやすい現象です。

それは、2と3が逆転しやすいということです。

リーダーは、緊急であろうとなかろうと重要性の高いものごとを意思決定し行動をとらなければならないのですが、緊急性があると重要でないことでも自らそれに気を取られ自ら行動してしまう場面が非常に多いのです。

そして、長期的な重要なものが先延ばしにされて、気づいたときは後れをとるということが起きています。

これを「グレシャムの法則」といって、経営学ではかならず出てくる戒めの格言として出てきます。

つまり、リーダーは緊急かどうかよりも重要かどうかという軸を中心に意思決定と行動をしていかなければならいということです。