価格戦略のツール

2012年12月17日(月曜日)

ビジネスを行う上で、「価格」設定は最も重要な戦略の一つになります。価格はマーケティング戦略の中でも最重要項目であり、かつ最も難しい要素です。

価格の設定方法はいろいろありますが、これだという一つの方法は実はありません。

大きな時間的な流れでいえば、次のような変化が起きています。

成長期=供給<需要:コスト+利益=販売価格

成熟期=供給>需要:販売価格ー利益=原価

成長期は、コストを基本に販売価格を決定できました。それは、有り余る需要が背景にあったからです。

しかし、成熟期に入り有り余る需要がなくなったために、販売価格が最初にあり、そこから適正利益を引いたものを原価とするという考え方にシフトしてきました。

価格を決定する要因は、外部要因と内部要因の2つがあります。

1.外部要因

・需要

・競合

・法規制

・市場動向

・消費者心理

2.内部要因

・コスト

・目標利益

・商品特性(ブランド力含む)

・流通チャネル

・販売方法

・製品サイクル(導入期・成長期・成熟期・衰退期)

このように、価格を決めるにはたくさんの要因が複雑に絡むことと、少しの価格の差で大きな売り上げを失ってしまったり、売り上げは上がったが経費倒れで赤字になったりするきわめてマーケティング能力を問われる分野です。

そのような状況の中で、価格を設定するうえでの一つのツールをご紹介します。

それは、「価格感度分析」(PSM:Price Sensitivity

Measurement)といわれるものです。

このツール使用の目的は、「できるだけ高く売りたい」企業のニーズと「納得の価格で買いたい」消費者のニーズの両方を満足させる適正価格を探るというものです。

このツールは、マーケティング戦略プロセスの

1.セグメンテーション(市場分類)

2.ターゲティング(標的顧客設定)

3.ポジショニング(市場内位置づけ)

を、終えた後に使用しなければなりません。

なぜなら、対象顧客層にアンケートを取る必要があるからです。

アンケートを対象を絞らずに行っても効果はありません。

アンケートを取る内容は非常にシンプルです。

Q1.あなたは、この商品がいくらから「高い」と感じ始めますか?

Q2.あなたは、この商品がいくらから「安い」と感じ始めますか?

Q3.あなたは、この商品がいくらから「高すぎて買えない」と感じ

 始めますか?

Q4.あなたは、この商品がいくらから「安すぎて品質に問題がある

 のではないか」と感じ始めますか?

という4つの質問だけです。

この質問の答えを集計しグラフ化(横軸に価格・縦軸に回答数)し、線グラフの交点を求めます。

グラフ上で導き出された4つの交点の価格の意味は

1.これ以上高いと誰も買わない「上限価格」(Q2とQ3の交点)

2.これくらいなら妥協できる「妥協価格」(Q1とQ3の交点)

3.買い手にとっての理想的な「理想価格」(Q3とQ4の交点)

4.これ以上安いと信頼できない「下限価格」(Q1とQ4の交点)

というものが求められます。

この「上限価格」⇔「妥協価格」⇔「理想価格」⇔「下限価格」の価格範囲の中で、ブランド力をはじめとする内部要因と、消費者心理を中心とする外部環境をすべて織り込んで価格を決定していくものです。

詳細は気軽にお問い合わせください。