コモディティ化していない自動車産業

2013年1月9日(水曜日)

日本のデジタル家電メーカーが、昨年、軒並み大幅な赤字を計上して、いまだ回復の出口が見えない状況となっています。

ソニー、パナソニック、シャープ、NECなどかつての超ブルーチップといわれた企業が苦境に立たされています。

そんな中で、トヨタや日産はグローバル市場で販売台数を伸ばしていますし、利益も上げています。

この違いは、製品のコモディティ化が速い業種と、そうでない業種の違いということが言えると思います。

デジタル家電は、規格が明確であり、その規格に合わせて同じような部品を使って組み立ててしまえば、同じようなものができてしまうので、差別化ができなくなっています。そして、差別化ができなければ、それは価格競争の波にのみ込まれていきます。そうなった場合、コスト競争になりますが、コストにおいては中国・台湾・韓国にかないませんし、為替を見ても円高であるために更に競争力を落とすという結果になっています。

それに比べて、自動車の場合は、購入の目的自体もかなり多様化していることと、デジタル家電のようにモジュール型の製品構造だけではなく、エンジンと足回りそしてボディーなど複雑な摺合せ技術を要する部分がありますので、単に部品を組み合わせてできるというものではないため単純比較が難しい製品となっています。

そのおかげで、コモディティ化が進んでいないという構造的な背景があります。

しかし、今後、自動車も自動走行・自動停止などの技術の発達によって、車を運転しなくてもいい方向になって単なる移動手段となった場合は、モジュール化が進みコモディティ化する可能性があります。

こういったことを考えていくと、製品の中に理屈だけでは判断できない、「感性」という付加価値をいかにつけていけるかという方向性になっていくのではないかと考えています。