小売業のプライベートブランド競争

2013年1月17日(木曜日)

昨年後半に、セブンイレブンに対してサッポロビールが、ついに、ビールのプライベートブランドを供給するというブログを書き、それぞれの狙い等をお話ししました。

今回は、セブン・アイホールディングやイオンなどの全国小売チェーンに対して、中小規模の地域スーパーやGMSが連携を始めているという話をして、さらにプライベートブランドで先陣を切っているアメリカでのプラベートブランドの形態についてお話しします。

まず、中京を中心とするユニーは関西を基盤とするイズミヤと中国四国に店舗を展開するフジと3社でプライベートブランド「スタイルワン」を展開しています。店舗数で400店ほどになり、プライベートブランドを作るための規模が確保されていますし、ユニーはサークルKサンクスというコンビニエンスストアも子会社に持っているため更に規模が見込めます。

また、岐阜を発祥とし、中京と北陸に店舗展開するバローは、自社のプライベートブランドを地域がバッティングしないスーパーなどに自社のプライベートブランド「Vセレクト」を大丸ピーコックなど20社に販売しており、規模の確保と未進出地域の情報収集とその先にはM&Aも含める目的をもって「Vセレクト」を展開しています。

そのほかには、ヤオコーとライフコーポレーションとの業務提携も進んでます。

この背景には、食品製造メーカーの工場の稼働率低下があります。

製品自体の品質は売れ筋の他社メーカーと変わらないのに、マーケティング力がないばかりに、自社製品が売れないメーカーなどは、小売チェーンの安定的な発注ロットは、工場稼働率やチェーンの棚を広告費なしで獲得できることから魅力的となります。

そして、小売りチェーンが最終消費者の購買と購買行動データを握っているということも大きなファクターとなります。

以上が、プライベートブランドが進化している日本の状況ですが、

プライベートブランド先進国のアメリカでの、プライベートブランドの形態をいくつか紹介します。

1.ナショナルブランドメーカーが工場の稼働率を上げるために請け負う、メーカーと小売りの共同開発ブランド。日本では「ダブル・チョップ」と呼ばれるものです。

2.プライベートブランド製造専業メーカーが製造しているもの。米国ではこの専業メーカーが多くあります。すでに製造している商品のパッケージなどの印刷を変えカスタマイズするという手軽な仕組みで、小売り側としてはリスクの少ない仕組みになります。

3.大手小売りチェーンから開発する仕様書発注型のオリジナル商品です。小売りチェーンのリスクは高くなりますが、売れれば利益の大きなハイリスク・ハイリターン商品です。

大きく分けでこの3つの形態に分かれます。

このプライベートブランドの傾向は、

1.供給が需要を上回っている

2.工場の余力が多い

3.最終消費者の購買データと購買行動データを小売チェーンが

  握っている

この3つの前提条件があるかぎり続くでしょう。

このプライベートブランドにナショナルブランドとしてメーカーが勝っていくためには

1.市場の要求に合わせものを作る⇒市場を創造する商品開発

2.ブランドを構築するマーケティング力

この2つが重要になります。