2013年

2月

06日

ビジョナリー・リーダーシップ

2013年2月7日(木曜日)

企業内で、リーダーシップを発揮する人材像として今求められているものの一つに、ビジョンを明確に持ち、かつ、それを企業内に簡潔に伝えられる人材が求められています。

そもそも、リーダーシップとは「ある一定の目的に向けて人々に影響を与えながら、その実現に導く行為」ですから、ビジョンがなければ他者に対して影響を与えようとしても、霧の中で右だ左だといわれているようなもので、戸惑ってしまい実現には至りません。

ですから、見えない未来を創造しそして簡潔に示すことが、リーダーとしての必須の条件となります。

なぜこのビジョンを基にしたリーダーシップが求められるのでしょうか。

その背景は、経済環境の激変にあります。

以前の日本経済の環境は、堅調な人口増を背景とした旺盛な需要を持つ国内経済と、材料部品を輸入し国内で加工して米国や欧州などの先進国に輸出する加工貿易立国という2つの成功パターンという正解がありました。

しかし、

・人口減少と少子高齢化の国内経済

・先進国の成熟した経済

・加工貿易国としての途上国の台頭

・それに伴う国内産業の空洞化

・インターネットや物流のIT化によるグローバル化の進展

・供給能力の加速度的改善による需要不足

などにより、今までの正解が急速に崩壊しているという事実です。

正解のある時代に求められるリーダーシップは、「よりよくやる」という能力でした。その時代では、日本の得意とする「QC活動」「カイゼン」などが力を発揮し、欧米の国も勉強に来るような時代であったのです。

しかし、正解のない時代に突入した現在、「よりよくやる」の発想では、それだけでは限界が過ぎてしまったということです。

この時代には、「どの方向に向かって何をやるべきなのか」ということを自ら決めて、「よりよくやるという強い慣性」が働いている組織に対して方向性を示し、理解させ、行動させるという極めて力のいるプロセスを断行しなければなりません。

そこで必要なのが、「ビジョン」と「リーダー」の2つであるということです。

日本の中小企業は、バブル崩壊後努力を重ね、無駄を省き、かんなで削るようにコストの削減を行ってきましたが、もう限界に来ています。

リーダーは、特に次にあげるビジョンを明確にして、伝える能力が求められます。

1.従業員のモチベーションが上がるようなビジョンの決定と伝達

2.そのビジョンを達成するための組織の姿の決定と伝達

3.そのビジョンを達成するための人材の姿の決定と伝達

この3つを明確なものとして従業員に伝えることで初めて、従業員はそのビジョンに合わせて考え・行動することが可能になります。