リーダーの2つの重要な資質

2013年2月8日(金曜日)

昨日は、リーダーは明確なビジョンを持ち、それを組織に伝え、組織を向かうべき方向に向かわせることが、現代のような変革期にはとても大切であることをお話ししました。

今日はそのリーダーが持っていなければならない「2つ」の資質についてお話しします。

その2つの資質は

1.一貫性

2.柔軟性

という、一見トレードオフ関係にあるような資質を同時に持ち合わせていることが必要であるということです。

1.一貫性

一貫性は、基本的に企業の内部環境の中で発揮される資質となります。

昨日申し上げましたビジョナリー・リーダーシップも、将来に向けたビジョンを基に、戦略をつくり、組織を組成し、戦術をつくり、システムを整え、製品やサービスに反映させるという一貫性を持つ必要があります。

この一貫性によって、組織の部分はビジョンを基に自律的にスピード感を持って動くことが可能です。

一貫性がないと、組織の下部に行けばいくほど、判断に迷いが出ていちいち確認を取らなければ動けないというロスが多くなっていきます。

2.柔軟性

これは、基本的に、企業の外部環境に対して発揮されなければなりません。

外部環境というのは、政治、経済、社会文化、技術進歩などのマクロな外部環境と、市場、顧客、競合、取引先、資金調達先、労働市場などのミクロな外部環境にも必要な資質です。

企業は、外部環境をすべて自らの手で変えることはできません。

特にマクロな外部環境を変えることなど、100年に1度ぐらいのものです。

従って、企業は、変えられない外部環境を「前提条件」として受け入れ、それに対して柔軟な対応をする必要があります。

市場や顧客に対しては、ニーズはどんどん変化していきますから、昨日売れたものが今日は売れないという可能性を常に意識して、柔軟に対応する必要があります。

競合関係に対してもそうです。

自分より大きく力を持った競合に対しては、相手の出方を理解し、自らの内部資源を最大に発揮できる柔軟な戦略が必要となります。

例えば、将棋の羽生名人と谷川名人がの一局があり、羽生名人が勝ったとします。その羽生名人を打った手をすべて記憶して、町の将棋サロンなどで、町の将棋好きのおやじさんと対局した時に、そのまま日本一の名人の打つ手をそのまま打ったら勝てるかといえば、コロッと負けてしまうでしょう。

つまり、相手が変わり、相手の出方が変われば、打ち手は柔軟に変えなければならないのです。

日本一の打ち方も相手が谷川名人であったからこそです。

話を元に戻すと、リーダーは外部環境に対して柔軟な姿勢を常に持つ必要があります。

ダーウィンの教える生物のエコシステムが教えることは、種の存続は「大きさ」でもなく「強さ」でもない。それは「環境への対応力」であるということです。

外部環境に対しては柔軟な姿勢で自らを変え、内部環境に対してはその外部環境を前提条件にしてビジョンを基に一貫性を貫く。

このバランスこそリーダーシップのとても大事な資質であると私は思っています。