2013年

3月

12日

多彩な選択肢のある人材マネジメント

2013年3月12日(火曜日)

人材が硬直化せず、活き活きと仕事ができる環境によって、従業員のモチベーションは高まり、企業自体も活性化していきます。

そのためには、どのように人材をマネジメントしていくことが必要かというのが本日のテーマです。

今までの企業は、組織の論理に基づいて、個人を組織に適応させ、組織にふさわしいと判断したものだけを「選別」することによって、組織と人材をマッチングさせてきました。

それは、あくまで組織全体の最低部分や平均値の能力を意識した人材マネジメントでした。

しかし、時代は個人の力量の差が、企業の業績を左右する時代になりました。

それは、仕事自体が「労働集約型」から「知識集約型」へ大きくシフトしたことと合致しています。

「決められたことをよりよく頑張る」から「答えのない問題に対し自ら創造性を持ってアイデアを発想し、周りに理解させ実行できる」という人材が求められるようになったということです。

そのような人材を活かすためには、単に組織の論理に組み入れるという発想ではなく、企業と人材が選び選ばれる関係、つまり、対等の関係に立って、人材が最も能力を発揮できるように、部署やポストを「選択」できる環境を提供する必要が出てきています。

クリエイティブな人間は、移動性が高い性格があり、自分の創造性を活かせる場所を常に求めるという行動特性を持っています。

したがって、これからの人材マネジメントは、個人が自分の能力を発揮できる、または伸ばせる職場の「選択」を受け入れることが求められます。

働く人たちの意識も次の点で変化しています。

1.単一キャリアパスへの不満

2.就から就への本来回帰

3.転職志向の高まり

4.個人ニーズの多様化

5.組織に対するロイヤルティの低下

このようなニーズに応えるためにも、企業は多様なメニューをそろえることで優秀な人材が組織に定着することを目指していかなければならなくなっています。

しかし、個人の「選択」を人材マネジメントに積極的に取り入れている企業が大いに増えているかというとそうでもありません。

その理由は、個人の「選択」を導入した場合のデメリットの部分に対して懸念が大きいためだと推測されます。

デメリットの要約は次の3点が考えられます。

1.コントロールの困難性

個人の選択を受け入れていくことと、企業が目指す方向性が合致するかという問題がある。

2.コストの増大

日本の人事の主流である一律処遇と比べて、選択のシステムでは、メニューを揃え個人の希望を聞くことが必要になり、確実に手間とコストがぞ増えます。

3.適切な選択が難しい

評価結果の情報開示が進んでいない企業では、働く人が自分の能力水準を把握することができず、そもそも的確な選択ができないという問題があります。

このような、過去の人材マネジメントからの改革をする上での困難さゆえに選択を可能にする人材マネジメントに移行できない企業が多くあるというのが実情ではないかと思います。

しかし、実際に「選択」を人材マネジメントに取り入れ組織を活性化している企業が増え、そのような企業に優秀な人材が流れていっている状況を見ますと、「選択」という個人のニーズを人材マネジメントに取り入れていくことは不可欠になっていくことは間違いありません。

では、どのような考え方で、方法で、それを自社の人材マネジメントにと入れていくべきかは、明日お話ししたいと思います。