消費税増税

2013年10月13日(日曜日)

安倍総理大臣は、2014年4月から現在の5%の消費税から3%を上乗せして8%にすることを決定しました。

現在の国家財政からして2015年10月には10%になる予定です。

そして、法人税を引き下げることも視野に入れています。

ここからは私の推測になりますが、消費税の引き上げを決定したのは、少子高齢化のなかで所得税や法人税のUPは現役世代への負担が増大することがあると思います。

少なくなっていく現役世代だけの負担では、ますます増えていく医療費や年金などの社会保障部分を負担できなくなっていきます。

その点、消費は広く税を徴収することが可能ですので将来的にも安定しています。

法人税の減税は、これは企業のグローバル化が影響しています。

現在日本の法人税は、40~50%の水準で世界でもトップクラスの税率です。世界の潮流はだいたい25%に収斂されてきています。このまま、日本の高い法人税を続けていけば、優良なグローバル企業ほど日本から離れていってしまうことになります。

世界の資本を呼び込みたい国は法人税を25%程度に向けて下げている動きがあります。

したがって、世界のビジネスハブとして成長を目指すなら法人税の引き下げは避けて通れないことでもあります。

話を消費税増税に戻しますと、安定的な税の徴収方法でありますが、消費税がアップすれば当然消費が冷えてしまうという結果を招きます。

従って、増税後は所得が増えない限り、消費は減るのは理の当然ということになります。

法人税は下げなければならない、所得税は上げられない、消費税をあげれば消費が落ち込むなかで、社会保障費だけが上がっていくということになっていけば、ちょっと考えただけでも立ち行かなくなってしまいます。

さらに、国の借金は1000兆円を超え、毎年利払いだけでも20兆円というお金がかかっていて、利率が上がったときはさらに膨らんでいきます。

これをコンサルティング的に分析すると、根本的に改善しなければその場しのぎの増税を繰り返していくだけになっていくということがわかります。

その改善の分析には、現状を見る必要があります。

平成23年度予算の税収を見てみます。

所得税:13.5兆円

消費税:10.2兆円

法人税:7.8兆円

相続税:1.4兆円

となっています。

これと、平成3年を比較してみますと

所得税:26.7兆円

消費税:5.0兆円(3%)

法人税:16.6兆円

相続税:2.6兆円

となっています。

これを見ると、所得税と法人税は、平成3年の方が2倍の収入があって、そこから、ずっと下がり続けているのです。

これは、高度成長社会から日本が成熟社会に入っていったことと符合しています。

つまり、所得税と法人税は単純に言えば、GDPが成長することが前提で伸びていく税収であるということです。

つまり、フロー収入に対する税の徴収ということです。しかし、そのフローは成熟社会に入ってから減り続けています。

そして、成熟社会は個人資産と企業の内部留保の増大をもたらしました。個人資産は1500兆円まで膨らんでいます。

つまり、フローのお金が減っていて、ストックのお金が増大しているのです。

結論としては、成熟社会の税金収入は、減っていくフロー収入に課税するのではなく、増大しているストックに課税していく必要があるということです。

個人資産に、1%の課税をするだけで15兆円の税収が見込めます。

消費税を3%上げても得られる税収は6兆円ほどで、しかも消費を減らすという副作用があります。

一方、資産に課税すれば1%で15兆円の税収があり、しかも、税金でとられるくらいなら消費してしまおうという効果が見込めます。

これが、財務部分のコンサルをするとした場合の方向性です。

今の、消費税増税は、国際的な信任を得るための一時的な対応策でしかなく、いずれまた財政的にひっ迫していくことは間違いありません。

この国の構造は、人口が減っていくということと、老人が増大していくというデモグラフィックな根本的問題を抱えています。

そこを解決するには、世界の優秀なビジネスマン、学生、企業を呼び寄せていくことが最も重要な施策だと思っています。

それには、中央集権的統治機構から脱皮し、各地域が世界を相手に交流しビジネスしていける改革が必要であると思います。