消費税UP後の長期的消費動向について

2014年3月2日(日曜日)

今年も、早や3月に入り、4月1日からの消費税8%へのカウントダウンが始まりました。

そこで、来年10月には消費税が10%となることを前提として、長期的な日本の消費について考えたいと思います。

民間の消費というものは、日本のGDPにとって非常に重要であり、GDPの約60%を構成しています。

つまり、旺盛な民間消費がないとGDPは上がりにくいということになります。

ここで、GDPの基本的なおさらいをしておくと

GDP=民間消費+企業投資+政府支出+(輸出ー輸入)です。

 

また、ここで国内の人口動態をおさらいしておきます。

1.人口の量=減少傾向

2.人口の構成=高齢化=生産人口の減少=雇用者報酬の減少

 

さらに、民間消費の原資もおさらいしておきたいと思います。

1.雇用者報酬=減少トレンド

2.貯蓄   =減少トレンド

2.社会給付 =増大トレンド

 

そしてこの社会給付を支えるものは

1.国の借金=GDPの200%以上まで増大

2.税金  =増加トレンド

 

以上の背景をみていくとかなり厳しい状況がみてとれます。

まず、GDPの構成要素で民間消費以外の部分を見ますと、

■企業投資

国内での投資を押え、海外への投資を積極的に行っており逆に国内の設備をリストラしているところがみられます。これは、日本の人口動態(量の減少と質の変化)と大きく関連しています。

■政府支出

政府支出の原資は、基本的に税金と借金ですが、これ以上の追加の借金をすることは財政的に無理(国債の金利上昇)があり、税金で賄うという選択肢しか残されなくなり、消費税の2年連続上昇ということになりました。

政府支出は、民間消費を支えている雇用者報酬と社会給付のうちの社会給付を安定させる意味で必要になるということでもあります。

現在、民間消費を比較的維持できている理由は、この社会給付が増大しているからで、つまり、借金をして消費を維持しているという構図です。しかも、その消費は、医療・介護などの部分が増大しています。

■輸入ー輸出

この部分では、日本はリーマンショック前までは健康優良児でしたが、リーマンショック前後から様子が変わってきました。そして、2013年からは、かなり、マイナスとなってきています。

そのおもなファクターは次の通りです。

1.日本企業の強い部分が、海外に生産拠点を移し今まで輸出企業であった日本企業が、輸入業者に変わってしまった。(日本のアメリカ化)

2.原発事故に伴う、原発稼働停止による化石燃料の輸入増加

3.円安傾向

このような民間消費以外のGDPの構成要素をみると、GDPを押し上げる要素は見当たりません。

政府は、税収を増やして政府支出を維持して社会給付に振り向け、民間消費を維持したいところですが、消費税を上げると雇用者報酬が減るため民間消費がその分減るというジレンマに陥るはずです。

このままでは、雇用者報酬と税金と借金のトレードオフ状態になり人口減と高齢化の収入源の波に飲み込まれていくことになります。

したがって、抜本的な対策が必要になっていますが、現在の成長戦略にはその対策は見当たりません。

つまり、人口問題の抜本的解決と、海外から日本への投資の増大を大胆に行なっていく必要があります。

外国人へのグリーンカード導入など積極的に優秀な海外の若い人を受け入れる制度の整備と、規制撤廃による各地域での海外投資受け入れ態勢の整備が、GDPの民間消費+企業投資+(輸出ー輸入)を押し上げてくれるポイントになると思います。

もう先延ばしができないポイントに来ていることは明らかです。