県議会議員と都議会議員の質

2014年7月6日(日曜日)

先日、兵庫県の県会議員が号泣会見をしていたという動画が日本だけでなく世界中に報道され話題になっています。

その前は、都議会議員が女性蔑視のヤジを飛ばして、これまた、世界に報道されました。

どちらのケースもモラルの欠片もない情けない人が議員として選ばれてしまっていることに地元選挙民の方はいたたまれない気持ちでいることでしょう。

この報道を聞いて私が思ったことは、経済学における「情報の非対称性による経済の失敗」ということが当てはまるのではないかということです。

経済学の中で、「アカロフのレモン市場」というのがあります。

これは、本当のレモンの市場ではなく「中古車の中で粗悪なものをレモンという」ところからきています。

これは、現代のように中古車市場が信用のある大手企業が参入して情報開示が進んだ時代ではなく、個人営業の中古車販売店がほとんどであった時代の話です。

この時代、中古車の売り手はその中古車の状態をよく知っていますが、買う側は外見だけしかわかりません。

例えば、売る側が状態のいい中古車(ピーチといいます)を100万円で売れるし、状態の悪い粗悪な中古車(檸檬といいます)を40万円以上で売れるとして所持しています。

買う側は、市場にいい状態の中古車と粗悪な中古車があるという程度の認識で60万円ぐらいの価格を売り手に提示します。すると、100万円の状態のいい中古車は提示せず、40万円の粗悪品を提示します。そういう状態になると、買い手は中古車市場の相場からして次は30万円の提示をしてきます。そうすると40万円の粗悪品よりももっと粗悪な20万円の中古車を提示してきます。こんな状態が繰り返されて中高車市場は粗悪品ばかりが蔓延する市場となります。

「悪貨が良貨を駆逐する」というのも同じことです。

このようなことがなぜ起きるかというと、情報の非対称性です。

売る側と買う側の売るものに対する知識や情報が売る側に偏っているために、買う側がその売るものの品質が分からないために起きてしまう経済の失敗です。

このような失敗をしないためにはどうしたらいいかというと、経済の世界では3つの対策を講じることを提案します。

1.シグナリング

  ・品質保証

  ・ブランド化、標準化

  ・資格(適格性を担保)

2.スクリーニング

  ・自己選択メカニズム

  ・統計的差別

3.制度と組織

  ・認証制度、監視制度、強制保険

  ・企業組織と産業組織

つまり、情報の非対称性があっても信用や制度で補うという対応です。

しかし、このような制度があったとしても、やはり、買う側の情報収集の努力を怠れば、甘いピーチではなく酸っぱいレモンをつかまされる危険性は高まります。

家を買ったり新車を買ったりするときと同じぐらい、議員を選ぶのは重要な選択なのだという意識がなければ、レモン議員が跋扈する議会になるのは経済学的に見て当然の成り行きになります。

 

 

 

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コメント: 1
  • #1

    合金設計ウォッチャー (日曜日, 30 4月 2017 19:45)

    日立金属が発表した炭素結晶の競合モデル(CCSCモデル)というものは破壊的にイノベーションの一つと思われる。
     なぜなら、いままでボールベアリングを人類はせっせと作っていたが、それがナノ結晶レベルの自己組織化能力により、等価の機能を有するGIC(グラファイト層間化合物)結晶を生成させる特殊鋼からだ。
     これは明日の機械産業の在り方を変えてしまうかもしれない革命と思う。この理論、ダイヤモンド理論ともいうがそれ以上のものだと思う。