2015年

1月

04日

2015年の日本の経済展望

2015年1月4日(日曜日)

いよいよ、2015年新年を迎え、明日からは本格的に2015年の日本経済がスタートすることになります。

年末年始は、各地で大雪による被害や交通への影響も出ているようです。

くれぐれも、落雪などにご注意ください。

さて、今年の日本経済の展望ということですが、結論からいいますと「かなりきびしい」というのが私の見方です。

その理由は以下の3つです。

1.人口減と老齢化

厚生労働省の平成27年の人口予測によれば、1億2659万7千人です。

この数字は、平成24年の実績値に比べ91万8千人減少となります。

91万8千人という数字がどの程度の数字かというと、県でいえば香川県や和歌山県、市でいえば千葉市、東京の区でいえば世田谷区がまるまる消えてしまうという数字です。

県ひとつがまるまる無くなるような人口減少の中では、経済の重要部分である消費が増えるには、一人当たり消費を増加させるしかありませんが、老齢化が進むにつれて消費が増えるということは大変難しいものです。


2.消費者物価の上昇と実質賃金の目減り

これは、名目賃金の上昇より消費者物価指数の上昇が大きいために、家計の可処分所得が減少しているという事実です。

スーパーマーケットにいってみれば、物価の上昇の現実はいやというほど思い知らされます。

これは、あきらかに円安による輸入物価の高騰が原因であり、需要が供給を上回って起きる健全なデマンド・プル・インフレではなく、製造原価が上昇したことによる不健全なコスト・プッシュ・インフレです。

一部、輸出が好調な大手企業は実質賃金の目減りはないかも知れませんが、ほとんどの家計では、円安が生活を圧迫しているという状況です。

これでは、消費を抑えるしか一般の人の対応策はありません。


3.将来への不安

2.で述べたように実質賃金の目減りという事実がありながら、国民は預貯金にお金を回しています。

家計には、金融資産と現金・預金をあわせると1600兆円という莫大な資産がありますが、それが市場になかなか出てきません。

この原因は、将来の年金・介護・医療などの社会保障のスキームが安心できるものではないという心理が大きく影響していると思います。

スウェーデンやフィンランドのように、税金は高いが、老後は安心して国が面倒見ますという信頼がないのです。

年金は、積立金が増える、支給年齢が上がる、支給額が減るというトリプルパンチを国民は恐れていますし、介護・医療費も上がっていくだろうと考えています。それは、事実でしょう。

積み上がる国の借金とそれを返していく人口の減少は国民の不安材料です。国債格付けも昨年末、増税延期によって下げられてしまいました。

つまり、国民は政府がいうより国の状況をうすうす感じ取っているのではないかと思います。

この状況を招いた原因は、問題の先延ばしです。

人口予測は、昭和60年ぐらいから現在と将来の状況を正しく予測しており、人口減と少子高齢化が訪れることと、その場合の社会保障費の膨張も理解していたはずです。しかし、抜本的対応を採らずに、借金を積み重ね景気刺激策を実施して景気さえよくなればすべては解決するという政策を続けてきました。

年の初めからあまりいい予測しかできなくて申し訳ありませんが、人口問題の量と質の課題とそれに対する抜本的対策を提示しない限り、この状況は続くと思います。