2016年

5月

08日

円高・株安傾向

2016年5月8日(日曜日)

ゴールデンウイークも今日で終わり、明日からは通常のお仕事に戻るという方がほとんどではないかと思います。

今年に入ってからの日本経済というものは、円がドルに対してじわじわと高くなっており、それに連動して株価が下がるという傾向になっています。

人口減と生産年齢人口の減少に伴う国内市場の縮小傾向からして、海外への輸出が大きな経済の柱になってきている日本にとっては、円高傾向は輸出産業を多く抱える株式市場にとってはマイナス要因になってしまうのは当然の結果といえると思います。

そこで、なぜ、今年に入ってから円高傾向が続いているのかを考えてみます。

そもそも為替というものは、絶対的な価格価値というものは存在しません。

あくまで、他国の通貨に対しての交換レートが存在するだけです。

ここが株価と大きく違うところです。

従って、すべての通貨が上がるということはなく、すべてゼロサムゲームということになります。

しかし、株価というものはすべての株価が上がるということもあるし、ある株価が0になっていしまうこともあります。為替は価値が0になることはありません。交換比率が変わるというだけです。

しかし、為替というものを予測するのは株価以上に難しいといわれています。

株価であれば、PERやPBRなどの指標があり企業の業績がある程度見えていれば割安か割高かなどということがある程度見えてきます。通常PERが14~15ぐらいが適正水準とされて、それ以上かそれ以下かである程度判断するということになります。

しかし、為替はそのような比較指標はあまりないことと、為替の交換レートに影響するファクターが多すぎて、それを分析することは非常に難しいということです。2国間の経済状況はもちろん、国内政治状況、外交、金利差、経済成長率、投機状況、貿易状況などを相対的に判断していく必要があります。

為替を例えば円/ドルに限って見てみると日本とアメリカの状況のほかに、キャリートレードの存在などもあります。

その他に、金利差、実質のインフレ率なども影響します。

意外と間違えやすいのは、例えばアメリカが経済成長をしていて金利が5%と高く、それ以上にインフレ率が急上昇して7%になっていたとして、同じ時期に日本が金利0でインフレ率がマイナス2%つまりデフレになっていた場合に、ドルが一方的に上がると思いがちですがそうとばかりは言えません。

このような場合、アメリカ国内ではインフレ率が高いということは、物の価値が上がってドルの価値が下がっているということ言えます。せっかく金利が5%ついても7%のインフレが起きてしまうとドルは5%増えますがそれで物を買うのに7%以上多く払わなければならないということになります。

逆に日本国内では、金利はつかないので円は増えませんが、物の値段が2%下がっているということは、物に対して円の価値が2%上がっているということが言えます。つまり、円を持っていれば2%の金利がついたようなものです。このようなことも為替レートに影響してきます。

今年に入ってから、アベノミクスの2%の物価上昇ターゲットが先延ばしにされ、逆に物価上昇がマイナスになってしまう可能性も示唆されたころから円高がどんどん進んでいるところを見ると、日本経済がデフレに向かう可能性を市場が見越している可能性もあります。つまり、デフレ=円の価値が物に対して相対的に高くなるという構図が影響しているのではないかと推測しています。

為替について、私もドルを持っていますが、投資というよりもリスク回避思考で、通貨を分散させるという考え方をもってやっています。そうすることによって、どっちに触れても精神的に安定していられるし、ナノセコンドで取引をしている専門家に勝てるとも思っていません。