2016年

6月

26日

イギリスのEU離脱

2016年6月26日(日曜日)

6月24日の金曜日、イギリスで行われた、イギリスの欧州連合(EU)に対しての残留か離脱かの国民投票の結果が判明しました。

結果は、離脱派が51.9%、残留派が48.1%となり、イギリスがEUから離脱するということになってしまいました。

この結果を受けて、世界経済は株の暴落、為替は一気にリスク回避へと動きパニックに陥りました。

残留派の労働党女性会員議員が極右思想を持つ男に殺害されたことや、ブックメーカーの予想でも最終的には残留派が優勢という状況でしたので拮抗するにしても離脱へとはいかないのではないかと私も思っていました。

しかし、開けてみれば比較的差が広がったという感じです。

それだけ、EUの移民問題や規制に対するイギリスの国民の反発が強かったということでしょう。

私が今回この結果で思うことは、キャメロン首相のリーダーシップの欠如が今回の結果を招いたということにつきます。

イギリスという国は、議会政治という形をとった間接民主制と二大政党制がこれまでの英国に安定と秩序をもたらしてきました。

ところが、キャメロン首相は、保守勢力のガス抜きをするためというだけでEU離脱か残留かを国民投票にかけると約束してしまったのです。

スコットランドの独立に対する国民投票は残留であったことから、残留になる可能性が高いと踏んでいたのかもしれません。

確かにEUに加盟していることで、厳しい経済規制や難民に対する受け入れなど嫌な部分もあるわけですが、人や物の移動などについては国内と同じように取引できるメリットもあり、そのほか防衛協力、テロ対策などはEUの枠組みの中で緊密に体制が作られています。それを国民投票で100か0かを決めさせるなどということはリーダーとしてはやってはいけないことだと私は思います。責任者としては失格です。

万が一、国民投票にかけるとしても十分な情報を与えたうえで時間をかけていくつかの選択肢を用意すべきだったと思います。

国民投票にまで発展するということは、その時点でかなり感情的な部分が大きくなっていることが普通ですので、時間をかけることがとても重要です。

それを、このような短期間で、かつ、二者択一の選択を国民投票にかけるなどということはリーダーとしては絶対にやってはいけないことです。

ギリシャのアテナイの民主主義の崩壊で言われる言葉に、「民主主義の行きつく先は衆愚政治である」とうものがあります。

民主主義に対して個人的に反対しているわけではありませんが、重要な問題について白か黒かという国民投票にかけてしまうことは非常に危険であるということを言いたいのです。

白と黒との間には、グレーがあり、そのグレーも白に近いもの黒に近いものといろいろあり、今回のようにほぼ半数が残留派であるということを理解すれば、結論は単なる離脱ではいけないことは自ずとわかるはずです。

わかりやすいのは結構ですが、答えはどちらか一方ということは世の中にあり得ないことをリーダーには理解してほしいと思います。

日本には、このようなことにはなってもらいたくないと思っています。