2016年

9月

19日

高齢者人口比率の急激な伸び

2016年9月19日(月曜日)

今日は敬老の日ということで、総務省が発表した「統計からみた我が国の高齢者(65歳以上)敬老の日にちなんで」というデータを紹介したいと思います。

これを見ると、改めて日本の人口ピラミッドが不安定な形になっていることが分かります。

日本の高齢者人口(65歳以上)は、推計で3461万人で人口に占める割合は27.3%となっています。

この高齢者人口は、着実に伸びでおります。問題となるのは、人口が減少している中で高齢者人口が伸びている点です。

そうなると、高齢者比率が急激に伸びるという結果になってしまっています。

また、65歳以上でも年齢が高くなるほどその人口増加率が高いということが見て取れます。

昭和50年と平成28年の65歳以上と80歳以上の人口の増加率を見てみましょう。(単位万人)

     昭和50年  平成22年  平成28年 伸び率(昭和50年対比)

総人口  11194   12906    12695  1.13倍

65歳以上  887     2948             3461  3.90倍

80歳以上  120      820              1697   14.14倍

現在、団塊の世代が70歳代に突入しましたので、この伸び率はさらにアップしていくことは間違いありません。

この人口減少の中での高齢者と超高齢者の人口の増加は、年金政策にとって厳しい問題です。

日本の年金の基本的な考え方は、少数の高齢者を多数の現役世代が支えるというスキームになっています。

従って、生産年齢人口の比率と高齢者比率の関係が悪化することは、このスキームを維持することができなくなるということを意味します。

人口がこのままのトレンドで推移していく中での年金システムの維持の方法は3つの方法しかないと思います。

1.年金支給額を減らす

2.年金支給年齢を上げる

3.年金の積立金を上げる

すでに、国はこの3つを同時並行的に進めています。そうしないと、物理的に年金スキームが持たないからです。

しかし、そのスピードは遅く政治的な背景(政治家が選挙で負けるのを恐れてこの問題を先延ばししてきた)もあり、財政的に厳しい状況になっています。

この結果、高齢者および現役世代はともにこの問題に非常に敏感で、将来の不安を抱いて消費を抑えて貯蓄に回すという行動をとらざるを得ないという図式です。

日本の年間の個人所得が減っているという中で、貯蓄額は増えているという事実は将来の不安からきています。

こうなると、日本経済はデフレスパイラル圧力が物理的にかかっている状況と言えます。

この将来への不安解消と人口の構造問題を解決しないと2%のインフレは実現しないということは自明の理ではないかと私は思います。