9月の売り上げ状況

2016年10月30日(日曜日)

今日は、百貨店・スーパーマーケット・コンビニエンスストア・外食産業の9月の売り上げ前年対比を見ていきたいと思います。

まず、百貨店から見てみますと、

売上前年同月比:-5.0%(7か月連続マイナス)となっています。

一時爆買いなどのインバウンド消費の売り上げも最近では減少し続けており、衣料についてはファストファッションなどのカテゴリーキラーに売り上げを奪われ続けており、厳しい状況が続いていて回復の兆しも見えてきません。昨日のニュースでも、バーバリーブランドが無くなった三陽商会が店舗数の大幅削減を決定したという発表がありました。

そして、海外の一流ブランドと言われるブランドも、銀座などで百貨店の中にも店は構えつつ、路面店での店舗展開を強化しています。

これからの、年末年始の仕掛けをどうするかだけではこの状況は変わらないと思われます。

 

次にスーパーマーケットです。

売上前年同月比:101.2%(食品101.7% 非食品97.2%)

スーパーマーケットは、比較的堅調に推移していますが、食品では総菜やお弁当のようなそのまま食べられる食品が伸びでいますが、食材といわれる生鮮産品はあまり伸びていません。特に、生魚の消費が落ちています。

また、GMSの落ち込みの出口が見えません。これは、食品は食品スーパーおよびコンビニエンスの方が買いやすい、そして衣料・家電・雑貨などをカテゴリーキラー(ユニクロ、しまむら、ニトリ、家電専門店)などに客が奪われ続けているという構図が続いているからだと思われます。

 

3番目はコンビニエンスストアです。

     売り上げ   店舗数    客数    平均客単価

全店   3.3%up   2.5up            3.3%up         0.01%up

既存店     0.01down                           0.3%down     0.2up

コンビニ飽和説が10年以上からずっと叫ばれてきましたが、店舗数はずっと増加ししており、売上も順調に伸びています。

その中で、セブンイレブンの一人勝ち状態が続いており、ファミリーマートはぼちぼち、ローソンは減益となり、それ以下はこの上位3社との統合の話が絶えません。

このコンビニエンスの店舗数と売り上げの増加傾向の背景にあるのが、一世帯当たりの人員の継続的な減少です。一人暮らし世帯および二人暮らし世帯においては、食材を買ってきて調理するよりも、食事として完成されたものを購入してきて、そのまま温めれば食べられるという選択をする人が増加しているということです。セブンイレブンはその需要に対して、単に対応しているだけではなく、満足できるそして飽きないように継続的なイノベーションをしていることで他チェーンとの日販の格差をつけています。

 

最後に外食産業です。

            売上高     客数      客単価

全体                             101.5%            101.5%             100%

ファーストフード         104.5%             102.1%            102.3%

ファミレス                      98.5%              99.0%              99.5%

パブ・居酒屋                   93.4%              95.3%              98.0%

ディナーレストラン        102.7%             104.0%             98.8%

喫茶                 102.5%             101.2%            101.3%

外食産業は、ここのところ徐々にですが売り上げを伸ばしています。

この要因は、マグドナルドという大きな売り上げの母体を持つファーストフードの売り上げの回復が貢献していると思われます。

つまり、マグドナルドというガリバーの売り上げ回復が全体を押し上げています。

それから、ここのところずっと低迷し続けているパブ・居酒屋のカテゴリーですが、居酒屋単体で見ると前年対比91.4%という厳しい状況が続いています。なにか、GMSと居酒屋は昭和の時代のニーズに合わせて増加し、平成になってから全体として衰退が続いている、いわば時代の変化に置いてきぼりにされた業態になってしまったようです。

我々も飲食をする場合、サイゼリア飲み、プロント飲み、バーミアン飲み、デニーズ飲み、吉飲み(吉野家)などの、ファーストフード、ファミレス、喫茶店などでカジュアルに食事をしながら飲むパターンが増えており、居酒屋の売り上げの多くを他の業態が相当吸収しているのではないかと分析しています。

これに加えて、喫煙率の低下も影響していると思います。

このように、時代と人口動態の変化に合わせて業態間の売り上げ移動が続いています。

ただし、居酒屋でもGMSでも堅調な売り上げを維持しているお店もあります。そういうお店は、必ず、強い個性とファンを引き付ける・もの・サービス・体験を提供しています。

これら、4つの業種を俯瞰してみますと日本経済は、ほぼ横ばいで推移しているという感じですかね。 

データの引用

百貨店:日本百貨店協会HP

スーパーマーケット:一般社団法人日本スーパーマーケット協会

コンビニエンスストア:JFAコンビニエンスストア統計

外食産業:一般社団法人日本フードサービス協会