2017年

2月

11日

プレミアムフライデー

2017年2月11日(土曜日)

経済産業省が提唱しているプレミアムフライデーについて考えてみたいと思います。

プレミアムフライデーというのは、ご存知の方も多いと思いますが、基本的に、毎月月末の金曜日の仕事を午後3時までにして、豊かな週末を過ごすことで、低迷する国内消費を喚起するという副次的な効果を狙いとするものです。

通常、このような労働時間を含めたライフワークバランスに関する政策は、厚生労働省の管轄するものと思われますが、経済産業省が強く推奨している理由は、買い物・外食・観光などの消費を喚起したいという理由から、プレミアムフライデーの経済界への働きかけという動きになったものと思います。

このプレミアムフライデーの提唱については、安倍首相が打ちした働き方改革を進めるという側面も持っているようです。

これに、経済界の小売り・外食・旅行業などの団体が提唱に対して全面的に協力するということで盛り上がりを見せているようです。

2月24日の金曜日に第1回目を実施するという運びになっており、毎月月末の金曜日に継続していけるように進めています。

しかし、ここで考えなければいけないのは2つのポイントです。

まず、第一に有給休暇取得率との関係です。

厚生労働省が発表している「平成26年就労条件総合調査」のデータでは、日本の民間企業の有給休暇取得率は、48.8%という低水準になっています。

そして、笑えない話として、プレミアムフライデーに対して前向きな業種、つまり、小売業・外食・旅行業といった業種の有給休暇取得率が全体平均を多く下回っているという状況です。

自分たちはあまり休んでいないのに、他の人が休むことを奨めましょうという変な構図が見えてきます。

もう一つの問題は、すべての業種・すべての地域で同じタイミングでやるという問題です。

国民の休日も、プレミアムフライデーも全国一斉です。

つまり、お上が決めてくれれば堂々と皆で100%休めるが、自分から申請して取得する個人的な有給休暇という権利は、半分も行使できない労働状況が、そもそもの問題点であるということです。

これは、日本人の人生に対する根本的な考え方にかかわる問題です。

「みんなで、みんなと同じく、周りを見ながら、空気を読んで、自分をなるべく出さずにあまり目立たないず、損をしないように、リスクを避けて人生を送る。」という人生観が背景にあると分析しています。

お上が決めてくれて、みんなと一緒の日に休むことが安心なのです。

こうなると、小売りも外食も観光も同じ日に需要が一斉に集中して、それ以外は閑古鳥という需要の偏りが発生します。そして、予約が取れない・高い・混雑するという悪条件の中で需要側も供給側もメリットのない状況がずっと続いています。

これを、年間の有給休暇を家族と共にプランニングして、余り混まない時期にゆったりと休暇を過ごすというふうにすれば、予約の問題・金額の問題・混雑の問題の三重苦がない豊かな余暇を過ごすことができると思うのですが。

また、企業側にも問題点はあります。

日本の企業の仕事のアサインメントは、属人的な仕事の割り振りになっていて、その人がいないと分からない、その人しかできないというような状態になっているために、有給休暇を取れない側面があります。

組織の目的が明確であり、その目的を達成できるように役割を決め、その役割に対して責任と権限が付与され、その役割が記述され共有されている、というようにすることが重要になってきます。