自動車のこれからの変化がもたらすもの

2018年4月15日(日曜日)

センサー技術やAI、IoTそしてインターネットを基盤とした技術を応用して、現在、世界中の自動車業界とIT企業さらに配車サービスの企業が自動運転車の覇権を握ろうとして技術、開発と、資本提携などの競争が激しくなっています。

先日のウーバーの実験者による死亡事故などがありましたが、実験者はレベル3ということで、完全自動のレベル5ではなく基本的に運転者に事故責任がある段階での事故でした。

欧米の自動車メーカーは、先を競って年数を明確にして完全自動運転車の完成を宣言していますが、投資家へのアピールを優先しているとすれば、かなり危ないような気がします。競争は必要だと思いますが、ディーゼル車の排ガス問題のようなことが起こることがないようにしていただきたいと思います。

私自身も、完全自動運転車で安全な名実ともに「自動車」が完成することを望んでやまない一人です。

日本の車社会では、2017年で3694人の尊い命を交通事故によって無くしており、負傷者の数はその100倍以上になっています。それでも、関係者の努力によりピークの年間1,6000人以上の交通事故死亡者があった昭和45年ごろから見ると減ってはいますが、累計で約50万人以上が交通事故で無くなっています。

これは、大地震などをはじめとする大規模自然災害よりもはるかに大きな戦後の累計犠牲者となっています。

さて、話はちょっと変わりますが、経済の話の中での自動車のこれからというものを見てみたいと思います。

日本における自動車は、戦後一貫して保有台数を増加させてきましたが、リーマンショック以降軽自動車以外はほとんど伸びはなくなってきています。

そして、これから自動運転・電気自動車などの開発が進むこと、高齢者の免許の返納、若者の車の所有に対する考え方などの構造的な保有台数の減少要因に加えて、カーシェアなどを含めたシェアリングエコノミーの進展が進んでくると思われます。

所有から使用への意識改革があらゆる方面で進んでおり、カーシェアリングも市場規模を改題させています。そもそも、東京などの大都市圏では、公共交通機関が発達しており、鉄道の相互乗り入れも進んで、乗り換えなしでいろいろなところへいくことができるようになっています。狭くて高い土地に家を建築して、その狭い土地の一部を自動車のために確保しているということが、そもそも経済効率的にいいのかということが、シェアリングソサエティーに変わろうとしている現在問われていることだと思います。

車の代金・保険料・車検費用・事故リスクなどを含めて自動車の保有ということが30坪前後の宅地の中で必要なのかという「?」があって当然のことだったと気づき始めています。カーシェアサービスの拡大に加え、タクシーなどの配車サービスもインターネットを基盤にしたスマホによるアプリで、近くにいるタクシーを呼び出せ、代金はネット決済、目的地までの代金も乗車前に知ることができます。また、完全自動運転車が完成したあかつきには、当然、その車はインターネットで繋がれたコネクテッドカーになっており、最短情報・渋滞情報などが自動的に運行に反映される仕組みになって、それが、近所のカーシェアの車であれば所有する必要もない使用料のみの代金となっていくとこでしょう。そうなれば、目的地までの途中相乗りなどがスマホアプリ上で可能になり、運賃もシェアできる仕組みができます。しかも、それは、自動計算され自分の分のみ口座から引き落とされるというキャッシュレスな決済が可能です。

そうなっていくと、現在、東京周辺などを空の上から見たときに、びっくりするような車のためのスペース(有料駐車場・会社の駐車場・自宅の駐車スペース含む)が膨大であることに気づけば、その有効活用の方向性を示す事業がどんどん発達していくことになります。

現在は、「軒先」や「AKIPPA」などの、駐車場を中心として空きスペースの有効活用をインターネットによる登録・予約・決済を完成させて、スペースを利用したい人と収入にしたい人をつなげるビジネスも拡大しています。

車を持たずに利用する人の増加により、都心の家もその分スペースを拡大できるようになります。そうなると、大きくなった家のスペースを、AirBnBのような民泊事業にそのスペースを使えるというようなことも考えられます。

これまで、生産性のなかった自家用車の駐車スペースが生産性のある資産にかわるという時代になっていることが考えられます。

その先には、住宅メーカーが単なる住まいという提供ではなく、住んでいる人たちの移動も含めたソリューションを提供していける事業が盛んになっていくことが考えられます。コネクテッド・ハウスによるインサイドとアウトサイドの生活をシームレスに快適にかつ有効に享受できる未来が来ることを確信しています。