全国戦没者追悼式での天皇陛下のおことば

平成30年8月19日(日曜日)

いつもは、西暦でこのブログを書いていますが、今回は、内容が平成の天皇陛下について触れさせていただいたので平成という元号ではじめされていただきました。

 

8月15日 日本武道館で行わた全国戦没者追悼式で昭仁天皇陛下が、天皇陛下として最後のお言葉を述べられました。

 

天皇陛下のおことば

本日「戦没者を追悼し平和を祈念する日」にあたり、全国戦没者追悼式に臨み、さきの大戦において、かけがえのない命を失った数多くの人々とその遺族を想い、深い悲しみを新たにいたします。

終戦以来すでに73年、国民の弛みない努力により、今日の我が国の平和と繁栄が築き上げられましたが、苦難に満ちた往時を偲ぶとき、感慨は今なお尽きることがありません。

戦後長きにわたる平和な歳月に想いをいたしつつ、ここに過去を顧み、深い反省とともに、今後、戦争の惨禍が再び繰り返されないことを切に願い、全国民とともに、戦陣に散り戦火に倒れたひとびとに対し、心から追悼の意を表し、世界の平和と我が国の一層の発展を祈ります。

 

昭仁天皇陛下は来年退位されるということですので、この式典でのお言葉は天皇陛下としては最後となるわけです。おことばを映像でも拝見いたしましたが、ひとつひとつのおことばを噛みしめながら心から平和を願う様子が伝わってきました。

平成という時代を天皇陛下として全国47都道府県を巡幸され、震災の被災地にもお見舞いにおいでになるなど、自らのお身体の不調も顧みずに積極的に天皇陛下としてのご責務を果たされたと思います。

おことばの中に深い反省とあり、いろいろな意味をお持ちだとは思いますが、私が昭仁天皇が一番お考えになっているのではないかと思うのは、天皇陛下というお立場が、ややもするとその時の体制によって戦争へと導いていくときの御旗のように担ぎ上げられ、多くのひとびとを戦禍に巻き込んでしまうという深い反省ではないかと考えています。そして、平成の天皇陛下として、政治的エスタブリッシュメントではなく、国民に寄り添った天皇陛下であることを全身全霊をこめて実行されてきた天皇陛下であったことをあらためて思い知らされたおことばであったと思います。

また、思えば、ご成婚依頼天皇陛下に寄り添い、全国巡幸ならびに海外との式典などにいつもご同行なされた美智子皇后の存在の大きさも忘れてはいけないと思いました。

平成の時代も1年足らずで終わろうとしていますが、戦後の平和が第2次世界大戦下で我が国の300万もの多くの犠牲の上に成り立っているという事実と、広島と長崎に原子爆弾を投下された世界でただ一つの被爆国であることをあらためて思い起こし、昭仁天皇陛下の平成におけるご活動に再度想いを馳せ、その意思を強く心に刻みこむことが大切であると感じた平成8月15日でした。