私の営業スタイル

2019年8月3日(土曜日)

私は、現在のコンサルタントとしての仕事をする前は、外国たばこメーカーの営業として、コンビニエンス・スーパーマーケットの本社をはじめとする大手流通への法人営業マンを行っていました。

そのときに、常に心掛けていた点についてお話ししたいと思います。

第1点 短時間で相手の関心を引く。

大手のコンビニエンスストアやスーパーマーケットのバイヤーは非常に忙しく、商談の時間も限られており商談資料も簡潔にかつ相手の興味を引く内容でなくてはなりません。

通常、プレゼン資料などは、起承転結的な流れで作ることが多いと思いますが、時間のないバイヤーはそういう前置きをあまり好みません。

では、どういう流れで説明するのかというと、結論→理由→それを示すデータ→背景というように、起承転結の逆のパターンで資料を作成します。

そうすることで、まずは、相手が求めると考えられる内容を先に出したうえで、その次を聞きたいという流れをつくることを大切にしてきました。

そうすることで、すべてを説明しなくても結論・理由の説明段階でOKがでることもあり、お互いに時間の無駄をなくすことと、結論を元にお互いのニーズを深く話し合う時間をつくることができます。

 

第2点 相手企業の全体のミッション・事業計画・部署の計画などの把握。

大手企業ともなると、会社の理念・ミッション・スローガンというものが必ずあります。また、年度ごとの会社全体の戦略と数値目標などもあります。

それらを把握することで、それに合わせたプレゼンテーションのキャッチコピーを作成することを心がけておりました。

バイヤーが会社全体から期待されているものは何か、そして直属の上司から期待されているものは何かを把握して、それに沿って交渉することは、非常に重要で、相手企業の事業戦略や事業計画をプレゼンの中に落とし込むことで、「よく研究しているな」というイメージを与えることもできますし、バイヤーの存在する部署の上司が常に言っていることをソリューションできる結論を持っていくことで、OKの確率は上昇します。

 

第3点 相手企業の顧客の情報をバイヤーとは違う観点で把握する。

バイヤーが存在する企業は、当たり前のことですが、買って終わりではなくて、またそれを販売するという活動があり、販売する顧客のニーズに合わせて買い付けをするわけです。したがって、バイヤーは顧客市場に対するマーケティング情報というものをしっかりと持っている場合がほとんどです。

しかし、それは、その企業のだけのPOSデータとマクロデータだったりします。

それに対して、他社情報も含めた全体的な市場の情報などを掴んで提供できる、つまり、バイヤーのマーケティングデータを補完できる情報を持つことは、パートナーシップ関係をつくるのに重要なポイントです。

 

第4点 担当のバイヤーがどうしたら出世できるかを考えてお付き合いする。

大手企業のバイヤーともなると、ロジカルシンキングで合理的な考え方をする方が多いのですが、そこはやはり人間ですので信頼関係とまた友好関係というものもロジカルと合理性以上に重要な部分です。

今、目の前にいるバイヤーはどういう流れでこの担当バイヤーになったのか、上司との関係はどのようなものか、どのような能力があり、また、どのような能力が不足しているのかを注意深く観察して、どちらかというと能力の不足している部分、また、時間がなくてできない部分などを補完してあげて、バイヤーの上司の評価が上がるようにフォローアップをしてあげることで、将来的な出世の後押しをしてあげるよう心がけていました。そのように振舞っているとなぜか、相手にそれが伝わるようで、何かあったときには、最初にお声がかかるというようになり、もっと、行けば、お任せという流れをつくることが可能になります。

そして、この活動のさらに重要な点は、長期的に見ても非常に効果があるということです。

そのバイヤーが、出世して商品部の幹部になった場合、出世を手助けしてくれた取引先のことは、よく覚えていてくれますし、大きな決裁権を思っているポストに直接面談できたりします。

 

第5点 相手企業への交渉力と同じように自社内の交渉力を持つ

自社内で、お客様の情報を持っているのは営業という部署がほとんど握っています。自社内では基本的に自社の論理で製品やサービスを、これがいいだろうというように造り込むわけです。それは、開発能力や製造キャパやコストなどのいろいろな要素を加味してできてくるわけですが、自社内でいかにこれがいいという製品やサービスでも、交渉先の相手を十分に理解しており、このままでは先方に採用してもらえないことが明確であれば、自社内で製品やサービスを採用可能になるように交渉する必要があります。

この時に、社内での交渉力があるのとないのとでは、採用されるか、一蹴されるかというように大きな違いとなって表れてしまいます。

これは、上司はもちろん、開発・企画・製造などの部署と積極的に人脈をつくることが基本となります。

 

以上が、私が営業マン時代に心がけてきたことですが、結論的には、自社と顧客をいかにwinwinの状態に持っていけるかという、コンサルティング的な考えてずっと活動してきたような気がします。

その経験が大きく影響し、コンサルタントの道を歩むきっかけになったといえます。